◇◆◇ お茶会 ラウンド1 ◇◆◇
行動:陽向 レンジ
陽向 レンジ
「ショチが来る前からあった集落……か」
ヨロトル
「もとからこうだったんかね?」にしては……
陽向 レンジ
「衣裳がショチ色に染まっているというかね。やっぱりそうか」
陽向 レンジ
もうちらほら振付始めてる末裔がいるのかな。いることにしよ。かわいいから。
宮鳴 サヨ
「彩るのはポジティブです。人は物質的な豊かさのみでは生きていけません」
末裔A
準備をしたり、踊ってたり、歌ってたり、楽器をめちゃくちゃに鳴らしてみたり。
陽向 レンジ
「オレたちも負けてらんないな~。救世主だもんな」
ヨロトル
「俺ら比較的こういうの好きで良かったわ」
陽向 レンジ
「なんなら裁判でもやってるからね」
華やかにしてる。
宮鳴 サヨ
「これも広い意味に考えれば救世の一環ではあるでしょう」
ショチ
「こうやってイベントを催したり盛り上げたりな。毎日歌って踊って食って寝て、ハッピーな生活だったよ」
宮鳴 サヨ
「押し付けられた救世主という称号にはボクはネガティブな感情がありますが……」
ヨロトル
「押し付けられるのは大変だけど、やるべき指針があるのは悪くない」
陽向 レンジ
「もうちょっとやるべきことが緩けりゃよかったんだけどな」
宮鳴 サヨ
「荒野に放り出されたボクたちには、それ以外に道標がありませんからね」
陽向 レンジ
「ま、今は殺し合いじゃなくてダンスだ」
陽向 レンジ
「やるべきことは死ぬ気で踊ること!」
陽向 レンジ
「そんでもって美味い飯を食べること!」
ショチ
「そうだ!死ぬ気で踊ってうまい飯を食え!」
ヨロトル
「殺し合いから解き放たれても結局死ぬ気でか~」
宮鳴 サヨ
「ポジティブ。命を燃やす音楽を響かせてください」
陽向 レンジ
「どれ、ひとつ手本を見せてやりますか」
陽向 レンジ
「もちろん。やっぱここは経験者が立つべきだろ?」
陽向 レンジ
「いきなり頂上決戦かも。踊ってくれるかい、レディ」
ヨロトル
「これ俺ら初手でハードル上げられてねえ?」サヨに振ります。
宮鳴 サヨ
「参考になるサンプルはいくらあっても構わないのでは?」
末裔A
二人の救世主が壇上に上がるさまを見て、聴衆が沸き立つ。
末裔A
無秩序に鳴らされていた音が、ピタリと止んだ。注目が集まる。
陽向 レンジ
「いいかいファンのみんな、オレとショチ、どっちのダンスが上手かこのサイリウムの色で決めてほしいんだ」
陽向 レンジ
「オレは赤でショチは赤で……いや勝負にならないなこれ」
ヨロトル
ほんとに踊りとかステージが好きなんだな……と思います。末裔たちの反応に。
ショチ
「やってやるぜ~!期待してろよオメーら!」
宮鳴 サヨ
オレンジの色とかないのかな。レンジだし。
陽向 レンジ
リーダーの色は赤なんだよね。オレンジはまた別の活発担当で……
陽向 レンジ
行動は疵舐め。
まだ何も言ってないけど、ショチの『偽悪』に触れるつもり。
陽向 レンジ
共に踊る対象はショチ。もちろん踊るよね?
陽向 レンジ
じゃあ、まずは貢献度による踊れ具合が知りたいから、判定をしてしまおう。
[ 陽向 レンジ ] ティーセット : 2 → 1
陽向 レンジ
2d+3+2>=7 クエストは6以上で成功。 (2D6+3+2>=7) > 8[2,6]+3+2 > 13 > 成功
陽向 レンジ
手を真っ直ぐ上に向けて待機。
続いて末裔たちが音楽を奏で始めれば、ショチと同時に動き始める。
陽向 レンジ
長い手足をしならせ、軽妙で躍動感のある動きを見せる。
宮鳴 サヨ
まだまだ余裕という感じですね。ネガティブです(腕を組む)
ショチ
それに追従する形で軽やかにヒールをかき鳴らす。
陽向 レンジ
曲のフィールド(アイドルソング)を譲ってもらったのだから、タイミングを合わせるのはこちらの仕事。
ショチ
パーカッションのリズムに合わせて地面を叩く。
陽向 レンジ
活力漲る、ダイナミックな身体の振り。
ヨロトル
ヨロトルにとって馴染み深いのはショチの踊りの方だ。
しかし、それに合わせつつも自分の本来のフィールドの本領を発揮するレンジの洗練された動きも、やはりなかなか。
末裔B
そして両手を広げて、赤と赤のサイリウムを揺らす。
陽向 レンジ
二人とも、体幹は十分に鍛えられており、手足の1つ1つにブレがない。
陽向 レンジ
サイリウムを揺らす末裔が目に入れば、すかさずファンサ☆
末裔B
顔を真っ赤にして口を押さえて、隣の末裔と見つめ合う。
ヨロトル
あの末裔たち、後でレンジに詰め寄ってきたらガードしてやらんとな……
陽向 レンジ
しかし、ここに示されるのは、男と女のそれではなく、ステージを同じくして踊る仲間としての絆。
ショチ
一方のショチも、とても優しく添えるような手つき。
ショチ
決して他人を傷つけられないあの疵は、今も変わらないようだった。
陽向 レンジ
「またこうやって踊る姿を見れて嬉しいよ」
ヨロトル
壇上、”愛”に満ちた交錯をかわす二人を見守る。
陽向 レンジ
ここにいるのは、やはりショチだ。
別れた時と同じ。その優しさも、覆い隠すような不遜な振る舞いも。
陽向 レンジ
「再会の場を作ってくれたショチと末裔の皆に感謝して!」
陽向 レンジ
「オレたちこれから夜通し、最高のダンスを披露するからね!」
陽向 レンジ
それからしばらく、二人のダンスは続いた。
陽向 レンジ
どちらのサイリウムも赤いので、得点は分からず。
なんかいいかんじに2分して入った。
ヨロトル
末裔たちも全体的に赤いし、俺も赤寄りだし、こうしてるとサヨ目立つな~。
陽向 レンジ
いい汗かいたところで、ステージから降りようか。
末裔A
ステージは熱く湧き上がる!最高のスタートと共にパーティーは始まった!
