メインフェイズ第一サイクル 3

行動:クイーン・オー・ランタン 3rd

GM
では、その後。
GM
消えた魔女を探し、街を散策する狩人たち。
GM
……正確には、まだ狩人になりきれない一人も含むが。
GM
相変わらず街は魔女の危機など知らずの馬鹿騒ぎ。
GM
車がひっくり返ったり。
GM
バイクが横倒しになったり。
GM
なんか元から人が少なさそうな廃墟に人が入り込んで酒盛りしてたり。
GM
路地裏で盛ってるカップルがいたり。
GM
人間模様種々様々。
安武 陸
警察大変そうだ。
GM
標からの返信はない。既読すらつかない。
GM
その中で、不意に。
GM
陸の手が引かれる。
安武 陸
ちょっと~~~~~
月夜
あ~~
安武 陸
「え」
クイーン・オー・ランタン
「しーーっ」
クイーン・オー・ランタン
魔女が指を立てている。
クイーン・オー・ランタン
人差し指を口の前に立てて、声を出すな、のハンドジェスチャー。
クイーン・オー・ランタン
それを目の当たりにすると、
クイーン・オー・ランタン
陸の喉が塞がれる。
安武 陸
ひゅ、と喉が鳴り、それ以上の音は出なかった。
クイーン・オー・ランタン
「声出しちゃだめだよ~」
クイーン・オー・ランタン
「気付かれちゃう」
クイーン・オー・ランタン
他の三人は少し前を歩いている。
安武 陸
仲間の方を振り返る。
クイーン・オー・ランタン
魔女の存在には気付かない。
クイーン・オー・ランタン
気付かず、周辺の哨戒を続けている。
安武 陸
声が出せない。何も伝えられない。
安武 陸
仮に振り返ったとしても、この騒ぎ。
安武 陸
すぐに気が付くとは思えない。
クイーン・オー・ランタン
「ねえねえ」
クイーン・オー・ランタン
「私、あなたともお友達になりたいのだけれど」
クイーン・オー・ランタン
「あなたもやっぱり、あの娘と同じで――」
クイーン・オー・ランタン
「私、ダメ?」
安武 陸
魔女の言葉は、意味のある言葉だと思ってはいけない。
安武 陸
何か外国語とか、動物の鳴き声だとか、そういうものだと思わなければならない。
海野標
他でもない、あなたの師匠の教えだ。
海野標
あなたの命を救ってくれた師匠。
海野標
あなたをここまで鍛え上げてくれた師匠。
安武 陸
死なないためには、師匠の教えを守らなければならない。
クイーン・オー・ランタン
「私はねぇー、けっこう」
クイーン・オー・ランタン
「あなたは希望があるんじゃないかな~って」
クイーン・オー・ランタン
「そう思ってるのよ?」
安武 陸
死なないためには、聞いてはいけない。
クイーン・オー・ランタン
「だって、あなた、戦うのすっごく嫌そう!」
クイーン・オー・ランタン
「危ない目に遭いたくないし、命の危険とか絶対まっぴら!」
クイーン・オー・ランタン
「そんな雰囲気バリバリ!」
クイーン・オー・ランタン
「合ってる」
クイーン・オー・ランタン
「よね?」
安武 陸
何も保証されない状況で、信頼できるのは海野の言葉だけだ。
安武 陸
たとえ本当のことを言い当てられたとしても、それは意味のある言葉だと思ってはいけない。
安武 陸
何より、今は言葉が話せない。どちらにしても、何もできない。
クイーン・オー・ランタン
「だったら、私には従った方がいいんじゃない?」
クイーン・オー・ランタン
魔女が笑う。嗤う。
クイーン・オー・ランタン
嘲笑う。
クイーン・オー・ランタン
手を翳して示したその先、
安武 陸
海野は今どこにいるのだろう。 また一人で行動して。
クイーン・オー・ランタン
空を舞うコウモリの群れに、
安武 陸
俺を置いていって。
安武 陸
まぁ、あの人は強いから。
安武 陸
それでも心配はいらないが──
海野標
吊り下げられた、海野標の姿を示す。
安武 陸
あ~~~~~~~~~
月夜
あ~~~~
aisa
えっちだ
月夜
わkる
ありおり
サービスシーンだ
月夜
ヒールのマントの男が
aisa
ありがとうございます!
aisa
いやありがとうではない、陸くんたいへん
安武 陸
魔女が示した先を、見る。 見てしまう。
安武 陸
その言葉は意味のない音だと思わなければいけないのに。
海野標
血が滴り落ちている。
海野標
ひび割れたアスファルトを濡らしている。
安武 陸
「ししょ……」
安武 陸
喉から、掠れた声が出た。
海野標
標がこのような手傷を負っているのを、陸は初めて見る。
海野標
いつも俺は別格だの無敵だの自信満々の振る舞いに、
海野標
実際陸と違って入院など一度もしたことはない。
海野標
標が病院を訪れるのは、いつも陸が入院するのを見舞うため。
安武 陸
海野は大きな口を叩くが、実際に強いハンターだった。
海野標
これで学校では病弱キャラを通しているのだというのだから笑ってしまう。
海野標
が、今は笑えない。
海野標
或いは。
海野標
一周して、笑える?
安武 陸
笑えない。
安武 陸
笑えるか? 笑えないだろう。
安武 陸
海野は完全であるはずだった。 誰にも負けず、誰にも従わず、誰にも縛られないはずだった。
安武 陸
俺を庇護する、完全な狩人のはずだった。
クイーン・オー・ランタン
その完全な狩人を負かし、空に晒しながら、
クイーン・オー・ランタン
「ね、ね」
クイーン・オー・ランタン
「ほら」
クイーン・オー・ランタン
「私の方が、頼れるんじゃない?」
安武 陸
ぜんまい仕掛けのようにぎこちなく首を巡らせる。
安武 陸
魔女を見る。
安武 陸
見てしまった。 話を聞いてしまった。
月夜
えっちがすぎんか?尊厳破壊だが?そういえばサバトだったわ
クイーン・オー・ランタン
ありがて~
aisa
陸くんもたいへんえっちだ…
aisa
うーん、いい……
クイーン・オー・ランタン
「私と、お友達になってくれない?」
クイーン・オー・ランタン
「一緒に戦いましょうよ」
クイーン・オー・ランタン
「ほら、私のお友達にも、もうハンターが……」
クイーン・オー・ランタン
「あ」
クイーン・オー・ランタン
なにか思い当たったように声を漏らす。
クイーン・オー・ランタン
中途半端に誘いをかけておいて、なにか難しい問題を見つけたかのように首を傾げる。
安武 陸
今すぐ海野を助け出さなければならない。
そう思うものの、足は動かない。
安武 陸
魔女の話に、耳を傾けてしまっている。
クイーン・オー・ランタン
「……そういえば」
クイーン・オー・ランタン
「あの人、あなたに恨みがあるんだったっけ……」
安武 陸
「……俺に?」
クイーン・オー・ランタン
「うん、なんかねえ」
クイーン・オー・ランタン
「親友が、あなたのせいで死んだみたいよ?」
クイーン・オー・ランタン
「だから殺してやりたいーってそんな感じらしいの」
安武 陸
「……え?」
月夜
フラグ回収中
赤木 叶恵
まさかヤスダじゃなかったとは……
月夜
ヤスナカじゃなかったとは……
aisa
うーん全然わかんなかったなー
クイーン・オー・ランタン
「ほら、えーと、フォロワー? を?」
クイーン・オー・ランタン
「ちゃんと殺さなかったこと、あったんじゃない? あなた」
安武 陸
ハンターの親友が?
