お茶会 ラウンド1

GM
PK情報を公開し、今回適用するMODを再掲します。

お茶会MOD『真の敵』

お茶会中、PKは横槍を行うとき、任意のPCに代わりに行わせることができる。
HPの支払いはPK、もしくはPKの配下が行う。
関連する小道具や技能を使わせることはできない。

裁判MOD『真の仲間』

お茶会中にPCの疵が抉れた場合、関係にPKの名前を追加する。
PCの心の疵が●になっており、なおかつPKの名前が関係欄にあるとき、看破のデメリットが発生しない。
代わりに、PKは当該PCからGMの任意のタイミングで援護を行わせることができる。

裁判MOD『真の幸福』

PCは〈発狂〉による受けるダメージ増加のデメリットが発生しない。
代わりに〈発狂〉状態で裁判開廷したとき、「同脅威度・同名称・技能習得:[当該PCの習得しているいずれかの技能]」の有象無象の配下を追加する。
裁判中に〈発狂〉した場合、次のラウンド開始の手札補充前のタイミングで同様の配下が追加される。

『惑乱迷宮』『NOFUTURE MOD(LV1)』

公式サプリメント『パラダイスロスト』の説明に準じる。
GM
また、惑乱迷宮ということで、まずは偵察の処理を行います。

GM
> PCはそれぞれ1人1枚ずつ、好きな部屋のカードを選んで表にすることができます。カードのスートと数字は、その部屋に到着した時に発生するクエストの内容を示しており、カードが表になった時点で対応するクエストをGMが開示します。
リュール
*左から二番目、上から二番目の部屋を偵察します。

♠6 雑魚-パピー級-

 MP 6 目標値 10
 成功 ―
 失敗 かなり苦戦してしまった。PC全員のHPが〔MP×3〕点減少する。
 放置 疵の力を暴走させて打倒。PC陣営は好きなPC1人の心の疵を悪化させる。
クロノス
*左から3番め、上から3番めを開けます!!!

♣10 テレポーター

 MP 3 目標値 8
 成功 ―
 失敗 *おおっと* 次の移動先はGMが決めた部屋となる。ただしお茶会終了時にPCの位置が一番右上の部屋となるようにする。
 放置 疵の力を暴走させ魔法を無効化した。PC陣営は好きなPC1人の心の疵を悪化させる。
ヲトメ
*左から二番目、上から四番目の部屋を偵察します。

♣9 誘導

 MP 2 目標値 9
 成功 ―
 失敗 まんまと誘導されてしまう。次の移動方向はGMが指定する。
 放置 疵の力を暴走させ、トリックを看破した。PC陣営は好きなPC1人の心の疵を悪化させる。
GM
♧は運なので不得意得意なし、♤は猟奇得意です