陽向 レンジ
肉体はのぼせあがっている。しかしそれが心地よい。
ヨロトル
「お見事!」ステージから降りた二人を、拍手で出迎えます。
陽向 レンジ
降りている最中にでも。ショチに……聞いておこうか。
陽向 レンジ
「オレたちと旅、続けてくれる……よな?」
陽向 レンジ
「ひとりぼっちにしちゃってさあ。流れ着いた先でハッピーな生活送ってたって」
ショチ
「……ああ、そうか。そうだよな。そうだった」
陽向 レンジ
そうだった、という言葉に多少の疑問を覚えるが。
陽向 レンジ
「三月兎の末裔も、ショチに懐いてる」
陽向 レンジ
その真意を突き詰められるほどの才覚は、自分にはない。
陽向 レンジ
「それでも……それでもいいなら、きてほしいよ。オレは」
陽向 レンジ
「ただ、オレたち……いや、勝手な代弁はよくないかな」
陽向 レンジ
「オレは、戦いの場でも精神的にも、ショチを必要としてるってこと。覚えててほしいよ」
ショチ
「やっぱお前、顔も声もイケてるよなあ。アイドルなんてやってんのも納得だ」
陽向 レンジ
「はは、ファンにはなってくれるなよ」
ショチ
「ま、そうだな。このショチさまを落としたいなら、パーティーが終わった後、もう一度声をかけてみろ」
ショチ
「そん時もう一回、同じことを言ったら、考えてやるよ」
陽向 レンジ
「オレ、折れないから。絶対解散とかナシだからな!」
陽向 レンジ
そんなわけで……オレはお前が戻ってくること心待ちにしてたからさ……偽悪、舐められてくれよ……
ショチ
困ったものだ。レンジは自分を高く評価してくれている。
ショチ
その間やってこれた事が、自分の必要性に対する答えだと思ったが。
陽向 レンジ
三か月の間、オレは二人ともを守り切れなかった。
陽向 レンジ
そのたびに、あの一夜のステージを思い返した。
陽向 レンジ
どうか、このダンスパーティーの果てに、
陽向 レンジ
元通り、四人の旅を取り戻せますように。
ショチ
その言葉には淀みも裏もない。心の奥底の願いが、まっすぐこちらに飛んでくる。
ショチ
自分が自分をどう思おうと関係なく、真実を伝えてくる。自分が必要とされているという真実を。
[ ショチ ] 偽悪 : 0 → 1
[ ショチ ] 貢献度 : 0 → 13
[ 陽向 レンジ ] 貢献度 : 0 → 13
行動:ヨロトル
ヨロトル
二人のやりとりを、少し離れた場所から眺めていた。
ヨロトル
この熱狂の中でやり取りは聞こえないし、そもそも盗み聞きするべきでもないと思うが……
ヨロトル
まあ、レンジが言いそうなことは予想がつくし、
ヨロトル
それに対するショチの返答がどういったものかも、表情から概ね読み取れた、といったところ。
ヨロトル
それについて検討を進めるのもやりたいところだが……
ヨロトル
「せっかくレンジとショチがあっためてくれたんだ」
ヨロトル
「場があんまり冷えないうちに、俺も乗っとくか?」
宮鳴 サヨ
二人がいなくなった後の舞台を眺めていたが、ヨロトルの声にそちらを向く。
宮鳴 サヨ
「わかりました。アグレッシブにいきましょう」
ヨロトル
「正味あのあと一人は荷が重いと思ってたんだよなー!」
宮鳴 サヨ
「一人より二人で踊ったほうが、効率的でもあります」
ヨロトル
つめたき感触に太陽のような笑みを返して、
ヨロトル
「まあ、こういうのは乗ったもん勝ちだろ!」
宮鳴 サヨ
「踊りは専門ではありませんが、試すだけ試してみましょう」
陽向 レンジ
「お、次は二人の番ね」
色違いのサイリウム、生み出せるぜ……
ヨロトル
「踊り教えてやったりはしてたんだぜ、俺も。子供にさ」
ショチ
「お、なんだ。次は勝敗を可視化させるのか?オニじゃねーか」
陽向 レンジ
「いやいや、カラフルな光でフロアをわかせるんだよ」
ヨロトル
「ショチたちのほど難しい踊りじゃないから、入門には向いてるかもな!」
宮鳴 サヨ
「ヨロトルは、そういうのが上手そうですね」
ヨロトル
腕を天高く伸ばして、末裔たちに声をかける。
ヨロトル
「そんでもって、一緒に見てるお前らもだ!」
ヨロトル
「このサヨは、大変美しい声をお持ちの救世主だが」
ヨロトル
「比較的とっつきやすい踊りを、今から俺がご教示してやる!」
ヨロトル
「さっきのショチやレンジみたいなスゲーの見るのもいいけど」
ヨロトル
「自分で踊ってみて、盛り上がってみるってのもまあ、一興だぜ!」
ヨロトル
俺の知ってるその盛り上がりって生贄捧げる儀式だけどな!
陽向 レンジ
幼稚園の先生とか向いてそうだなあ~~と思いながら見ている。
宮鳴 サヨ
レンジとは別の、聴衆の心の掴み方ですね。
ヨロトル
*じゃあ……この流れで貢献度をチェックしておくか……
末裔A
皆、うずうずと体を動かしながら、続きの言葉へと耳を傾けていた。
陽向 レンジ
境界のある掴み方、ない掴み方。どっちもいいね。
ヨロトル
*素直に行きます。
サヨの心の疵『マダ ウタイタイ…』を才覚で舐めます。
ヨロトル
2d6+3+2=>7 判定(+才覚) (2D6+3+2>=7) > 6[4,2]+3+2 > 11 > 成功
[ ヨロトル ] ティーセット : 2 → 1
陽向 レンジ
すると、どこからともなく音楽が流れてくる。
陽向 レンジ
末裔だけでは足りないパートを鳴らすのが役目!
