GM
拝啓、アリス
GM
愛しいアリス
GM
君が私に愛を証明しろと言うなら
私はなんだってするだろう
GM
しかし、心の証明は難しい
GM
――――――――――
DEAD OR ALICE
『奴隷精霊の街』
――――――――――

プロローグ

GM
あなた方は、責務を全うするために救世主を探し、噂を元にある街へ向かっています。
GM
最後に救世主を殺したのは、3週間ほど前。
GM
切羽詰まってはいないけど、余裕がある訳でもないくらい。
GM
噂を元にたどり着いた街は、遠目から見ても発展しているようでした。
GM
あちらこちらに街灯が灯り、そろそろ日が暮れるというのに昼間のような賑わいです。
セシリア
救世主がいると見るべきでしょうね。
イーデン
それなりに長いこと居座っていると見た。
GM
堕落の国にしては、不自然な豊かさです。
イーデン
なんらかのシステムを確立している。街を維持するための。
なにがしかを踏み台として。
セシリア
救世主たちはコインから奇跡の力を引き出すけれど、
全く都合のいい力というわけでもない……
セシリア
ここまで栄えているなら、何かあるはずだと考えるのが自然。そう教わっています。
GM
見張りの末裔があなた達に気付く。
「おや、旅の救世主様ですか?」
イーデン
「ああ、そうだ」末裔に視線をくれる。
末裔
「裁判を行うためいらっしゃったのでしょう?
 我々の救世主様の元へご案内いたします。どうぞこちらへ」
イーデン
眉を寄せた。
セシリア
「……?」
セシリア
「よいのですか?」と思わず聞いてしまう。
末裔
「ええ、もちろん。 我々の救世主様は、無駄な犠牲を好まないお方です。
もちろん、末裔も含めて!」
セシリア
イーデンの方を横目で見る。
イーデン
あーーーっ嫌だ
セシリア
ひひひ
末裔
見てる
末裔
判断を委ねているねぇ
イーデン
身から出た錆
末裔
「救世主を出せと言って暴れられるより、案内したほうがずっといいでしょう?」
イーデン
「なるほど」
イーデン
「そりゃあ効率的だ」
イーデン
「ならばついでに聞かせてもらうが」
イーデン
「この街はどれくらい”こう”なんだ?」
セシリア
恐らくはなにかの対価を得て、街を栄えさせている救世主。
セシリア
コインの枚数は自分たちよりも多いのか。配下はどれぐらいいるのか──本当に街に入ってから末裔たちは襲ってこないのか。
セシリア
考えられることはいくらでもあるけれど、ひとまずはこの末裔から情報を引き出しておきたい。
末裔
どんくらいだろうな……
イーデン
考え込ませてしまった GMを
末裔
1d10 (1D10) > 4
末裔
「そうですねぇ、かれこれ4年くらいでしょうか」
イーデン
なっっっが
イーデン
堕落の国で4年!?