クイーン・オー・ランタン
「それで、そのせいで、親友がフォロワーに殺されて~って」
安武 陸
フォロワーを殺しきれなかったことは、ある。
クイーン・オー・ランタン
それが理由で味方に被害を出してしまった経験も、陸には確かに存在した。
安武 陸
でも、その後すぐに海野がフォローに入ってくれて。
安武 陸
そりゃあ、被害は出たけれど。
クイーン・オー・ランタン
フォロワーは殺せた。モンスターも、確かに倒した。
クイーン・オー・ランタン
ハンターの中に被害が出るなんてことは、狩りでは日常茶飯事のこと。
安武 陸
そんなに落ち込まない方がいいと、皆言った。
安武 陸
少なくとも、俺に声をかけた人たちは。
海野標
見たことか、気をつけろ、次こそはお前が死ぬ。
海野標
あそこで吊り下げられている師匠は、そのような激励を飛ばしてくれたっけ。
海野標
今はこの瞬間には。
海野標
あなたを庇護するものは、なにもない。
安武 陸
死んだ奴が悪いくらいの勢いで。
安武 陸
俺を責める意図はあったけど、それは俺を心配してのことで。
クイーン・オー・ランタン
そして今。
クイーン・オー・ランタン
魔女があなたの手を握っている。
安武 陸
握られている手を見下ろす。
クイーン・オー・ランタン
「うーん、あの人、あなたを殺したいらしいのよね……」
クイーン・オー・ランタン
「難しいかな? やっぱり、死んでもらうしかないのかな?」
安武 陸
指先の感覚がない。
クイーン・オー・ランタン
「お友達だったら、私の顔に免じてって言えるんだけどな~」
クイーン・オー・ランタン
「どうしようかなあ」
安武 陸
この魔女は、こんなに近くで、俺を殺す話をしている。
クイーン・オー・ランタン
「お友達同士で揉めるの、見たくないな~私」
クイーン・オー・ランタン
「ね」
クイーン・オー・ランタン
「あなたはどうしたい?」
クイーン・オー・ランタン
陸の顔を覗き込む。
クイーン・オー・ランタン
「あなたはどう思う?」
クイーン・オー・ランタン
「あなたが願うことは、なあに?」
クイーン・オー・ランタン
魔女の声は心の奥底に触れる。
安武 陸
多分、今すぐ魔女を突き飛ばして、海野を下ろして、逃げるなりなんなりして手当をした方がいい。
安武 陸
それができないのは
安武 陸
魔女の言葉に、正当性を感じているから。
クイーン・オー・ランタン
見当違いでは決してなく、
クイーン・オー・ランタン
心のざらついたところを無遠慮になでつけ、奥底の本音を引きずり出す。
aisa
味わい深いなぁこの弱さを揺らすやり方
クイーン・オー・ランタン
弱さの背徳、うれしい!
月夜
かなり原点回帰な問いかけだな
aisa
サービスサービス
ありおり
最高!
月夜
かわいいね
クイーン・オー・ランタン
魔女は。至って友好的にあなたに話しかけてくる魔女は。
クイーン・オー・ランタン
あなたの答えを、待っている。
安武 陸
ただ自分が生きるためなら、ここで
安武 陸
この魔女に下ってしまった方がいい
安武 陸
まさか
安武 陸
そんなわけがない
安武 陸
だって海野は、誰にも負けないハンターで
クイーン・オー・ランタン
「難しいことは考えなくていいのよ」
クイーン・オー・ランタン
「ただ、あなたが」
安武 陸
誰にも負けないはずで
クイーン・オー・ランタン
「あなたが本当に願うこと」
クイーン・オー・ランタン
「それを言ってくれればいいの」
安武 陸
魔女の言葉は聞いてはいけなくて
クイーン・オー・ランタン
「ねえ」
クイーン・オー・ランタン
ぎゅっと手を握って、胸が当たっているぞ。色仕掛けだぞ。身体を密着させる
クイーン・オー・ランタン
「あなたの願いはなあに?」
安武 陸
色仕掛けが効いているなあ~!人の体温が恐ろしいと思ったのは、初めてだった
安武 陸
畏怖。
安武 陸
「これ」はきっと、自分を殺せる。
クイーン・オー・ランタン
喉が緩む。
クイーン・オー・ランタン
魔女に応えるための、言葉を吐くことが許される。
クイーン・オー・ランタン
師匠を下すほどの強者を前に、それだけがあなたに許された権利だ。
安武 陸
モンスターに襲われたあの日から、海野に従うことが、自分が助かる唯一の道だった。
安武 陸
それは海野が強いハンターであることが前提条件。
安武 陸
それが覆されてしまったのなら、別に義理立てなどする必要はない。
安武 陸
喉は、かろうじて唾を飲み込む。
安武 陸
義理立て、する必要はないはずなのだが。 頭のどこかではそれを納得できない。
安武 陸
魔女に従うよりは、海野に従うべきだと。
海野標
魔女に負けた姿を見せられて尚。
安武 陸
しかし海野よりもこの魔女が強いのだとしたら、無意味な話だ。
安武 陸
吊り下げられた、師を仰ぎ見る。
安武 陸
「……あ、の」
クイーン・オー・ランタン
「ん?」
安武 陸
「あの人……、死んでるんですか……?」
クイーン・オー・ランタン
「んん~」
クイーン・オー・ランタン
「あなた次第!」
安武 陸
「…………」
クイーン・オー・ランタン
からからわらう。
安武 陸
じわりと、そろりと、心に安堵が広がったのを感じた。
クイーン・オー・ランタン
「ん~」
クイーン・オー・ランタン
「じゃあ、そうだ、思いついた!」
クイーン・オー・ランタン
「これならちょうどいいかも、ジュンくんも納得するかもだよね~」
クイーン・オー・ランタン
勝手に一人で頷いて、
クイーン・オー・ランタン
また陸に少し、密着する。
クイーン・オー・ランタン
声を潜める。
クイーン・オー・ランタン
「あの、ね」
クイーン・オー・ランタン
「自分の命を、見逃してもらいたい」
クイーン・オー・ランタン
「あの人を助けたいなら――」
クイーン・オー・ランタン
ちらりと他の狩人たちに目を向ける。
クイーン・オー・ランタン
「誰か一人」
クイーン・オー・ランタン
「軽く刺しちゃってきてくるっていうのは、どう?」
安武 陸
「……は?」
安武 陸
おいおいおいおーーーーーい
aisa
わはは
月夜
ふふっ
月夜
はじめてのおつかい
クイーン・オー・ランタン
身の保証が欲しいんだろ!?
クイーン・オー・ランタン
ぱぱっと破壊の宣言の方をやっちまいますか
クイーン・オー・ランタン
した方が振り切れるよなァ!
安武 陸
え~~んえ~~~~ん
クイーン・オー・ランタン
「それくらいやってくれたら、ジュンくんも納得するかな~ってぇ」
クイーン・オー・ランタン
「するかなっていうか、させられるかな? って?」
クイーン・オー・ランタン
「殺してもらうのも考えたけど、あなたあんまり度胸なさそうだものね」
安武 陸
海野を助けられるのなら、魔女の友達になってもいい。 そう思いかけた矢先に。
クイーン・オー・ランタン
「ちょっとだけ! ちょっとだけだから!」
安武 陸
そんなことを。
クイーン・オー・ランタン
「そうしてくれたら、私、あなたとお友達になれると思うから!」
安武 陸
強い拒絶を感じる。
安武 陸
これは自分の感情に対しての拒絶。
安武 陸
「それならいいか」と
安武 陸
一瞬、思ってしまった
クイーン・オー・ランタン
しかし、その拒絶を
クイーン・オー・ランタン
魔女の圧と
海野標
ぼろぼろの師匠の姿が、押し潰す。
GM
*サバトを使用。
GM
*安武陸の幸福『背徳:身の保証』を破壊します。
GM
妨害はあるかな~!?
sezco
……
aisa
ううー…しません……
月夜
ちょっと無理ですね
GM
刺されてくれるんだなあ
安武 陸
え~~~~~ん
GM
みんな優しいね!
sezco
いったい誰が刺されるんだろうなあ!
GM
好きな子を選んでね
月夜
いったい誰を刺すんだろうな!
安武 陸
この乱痴気騒ぎのハロウィン・ナイトでは、ナイフを握っているくらいでは何も言われない。
安武 陸
仲間は自分の状況に気がついていない。
安武 陸
仲間? 今日会ったばかりの人間だ。
安武 陸
ほぼ初対面と言っても過言ではない。
安武 陸
ふらりと、足が動く。
安武 陸
一歩踏み出すと、あとは、思っていたよりもしっかりした足取りで。
安武 陸
これは仕方のないこと。 海野と自分の命を守るためにはやらなければならないこと。
安武 陸
別に殺すわけじゃない。 怪我はするかもしれないが、急所を狙うつもりはない。
安武 陸
魔女は、切りつけろ、ではなく、刺せ、と言った。
安武 陸
ナイフの大きさは変えられない。 ナイフに対して体格が小さい方がダメージは大きい。
安武 陸
となれば──
クイーン・オー・ランタン
おおーっっと
クイーン・オー・ランタン
これはーーーーーーーー!?!?!?!?!