宮鳴 サヨ
「……あんまり大人数の前に立ったことがないんですよね」
宮鳴 サヨ
「たった一人のための歌う機械だったので」
ヨロトル
「今は他のやつのことを忘れて、俺一人のために踊ってくれ」
ヨロトル
揺れるものの多いヨロトルの衣装がひらりとはためく。
宮鳴 サヨ
軋んだ音を立て、ぎこちない動きで追随する。
ヨロトル
「多少クサかろうが熱くなったもん勝ちだ!」
宮鳴 サヨ
垂れ下がったコードが、動きに合わせて飾り紐のように揺れる。
ヨロトル
「熱すぎるのはサヨ、お前には困るかもしれないが」
ヨロトル
やはりレンジやショチのするような踊りに比べたら、素朴で単純なそれだ。
末裔B
動きに合わせて、見様見真似で手足を動かす。
ヨロトル
意識して本来よりはゆっくりと、拙い動きでそれをしている。
宮鳴 サヨ
生物的な滑らかさに欠けているが、緩急を知る動き。
ヨロトル
時折サヨの手を取り、くるりと回って位置を変え、
ヨロトル
末裔たちに飽きのこさせないような変化をつけて。
ショチ
「……何でえ。あいつらバッチリ魅せてきやがるじゃねーか」
宮鳴 サヨ
たん、たんと金属の足がステージを打ち鳴らす。
陽向 レンジ
「親しみやすいステージ。あれはオレにはできないね」
宮鳴 サヨ
引かれるばかりではなく、時折挑戦的にヨロトルの手を引く。
陽向 レンジ
二人と、末裔の踊りに合わせてサイリウムを振る。
ヨロトル
サヨの歌に合わせて、こちらも踊りに緩急をつける。
宮鳴 サヨ
己に恋い焦がれる漁師に、愛の代償として、人魚は魂を求める。
ヨロトル
背を預けた仲間と合わせる芸術は、こんなにも楽しく、
ヨロトル
何かが何かを愛し慈しむ、その営みを愛している。
ヨロトル
そこに愛のある事実が、何よりもたっとく美しいものと思う。
宮鳴 サヨ
この歌は、その事実を示しているように思う。
ヨロトル
自分に乞われ、自分のために歌を紡ぐ、曰く壊れた歌唱機械を。
宮鳴 サヨ
眩いステージは夜の海の底のように暗く、今は彼だけを標に泳ぐ。
ヨロトル
自分はサヨだけではなく、ステージの下の末裔たちをも導いてみせる男。
宮鳴 サヨ
けれどもそれは、彼に限ったことではない。
宮鳴 サヨ
機械の生まれ故に主体を持たないサヨは、自我を持つすべてのものがおそろしい。
ヨロトル
今この瞬間だけはただ一人にするように導いて、
ヨロトル
その細い腰を抱え、壇上に大きく跳ね上がった。
ヨロトル
まるで憧れに従い、海から陸へと打ち上げられる人魚姫のように。
ヨロトル
自分の持たぬ、魂というものに焦がれる哀れな少女がするように。
宮鳴 サヨ
腕の中でぴん、と脚を伸ばし、彫像のように制止する。
ヨロトル
美しい彫像に寄り添うように、最後に堂々と決めポーズ。
末裔A
後半は、ただ圧倒されていた。不思議とおいて行かれた気持ちはなく、ただ見入っていた。
末裔B
「覚えた!」「おぼえたー」「おぼえた!」口々にみな声をあげる。
ヨロトル
「でも正直覚えきれてなかったり忘れたりとかあると思うから訊きたくなったやつは訊きに来いよー!」
ヨロトル
「俺の手が空いてたらまた教えてやるからさ!」
ショチ
「あんな雰囲気のサヨも、あんま見ねえよな」
ヨロトル
「さ、レディ」再びレンジに倣うようにサヨへと声をかけて、
宮鳴 サヨ
月のように冷たいサヨの手に、ほのかな熱がある。
宮鳴 サヨ
「あなたには期待していません。ヨロトル」
ヨロトル
心臓のない男が、心臓のない機械の手を引きながら。
宮鳴 サヨ
「次の機会には、きっとあなたを破壊しましょう」
[ 宮鳴 サヨ ] マダ ウタイタイ… : 0 → 1
ヨロトル
「できれば楽しくやってもらいたいところだ!」
ヨロトル
そう思うこの愛を、男は真実だと信じている。
[ ヨロトル ] 貢献度 : 0 → 11
[ 宮鳴 サヨ ] 貢献度 : 0 → 11
[ ヨロトル ] HP : 16 → 17
ヨロトル
*完全に忘れてたクエストのやつです(しかも地味に宣言まで忘れていたが……)
[ 陽向 レンジ ] HP : 22 → 23
行動:宮鳴 サヨ
GM
会場の熱気が高まってきたところで、小休止が入る。
陽向 レンジ
「は~~~、さすがに暑っ、疲れた~~~」
宮鳴 サヨ
汗一つかいていないが、実は髪の毛にあたる部分がめちゃくちゃ熱くなっている。
ヨロトル
「熱気に圧されるっつーかなんつーか……」
GM
どちらかといえば限界だったのはむしろ末裔たちの様子。自分の体力も考えず、とにかく騒ぐものだから。
宮鳴 サヨ
髪が放熱フィンの役割を果たしているのだ。
陽向 レンジ
「サヨは涼しげだな~、機械の身こそこういうときは怖くあるけど……」
宮鳴 サヨ
「いちおう精密機械なので、少女に対するように繊細な扱いを心がけてください」
ショチ
「いい客だろ。何度かステージをやったもんで、調教されてんだ」
陽向 レンジ
「少女より繊細な扱いされることもあるね」 精密機械はね
ショチ
「ばーか、量なんていくらでもある。全員飲みやがれ」
ヨロトル
「こんぐらい資源が潤沢なら、末裔を仕込む余裕も出るか」
ショチ
「いやいや。とても栄えてるとは言えねえ。まともな資源なんて水くらいのもんよ」
ショチ
「んなこたねえよ。特に食べ物がやべえんだ」
ショチ
「だからだ。この村の食材は、ゴーストペッパーに頼り切ってる」
ショチ
「でもって、外から救世主が入ってこねえと、ゴーストペッパーも狩れねえと来た」
陽向 レンジ