イーデン
10年になってもよかったんだ・・・・
末裔
私もちょっと長いなと思ったけど、まぁ4年で行きます
末裔
1年だと短いかな……くらいの気持ちだった 街とかができているので
イーデン
「へえ」
イーデン
「そいつは景気のいい話だ」
セシリア
イーデンは正しく、彼の判断に従うことがこの堕落の国での今の最善であるということを、彼の言葉を聞きながら確かめている。
セシリア
「長いですね」
末裔
「そうでしょう! こんな僻地で、これほど長く発展している街なんて、そうそうありませんよ!」
イーデン
「さぞかし偉大な救世主様がいらっしゃるようで」
末裔
「ええ、本当に。 我らの王! 我らの救世主! といった感じなんですよ」
イーデン
「それはそれは」
末裔
「さ、ご案内いたします」
イーデン
「俺たちのような木っ端を出迎えることに、抵抗のないのも頷ける」
イーデン
相槌を打ちつつ、末裔の案内に従って歩きます。
セシリア
そのあとに続きます。
イーデン
セシリアを振り返りはしない。彼女の随伴することを疑わない。
イーデン
街並みを見回しながら歩みを進める。
GM
街の中でもひときわ大きな屋敷に案内されました。
GM
客間に通され、温かいお茶が提供されたりします。
香りもちゃんとあるようなお茶です。
イーデン
色の濃い茶が出ている。
イーデン
手はつけません。
セシリア
ちゃんとお茶の香りがする……
セシリア
笑顔で同様にして、いらっしゃるのだろう家の主人を待っています。
GM
しばし待つと、大柄の男が部屋に入ってきました。
イーデン
男を見上げる。腰を浮かせることはない。
救世主の男
「やあやあ、お待たせしました」
救世主の男
「私がこの街を統べる救世主、パンディオンです」
セシリア
すげえ ちゃんとしたアイコンがある
イーデン
しっかりした男が出てきた……
セシリア
頭を下げる。
イーデン
下げない。
イーデン
「4年」
イーデン
「末裔に、そのように聞いた」
パンディオン
軽く笑いながら、二人の向かいの席に腰掛ける。
パンディオン
「ええ、そうですね。 私がここに来てからそれくらいになります」
セシリア
…それは、少なく見積もっても50人程度の救世主を手にかけている、ということだ。
イーデン
無駄な犠牲を好まない、とされる救世主。
セシリア
50人を殺して、これほどの街を作って末裔を庇護しているのなら、それは確かに「無駄な犠牲」を強いてはこなかったのかもしれない。
イーデン
「末裔には」
イーデン
「いつもこのように?」
イーデン
訪れた救世主を速やかに末裔に案内させ、友好的な態度をもって迎えるさま。
イーデン
その中で果たしてこの男は何を見極めるやら。
パンディオン
「ええ、マック……門番の彼も言っていたでしょう? 私は無駄な犠牲が嫌いなのです」
イーデン
澱んだ瞳が大柄な男を見つめている。
セシリア
笑みを浮かべて、沈黙している。
パンディオン
「そして、裁判を平和に終える方法がこちらにはあります」
イーデン
「”平和”?」
イーデン
片眉を上げる。
イーデン
「そいつは、誰にとっての」
パンディオン
「もちろん、お互いにとっての」
パンディオン
そう言って合図すると、召使いが何かを持ってくる。
ランプの中の精霊
それは、ランプの中に小さな生き物が閉じ込められたものだった。
パンディオン
「これは救世主です。 コインは取り上げていますがね」
イーデン
昏色の瞳に光が映る。
パンディオン
「そのランプを取り壊せば、救世主の責務は果たせるでしょう」
パンディオン
「こちらを差し上げますので、どうか"平和に"お引取り願いたい」
セシリア
「……」
ランプの中の精霊
ランプの中の生き物は、不安そうに救世主たちを見上げる。
イーデン
発せられる光の眩さを厭うように、一度瞼を伏せた。
パンディオン
「私は精霊に愛される力があるのです」
パンディオン
「彼らは私のどんな無茶な要求も聞いてしまうのです。たとえその身を捧げろ、というような要求でも」
ランプの中の精霊
言葉の通り、ランプの中の精霊に暴れる様子はない。
イーデン
「いち救世主を従える力ね」
セシリア
いくら何でも怪しすぎる、という感情を顔に出さないよう努めています。
イーデン
「素晴らしい力だ。四年もの間街を維持し続けられるのも頷ける」
セシリア
「ええ……本当に」
イーデン
言いながら、ランプへと手を伸ばします。
イーデン
「あやかりたいもんだよ」
ランプの中の精霊
ランプの中の精霊は、怯えたように身を竦める。
イーデン
構わず受け取り、それを手元に引き寄せる。
パンディオン
「ご理解頂けたようで」
イーデン
「こちらから出せるものは何もないが」
イーデン
「あんたはそれで構わないんだろう」
パンディオン
「厄介事を起こさないだけで十分ですよ。 我々は平和に暮らしたいだけなのです」
パンディオン
「例えば、私の配下の救世主達総出で裁判をするような……、そんなことにはしたくない」
イーデン
「そうかい」
イーデン
「大軍を相手にするのはこちらも御免だね」
イーデン
「駆け出しの木っ端にかなうことじゃない」
イーデン
相槌を打ちながら、膝を上げる。
手には精霊の封じられたランプを持っている。
パンディオン
「どうしても責務を果たせないときは、またいらっしゃって下さい。 協力いたしますよ」
セシリア
遅れて立ち上がろうとする動きが、その言葉にわずかに止まったが、それだけだった。
GM
腰を上げると、パンディオンはそのまま見送った。
イーデン
「そりゃあどうも」
イーデン
「お慈悲に感謝致しますよ、救世主様」
イーデン
言い残して、客間を去る。
セシリア
イーデンの後に続く。
イーデン
最後までセシリアを顧みることはなかった。
セシリア
いないもののように扱われながら、それに奇妙な心地よさを覚えている。
セシリア
…帰る途中、街に灯る明かりに目を向け、その中身を確かめることは忘れなかったが。
GM
明かりの中には、膝を抱える痩せた精霊がいた。
イーデン
それを横目に、街の門を目指す。
GM
心地よさ感じてる
イーデン
何故?