月夜
わははは
クイーン・オー・ランタン
いったいだれがねらわれちまうんだーッ
sezco
あああーーーーっ
月夜
わ~~~~~
安武 陸
足が勝手に、と思えるほど軽く駆け出す。
安武 陸
海野に鍛えられ、何度も繰り返した動き。
安武 陸
姿勢を低くして、得物に近づき。
安武 陸
モンスターを狩るためのナイフを、修也に突き刺した。
敷村 修也
後ろから何かぶつかったような衝撃。
敷村 修也
後ろには安武さんがいたはずだ、と思考を巡らせる。
安武 陸
突き刺したナイフをそのままに、手を離す。
安武 陸
そのまま2,3歩後ずさる。
敷村 修也
「―――」
安武 陸
急所は、刺していない。 いないはずだ。
敷村 修也
鋭く冷たい感触と熱。
敷村 修也
声は出なかった。
安武 陸
これからどうしたらいい? 逃げ出した方がいいのかもしれない。
迷ノ宮 光葉
「? 修也様……?」隣の彼を見る。
赤木 叶恵
「あ? 何を……」
安武 陸
視線を彷徨わせる。 魔女と海野を探す。
敷村 修也
「えっ……」
敷村 修也
つい数時間前まで一般人だった、ただの高校生には無縁の痛み。
GM
視線を彷徨わせた陸の目の前に――
海野標
流星のように空を跳ぶ、海野標の姿が飛び込んでくる。
海野標
その体には傷一つない。
安武 陸
「……え」
海野標
血の一滴たりとも落とすことなく、
海野標
飛び込んできた標は、そのまま魔女に斬り掛かった。
海野標
「てめえ、ちょこまかと――」
クイーン・オー・ランタン
「えっ」
安武 陸
理解する。
クイーン・オー・ランタン
「わーーっ!!!」
赤木 叶恵
振り向くと青ざめた修也の姿が見える。正面からは、背中のナイフは見えない。
クイーン・オー・ランタン
魔女は慌てて飛び退る。コウモリをまとって宙を舞う。
安武 陸
魔女に、騙された。
海野標
それを追いかけようとした標は、
安武 陸
頭が理解を拒むほど、取り乱せない。
海野標
修也の姿に気付き、足を止めた。
海野標
「し――」
敷村 修也
青ざめて膝をつく。
海野標
「っ」
安武 陸
ただ。
海野標
「敷村!」
赤木 叶恵
「……! ちょっ、どうしたの!」
安武 陸
海野が強いハンターのままだったことに安堵する。
海野標
修也に駆け寄る。
安武 陸
自分が生きていることに安堵する。
迷ノ宮 光葉
「修也様っ……!」膝をつく彼を慌てて支えようとする。背のナイフが鈍く光る。
安武 陸
目の前で修也が膝をついているというのに!
赤木 叶恵
「ナイフ……くそっ、いつのまに!」
敷村 修也
痛みと出血と混乱で目が回る。
海野標
突き立てられたナイフが、
海野標
誰の得物であるかを一目で見て取り、
海野標
「…………!」
海野標
口を噤んだ。
赤木 叶恵
狩人たちの後ろを見る。その視界の中に陸は入っていない。
赤木 叶恵
一体誰が。
安武 陸
誰がじゃねえ~~~~~~
安武 陸
ごまかせる感じになるな~~~~~~~
海野標
なんかその方が嫌っぽいなと思って……
安武 陸
いやだ~~~~~~~~~~~~~
ありおり
最ッ高
海野標
うれし~!
海野標
GMはうれしいよ。俺は最悪の気分だが?!
ありおり
師匠には……わかっちゃったねえ!
月夜
すごく分裂してて笑う
海野標
「……ッ」
海野標
「今は手当てが先!」
赤木 叶恵
「で、でも、まだ近くにいるかも」
海野標
「離脱すれば変わんねえだろ!」
海野標
修也の身体を担ぐ。
安武 陸
何も言えない。
迷ノ宮 光葉
「病院へお運びします、修也様」
安武 陸
俺が刺したと。
赤木 叶恵
「……くそっ!」
安武 陸
俺を離したほうがいいと。
安武 陸
俺は卑怯者だと。
敷村 修也
意識ははっきりしている。声に反応もする。
敷村 修也
ただその口から言葉はない。
安武 陸
言うべきだ。
安武 陸
いや、言っても自己満足にしかならない。
海野標
陸が葛藤する間に、状況は移りゆく。
迷ノ宮 光葉
「何をしているのですか、安武様。あなたもはやくこちらに」
安武 陸
本当なのか? 自分を守るために都合のいいことを思っているだけなのでは?
安武 陸
「あ」
海野標
「リク、黙って来い!」
安武 陸
「ああ」
安武 陸
思っていたよりも冷静な声が出た。
安武 陸
足は動く。
海野標
修也を抱えて、そのまま病院への道をゆく。
安武 陸
自分は何もしていなかった、というように、動けてしまう。
海野標
血の雫が道路に落ちる。
海野標
標の血ではない血が。
海野標
標から滴り落ちて、道路を汚していく。
安武 陸
知らずに血を踏んでいた。 靴先が染まっていることに気が付く。
安武 陸
誰もそんなことは気にしない。
安武 陸
自分はそれを知っている。
GM
真実を知るジャック・オー・ランタンが、あなたの周りで笑っていた。
GM
*安武陸の幸福『背徳:身の保証』が破壊されました。
[ クイーン・オー・ランタン ] 血量 : 12 → 6
[ 安武 陸 ] 部位ダメージ : 0 → 1
[ 安武 陸 ] 耐久力 : 6 → 5
[ クイーン・オー・ランタン ] 耐久力 : 12 → 13
GM
陸→魔女の関係が1増えます。属性の内容を任意にどうぞ。
安武 陸
畏怖で……
クイーン・オー・ランタン
こわくないよ~
安武 陸
おどかしたくせに……
クイーン・オー・ランタン
しゅん
安武 陸
被害者ヅラされてる……
GM
フーッ
GM
最高でしたね!
月夜
いや~~~
安武 陸
最悪だよ~~~~
月夜
刺されちゃったな~~~~!!!
安武 陸
も~~~~
月夜
そうだねぇ!今日出会ったばかりの仲間でもないやつだねぇ!
安武 陸
友達になろって思った瞬間にハードル上げられた~~~
安武 陸
今日出会ったばっかりの高校生たち……
安武 陸
師匠とはぁ……一年の付き合いでぇ……
安武 陸
みんな今日会ったばっかりでぇ……

行動:クイーン・オー・ランタン 4th

aisa
そう言えば、魔女は追加行動でも、さらに追加行動できるんですね
クイーン・オー・ランタン
うん
クイーン・オー・ランタン
私も3回追加行動されたことある
月夜
無限か~?
aisa
むつかしい…
sezco
無限だ~
安武 陸
無限か~~~~
ありおり
でも背徳は無限じゃないからな~
安武 陸
な~るほど~
GM
病院に修也を担ぎ込もうとしましたが、なんか病院も大変な感じです。
GM
なぜならこの乱痴気騒ぎでクソ怪我人が出まくって押し寄せてるから。
GM
ので、適当な吸血鬼狩人の組織。
不動産を持っていて、金がある。従って施設もかなりちゃんとしている。
曙光騎士団
の事務所を借りました。
海野標
曙光騎士団のオフィスで医療キットを借り、修也の手当てをしました。
海野標
手慣れてます。ぱぱっとやっちゃう。
敷村 修也
出血量や痛みほど傷は深くない。
安武 陸
傷口には殺意が込められていない。 生活を阻害しないよう、治りやすいよう刺されている。
海野標
眉を寄せている。
海野標
「これで終わり」
海野標
包帯を巻き終わり、手を離す。
海野標
「動けるか」
敷村 修也
「ああ、うん。なんとか……ありがとう海野」
海野標
「…………」
海野標
無言のままに頷いた。
敷村 修也
動ける。何とか動ける。
それは、日常的な動作には支障がないというだけだ。
敷村 修也
「ただいつも通り動けるかって言われると……」
赤木 叶恵
「痛い?」
敷村 修也
「はい。さすがに初めてで……いてて」
赤木 叶恵
「まあ、最初のうちはそういうもんだよね」
敷村 修也
身じろぎすると痛みが走る。
海野標
「鎮痛剤入れてもいいが……」
海野標
鈍るんだよな……感覚が……
敷村 修也
「いや、いいよ」

海野の言葉を遮る。
安武 陸
昨日まで普通の高校生だった青年が、自分の負わせた怪我を痛がっている。
安武 陸
魔女に鉄パイプを振り下ろすことすらできなかった男なのに。
迷ノ宮 光葉
「少しだけ、休んでからにしませんか。修也様に無理させたくはありませんが、かといって残すと心配ですし……」
敷村 修也
「迷ノ宮さんも、ありがとうございます。でもこれからこういう世界で生きていくことになるなら、慣れておかないといけないでしょうし……」
海野標
「それとこれとは別だ」
海野標
「足手まといになるくらいなら、いっそここで――」
海野標
標の言葉を遮るように、
GM
外から大きな爆発音が響いた。
安武 陸
「なっ、なんだ!?」
GM
オフィスの窓から確認できる方角に、
GM
大きく火が吹き上がっている。
GM
――そちらは。
GM
修也の家のある方角だ。
安武 陸
あっ!!