「美味い飯かなにもなし……1か0か」
宮鳴 サヨ
「水があるのに食料が安定していないとは、アンバランスな……」
ヨロトル
「ゴーストペッパーを狩るために末裔を仕込む必要があった、という方か」
ショチ
「ま、踊る必要はあったが、あそこまで仕込んだのはオレの趣味だ」
ショチ
「踊ってやんのに盛り上げ役がいねえと、張り合いがねえだろ?」
陽向 レンジ
「合いの手のひとつやふたつほしいね」
宮鳴 サヨ
「趣味は大事です」芸術ロボなので、そこに合理を見る。
GM
つまり、ショチはこの村を明るくしたかったのだろう。
GM
彼女は最後までそれを言うことはなかったが、この村の水を浄化させるために尽力したのはショチだ。
ヨロトル
「それでこんな風に村もきらびやかになってるわけだ」
ヨロトル
「ショチの故郷のやつっぽいもんな。これ」
ヨロトル
そこはかとなく俺にも馴染み深い感じというか。
陽向 レンジ
オレの故郷なら多分、もうちょっと西にはあるんだろうな。こういうの。
宮鳴 サヨ
「ボクの世界にも、似た意匠がありますね」
ショチ
「ほー?どの世界にも存在して愛されるぐらい優れたデザインって事か?」
宮鳴 サヨ
「あるいは、実は全員ご近所さんだったりするのかもしれません」
陽向 レンジ
「日本とかジャパンとかいう国名はあったりする?」
ヨロトル
まあ第六の太陽って時点で俺とショチは絶対違う気はするんだけど……
宮鳴 サヨ
「ボクは日本のく……(ノイズ)というところで使われていましたよ」
陽向 レンジ
ショチが知らないのと同じように、多少似ていてもズレがあるものだと思っていたが……
陽向 レンジ
「聞いたことある……でもサヨみたいな子はいない……というか、まだ出てないだけなのか……?」
ヨロトル
「俺はジャパンのことは聞いたことあるけど、アイドルがどうとかって余裕のある国って印象はなかったな」
ヨロトル
「こことこことここ年代ズレ説はある」ショチ以外の3人をさすかんじです。
宮鳴 サヨ
「まあ少なくとも、公にはされてない存在ではありましたね」
ヨロトル
「俺も心臓なくて生きてるやつが存在するなんてあんまり表に公表しちゃいけない感じになってたしな!」
陽向 レンジ
ヨロトルは、公にしてはいけない程度が大分違うな……
ヨロトル
もっと世界が熟してない頃は良かったんだけど。
ヨロトル
幽閉されたり管理されたりが増えた増えた。
ショチ
「どういう理屈なんだろうな。似てるっぽい部分とか、全然違う部分とかがあったりな」
ショチ
「オレ、ヨロトルの名前を初めて聞いた時、驚いたんだよな。故郷の言葉で聞き覚えがあるって話。ヨロトルには飽きるほどしたけど、皆には言ったっけ?」
陽向 レンジ
オレたちにしてない話があるとしたら、どの場面で話したのかが分かっちゃうな。
ヨロトル
「俺は俺で、ショチの故郷の第六の太陽の話聞いてめっちゃビビったし」
宮鳴 サヨ
「滅びは美しいですからね」ゾーマ並感。
ショチ
「ってことはウチの故郷の方が一回多く滅べるぶん強えってことだな」
ヨロトル
「そのたび神が七転八倒したりややアホな喧嘩繰り返したりしてるわけだが……」
宮鳴 サヨ
「ボクの故郷でも、今頃サゴやサムが開発されているのかもしれません」
ヨロトル
「えっサヨのヨってそういうやつだったのか」
宮鳴 サヨ
サゴはかっぱ型で、サムはアメリカ人型だと思います。
ヨロトル
「自分の故郷が今どうなってるか……とかは」
宮鳴 サヨ
「高度な技術で作られているので、最大公約数的幸福を鑑みて嘘をつくことができるのです」
ヨロトル
「……まあ、根本的な話したら滅んでるっていうか、結構跡形もないんだが。俺の故郷」
宮鳴 サヨ
「ピピ……幸セ……サヨ……ワカラナイ……」
陽向 レンジ
「都合の悪い時だけ機械になるやつだ」
ヨロトル
そもそも俺が生き返った時に部族全員死んでるしよ……とは思いつつ。
ヨロトル
「やっぱ普通って、自分がもといた場所がどうなってるかとか、気になるもん?」
ヨロトル
と、比較的この中で一番普通の感性持ってそうなレンジに尋ねます。
陽向 レンジ
「ええ、どうだろう。オレだったら~……」
陽向 レンジ
「……いや……ここに来る奴ってみんな、何かしら問題起こしたっていう、よくない共通点があるでしょ」
陽向 レンジ
「オレも例にもれず……今戻ることになるの、けっこう困るな」
陽向 レンジ
「名前も顔も完全に変わるならいいけど」
ヨロトル
まあ悪いことした覚えはないけど、やらかした経験はある。
ショチ
「社会的に終わってるとそうだよな。オレも今更戻れねー」
宮鳴 サヨ
「ボクもなかなかどの面下げて感ありますね」
陽向 レンジ
「普通はまあ、帰りたいとは思うだろうけど……」
陽向 レンジ
「オレ、7人グループだったって話はしたよね」
陽向 レンジ
「あの招待状読んだの、全員いたタイミングで……」
宮鳴 サヨ
「それは……どうなんですか?(曖昧過ぎる問い)」
陽向 レンジ
「全員が同時多発的に問題をおこしましたので…… 問題の種類は違うんだけど」
ショチ
「お前なんでそれ今まで言わなかったんだよ。人探ししてる素振りもなかったじゃねーか」
陽向 レンジ
「ここまできたら全員他人として生きていくしかないんだよ……」
宮鳴 サヨ
「ボクもマスターが堕落の国に来ていた場合、他人のフリをしたほうがいい可能性が結構ありますしね」
ヨロトル
「全員元気でやってるといいな!」
残りの6人もマスターとやらも!