イーデン
何故もなにもない
セシリア
男が全部決めてくれて、楽~
イーデン
私は撮れ高を探し求めては失敗し続けています
セシリア
おもろい
GM
やっぱセックスするしかないのでは?
セシリア
撮れ高探してる
イーデン
TRPG初心者のキャラなんだよこいつ
セシリア
でもGMが提示したシチュエーションに素直についていってリアクションしてるから初心者だとしたらいい初心者ですよ
イーデン
いい初心者になります
GM
素直にリアクションして頂けてうれしいです
イーデン
堕落の国には珍しい、しっかりとした作りの宿屋をも通り過ぎて。
セシリア
街に灯る明かりの色が行きとはどこか違って見えているが、それを口に出すことはなく、黙ってついていく。
セシリア
宿を無視したことも、怪訝には思わない。彼の判断に従っている。
イーデン
やがて見張りの姿が見える。
GM
見張りは、にこにこと二人を見送る。
GM
「ね、いい方だったでしょう!」なんて言いながら。
イーデン
「ああ」
イーデン
「いい街だな、ここは」
GM
見張りは、そりゃあもう!と笑顔で返した。
GM
とりあえず、ランプをどうするかは決めてくれるとうれしい
イーデン
町の外で相談してえなという気持ちです
セシリア
そうですね
イーデン
相談!?
セシリア
ヒヒヒ
GM
ひひひ
イーデン
なんでこんなキャラやってんだ!?
GM
相談するってだけでこんなに面白いことそうないよ
イーデン
じゃあ町の外行きましょうかッ……
セシリア
いきましょう。
セシリア
>「お前の判断ではあてにならない。お前の考えを信用しない」
>「俺が定めた、俺の判断に従ってみせろ」
イーデン
後のこと一切考えてないRPを積み重ねて首を絞め続けてる人か?
イーデン
それで会話を切り上げて、当然のように外に出る。
セシリア
煌びやかな街を出て、荒野へと。
イーデン
豊かで栄えた平和な街に背を向けて、
イーデン
ふたり、救世主は荒野をゆく。
セシリア
ついてくるものがいないか、だれかに見られていないか。
少しだけ気にした風にしている。
イーデン
舵取りの進行が全部俺の肩にかかってるキャラとPTにしてしまった
GM
完全に舵取り役がはっきりしてるなと思っています
イーデン
まあでも言い訳するとね 言い訳? 言い訳……セシリアさんにヒアリングすること自体は全然あってきたと思いますよ
セシリア
ふふ
イーデン
無理なことをさせるのは無理だから………………
イーデン
あと気が向くか向かないかって割りと大事だからな 救世主
GM
まぁ人の意見があると、多角的にものを見られますからね
セシリア
それはそう>気が向くか向かないかは大事
GM
大事
イーデン
目が多いと助かる
GM
心の疵にさわることもある
イーデン
そういうことで 相談ができるぞっ
セシリア
やったね
GM
相談だ~~~!!!!!