安武 陸
もしかしてこれは……!?
GM
休む?
GM
修也くん、ここで休んでく~?
安武 陸
ブラムン名物燃える自宅!?!?!?
GM
身体……大事にした方が、いいんじゃない!?
GM
名物クソウケるな
aisa
名物なんだ
GM
まあブラムンなら家は燃やしたいよな
GM
火は最強であるため……
安武 陸
なんか家燃やされたって人何人かいたので……
ありおり
トラディショナルな破壊
敷村 修也
「えっ」
GM
修也は直感する。
GM
火を吹き上げているのは、自分の家に間違いないと。
敷村 修也
日曜日の午後だ。つまり両親も家に居る時間のはずで。
敷村 修也
みるみる顔色が変わる。
GM
両親は今日は出かけないと言っていた。
海野標
修也の顔を見た標も、同じことに気付いたように目を瞠る。
海野標
「――出るぞ!」
安武 陸
「えっ、でも怪我が」
海野標
「いいから!」
敷村 修也
いうが早いか真っ先に駆けだす。
赤木 叶恵
「何、何?」
安武 陸
「ああ……もう!」
海野標
「ッ――」
安武 陸
修也を追いかける。
海野標
後を追う。
迷ノ宮 光葉
あとを追いかけます。
GM
果たして予期したどおりに。
GM
修也の家は炎に包まれていた。
GM
自分が生まれ育った一軒家。
敷村 修也
「そ………」
敷村 修也
言葉すら出ない
GM
それが炎に包まれ、火花を散らし、
GM
熱風が吹き付ける。
GM
シンプルに行きましょう。
GM
*サバトを使用。
GM
*敷村修也の幸福『背徳:惰性』を破壊します。
月夜
わ~~
月夜
わ~になっていますね
月夜
いっとう暴力的なサバトが飛んできた
安武 陸
人生なんてのは惰性でいいんだよ~
安武 陸
刺激的な人生なんていらないんだよ~
迷ノ宮 光葉
サバトだし、止められないですね…厳しいううー、お父さんお母さん…
GM
えー
GM
このまま背徳が壊れますと
GM
両親が死にます
安武 陸
両親!!!!!
赤木 叶恵
めちゃくちゃかわいそう
GM
あなたが埋没してきた日常。
GM
あなたがどこかで疎む気持ちを持ってきた日常。
GM
その象徴が炎に包まれている。
GM
あなたの望み通りに日常は壊れ、
GM
取り返しがつかないものが、今、損なわれようとしている。
GM
サバト、なんならワンチャン入っていいんと違います?
GM
テンションすげーあまっとるやん……
安武 陸
両親て
GM
-5だけど、興奮剤と援護を合わせれば打ち消せますよ。ワンチャンワンチャン。
GM
もちろん失敗したら苦しいが……
GM
その苦しさもチュートリアルではある。
GM
まあ、もちろん見過ごしてもいいですが。
月夜
この場だとカナエちゃんが一番援護もらえるのか?
赤木 叶恵
その興奮剤を持ってるのは……
GM
そっすね
月夜
ブラムン的にはアイテムの受け渡しどうなりましたっけ
GM
優しいから興奮剤譲渡していいよ
GM
本来はPCの手番の間のみ自由に受け渡し可能とします。
月夜
基本的にはシーン内登場してれば宣言でフリーか
GM
うん
GM
でも、特例で今は許しちゃう。やさしいので。
月夜
わ~やさしいな~~~
GM
ので、チャレンジするなら……いいよ!
安武 陸
やさしいな~~
赤木 叶恵
揺さ振ってくるじゃん……
GM
でもテンション余ってるのは叶恵ちゃんよりも光葉ちゃんだよね
月夜
あと陸くんに援護してもらうのちょっときつい
GM
まあ、失敗したら死にますが……
aisa
そうですね、援護、貰えるならばチャレンジ…するか……?
aisa
あと興奮剤か……
GM
でも……両親死ぬよ……?
GM
日常が……
GM
これ幸福破壊だったら
GM
最後の修復でやっぱり生きてました~できるんだけど
GM
背徳だからないですね(笑)
GM
背徳は取り返しつかないので(笑)
aisa
うわわ……
赤木 叶恵
ひどい
月夜
今内部部署が3派閥あってぇ……
GM
私も悩んだんですよ
安武 陸
惰性なんて背徳に持ってくるからぁ~!!
GM
この背徳どう壊すのがいいかなぁ~って……
GM
結構広いから……意味が……
GM
だから……最後は暴力!
月夜
一般範疇だとすでにこれに巻き込まれた時点で背徳破壊だから
月夜
上回る必要もあったんだわ
GM
もうイチオシほしいよねっ!
安武 陸
ロールでやってもいい気はするな
安武 陸
助けるって気概になるかどうかというのはあるし
GM
じゃあとりあえず標が入るか……
月夜
わぁ……
海野標
立ち尽くす修也の隣を駆け抜けて、いの一番に燃え盛る家へと飛び込んでいく。
GM
翻るマントが炎の中に掻き消える。
安武 陸
「師匠!?」
GM
標からの返事はない。
敷村 修也
海野の姿にはっとするも手にも足にも力が入らない。
安武 陸
「修也くん、ここ、君の家で合ってる?」
安武 陸
「今の時間、ご家族は?」
赤木 叶恵
「そういう事!?」
敷村 修也
「きっと、中に……」
安武 陸
「…………」
GM
幼きからを過ごした家。
安武 陸
じゃあどうするか、と言われると、何もできない。自分は海野と違って普通の人間だ。
赤木 叶恵
AST シミュレート ランダム全特技表(1) > 社会(11) > 話す
赤木 叶恵
2D6+6-5>=8 (判定:叫ぶ) (2D6+6-5>=8) > 6[1,5]+6-5 > 7 > 失敗
赤木 叶恵
という具合でね 結構きびしい
安武 陸
きびしい
GM
まあ全滅しても大丈夫にしてあるから
GM
失敗もまた人生ですよ
月夜
それはそう
aisa
うーんうーん……判定、厳しいけどやるだけやりたいとは思う…
GM
運よく近くを引いて、運良く高い目が出ればいけますよ!
GM
人間3連続で8以上を振ることもあるんでね!
月夜
うむー、データ面はやめとけと言うがチャレンジをお願いしたいな
aisa
はい、ではデータ面では無謀ですが私も同意見なのでチャレンジしてみます
GM
光葉ちゃんいきますか?
aisa
はい、GMが演出し終わったら宣言します
GM
興奮剤の譲渡許しますよ
赤木 叶恵
では見守ります
安武 陸
やる気だ
GM
がんばれ!
aisa
両親は…大事だもんな
GM
そうだね・・・・・・
GM
光葉ちゃんはね・・・・・・・・・・
安武 陸
あっ そっか 光葉ちゃんは両親が……
灰葉陽
小学校にあがったばかりの頃。
灰葉陽
朝の通学の際は、灰葉陽がこの家まで修也を迎えに来てくれていた。
敷村 修也
そんな陽は居なくなった。死んでしまった。
敷村 修也
過去の思い出に囚われて、そのあとの生活はどこか停滞しているような、惰性で過ごしていると思っていた。
敷村 修也
思い込んでいた。
敷村 修也
そんなことはなく、ただ整理のつかない出来事を整理できていないだけだった。
ただ平和に日常を過ごしていただけだった。
GM
両親は、そんなあなたを暖かく見守ってくれていた。
GM
傷に踏み入ることは叶わずとも。
GM
ただ、あなたが生きる日々を支えてくれていた。
安武 陸
思い込んでたか~
GM
嬉しい
GM
幸福破壊でわからされるPCを見るほど嬉しいことはない
安武 陸
いい両親じゃん
安武 陸
冒頭に出てきた描写的にもいい両親だったな
安武 陸
いい両親を燃やすな!!
GM
どう考えても導入で出したものを燃やしたほうがいいだろ
迷ノ宮 光葉
「…………」
迷ノ宮 光葉
「皆様、修也様と福をお願いします!」
迷ノ宮 光葉
*妨害をします!