陽向 レンジ
「……今はオレたちでグループ組んでるしね!」
宮鳴 サヨ
元気でやってたら、いずれ裁判する関係になる可能性もありますが……
ヨロトル
「レンジとのグループは嫌かあ? ショチ」
宮鳴 サヨ
「流刑者同士、協調していくのが合理的と思われます」
ヨロトル
「俺はこの先ショチがレンジと罷り間違ってどうこうなっても気にしねえぞ!」
ショチ
「いや、だって今すげーやな想像したぞ。めちゃくちゃレンジのユニットの連中と顔合わせたくねー!」
ヨロトル
「なんかの迂闊な機会で転げ落ちかねない自覚はあるだろ。流石に」
ショチ
「お、どうせ間違うなら早めに罷り間違っとくか?」
宮鳴 サヨ
「間違いとか転げ落ちるって表現は適切なんですか?」
陽向 レンジ
「サヨ、この人たちデリカシーないよね」
ショチ
「レンジが望んでねーんだから、そうだろうよ」
ヨロトル
「一応今んとこは本人が間違いって定義してるみたいだからな」
ショチ
「オレは別に、今更この世界でそういうの誰も気にしねーとは思うんだけどな」
宮鳴 サヨ
「すみません。痴情のもつれには疎くて……」
陽向 レンジ
「まあ、この世界でそういうこと気にする輩がいないのは知ってるとも」
陽向 レンジ
「ただ、オレが前の世界で色々……あって」
ショチ
「確かに、ヤバい性癖だったらちょっと困るかも」
陽向 レンジ
「女の子というのが、おそろしく……感じるようになっただけで……」
陽向 レンジ
女の子本人の前で言うの、滅茶苦茶どうかと思うんですけど。
宮鳴 サヨ
「取り返しのつかない過去にずっと苦しめられているのは、実に不合理に感じます」
ショチ
「ショチさまが堕落の誘惑をしてくる悪魔に見えるか〜?」
陽向 レンジ
「ショチ自身がそうでも、なんか……思い出すんだよ!」
陽向 レンジ
自分を堕落させたのは女の子で。
アイドルを続けさせようとしたのも女の子で……
陽向 レンジ
彼女らの熱意に惹かれ、おそれている。
宮鳴 サヨ
「ボクに対してもそれは同じなのですか? レンジは」
陽向 レンジ
「ショチもそうだし、サヨもそう。似てるってだけだね」
陽向 レンジ
姿かたちが。だから触れるまでいくと連想する。
今はまだその程度。
宮鳴 サヨ
もちろん、サヨの外見は少女を象っているだけにすぎない。
ショチ
「中身とかは関係なく、女の形してたらアウトか。判定が厳しいな」
宮鳴 サヨ
「人は見た目が七割という名言もありますしね」
ヨロトル
「結局レンジのそれって、見た目からの連想でどうこうなってるわけだし」
陽向 レンジ
「そうそう。見た目にかなり翻弄される」
ヨロトル
「ぶっちゃけ俺がなんかの亡者とかの影響で身体だけ女になってもヤバいんじゃねえ?」
宮鳴 サヨ
二人を見る目が一層熱を宿さないものになった。
ヨロトル
サヨの視線をよそに、同じようにレンジ本人が女になったらどうなるんだろうな~とかいう思考実験を口に出さずにしています。
ヨロトル
鏡見て終わるのか? 自分の胸見て終わるか?
陽向 レンジ
「……でも、その見た目程度で惑わされるのが疵になって」
宮鳴 サヨ
外見情報に踊らされる人間の、なんと愚かなことか……
陽向 レンジ
「その疵のおかげで、仲間を守れてしまうんだ」
ヨロトル
「わりと脅威度高いほど拗らせてるって話だからな~、救世主」
陽向 レンジ
「……オレの力はね、女の子との境界を作る物なんだ」
陽向 レンジ
「アイドルとファンとしてステージにいるうちは、ファンはアイドルを襲えない」
陽向 レンジ
「そうなるように環境を作るっていう異能……だから……」
陽向 レンジ
「……まだ見せたことはないけど、ステージそのものを作ることもできる」
ヨロトル
「消耗も激しくはあったりするかもだけどな」
陽向 レンジ
「迫られたくない臆病者だから生まれた力、ってわけで」
陽向 レンジ
「恥ずかしくて言えたもんじゃなかったんだよ」
宮鳴 サヨ
「そのような機序になっていたとは。興味深い話でした」
ショチ
「それで仲間をファンにしないように気を使ってたのか。あれ、ってことは、待てよ……?」
ショチ
「お前それ言ってよかったのか?オレらに迫られたら為すすべ無いって事じゃねえの?」
ヨロトル
その防壁があのような形で現れることにこそ、レンジの本質があるとはヨロトルは思うが。
ヨロトル
なんていうか今俺がするフォローじゃない気がするな~これ。
ショチ
「秒殺で疵抉る方法が10個は思いつくな……」
宮鳴 サヨ
「破壊に意欲的ですね。ポジティブです」
陽向 レンジ
「ただこれ、仲間に黙っていていいものでもなかったから」
宮鳴 サヨ
「ボクにもあなたがか弱い小鹿のように見えてきました……」
陽向 レンジ
「確かに捲ってみればか弱い小鹿だけど!?」
ヨロトル
「心の疵を突かれた救世主はある意味全員か弱い小鹿かも」
ヨロトル
「まあレンジはその心の疵の突き方を懇切丁寧に晒してくれたわけだが」
宮鳴 サヨ
押してはいけないボタンを渡されるのってこういう感じなんでしょうか?
宮鳴 サヨ
「それはそれとしてボクは別に、あなたに守ってもらうことを必要だとは思っていません」
ヨロトル
レンジがかつて一緒にステージを盛り上げた仲間たちとこの世界で再会する可能性のことを思っています。
宮鳴 サヨ
「あなたのその力がなくても、ボクはボクなりに戦い方を見つけることが出来るから……」
宮鳴 サヨ
「その疵があってよかったと感じるのは、不合理だとボクは感じています」
陽向 レンジ
「サヨは……厄介だと思ってる? この力も、オレの弱みも」
宮鳴 サヨ
「棒を使えば取れる位置にあるバナナを、どうしても取ることができない猿を見ているような気持ちになっています」
陽向 レンジ
「そっか。まあ、こんな疵あってよかったと思わない方がいい」
陽向 レンジ
「っていうか、全部の疵がそう。ないほうがいい」
宮鳴 サヨ
「すみません。わざわざこんなこと口にする必要もありませんでしたね」
宮鳴 サヨ
「どうやら不合理だったのは、ボクのほうだったようです」
陽向 レンジ
「ただオレはこうなってしまったから、この力で戦っていくしかなくて」
陽向 レンジ
「それが、少しでもサヨの助けになればいいと思ってるんだよ」
陽向 レンジ
「今は守ることしかできないけど……せめて、役立てたい」
宮鳴 サヨ
「ネガティブな気持ちになりますね……」
宮鳴 サヨ
「ボクにすべてを破壊する力が未だないことが口惜しく感じます」
陽向 レンジ
「……まあ、震える余裕もないくらい破壊されるのは、ある種の解決方法だけど」
陽向 レンジ
「最後の最後の手段にとっておいてほしいところだな……」
否定はしない。
ショチ
「そうなんだよレンジ。その疵には致命的な問題があるんだ」
ショチ
「サヨでなくても破壊したくなってくるっていうな……」
宮鳴 サヨ
「……ひょっとして勘違いしていませんか?」
宮鳴 サヨ
「ボクが今破壊したいのはレンジではありませんよ」
宮鳴 サヨ
「ザザー 致命的なエラーが発生しました 致命的なエラーが発生しました ザザー」
陽向 レンジ
「やっぱりオレを壊すのは最後から二番目の手段にしてください……」
宮鳴 サヨ
「ネガティブ。勝手なことを言わないように……」
ヨロトル
「じゃ、誤解されないように正面からレンジに伝えなおせよ」
宮鳴 サヨ
「すべて充分に伝えましたが」などと供述しており……
ショチ
「そんなあ。もうちょっと言って欲しかったのに!」
宮鳴 サヨ