イーデン
やがて廃墟に辿り着く。
廃墟と言っても屋根もない、吹きさらしの瓦礫が積み重なったような有様だが。
イーデン
それでも街を訪れる前、いざという時に備えて目をつけていたそこへと腰を落ち着けて、
イーデン
ランプを硬い床へと置いた。
セシリア
廃墟に辿り着き、そこでようやく安堵に似たため息をついた。
イーデン
風を凌げる程度の場所で、ランプから漏れる光を見下ろしている。
ランプの中の精霊
精霊は、硬い床に置かれた衝撃にびくりと身を竦める。
GM
明かりは瓦礫をぼんやりと照らした。
セシリア
コインを奪い、命を捧げさせることを平和で素晴らしいことのように語る救世主。
それを持ち上げ、まさに救世主として扱う末裔たち。
セシリア
暗澹たる気持ちになりながら、こうして引き返してきたが。
イーデン
青ざめた頬がうっすらとした光に照らされている。
イーデン
それを見下ろしながら、
イーデン
おもむろに腰のナイフを抜いた。
イーデン
高くその刃を振り上げると、
セシリア
ランプの明かりをナイフが照り返すのを見て、わずかに緊張をみなぎらせ、
イーデン
ガラスの砕ける音。
セシリア
ランプが砕けるのを見つめる。
イーデン
破片が床に落ちていく。
イーデン
風に吹かれて転がる欠片を、男は澱んだ瞳で見つめていた。
イーデン
その瞳が、緩やかに動かされて。
イーデン
「それで」
イーデン
「あの男の言い分に、異論はあるか」
イーデン
ランプより開放された、弱々しい精霊へと。
イーデン
そのように言葉を投げかけた。
ランプの中の精霊
精霊は驚いた顔で、男の顔を見上げる。
ランプの中の精霊
しかし、ゆっくりと首を振った。
イーデン
「あの男のためなら死ねる?」
ランプの中の精霊
頷く。
イーデン
「あの街の精霊の」
イーデン
「誰もがそう思っている?」
ランプの中の精霊
頷く。
イーデン
「そもそもお前たちはなんなんだ?」
イーデン
「どいつもこいつも似たような面、風体、特徴」
イーデン
「末裔なら理解できるが――」
イーデン
「こうも特異な特徴を備える救世主が、雁首揃えて群をなしているさまなど」
イーデン
「俺は初めて見たが」
ランプの中の精霊
身振り手振りで何かを伝えようとするが、あまり上手くはない。
イーデン
舌打ち。
イーデン
ここに来て初めて、セシリアに目をくれる。
イーデン
「どう思う」
セシリア
好き……(?)
イーデン
???
ランプの中の精霊
なんで?
イーデン
舵取りの責任が肩にのしかかっているからGMに密に確認したいって言いかけてたのに不思議な横やりが来てびっくりした
ランプの中の精霊
あんまり選択によってめちゃめちゃ失敗する、みたいなのはないと思う 多分 強化MODも入ってないし
ランプの中の精霊
そういう選択をしたらそういう風になるねっていうのをしたいシナリオです
ランプの中の精霊
なんか PTとしてね
イーデン
ありがとうございます あんまりGMを困らせないようにしたくて……なにもわからなくなって……
ランプの中の精霊
めちゃめちゃ助かっています ありがとうございます
セシリア
「……そうですね……」
セシリア
「現時点では彼の言い分は怪しく、街の在りようは歪に感じるが、否定する材料はない……」
セシリア
「恐らくは、その程度の見立てがせいぜいです」
セシリア
「それに加えて、あのパンディオンという男は、裁判を行わず平和裏に済ませてきているという彼の発言を信用するなら」
イーデン
「…………」
セシリア
「脅威度はそれほどでもない」