敷村 修也
*興奮剤1つを譲渡し、かつ援護します
安武 陸
「えっ、光葉ちゃ……」
GM
AST ランダム全特技表(5) > 脚部(4) > 蹴る
赤木 叶恵
「まさか行くつもり!?」
迷ノ宮 光葉
「……」二人の声に答えず、そのまま炎の中に飛び込みます。
GM
サバトにより、判定に-5のペナルティ。
GM
妨害コスト+5です。
GM
判定をどうぞ。
GM
燃え盛る炎があなたを迎える。
迷ノ宮 光葉
*譲渡された興奮剤を一つ使用
GM
興奮剤で+2ですね。
GM
修也からの援護でさらに+2。
GM
サバトペナルティの-5と興奮剤と援護による+4をつけて、蹴るでの判定をどうぞ。
迷ノ宮 光葉
2D6+2+2-5>=8 (判定:仕掛ける) (2D6+2+2-5>=8) > 10[4,6]+2+2-5 > 9 > 成功
月夜
つyyyyyyyっよ
安武 陸
うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ありおり
わーーーー
GM
うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!
安武 陸
うわうわうわううああうううあうわうわうわうわ
ありおり
えらい!!!!!!!
月夜
うわーーーーーーーーーーーーーーー
GM
かっこいい~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!
安武 陸
えらーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
迷ノ宮 光葉
せ、せいこう?
月夜
はぁ~~~~~~~~かっこよすぎる
迷ノ宮 光葉
せいこう????
GM
文句なしの成功です!!!!!
安武 陸
えらすぎる
月夜
強すぎる
GM
蹴っ飛ばして進んでください。
安武 陸
やばい
月夜
やはり武家の姫であられる?
安武 陸
こんな細い所を通すのめちゃめちゃかっこいいな
GM
燃え上がる家の中を進むあなたの前に、
GM
焼けた瓦礫が崩れ落ちてくる。
迷ノ宮 光葉
「っ……! 誰か!だれか、いませんか?!」
迷ノ宮 光葉
腕をかざして火の粉を払い、奥へと進む。
海野標
「……っ」
海野標
「こっちだ!」
海野標
廊下を進んだリビングの奥。
迷ノ宮 光葉
煙の充満する屋内をかき分けて進み、標の声の方へ。
海野標
倒れた本棚。
海野標
迫る炎。
海野標
修也の両親は、重い本棚の下にまとめて身体を挟まれ、炎に炙られていた。
海野標
その上に瓦礫がいくつも重なっていて、標はそれをどかすのに苦慮しているようだった。
海野標
本棚に手をかけている。
迷ノ宮 光葉
「っ……!今、お助けします。海野様、息を合わせて……!」
海野標
「いや、俺が軽く持ち上げるから」
海野標
「下から引きずり出してやってくれ」
迷ノ宮 光葉
「わかりました、すぐに」
海野標
標が腕に力を込める。
海野標
瓦礫ごと、わずかに本棚が浮いて
迷ノ宮 光葉
そのすきに、両親の体を引っ張り出し、本棚から引きずり出す。
海野標
直後、手を離す。重い音が響いた。
海野標
「あとは――」
迷ノ宮 光葉
両親の怪我や呼吸のほどを確かめる。
海野標
足を振り上げて、リビングのガラス戸を突き破る。
GM
呼吸が薄い。
GM
挟まれた時に腕や足の骨を折ったようだった。
海野標
標は修也の父親の方を抱えます。
海野標
「出るぞ!」
海野標
蹴り破ったガラス戸から、二人で脱出しましょう。
迷ノ宮 光葉
では、母親のほうはわたくしが。頷いて飛び出します。
月夜
かっこいい~~~~~~
安武 陸
かぁっこいい~~~
海野標
嬉しいですね
海野標
そそのかした甲斐がありました
GM
炎を残して、二人で外に。
海野標
「救急車呼んであるか!?」
迷ノ宮 光葉
「恐らくは皆様が! 急がないと、手遅れになります……!」
海野標
ではそういった調子で狩人たちの方へと戻りましょう。
安武 陸
救急車は呼んである。
安武 陸
運ばれてゆく夫妻を見ている。
GM
修也の両親は救い出されたが、家はまだ燃えている。
GM
そのうち消防車が辿り着くだろうが……
敷村 修也
火の粉をまき散らしながら自分の18年間が詰まった家が音を立てて燃え落ちていくのを呆然と見ていた。
迷ノ宮 光葉
呆ける修也の頬を軽く叩き、
迷ノ宮 光葉
「修也様、ご両親は無事です……付き添ってあげてください」
敷村 修也
頬を張られはっとする。
迷ノ宮 光葉
そうやって無理やり救急車に一緒に乗せる。
敷村 修也
何かを言いかける前に救急車へと押し込まれた。
GM
が、扉の閉められる前に、
クイーン・オー・ランタン
煽るために出てきた。あれ?
クイーン・オー・ランタン
このまま修也が救急車に乗って離脱しちゃうとセッションの進行的に大変だからね。あれあれ?
クイーン・オー・ランタン
「お父さんとお母さん、出してきちゃったの?」
クイーン・オー・ランタン
「私、えーと、ほら」
クイーン・オー・ランタン
「こっち!」
『こねてつくった』はいばひなた
こうもりたちに陽の人形を運ばせている。
クイーン・オー・ランタン
「こっちが気に入らなかったみたいだから」
クイーン・オー・ランタン
「今度こそ、あなたの本当の望みを叶えてあげようと思ったんだけど……」
敷村 修也
忘れようもしない声と姿。
敷村 修也
「後から病院にいきますから、父と母をお願いします」
GM
救急隊員は少し戸惑ったようですが……
GM
修也に言われて、そのまま扉を閉めます。
GM
救急車が発進していく。
敷村 修也
「――――」
安武 陸
クイーン・オー・ランタンを見上げる。
海野標
標が地を蹴る。
赤木 叶恵
かける言葉が見つからない。優しい言葉がかけられない。
赤木 叶恵
修也が守れたもの、守れなかったもののことを考える。最後に護るべきはあなたの命だ、そういう気持ちを込めて。
赤木 叶恵
「今度は殺せる?」
赤木 叶恵
不器用な言葉が出た。
敷村 修也
「はい」
敷村 修也
逡巡のない答えが返ってくる。
赤木 叶恵
「……ん」
迷ノ宮 光葉
「…………」修也の決意と怒りが伝わってくるような返答にいたたまれない顔をする。
海野標
標はクイーン・オー・ランタンに斬りかかる。
クイーン・オー・ランタン
「げっ」
クイーン・オー・ランタン
「いたの~~~!?」
クイーン・オー・ランタン
「やめてよ!!」
クイーン・オー・ランタン
クイーン・オー・ランタンは標に追われて夜空を駆ける。
クイーン・オー・ランタン
二人、流星のように空を駆け、その姿は遠ざかっていく。
GM
消防車が到着する。
GM
黒焦げになった修也の家に水がかけられていく。
GM
その水も、火を消すことが叶うだけ。
安武 陸
去りゆく二つの流星を見送る。
安武 陸
約束を守ったのに、なんてことは言えない。騙されていたと分かった以上、友達になりたい訳ではない。
GM
燃え落ちたものは戻らない。
GM
しかし、
GM
救い出された命があった。
GM
ではサバトと、サバトの妨害をしたので……
[ クイーン・オー・ランタン ] 血量 : 6 → 0
[ 迷ノ宮 光葉 ] テンション : 3 → 11
[ 迷ノ宮 光葉 ] 激情 : 0 → 1
[ 敷村 修也 ] テンション : 0 → 3
GM
激情もゲットですね。
GM
そんで修也くんは援護のコストでテンション+3。
GM
そして妨害してもらったので、修也から光葉への関係が1上昇します。
GM
3になりました。属性はまあ変えたかったら変えてください。
GM
では……このシーンは以上ですね。

行動:クイーン・オー・ランタン 5th

GM
九シーン目? マジ?
月夜
9か~
安武 陸
めちゃめちゃ動くな~魔女
赤木 叶恵
一人でPC全員より動いてる
GM
ではその後ですね。
GM
魔女を……殺すしかないな!
GM
そういう気持ちで魔女を置い、街を練り歩きます。
GM
群衆の暴徒化は時間を追う毎にひどくなっていく。
GM
全裸で疾走してる人とかいる。
GM
その人の名前? らしきもの? を呼びながらその後を追いかけている人もいる。
安武 陸
全裸で疾走してる人がいる
安武 陸
叶恵ちゃんもああいうのやってみたいんじゃないですか?
赤木 叶恵
そ、そんなことない………………たぶん……………………
GM
たぶん?!