「これ以上不合理な発言を続けるのは、パーティ全体の不利益になると判断しました」
ヨロトル
「どっちかというと保身の心配というか……」
宮鳴 サヨ
「それでは、ボクは先程教わったステップの練習をしたいので……(逃)」
陽向 レンジ
「あ、オレももうちょっと踊りたくなったな~」
宮鳴 サヨ
*クエストも調整します ティーセットも使うか……
[ 宮鳴 サヨ ] ティーセット : 2 → 1
宮鳴 サヨ
2d6+2+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+2+3>=7) > 3[2,1]+2+3 > 8 > 成功
[ 宮鳴 サヨ ] HP : 20 → 21
[ 宮鳴 サヨ ] 貢献度 : 11 → 19
陽向 レンジ
ぱぱっと散って、ステップの練習を見てあげつつ……
陽向 レンジ
(だけど、オレ自身の疵のことでそう思ってもらえるのは)
[ 陽向 レンジ ] 女の子が好き⇔怖い : 0 → 1
ショチ
自分も、考えていることはそう遠くはないはずなのだ。レンジを楽にするために強くなれれば、彼を縛る枷を一つ緩めることができるかもしれなかった。
ショチ
けれどそれで彼を救えるイメージが浮かばなくて、彼を破滅させるイメージばかりが浮かんで、恐ろしくて、何もできなかった。
ショチ
何より、今、あの力を手放すことはできない。
ショチ
何度も様子を見ては空回り。苦しめているような気もする。けれど、押さえつけること自体が苦しみであるようにも見える。
行動:ショチ
GM
高く上った日光は、まもなく沈もうとしている。
GM
ショチがステージへと上がり、末裔たちへと声をあげた。
ショチ
「それじゃ昼の部、最後の一曲だーっ!オメーら、楽しんでいけよ!」
ヨロトル
レンジに倣ったような口ぶりで応えつつ、前に出ます。
ショチ
「おーおー、従順じゃねえか!褒めてやる!」
ヨロトル
「レディの誘いを断るたあ、男が廃るからな」
ショチ
「まもなく夜の部だ。ってことはそろそろ……」
ショチ
「お子様には出来ねえようなダンスも、やっていい頃合いってもんよ!」
ヨロトル
「ご指名頂き光栄にございます。レディ・ショチ」
陽向 レンジ
「アイドルがそれやっちゃおしまいだからね!?」
ショチ
「レンジくんにはちょっと刺激が強いでちゅかね~」
宮鳴 サヨ
「大人にしか出来ないダンス……[検索しています]」
ヨロトル
胸に手を当て頭を垂れ、ショチへと跪くように。
陽向 レンジ
「うるさいうるさい!検索もおやめなさい!」
ヨロトル
柔らかな女の手を握り、引き、身を寄せる。
ヨロトル
「荷が重いなあ!」からっと笑いながら心にもないことを。
ショチ
「客席!お前らに情熱的なペアダンスってもんを見せてやる!」
ヨロトル
実際、詳しい作法はわからない。自分にはその踊りの経験はない。
ヨロトル
だが、ヨロトルはショチという女を知っている。
陽向 レンジ
まあ、この二人の見目と性格なら。
こういったダンスがごく自然に合うのだろうな。
ヨロトル
この女の技倆であれば、自分を導いてみせることが間違いなく可能であることを理解している。
ヨロトル
そして、自分がそれに応えられる程度には、
宮鳴 サヨ
空気に馴染んでいます。地の利を活かしていますね。
ショチ
自分はこの男をまだ理解しきれているとは言い難いが。
ショチ
それでも、彼との呼吸を合わせる術を知っている。
ショチ
わずかに手を引いて、僅かに足を放して、あるいは近づけて。
ショチ
細かい所作で信号を送れば、彼が決してそれを取りこぼすことがないのを知っている。
ヨロトル
乱れた呼気のはざまに滲まされる、女からのサインを知っている。
陽向 レンジ
その距離の近いこと。境界を感じさせないことに、息を吞む。
ヨロトル
乞われればそれに応え、誘われれば素直に求める。
ショチ
添えられた手に体重を預ける。弓なりに逸らす。呼吸が合わなければ自分が頭から転げる形になるとしても、恐れはない。
ショチ
自分からも近づいて、その身をぴたりと密着させる。
ヨロトル
ショチの情熱に応えるように、踏み締めた足が高く音を鳴らした。
ヨロトル
女の柔らかな胸と、男の硬い身体が合わされる。
ヨロトル
ショチの靭やかさを強調するように、男の踊りは苛烈な激しさを纏う。
ショチ
「勘違いしちまうんだ。こうだから。まるでお互いのことを、理解し合っているような気分になる」
ヨロトル
激しい動きに身を揺らす一方で、ショチの引いた線を外れない。
ヨロトル
ショチの理解に沿うて、男は壇上に舞い踊る。
ショチ
「お前はオレの事、どれぐらい分かってる?」
ヨロトル
「可愛らしい女だってことは、分かってるぜ」
ショチ
一瞬のこと。客には伝わらない程度の小さな変化。目の前の男には伝わる変化。
ヨロトル
踊りの中の交錯を超えるほどの、強い抱擁。
末裔A
刺激的な光景に口を押さえる者。目を押さえる者。
ショチ
「……じゃあ、お前にとって、オレは特別か?」
陽向 レンジ
何かを囁いている。それも聞こえない。
境界の混じった二人だけの世界がそこにある。
ショチ
「だからオレは今ここで、お前をダンスの相手に指名した」
ショチ
「……………………もうすぐ、夜の部が始まる」
ショチ
「……何をするよりも先に、レンジの奴を、最初に踊らせてやった方がいい」
ヨロトル
踊りの情熱に浮かされながら、真剣な瞳で女を見る。
ショチ
「あんまり深い意味はない。正しいかもわからない。理屈も……そんなにない。オレがそう思ってるだけだ」
ヨロトル
褥で肌を合わせる時のそれに、よく似ている。
ヨロトル
「お前の”直感”、ようく心に留めておこう」
ヨロトル
そういうものと処理をしてやり、飲み下す。
ショチ
「……無条件で信用しない。体を合わせた相手を特別視しない。今までの積み重ねで相手を見る」
ショチ
ダンスの演技と、わずかな疲労、そしてその中に隠された不安の表情。
ヨロトル
ショチにリードされる中に、自分の良く知る踊りを混ぜ込ませて、
ヨロトル
その不安を吹き飛ばすように笑い、声を張った。
ヨロトル
ステージの下にも響き渡るような、朗々とした声で。
ショチ
口数が少ないのは、悪態ばかりが出るその口を恥じてか。
ショチ
それとも、僅かに詰まった鼻声を聞かせたくないがゆえか。
ヨロトル
隠したがる女を悟って、それ以上は重ねない。
ヨロトル
永遠に繰り返されるなどと信じぬそれを、今は一期一会に楽しんでいる。
ショチ
自分にとっては、とっくの昔に、この男は特別な相手だ。
ショチ
*ヨロトルの疵「愛無」を舐め ティーセットを使用しクエスト1に挑戦 ヨロトル同行
ショチ
2d6+3+2=>7 判定(+愛) (2D6+3+2>=7) > 6[5,1]+3+2 > 11 > 成功
[ ショチ ] 貢献度 : 13 → 24
[ ショチ ] HP : 21 → 22
[ ヨロトル ] 貢献度 : 11 → 22
ヨロトル
俺たちの都合のいいように動かそうだなんてことは、一切合切考えちゃあいない。
ヨロトル
俺たちはお前なしでもやってこれた。三回の責務を乗り越えた。
ヨロトル
お前のいた頃に比べたら、多少手傷を負う機会は増えたが、その分身軽になったというメリットもあった。
ヨロトル
だから、無理矢理にお前を連れていく必要は、本当のところ俺にはない。
ヨロトル
お前のその仲間頼り、幸運頼りの生存戦略で。
ヨロトル
俺と違って死を恐れているお前だ、それは痛いほど、自覚しているだろう?