イーデン
「あってもなまくらだろうな」
セシリア
「疑ってかかるなら、この精霊自体が、実は彼の責務をこなすための罠、ということも考えられますが……」
セシリア
「何にせよ、情報が足りません」
ランプの中の精霊
有能だ
イーデン
助かる
セシリア
責任を取らず意見だけ述べていいのが一番楽ですからね 人間
セシリア
(諸説あり)
ランプの中の精霊
そうかも
イーデン
こんな不均衡な立場でセッションやっていいことあるんだなってことをずっと思っています
ランプの中の精霊
めちゃめちゃ不均衡
イーデン
「このまま」ランプの精霊を見下ろす。
イーデン
「あの男の恩恵に与って、最低限の責務のみを果たして生きていく」
イーデン
「そういう道を選ぶ救世主も、まあ、少なくはねえだろう」
セシリア
「……『いい街』でしたからね」
イーデン
「かったるい”お茶会”も、命懸けの”裁判”もしなくていいワケだしな」
イーデン
「が」
イーデン
「リスクはある」
セシリア
「……というと」
イーデン
「あの男が倒れた後の保証が一切ない」
イーデン
「この世界の”救世主”ってのはどいつもこいつも気狂いだ」
イーデン
「どんなに合理的、どんなに魅力的な条件を差し出されたとしても」
イーデン
「それを蹴る奴はいくらでもいる」
イーデン
「そのうち一人の刃があの男の喉元に届いたなら」
イーデン
「その時は、それが最後だ」
セシリア
「……あとに残るのは心の疵を鈍らせ、用意された餌を食べることしかできない救世主」
イーデン
「まあ」
イーデン
「そうなってもいいのなら、非難される謂れはねえな」
イーデン
「俺は――」
イーデン
「…………」
イーデン
「……御免こうむる」
セシリア
「はい」
ランプの中の精霊
きょとん、と救世主達の顔を見上げる。
セシリア
あの見張りの青年に、イーデンは『いい街だ』と言ってみせた。
セシリア
……つまりは、そういうことだ。
セシリア
その当て擦りは、末裔には恐らく届かなかったろうが、パンディオンにはどうだったろうか。
イーデン
量られてる
イーデン
イヤッイヤッイヤッ
セシリア
嫌になられてる
GM
ふふ
GM
いや~ 何かしらの判断をしてほしいが初動の原動力100%だったので、かなり満足しつつあります(お茶会すら始まっていない)
セシリア
満足してる人だ
セシリア
「彼は末裔たちの信望を得ているのは確かです」
イーデン
「そうだな」
イーデン
「あの男に飼われる道を拒むとしても、わざわざ歯向かう必要もない」
イーデン
「この街の平和は本物だ。それが犠牲の上にあるとしても」
イーデン
「んなことはどこでも大差ない」
イーデン
「合意の上の犠牲であることは、どうやら事実と見て良さそうだしな」
イーデン
ちらりと精霊を見ます。
ランプの中の精霊
頷く。
セシリア
「そうですね……」
セシリア
「……」
イーデン
考え込んでいるセシリアを見る。
セシリア
「……判断材料が、何にせよ足らないのなら……」
セシリア
「もう少しあの街に戻って、話を聞いてみますか?」
セシリア
いま、イーデンのナイフは精霊に振り下ろされていない。
セシリア
それを、考えあぐねているのかと受け取って、そのように聞いてみる。
イーデン
息をつく。
イーデン
「……どちらにせよ」
イーデン
「情報が多いに越したことはないな」
イーデン
セシリアの意見を肯定する返答だった。
GM
「素晴らしいっ!!」
GM
どこからともなく、ぱちぱちと気の抜けた拍手。
イーデン
!?
セシリア
!?