安武 陸
そっかぁ
迷ノ宮 光葉
叶恵ちゃんが……
赤木 叶恵
ああいうのは好奇と軽蔑の目で見られるから……
安武 陸
叶恵ちゃん裏垢作ったら偶然見つけるので安心してくださいね
敷村 修也
ええ……
赤木 叶恵
偶然見つけるな
GM
街の至るところで交通事故が起こっているのはもう当たり前のこと。
GM
消防車の到着が遅れたのもさもありなんで……
GM
まあ、そんな感じの様相にある街の中で。
GM
とあるファミリーレストランに、怒号が渦巻いていた。
GM
内側から叫び声が、悲鳴が響き、ガラスが割れなどしている。
GM
通りすがったハンターたちはその異様な騒ぎに気付く。
GM
その中に、このファミレスに心当たりのあるハンターが一人。
敷村 修也
あー・・・・・・
安武 陸
だれだだれだ~っ
安武 陸
一体なんの心当たりが~~??
赤木 叶恵
おい
GM
このファミリーレストランは。
GM
他ならぬ、赤木恵夢のバイト先だ。
安武 陸
ええ~~~っ
迷ノ宮 光葉
叶恵ちゃんのお姉さんが……
赤木 叶恵
終わり
GM
一旦巻き戻すか!
安武 陸
終わってる
赤木 叶恵
ぎーーーーーっ
安武 陸
キュルキュルキュル
GM
一旦時を巻き戻しましょう。
赤木恵夢
「え、えーと、お客様~」
赤木恵夢
「みなさん、落ち着いてください~」
赤木恵夢
「ハロウィンですよ? もっとこう、楽しい感じに……」
GM
「楽しくしてるだろ~!?」
GM
「水をさすなよ~も~」
GM
だいぶガラの悪い感じの客がファミレスにいっぱい入ってます。
GM
ファミレスの客層ってもともとそんな……まあ……結構お察しですが……
GM
今日は特にひどい。
安武 陸
お姉ちゃん暴徒に囲まれたらかなりヤバいんじゃないですか?
迷ノ宮 光葉
困っているの可愛い
敷村 修也
かわいい
赤木 叶恵
姉を困らせるな!!!!
安武 陸
ヤバいんじゃないですか!?
安武 陸
暴徒に楽しくしてるだろ~!?とか言われてますよ!?
安武 陸
だいぶガラの悪い感じの客らしいですよ!?
敷村 修也
ファミレスでのバイト向いてないんじゃ……
赤木 叶恵
なんだと!ちゃんとできるんだぞ!姉はぽわわんしてるけど人のバッドマナーを咎めることができるんだぞ!
迷ノ宮 光葉
叶恵ちゃんもかわいい
安武 陸
いやそれは……悪い方に出ることもあるっていうか……
安武 陸
フラグじゃん
赤木恵夢
「ま」
赤木恵夢
「まわりのお客様の御迷惑にですね~」
GM
「なんだよ~」
GM
「こっちは客だぞ!」
GM
「そんなんなら店員さん、あんたがなんか埋め合わせてくれるのかい?」
赤木恵夢
「うめ……」
赤木恵夢
「いや、そういう話じゃなくて……」
安武 陸
ほらぁ!!
敷村 修也
わ~
迷ノ宮 光葉
わーーーーー
安武 陸
ほらほらぁ!!
赤木 叶恵
ぽわわんとした姉を守るための殺人は無罪と刑法にも書かれている
安武 陸
刑法の歪んだ解釈しないで
赤木恵夢
店長をちらりと見ます。
赤木恵夢
これもう警察……みたいな視線ですが、店長はええ~? みたいな感じ。
赤木恵夢
ハロウィンだし……こんなもんじゃない? って雰囲気で流される。
赤木恵夢
え~……
赤木恵夢
確かにハロウィンだけど……
安武 陸
店長……
迷ノ宮 光葉
流さないで、店長
安武 陸
別のバイト先探したほうがいいのでは?
赤木恵夢
普段はもうちょっとまともなんですけど……
赤木恵夢
なんせハロウィンの夜なんでね
安武 陸
仕事してるぶん偉いよね店長
敷村 修也
シフトのバイトがみつからなかったから仕方なく出てきてるだけだったりして店長
安武 陸
これ過去の時間軸っていうのがまた最悪なんだよな
赤木 叶恵
ここまではもう守れないことが確定している
赤木恵夢
「う、うちファミレスなんですよ~」
赤木恵夢
「ご家族皆様で楽しむ場所で……」
赤木恵夢
「あっいや」
赤木恵夢
「ご家族じゃない方でも皆様大歓迎ですけども」
赤木恵夢
わたわたと言い繕おうとする、
赤木恵夢
その腕が掴まれる。
赤木恵夢
「うぇ」
GM
「んじゃあ」
GM
「俺たちのことも歓迎してくれたらいいんじゃねえか?」
安武 陸
腕が
安武 陸
どこに歓迎しろっていうんだ!?!?
敷村 修也
豚箱?
赤木 叶恵
ああ~姉の腕を掴まれるの実績が……
安武 陸
そんな実績が
迷ノ宮 光葉
ちょっぴりえっちな展開だなと思っててもいわないよ……
敷村 修也
漏れてる漏れてる
安武 陸
いやっ これは もう
赤木 叶恵
こっから先は もう こう グラデーションですからね
赤木 叶恵
手首は守れなかったよ
安武 陸
手首守れなかったね
赤木恵夢
「あの……」
赤木恵夢
「マナーさえ守っていただければですね……」
赤木恵夢
「ひゃっ」
赤木恵夢
腕を引っ張られる。
赤木恵夢
そのままソファへと引き倒されて、身を縮める。
安武 陸
ソファーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!
赤木 叶恵
ソファに倒されるのも守れなかった……………………
迷ノ宮 光葉
守れなかった項目がたくさん…
安武 陸
都合のいい柔らかいスペースが
敷村 修也
チェックシートがバツバツ埋まっていく
赤木恵夢
「え」
赤木恵夢
見上げた。
赤木恵夢
「あ、あの?」
赤木恵夢
恵夢の上に跨る男の姿がある。
赤木恵夢
近くで他の男がボトルのワインをラッパ飲みしている。
GM
意味のない叫び声が、歓声が、喚き声があがるなかで、
GM
それらを咎めようとする恵夢の、店員の声は掻き消される。
GM
その胸元に、腕が伸びた。
GM
*赤木叶恵の幸福『赤木恵夢』を破壊します。
安武 陸
え?これ過去?
安武 陸
過去って何分前?何時間前?
迷ノ宮 光葉
えっ
安武 陸
それによってだいぶ……だいぶじゃないですか!?
GM
言ってしまうと
GM
ここで判定成功すればギリギリで守れるんで
GM
がんばって!
安武 陸
わはは
敷村 修也
やだぁ~~~~
赤木 叶恵
自分への幸福破壊を妨害することはできない。判定するのおれじゃねえんだよ!!!!!!!!!!
安武 陸
わはははは
迷ノ宮 光葉
でも、サバトは多分もう使えない…ですよね?
敷村 修也
血量足りませんからね
GM
もう使えないです~
GM
かなち~
敷村 修也
うっせ!輸血パック5つも持っとってからに!
安武 陸
妨害修也くんかな
敷村 修也
一応確認しますが妨害入りますね
赤木 叶恵
ンンンン
赤木 叶恵
援護ないです…………………………
GM
妨害入るまで続けるか!
安武 陸
おっ これがブラムン名物妨害が入るまで続く幸福破壊
迷ノ宮 光葉
援護はサイクル一回でしたっけ……?
GM
援護はメインフェイズは何回でもできます
GM
毎回コストお支払いです
赤木恵夢
「あ」
赤木恵夢
「あの」
赤木恵夢
「お客様?」
安武 陸
レ目だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
赤木 叶恵
姉の顔!!!!!!!!!!!!
敷村 修也
わぁ
安武 陸
ぽわわんとした姉のレ目だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
敷村 修也
いい顔がでている
迷ノ宮 光葉
えっちなかおだ……
赤木恵夢
「そういう、えっと」
赤木恵夢
「え」
赤木恵夢
「あ」
赤木恵夢
伸びた腕にエプロンを剥がされる。
敷村 修也
*妨害します
赤木恵夢
胸元のリボンを捕まれ、
赤木恵夢
AST ランダム全特技表(3) > 腕部(3) > 殴る
赤木恵夢
ブラウスのボタンに手がかかる。
赤木恵夢
男の手を止めようと腕を掴むが、
赤木恵夢
その手は他の男に引き剥がされた。
赤木恵夢
「あ」
赤木恵夢
「え」
赤木恵夢
「や、やだ」
赤木恵夢
ボタンがひとつひとつ外されていく。
赤木恵夢
いいだろ、とか、優しくするから、とか
赤木恵夢
そういう声が上滑りしていく。
赤木恵夢
かかる息が酒臭い。
赤木恵夢
嫌悪感に身が竦む。
安武 陸
殴る!!!!!!!!!!!!