ヨロトル
お前への愛に嘘はない。口ではそう言える。俺はそれを信じている。
ヨロトル
けれどこのお前を案ずる心ってやつに関しては、
ヨロトル
俺にとっちゃ信じるまでもなく一際特別な、
[ ヨロトル ] 愛無 : 0 → 1
ショチ
この先、やってはいけない。決して長く続くような生き方ではない。
ショチ
一人では、結局のところ、生きてはいけない。
ショチ
ならば、ここで仲間と合流するか否かの二択は、きっと自分にとっては、生きるか死ぬかの二択なのだ。
ショチ
それでも、その判断は、自分の手に委ねられていてはいけない。
ショチ
本当は、レンジがああ言っていなければ、自分の心は、孤独の死へと傾いていたのだ。
ショチ
許されるべきではない。許されたくない。ずっとそう考えて生きていた。
ショチ
その一方でオレがどういう貢献をしていたか、きっとお前は考えなかったわけじゃない。
ショチ
不安なんだ。自分の帰る居場所が、本当にあるのか。
ヨロトル
レンジとショチの加害性の欠如を埋めるべく動いていた男。
ショチ
必要とされるのは嬉しく、恐ろしくもあった。
ショチ
レンジのそれはまるで無償の愛のようで、無尽蔵に放たれる許しのようで。
ショチ
いつしかそれに当然のように甘えて、自分が仲間には貢献できないまま。
ショチ
それでも無限に優しくされるのは、不自然なことだ。
ショチ
自分はすぐに情が移る。ヨロトルと肌を重ねて、心境に変化が起きないなどという事はなかった。
ショチ
そうして依存する。甘える。一方でできる事を探る。その少なさに愕然とする。
ショチ
それなのに、いや、だからこそ、この心の疵だ。
ショチ
こうして自己の存在価値について問い続ける。
ショチ
託すのも、お前だ。反吐が出るような物言いだが。
ヨロトル
あなたを照らしてきたはずの、第六の太陽を知らぬ男が。
末裔A
客席の反応は先ほどよりも静か。顔を赤らめて、ダンスが終わりを迎えるさまを見守っている。
末裔B
二人が絡み、もつれるようにそのシルエットを変えていく。誰かがごくりと息をのんだ。
ヨロトル
群衆へと余すことなくそれを示してみせて。
ヨロトル
激しい動きは鳴りを潜め、ひそやかな秘事のような距離感と肌の交錯。
ショチ
手を握ったまま、少し離れて正面からその姿を見つめる。
ヨロトル
ショチを見つめ返す。群衆の目のあることをよくよく理解した上で。
ショチ
自分からは手を強く握れないショチが、強く握られて嬉しそうに笑む。
ヨロトル
女の笑みに応えて、けれど視線は群衆を向いた。
ヨロトル
もう一方の手を差し伸べる。末裔たちに向けて。
末裔C
客席からは喜びの声が上がった。二人の救世主を称える拍手が鳴り響く。
ヨロトル
その拍手に応えながら、壇上を降りていく。
陽向 レンジ
ステージの後ろの方で、サヨと共に一連のダンスを眺めていた。
ヨロトル
「手つなぎくらいもう今更って感じだけどな~」
宮鳴 サヨ
「呼吸と脈拍が乱れています。発汗も……」
陽向 レンジ
「うらやまぢい~~~~~~~~~~」
陽向 レンジ
そうやって、オレにできないことをやすやすとやってのけることが!
宮鳴 サヨ
やろうと思えばできるはずのことをなぜしないのか。不合理ですね。
陽向 レンジ
不合理なのが心の疵ってやつだからあ!