セシリア
急に何か始まった。
イーデン
「…………」
セシリア
「…………」
GM
廃墟の影から、ぴゅんと何かが空を飛んでくる。
イーデン
嫌そうな顔をして音のする方角を見ます。
セラ
「なんという洞察力、そしてやる気!」
セラ
「素晴らしいですよ! あなた達、素晴らしいです!!」
セシリア
自然にイーデンを庇うように前に出て、裁判の陣形になっています。
イーデン
女に自分を庇わせたままに、突然現れた少年らしきものを観察している。
セラ
飛び出して来たのは、人間の子供の姿をした、しかし、二周りほど小さいもの。
セシリア
人型の小さいいきもの、という意味では、ランプの中にいた精霊に似ていなくもないが……
セラ
耳や背に翼が生えているが、ところどころ羽根が抜け落ちているようにも見える。
イーデン
美少年だな…………………
セシリア
美しい。
イーデン
美少年がマシンガントークしてくる
イーデン
あれにもこれくらいの自我があればな……
セシリア
「あの……あなたは……?」
セシリア
思わず聞いてしまう。
セラ
「おっと! 自己紹介が遅れました! 僕はセラ! パンディオンの右腕! 精霊たちのリーダー! ワンランク上の聖霊です! あ、精霊のせいが聖なるの聖で……」
セラ
などと言いながら、ランプにいた精霊の近くに寄り、肩なんかに乗せたりします。
セシリア
肩に乗せてる。
セラ
「単刀直入にお願いします! パンディオンを倒してください!」
イーデン
「おや」
イーデン
「お前もあれに絶対服従じゃあねえのか」
セラ
「絶対服従、っていうのもちょっと違うんですよ」
セラ
「彼の心の疵は、精霊にめちゃめちゃモテるってものなんです」
セラ
「好きな人のいうことなら聞いてあげたい……そんな一心でみんないうことを聞いてるんですけど、いくら好きな人でも、限度ってあるじゃないですか?」
イーデン
「……………………」
イーデン
モテおっさん
セシリア
どんな心の疵だ?
セラ
「あと、そこのあなたも言ってましたけど、パンディオンが倒れたらもうかなり終わりなんですよね!」
セラ
「正確に言うと、まぁ僕がめちゃめちゃ有能なのでなんとかなるとは思いますが! まぁ現状をどうにかしたいわけです!」
イーデン
「あの男が倒れたら、あの街はどうなる?」
セラ
「まぁ、精霊はみんな好き勝手にしますよね~」
イーデン
「末裔どもの余計な恨みを買う羽目になるわけだ」
セラ
「仲の悪い精霊もいるから、喧嘩になって結構街は崩壊するかも」
セラ
「でも、根回しをしておけば話は別です!」
セシリア
「……」
セシリア
マシンガントークで冷静な思考とか応対をする余裕を奪われていて、セールストークってこういうのが正しいよなって思っています
イーデン
今ほんとにセールストークされてますからね
セシリア
ここ僕から見てもけっこういい物件なんで、いま借りないとほかの人に借りられちゃうかもしれないですよ!(よくない不動産屋トーク)
セラ
あっ!今もう何件か相談入ってるみたいですねー!!
セラ
「精霊たちには、一応上下関係があります。 格が上のものにはまぁまぁ従うんです」
セラ
「なので、偉いやつらに4人くらい話を通しておけば、結構なんとかなると見ています!」
イーデン
はー…………と、やや長めのため息をついています。
イーデン
「どう思う」セシリアに振りました。
セシリア
「えっ」
セシリア
「あっ」
セシリア
「ええと」
セシリア
意見を求められてとっさにええとになっています。
イーデン
黙って待っています。
セシリア
「……ええと、温度感が……今のところ不明、ですよね」
セシリア
「それと、私たちの利益……」
セシリア
「あなたの言った通り、末裔たちの恨みを買ってまでパンディオンを倒すことは、リスクがあります」
セラ
「あっ! 利益ですか! 利益はですねー! うまくすれば、あの街ごと乗っ取れると思うんですよね!」
セラ
「パンディオンって王様みたいにしているけど、末裔からしたら王様なんて誰でもいいんですよ!」
セシリア
はわわ……
セシリア
ここぞとばかりに即応で押されてはわわになった。