安武 陸
ブラウスーーーー!!!!
敷村 修也
援護で+4 興奮剤は?
敷村 修也
ちなみに目標は8だ
赤木 叶恵
興奮剤は使い切ったかな
赤木 叶恵
あいやあった
赤木恵夢
まだいっこあるね
安武 陸
興奮剤ないです
赤木 叶恵
修也くん自前の最後のやつが……
迷ノ宮 光葉
さっき2この内1こ修也くんがもってますね
赤木 叶恵
まあ………………………………
赤木 叶恵
温存してもいいタイミングな……気はする……よ……(血の涙)
安武 陸
血の涙だ
安武 陸
PLが相談している間、GMはRPを進めている。早くしないと優しくされちゃうぞ!!
敷村 修也
援護宣言先にくださいな
赤木 叶恵
します
赤木 叶恵
*援護
迷ノ宮 光葉
*妨害に援護します。
赤木恵夢
いやだ。いやだ。
赤木恵夢
スカートの中に手を差し込まれて、
敷村 修也
2D6+4>=8 (判定:見る) (2D6+4>=8) > 8[4,4]+4 > 12 > 成功
安武 陸
うおおーーーーーーーーーーー
赤木 叶恵
せいこうした!!
安武 陸
えらい!!!!!!!!!
GM
あとは飛び込んで男を殴れ!
迷ノ宮 光葉
これは惚れてしまう…
GM
性交されるぞ!
赤木 叶恵
せいこうされずにすんだ……
赤木 叶恵
まだすんでない!
赤木恵夢
内腿に触れる指の感触に身体が強ばる。
赤木恵夢
「っ、う」
敷村 修也
怒号と悲鳴の飛び交うファミリーレストランの店内。
GM
奥のボックス席が、
GM
特に異様な盛り上がりを見せている。
GM
ガラスが割られたのもそのあたりだ。
安武 陸
ここでゆっくりしてたら性交されちゃう……ってこと!?
安武 陸
ゆっくりしませんか?
赤木恵夢
最悪
赤木 叶恵
去れ悪魔!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
迷ノ宮 光葉
成功したので性交しなかった……というわけですね
安武 陸
ファミレスだしお茶でも飲んでさ……
赤木 叶恵
悪魔には屈しない……………………………………
ありおり
去ってない
赤木 叶恵
ううっ悪魔……
ありおり
幸福をレイプされるとつらいからな
GM
男の背中が見える。
GM
押し倒された誰かのばたつく爪先が見える。
敷村 修也
3人に声をかけるより先にバットケースの鉄パイプを抜きながら窓を跳び越える。
GM
「あ?」
敷村 修也
「手を離せ」
GM
酒に酔ってふらふらの男が、突然の闖入者に振り向く。
GM
「なんだよ~」
GM
「お前も仲間に加わりたいのか~?」
GM
げらげらと大笑い。
敷村 修也
「もう一度だけ言う。手を離せ。そして店を出ろ」
迷ノ宮 光葉
「修也様……」あとを追って、店内の方へ。鉄パイプを握った修也と酔客が睨み合っている。
GM
「っせえな……」
GM
「やるか?」
GM
酒で気が大きくなっているのか。
GM
男の一人が修也の胸ぐらを掴む。
安武 陸
修也の後ろから窓を飛び越える。
敷村 修也
手に持った鉄パイプを思い切り顎にカチあげた。
GM
修也のいる角度からは男の影になって見えないが、
赤木恵夢
押し倒されて天井を仰ぐ女店員の姿が、陸の視界に入り込んだ。
安武 陸
店員に乗っている男の顔に着地した。
GM
「ぐえっ」
GM
修也の目の前の男は思い切り殴られてたたらを踏む。
GM
「てめえ、いい度胸……」
GM
ワインの空瓶を掴みます。
敷村 修也
構わずみぞおちに蹴りを入れる
GM
「がっ!」
安武 陸
店員を抱えて、窓の外の叶恵の方に押し付ける。
赤木恵夢
呆然と陸にされるがまま、
赤木 叶恵
抱きかかえる。
赤木恵夢
窓から叶恵の腕に抱き込まれる。
赤木 叶恵
「お姉ちゃん」
赤木恵夢
「あ」
赤木恵夢
「あ、え」
赤木恵夢
「…………」
赤木恵夢
もぎ取られたリボン、外されたブラウスの隙間から下着が覗く。
赤木恵夢
「か」
赤木 叶恵
衣服の乱れが目に入る。
赤木恵夢
「カナ、ちゃん?」
赤木 叶恵
「……………………………………」大きく息を吐いて平常心。
赤木恵夢
体が震えている。
赤木恵夢
その中でも、姉は作った笑みを貼り付けて
赤木 叶恵
「ん。大丈夫?」
赤木恵夢
自分を抱く妹の顔を見ていた。
赤木恵夢
「……うん」
赤木恵夢
「だ、っ」
赤木恵夢
「だいじょう」
赤木 叶恵
「うそつけ」言い終わる前に、ぺちりと額を叩く。
赤木恵夢
「……っ」
赤木恵夢
頬を叩かれて、目元に涙がにじむ。
安武 陸
泣いてる
迷ノ宮 光葉
かわいそうかわいい……
赤木恵夢
「あ」
赤木恵夢
「う」
赤木恵夢
「カナ、ちゃん」
赤木 叶恵
「うん」
赤木恵夢
「カナちゃん」
赤木恵夢
「こわかっ、た」
赤木恵夢
「こわかったよぉ……」
赤木 叶恵
自分より大きいはずの姉が小さく感じる。こんな表情を見るのはいつぶりだろうか。
赤木恵夢
叶恵の胸に顔を埋める。
赤木恵夢
ダッフルコートの胸元を掴み、ぼろぼろと涙を落としながら、
赤木恵夢
全身を大きく震わせている。
赤木 叶恵
「うん……」
赤木 叶恵
頭を撫でる。
赤木恵夢
撫でられる。滑らかな髪の感触。
赤木 叶恵
「だから言ったでしょ。変な奴が出るって」
赤木恵夢
母譲りの、同じ色の赤みのがかかった茶髪。
赤木恵夢
「で、も」
赤木恵夢
「だって」
赤木恵夢
「ハロウィンだからぁ……」
赤木 叶恵
「だからこんな事されてもよかった?」
赤木恵夢
「よくない」
赤木恵夢
「よくない、けど」
赤木恵夢
「う」
赤木恵夢
「うぅー……」
赤木 叶恵
「もう、今日は仕事にならないよ」
赤木恵夢
何度も頷く。
赤木恵夢
「し」
赤木恵夢
「心配かけて、ごめんねぇ……」
赤木 叶恵
「いつものことでしょ」
赤木 叶恵
「帰ろう」
赤木恵夢
「……うん」
赤木恵夢
素直に頷いて、
赤木恵夢
「でも」
赤木恵夢
「カナちゃん」
赤木 叶恵
「うん?」
赤木恵夢
「……だけ、じゃないか」
赤木恵夢
「助けてくれた、ひと」
赤木恵夢
「王子様みたい、だった……」
赤木恵夢
だなんて。
赤木恵夢
冗談めかして笑ってみせた。
赤木 叶恵
「……そーいう事、いわないの」
赤木恵夢
「カナちゃん、知り合い?」
赤木恵夢
「私、あんまり顔、見えなくて」
赤木恵夢
「お礼とか……」
赤木恵夢
「ちゃんと、しないと」
赤木 叶恵
「さっき会ったばっかり。こっちもトラブってて、手伝ってくれた」
赤木恵夢
「そっか……」
赤木恵夢
「いい人たち、だね」
赤木 叶恵
「………………うん」
赤木恵夢
腕の中の身体はまだ震えている。
赤木恵夢
姉は一般人だ。狩人の世界のことなど、叶恵の戦うもののことなど全く知らない。
赤木 叶恵
震えが伝わる。落ち着くまで一緒にいたい。けれどそれは出来ない。
赤木 叶恵
「今日、遅くなるって言ったけど」
赤木 叶恵
「がんばって早めに帰るから……」
赤木 叶恵
「晩御飯、待ってて」
赤木恵夢
「……ん」
赤木恵夢
「おいしいの」
赤木恵夢
「お姉ちゃん、作るから――」
赤木恵夢
「あ」
赤木恵夢
「そうだ」
赤木恵夢
「カナちゃん」
赤木恵夢
声を潜める。
赤木 叶恵
耳を傾ける。
赤木恵夢
「お母さんには」
赤木恵夢
「言わないで……」
安武 陸
おねえちゃん…………
赤木 叶恵
「……………………」
赤木恵夢
「おねがい……」
赤木 叶恵
「わかった。言わない」不満げに。
赤木恵夢
「ん」
赤木恵夢
「ありがと、カナちゃん」
赤木 叶恵
「……ん」
赤木 叶恵
「今日は無理しなくていいから。休めるなら休んじゃって。寝ててもいい」
赤木恵夢
「…………」
赤木恵夢
「うん……」
安武 陸
飛び出した修也の後を追って、なりゆきで店員を助けたものの。
安武 陸
ただの人間に暴力を奮っても、あまり意味がないように思える。
敷村 修也
しかし修也にとっては関係のないことだった。
安武 陸
そもそも、乱痴気騒ぎのこの街で、一人助けることが何の意味があるのか。
敷村 修也
ワインの瓶を掴んだ男の腕に立つパイプを振り下ろす。
安武 陸
そうは思うが、修也を一人で突っ込ませる訳にはいかない。
安武 陸
この青年は、いささか危うい所がある。
敷村 修也
そのまま男の横っ面に腰をひねって肘を叩き込んだ。
安武 陸
怪我をしたばかりだというのに。
安武 陸
それとも、彼もこのハロウィンの空気に酔っているのだろうか。
敷村 修也
そもそもハロウィンは嫌いだった。
5年前のことを思い出すことももちろんそうだが、この浮かれ切った街の空気と自分の心の孤独感にむしゃくしゃした。
安武 陸
修也くんありがたいな
赤木恵夢
すげぇ……
迷ノ宮 光葉
「…………いけません、修也様……。それ以上は、その相手が……」
迷ノ宮 光葉
暴力をふるい続ける修也を思わず止めようとする。
安武 陸
陸は修也を止めない。 止める権利があるとは思わない。
敷村 修也
ワイン瓶を掴もうとした男の向こうにいた、別の男の顔にも乱暴な前蹴りをいれる。
安武 陸
最初に会った時の、怯えた男子高校生の顔を思い出していた。
敷村 修也
そもそも家が燃えたのも、さっきの店員が乱暴されそうになったのも、何ならこの出来事すべてが自分のせいじゃないのか?