陽向 レンジ
「オレがそういう……そういうのできないってこと分かっててよお~」
陽向 レンジ
「マインスイーパで初手で爆発しろ!」
ヨロトル
「爆発したらそれはその時って思ってるからな、俺は!」
宮鳴 サヨ
「良い踊りでした。脈々とした生命の営みを踊りという形に昇華していますね」
陽向 レンジ
「はー、でも踊りはホントによかったな。うん」
ヨロトル
芸術に対する評価が明確な相手に褒められると嬉しい。
ショチ
「当然だろ!ショチさまがリードしたんだから!」
ヨロトル
さすがにようやっとショチの手を放します。
宮鳴 サヨ
「おかげでボクも踊りに対する態度というものを掴めてきました」
ヨロトル
「仲間だろ? また一緒に旅したいだろ~?」
ヨロトル
「ショチとも一緒にずーっとこうしてたいだろ?」
陽向 レンジ
「それはそれとして見せつけやがって~!とも思うけど!?」
陽向 レンジ
旅をしたい、ということには実に素直。
宮鳴 サヨ
「見せつけられる趣味……[検索しています]」
陽向 レンジ
「やめろやめろやめろ検索禁止!!!」
ショチ
「むしろダンスはかなりTPOわきまえた上でのヤツだよなあ?」
ヨロトル
「一応子供にも見せられるやつやったよな」
陽向 レンジ
途中滅茶苦茶抱擁してましたけどお……
ショチ
「っていうか、TもPもOもオレが用意した場だしな」
宮鳴 サヨ
ご両親が同伴していたらチャンネル変えるかも知れませんね。
陽向 レンジ
17時の茶の間ではちょっとみたくないな~
ヨロトル
「ショチがやれっつったら逆らえないよな~」
陽向 レンジ
「はいはい、健全なステージをありがとうございます~」
ヨロトル
ショチの腰に回した腕を外しながら笑っている。
陽向 レンジ
仲が羨ましい……ということ以上に、そうできることが羨ましい。
ヨロトル
踊りを見ていた末裔から声をかけられて、手を振り返している。
ヨロトル
また踊りを教えてくれ、と、そのように声をかけられて了承しているのも見かけた。
末裔B
ステージでのパフォーマンスを披露してくれた救世主たちに、とても感謝している様子でもあった。
陽向 レンジ
手を振って解散する末裔たちを見送りましょう。
末裔C
みな十分に満足した様子で、一人また一人とその場を散っていく。
ショチ
「……少し遅くなったな。そろそろ移動するぞ」
宮鳴 サヨ
まさに亡者を呼ぼうとしているわけですが……
ヨロトル
踊りに引き寄せられて来るっていうからな~
ショチ
「そろそろ……ゴーストペッパーが来る頃だ」
GM
暗い夜の集落。三人の救世主の前を、ショチが歩く。
宮鳴 サヨ
「もう少し陽気な時間帯に来るものかと思っていました」
ヨロトル
「したら、情報はあるよな。傾向と対策っつうか」
GM
先ほどの賑わいはどこへやら、その道は不気味なほどに静か。
宮鳴 サヨ
“ゴースト”ペッパーなら、昼ではなく夜現れるのも道理かも。
ヨロトル
声をひそめるようなショチのさまに、ひとまずは追求をやめ。
ショチ
ショチも気づいたようで、そちらへと少し顔を上げる。
宮鳴 サヨ
「では、後で説明してもらいましょう……」
陽向 レンジ
「気にするなって……出たんじゃないのか……?」
ヨロトル
「そうだとしても、今じゃないってことかね」
宮鳴 サヨ
ゴーストペッパーが、実は靴を履いている可能性もありますが。
GM
赤く膨れた皮膚、振り乱した髪。その形は、唐辛子によく似ていた。
陽向 レンジ
「は!? え、い、今っ!」
動揺しながらもあとについて行く。
ヨロトル
「んじゃ、バレること自体はまだ別にって感じか~」
ゴーストペッパー
手足を歪に動かしながら、亡者が追いかける。
ゴーストペッパー
のたうちまわるような、踊るような動き。
陽向 レンジ
「あっ、ああっ!!」
無我夢中で駆け込む。
ショチ
救世主たちが入ったことを確認して、閂をかける。
ゴーストペッパー
密室の小屋の壁を、どん!と外から叩く音が響いた。
陽向 レンジ
「ひ……だ、大丈夫かこれ、壊れないか……?」
宮鳴 サヨ
「ショチがこれでいいと判断したのなら、おそらく大丈夫なのでしょうね」
壁を見ながら。
宮鳴 サヨ
「おそらくは三ヶ月、これを繰り返してきたのでしょうし」
ショチ
「今は忙しいからな。邪魔されたくねえんだよ」
宮鳴 サヨ
「また追及しなければいけない情報が増えましたね」
ショチ
「なに言ってんだ。そこは最初に説明しただろ?」
ショチ
「つれねーこと言うなよ。それはそれとして踊るんだよ!」
ゴーストペッパー
外からは今も、扉を叩く音が聞こえる。1体、2体と、少しずつその数も増えて。
宮鳴 サヨ
「不合理なことを言うんですね。こんな状況で……」
ヨロトル
「あのステージで特別盛り上がった奴だけとか?」
陽向 レンジ
「オレ、どういうことが全然わかんないんだけど」
陽向 レンジ
「し、知り……たい。知らなきゃ、だろ」
ショチ
「ダンスパーティーはまだ終わっちゃいねえんだぜ」
宮鳴 サヨ
「よく知らなくて恐縮なのですが……人間というのは、このような状況でも踊りを楽しめるものなのですか?」
ヨロトル
「ステージは出せるんだっけか。レンジは」
ショチ
「楽しめるかどうかじゃねえ。楽しませられるかどうかだ」
陽向 レンジ
「普段なら、できるか!……っていうとこだけど」
ショチ
「そうとも。さすがレンジだ。そのままオレを信じてくれりゃあいんだよ」
陽向 レンジ
信じることにする。
それで何かがあっても、今、信じることを選んだ。
宮鳴 サヨ
「あなたたちの言うことに従うつもりはありませんが……」
宮鳴 サヨ
「レンジがそうするのであればボクもそうしましょう」
陽向 レンジ
踊る、踊らない、どちらにせよ、今使うべき異能だ。
陽向 レンジ
アイドルとファン。
生者と亡者。
ステージを境に切り分ける……
陽向 レンジ
ケミカルライトの華やかな光に包まれて……
陽向 レンジ
救世主たちはステージに立っている。
亡者たちは観客席へ。
陽向 レンジ
何者も、敷居をまたぐことは許されない。
ヨロトル
まばゆいスポットライトの中で目を細めている。
ヨロトル
目の上に手をかざして観客席を見下ろしています。
ショチ
おそるおそる下を見る。本当に亡者たちは上ってこれないらしい。
陽向 レンジ
それどころか、サイリウムを振っている。
ヨロトル
「まあ、でも、ずっともつもんでもねえだろ?」
陽向 レンジ
「そう! オレ一人の力なんてたかが知れてる」
ヨロトル
「超えられる前に、やることやんないとだよな」
陽向 レンジ
同程度の相手ならそこそこ。格上なら一瞬でこの場を壊されるだろう。
陽向 レンジ
ここまできたらヤケだ。
全身冷や汗だらけだが、笑顔で踊りあかしてやるよ!
宮鳴 サヨ
今だけは付き合ってあげましょう。この不合理に……
クエストNo.2 ダンスについて調べる
概要:ダンスについて知る人物から、強引に聞き出すしかない。
目標値:7
消滅条件:成功するか、お茶会2ラウンド目終了と同時に消滅。
成功:ショチのHPを3点減少する。
失敗/放置:なし