イーデン
「それは知ってる」
イーデン
「だからこそそこに旨味はねえな」
イーデン
「誰が座っても変わりのない王座に、誰が価値を見出すかよ」
セラ
「あらら、あんまり権力に魅力感じない方でしたか」
セシリア
「パンディオンの力はそれほどでもなくとも、下にいる配下が、どれほど強いかは不明ですし……」
セラ
「精霊達ですか! 精霊たちはコインを奪われているので力はありませんけど、逆に言うと根回ししておくことで裁判に参加しないようにはできるはずです!」
セシリア
「…………ただ、もしこの聖霊の」
セシリア
「言っていることが、嘘がないということが前提ですが」
セシリア
「……まあ……すべてがうまくいけば、少しは気分がいいかもしれない……」
セラ
「そう!!そうですよ!!」
セラ
「あと、あれじゃないんですか?」くいっ、と謎のジェスチャー
セシリア
セラ
「裁判、しに来たんでしょう、お客さん!!」
セシリア
それ裁判のゼスチャーなんだ。
イーデン
客にされたし。
セラ
「気分悪いやつをぶっとばしましょうよ!!」
イーデン
「お前から見ての」
イーデン
「パンディオン個人の戦闘力を聞きたい」
イーデン
「どの程度のものだ」
セラ
「う~ん どの程度と言われても! コインを持っていない救世主よりは強く、ラストアリスよりは弱いくらいですかねぇ~」
イーデン
幅がありすぎる。
セラ
「多分、パンディオンの身の回りの世話をしている水の精霊なら詳しいと思いますよ!」
イーデン
「好きな相手の情報を漏らしてくれるもんかね」
セラ
「そこなんです!」
セラ
「精霊たちに根回し……すなわち、精霊たちのご機嫌取りが必要なんですよ!!」
イーデン
「…………」
イーデン
「……具体的には?」
セラ
「聞きます? 聞きます? ではお教えしましょう!」
GM
というわけで、クエスト公開します。
イーデン
やっぱり聞かなきゃよかったかもしれない。
セシリア
はわわ……
イーデン
PLはクエストが公開されて嬉しいです。
セシリア
お茶会に進めるぜ俺たち。
イーデン
相当なんで俺らがご機嫌取りまでしなきゃなんねえんだ、が出かけてたのをぐっと抑え込んだら勢いよくセールストークが飛び出してきた。
セシリア
ガンガンセールストークされる。
GM
情報がワッとあるので一個ずつ貼るね
クエスト 水の精霊との交渉
概要 水の精霊達は美しいものが好き。
   美しいものが優しく声をかければ協力するだろう。
目標値 5
消滅条件 クエスト成功時、お茶会終了時。
成功 PKデータ公開・インクつぼ入手
失敗 特になし
放置 特になし
クエスト 大地の精霊との交渉
概要 大地の精霊は人間嫌いだが現状を嘆いている。
   上手く説得すれば協力するだろう。
目標値 7
消滅条件 クエスト成功時、お茶会終了時
成功 PKの技能を強制的に1つ変更
失敗 特になし
放置 特になし
クエスト 風の精霊との交渉
概要 風の精霊達はいたずら好き。面白いことをしてくれれば協力すると言う。いたずらが思いつかないなら、彼らをよく知る天使に相談するといいだろう。
目標値 5~10
    風の精霊の印象によって目標値が決まる。
    本人が気乗りしないいたずらほど目標値は下がる。
消滅条件 クエスト成功時、お茶会終了時
成功 次の味方陣営の抉りか舐めの判定に+2
失敗 特になし
放置 特になし
クエスト 火の精霊との交渉
概要 炎の精霊達は、自分たちの存在を脅かす水の精霊達が目障りだ。
   水の精霊達を皆殺しにしてくれれば協力すると言う。
目標値 12
消滅条件 クエスト成功時、お茶会終了時
成功 PKのイカサマ無効
失敗 特になし
放置 特になし
クエスト 聖霊との交渉
概要 (彼らは信用に足る救世主だろうか)
解放条件 クエストを2つ以上成功時自動成功。
消滅条件 お茶会終了時
成功 5R経過時、精鋭が戦闘から離脱
失敗 特になし
放置 特になし
イーデン
笑った
セシリア
水の精霊たちを皆殺し笑った
セシリア
ダメだろ
イーデン
ヤバすぎる
イーデン
聖霊との交渉、水の精霊皆殺しでも達成されるの!?