敷村 修也
魔女は自分の目の前に現れた。
安武 陸
話した時の、穏やかな顔を思い出していた。
敷村 修也
蹴りを入れた男の襟首をつかみ、払い捨てるように通路側へと乱暴に投げ出した。
敷村 修也
ひなちゃんを人の形をした何かにして見せて。
家を燃やして、両親を殺そうとして。
安武 陸
魔女にすら鉄パイプを振り下ろせなかった青年が、自分に何かをした訳ではない人間に暴力をふるっている。
敷村 修也
そんな魔女に、なぜ鉄パイプすら振り下ろせなかったのか。
安武 陸
つい数分前、数時間前までは、誰も傷付けられなかったはずの青年を見ている。
敷村 修也
怯えるだけになったもう一人の男の顔に乱暴に拳を叩き込む。
敷村 修也
俺が弱いからいけないんだ。
あの時に魔女を殺しておけばよかったんだ。
迷ノ宮 光葉
「修也様!」殴る腕にすがりつき、止める。
敷村 修也
光葉の声にはっと我に返る。
迷ノ宮 光葉
「……よしましょう、これ以上は」
敷村 修也
「……はい」
安武 陸
ああーっ暴力をふるう拳にすがるの助かる
敷村 修也
息を吸う。
息を吐く。
敷村 修也
こんなことをしても何にもならないのに。
迷ノ宮 光葉
そっと彼の腕を下ろして、肩を押しながら、その場をあとにしましょう。
安武 陸
狼藉をはたらいていた男達は、すっかり動かなくなっていた。
GM
テンションはえーと
GM
叶恵ちゃんと光葉ちゃんが援護で3、修也くんが妨害で5
[ 赤木 叶恵 ] テンション : 8 → 11
[ 赤木 叶恵 ] 激情 : 0 → 1
[ 敷村 修也 ] テンション : 3 → 8
[ 迷ノ宮 光葉 ] テンション : 11 → 14
GM
高まってきたな~。叶恵ちゃんも激情ゲットですね。
GM
で、叶恵→修也の関係が1増えます。
GM
2になりました。
赤木 叶恵
ありがとう……ありがとう……
GM
困惑だったのが変わったら変わったな~って思ってください。
GM
言ってくれてもいいです
GM
まだ……困惑してるかな!?
赤木 叶恵
感謝します!
GM
素直~
GM
このまま第二サイクルへと入る前に、ちょっと恵夢を家まで送るまでのシーンをしましょうか。
赤木 叶恵
すっかり静かになった店内を見る。暴力。乱暴な手段で片付けているさまが先ほどから微妙に視界の端に映っていた。
赤木 叶恵
「いい人たち、ねえ……」
赤木 叶恵
解決の手段が自分と似ている……自分はいい人ではないと思う……。
赤木恵夢
「?」
赤木恵夢
首を傾げ……
敷村 修也
「……すみません、お待たせしました」
赤木恵夢
涙を拭った。
赤木恵夢
「いえ、あの」
赤木 叶恵
姉の服を整えて向き直る。
敷村 修也
鉄パイプと手の血をぬぐっている間に落ち着きを取り戻したようだ。
赤木恵夢
胸元を押さえながら、出てきた修也に向き直り……
赤木恵夢
きょとんと目を丸くした。
赤木恵夢
「え」
赤木恵夢
「あれ……」
赤木恵夢
ささ……と
赤木恵夢
何故か叶恵の背後にちょっと隠れつつ……
赤木恵夢
「し」
赤木恵夢
「敷村くん?」
敷村 修也
「あー……」
赤木 叶恵
「知り……あ、同じ学校?」
赤木恵夢
「クラスで……」
敷村 修也
「……はい」
安武 陸
修也から少し遅れて、ファミレスから出てくる。
迷ノ宮 光葉
「……お知り合いによくお会いになる日、ですね」修也の後ろから続いて。
敷村 修也
しまったなという気持ちと、助けられて良かったという安堵。
赤木恵夢
まじまじと修也の格好を見ている。
赤木恵夢
陽キャ男子という認識なのでちょっとこわい……
赤木恵夢
地味な女子グループだから……
安武 陸
クラスメイトがあんなんなってたらたいへんだよ
赤木恵夢
「さっき、助けてくれたの」
赤木恵夢
「敷村くんと……」
赤木恵夢
あとは男の人だった気がするから……
赤木恵夢
遅れて出てきた陸を見る。
赤木 叶恵
「えーと」順番に指さしていく
赤木 叶恵
「敷村さんと、光葉さんと、安武」
赤木恵夢
「やすたけ」
安武 陸
「あ、どーもどーも」
迷ノ宮 光葉
ぺこりと会釈する。
敷村 修也
1人だけ呼び捨てでも構わないのか……一番年上のはずなのに……
安武 陸
「待って流しかけたけどなんで俺だけ呼び捨て?」
赤木恵夢
「か、カナちゃん」
赤木恵夢
「年上の、会ったばかりの男の人」
赤木恵夢
「呼び捨てはだめでしょ!」
赤木恵夢
叶恵のバッドマナーを咎めている。しかります
赤木 叶恵
「だって安武だし……」
安武 陸
「だって安武だしってなに!?」
赤木恵夢
「もー……」
赤木恵夢
「……あの」
赤木恵夢
改めて三人に向き直る。
赤木恵夢
「さっきは、その」
赤木恵夢
「ありがとう、ござい」
赤木恵夢
「ました……」
赤木恵夢
頭を下げ……
赤木恵夢
やっぱりちょっと叶恵の背中に……
赤木 叶恵
「姉」照れくさそうに素っ気なく紹介する。
赤木恵夢
色んな気まずさとか……いろいろ……
赤木恵夢
こみ上げてきてしまった……
敷村 修也
「うん、赤木さんを助けられて良かったよ」
赤木恵夢
「……うん」
赤木恵夢
「ありがとう……」
GM
といった感じで。
GM
再び赤木家へ恵夢を送り届けまして。
赤木恵夢
恵夢は流石にほとんど喋りませんでした。
赤木恵夢
うつむきがちに、素直に叶恵に従います。
GM
そうして送り届けて見送られ……
GM
改めて、メインフェイズ第二サイクルへと移りましょう。