セシリア
まあでも目標値12だからね
イーデン
出ちゃったら達成されちゃうんだぞ
セシリア
出ちゃったら達成されちゃう
イーデン
水の精霊皆殺しにしてもセラくんはまあオッケーってこと
セシリア
オッケーなのおもろい
セラ
そうなったらそうなります
セラ
「とはいえ~、とはいえですね! やっぱりあんまりよくない精霊もいるんでぇ~」
セラ
「全員に根回ししないといけないってことはないです!!」
セシリア
明らかに殺戮を要求している精霊がいるな、と思っています。
セシリア
解き放っていいのか?
イーデン
腐っても救世主ということ。
イーデン
今のうちから反旗を翻しておいてくれ。好きな相手くらい殺せ。癌だぞそいつ。
GM
天使も言っているように、クエストは全部やらないといけないというわけではないです
イーデン
無理ですからね(無理)
イーデン
可能性はゼロじゃないけど相当むずかしい
GM
風の精霊との交渉に成功してティーセット乗せればまぁまぁ
セシリア
PK横槍してくるんだっけ
イーデン
してくるはず
GM
するはするけど、火の精霊のだけしなくてもいいよ
イーデン
笑った
セシリア
ひひひ
イーデン
そこはしろよ
GM
やるぜ!!と思うなら……
イーデン
守れや
セシリア
お前の身の回りの世話をしてくれる妖精だろ
イーデン
2d6+3+2+2>=12 (2D6+3+2+2>=12) > 6[2,4]+3+2+2 > 13 > 成功
GM
火は近づくと火傷するし……
セシリア
ひひひひ
GM
13出てる
イーデン
横槍ないとかなり楽に通っちゃうな、ということを確かめました
セシリア
風の精霊の援護あると5以上達成だもんな
イーデン
いいのか!? 風の精霊!?
GM
精霊の街の風の精霊は、おもしろければなんでもオッケーということになっています
セシリア
水の精霊、もしかして身の回りの世話任されてるから嫌われてる?
GM
そうかも
イーデン
たしかに相当おもしれーしな
セシリア
急に救世主がやってきて火の精霊のために水の精霊を皆殺しにし始めたら、面白くはある
イーデン
しかも順序的に多分水の精霊とは話を通した後にやることになりますからね
セシリア
めちゃくちゃだよ
セラ
「というわけで、誰のとこから行きますか!?」
イーデン
「まだやるとは決まってない」
イーデン
「情報収集が先だ。判断はその後にする」
セシリア
「そうですね……」
セラ
「おっ! いいですね! 慎重だ!! 軽率な行動は何も生みませんからね!」
セシリア
でも、たぶんやることになる気がするなあ……
イーデン
「…………からには」そんな気はしているので口が重いです。
セシリア
この聖霊、死ぬほど胡散臭いけど、嘘ついてなさそうだし……
セラ
「そうそう、生むといえば僕受胎告知とかできるんですが、お嬢さんひとついかがでしょう?」
イーデン
「水の……」
イーデン
「…………」
セシリア
「え?」
イーデン
セシリアを見ます。
セシリア
「何て?」
セラ
「今なら無料!!今すぐ回せ!!(輪廻を)」
イーデン
セラを見た。
イーデン
「水の精霊とやらのところに連れて行け」
イーデン
「情報を集めるならそこからだろう」
セラ
「お? やる気ですね! 行きましょう!!」
イーデン
なかったことにして話を進めました。
セシリア
なかったことになった気配を感じてほっとしました。
GM
といった感じでお茶会です。お茶会に行けた~よかった~。
イーデン
まず水のとこいかなきゃいかん
セシリア
そうですね。デッキ知りたいですねえ。
イーデン
一番判定楽だしね
セシリア
あ、念のためなんですが、パンディオンの心の疵は分かりますか?
イーデン
そういえばそうだ
イーデン
抉りたい
セラ
あ、心の疵はクエストを成功すると自動的にえぐれる感じになってます
イーデン
そうなんだ……
イーデン
かわいそう
セシリア
確かに説得成功したらモテ度が下がるもんな
セラ
クエストに成功しなくても7以上出たら抉れます
セラ
勝手にぐぬぬ~ってなるので、抉りシーンも入れなくて大丈夫
セシリア
クエスト式の問題点である、抉りとクエストこなしのシーンをどちらもやらねばならない問題を解決している
イーデン
ソリューション