GM
移動先と行動するPCが決まりましたら、宣言をどうぞ
クロノス
*右行きます!!!!!!!!
GM
ウス

行動:クロノス


♣9 誘導

 MP 2 目標値 9
 成功 ―
 失敗 まんまと誘導されてしまう。次の移動方向はGMが指定する。
 放置 疵の力を暴走させ、トリックを看破した。PC陣営は好きなPC1人の心の疵を悪化させる。
GM
……
GM
あなたたちは意を決して迷宮と化した街を歩きはじめた。
GM
建造物を確認すると、青い茸のようなもので覆われていることがわかる。
GM
『反対側のキノコ』を思い出すかもしれない。
クロノス
アレもこんな青色でしたっけ?
リュール
かなり近い感じがする。
リュール
君には似つかない重苦しい青だった。
ヲトメ
見ているだけで舌がぴりぴりしてくるわ。
GM
道端を見ると、巨大な青い塊が転がっているように見えて、よく見ると輪郭が人体のものだったりする。
リュール
痛ましい。
クロノス
痛ましいことだなあ。
GM
青で視界が霞がかって、時折自分たちがどちらを歩いているのかもわからなくなる。
GM
『誘導』されているようにも感じるかもしれない。
クロノス
「幻覚持ちにありがちなやつだ」
クロノス
あの……なんかマップがループするタイプの……
GM
迷いの森かも。
クロノス
一番右端まで行ったと思ったら左に戻ってるタイプの……
リュール
「魔女らしい手だこと」
GM
というわけで、ちゃんと進みたい方向に進むには、判定を成功させるか、疵を抉る必要があります。
クロノス
疵……抉りたくない!!!!!
GM
クエストの挑戦の有無、行動の内容の宣言をどうぞ。
クロノス
あとなんとかして亡者の疵を抉っておきたいですね。
クロノス
*クエストに挑戦し、亡者の「まぼろし」を抉ります。
ヲトメ
*うさぎのおまもりをクロノスに譲渡
[ ヲトメ ] うさぎのおまもり : 1 → 0
[ クロノス ] うさぎのおまもり : 0 → 1
GM
*真の敵の効果を適用します。
GM
*ヲトメが横槍を行ってください。
[ 茸の亡者 ] HP : 3 → 2
ヲトメ
choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ヲトメ
2d6+4>=7 愛(お茶会) (2D6+4>=7) > 8[4,4]+4 > 12 > 成功
ヲトメ
1d6 (1D6) > 3
クロノス
*ティーセットを使用。
[ クロノス ] ティーセット : 2 → 1
クロノス
2d6+4+2-3>=7 才覚(お茶会) (2D6+4+2-3>=7) > 12[6,6]+4+2-3 > 15 > 成功
GM
え~?
GM
スペシャルですけど……
クロノス
待って待って
クロノス
えーっと、手袋を入手します。
[ クロノス ] 子山羊皮の手袋 : 0 → 1
クロノス
理想の出目かも。
リュール
幸運持ちによる理想の出目。
GM
じゃあ演出やっていきましょうか
リュール
よろしくお願いします。
クロノス
はい。
GM
ヲトメさん。
ヲトメ
なあに?
GM
こんなのは嘘だとおっしゃってますね。
ヲトメ
ええそうよ。
GM
もちろん、堕落の国は天国よりもいいところではありません。
GM
こんなところにいるのは間違っています。
ヲトメ
だってこんなの信じたくないのだもの。
だってあたしは信じたいことしか信じたくないのだもの。
GM
というわけでですね。
GM
あなたはもう堕落の国にはいません。
ヲトメ
あら。あら!
ヲトメ
まあ!
GM
今あなたはいたい場所にいます。
GM
それはあなたが堕落の国に落ちてくるすぐ前にいた場所だったのかもしれませんし、
ヲトメ
羽がかるいわ!
おひさまのひかりもある。
GM
それよりももっといい、雲の上の国だったりするのかもしれません。
ヲトメ
風をからだじゅうでかんじて、花のかおりをかぐのよ。
GM
あなたはそこで、心のままに歌い続けることができるでしょう。
ヲトメ
これよりもあたしにふさわしい世界なんてあるかしら?
GM
はい。
GM
これがあなたの真実です。
GM
疑うべくもありませんね。
ヲトメ
鈴をころがすような声でさえずる。
ヲトメ
ええ、なにもうたがうことなんてないわ!
GM
なにか分け知り顔の誰かが言っていた気がしますね。
GM
『嫌なことのほうが真実』だって。
GM
そんなわけありませんよ。
ヲトメ
そりゃあ、もちろん!
GM
ただ、自分を痛めつけて恍惚に浸っている人の妄言なんて、聞く必要がありますか?
ヲトメ
どうかしら?ちょびっとだけかあいそうね。
ヲトメ
きいてあげてもいいけど……。
ヲトメ
でも、そんなことよりも。
ヲトメ
こっちのほうがもーっとすてき!
アンブローズ
ええ。それはなにより。
アンブローズ
きっとあの人達も、わかってくれますよ。すぐにね。
GM
一方で。
ヲトメ
あのひとたち?
GM
クロノスとリュールたち。
GM
愚かなあなたたちには、ヲトメが突如としてあらぬ方向に向かったように見えました。
リュール
「!」
リュール
「ヲトメ!?」
リュール
とっさに彼女へと手を伸ばしますが。
クロノス
「ええと……追いかけますか。はぐれちゃいますよこんな視界では」
クロノス
「これを払えれば別ですが」
ヲトメ
飛び出したらもう流れ星のように一直線!
GM
青い霞に混じって、ばらのような香りが、鼻孔をくすぐる。
リュール
「まったく……」
リュール
クロノスの提案に従って駆け出しつつ、
ヲトメ
かわいいおまもりもとりおとすほどのいきおいで。
ヲトメ
まっすぐ!
クロノス
つつーっと地面を滑りながら。
リュール
「幻覚に惑わされた結果と思うか?」
クロノス
「あ、かわいいかわいいお守り」
クロノス
拾いつつ。
リュール
「ナイス」
クロノス
「そうですね」
クロノス
「さすがになにか見つけたとかなら、報告のひとつもくれるでしょう」
クロノス
「幻覚かはわかりませんが……なんらかの亡者の干渉によるものではありそう」
リュール
「賢い女性だからな……」あれでいて才覚のあることは旅のうちで理解している。
GM
このまま止められないと、全員であらぬ方向に進むことになります。
リュール
「と、なれば」
リュール
「それを払う手段を見つけなければ、俺たちも危ういだろうが」
リュール
リュールも剣を振り、青い黴を斬り払いはしますが。
クロノス
「ふむ……」
クロノス
手を空に差し出しつつ。
リュール
どうにも芳しくありませんね。
リュール
この猟奇では物理的な突破は叶えど、幻覚の力までは打ち払えない。
クロノス
「反対側のキノコに近いものなら、これは胞子でしょうかね」
リュール
「キノコとカビは近しいものだと」
リュール
「そういえば、以前訪れた時に聞いたな」
リュール
そういうのが常識じゃないところから来ました。
リュール
にわかには信じがたかったが……
クロノス
「カビキラーとか効くんでしょうか……」
リュール
「かびきらー」
クロノス
「ボクの世界にはカビをキルするスプレーが巷で売ってたんですよ」
リュール
「素晴らしい発明だな……」
クロノス
息切れもせず。
リュール
体力に自信があるのでこちらも走りながら息切れはありません。
クロノス
まぁバーチャル存在が息切れとかするわけないですからね。
リュール
ヲトメとは一定の距離を保てています。
リュール
しかし完全に捕まえられる、となって手を伸ばせど、それはすり抜ける。
リュール
そういう風にされている。
クロノス
「ボクたちもヲトメの幻覚見せられてる可能性ありますね」
ヲトメ
ふだんは手をのばせば自分から手にもぐりこんでくるような、わざとつかまってやるような鳥だった。
ヲトメ
今は矢のように青い雪を切って飛ぶ。
リュール
「疑い始めたら切りがないな!」
リュール
「クロノス、どうにかできないか?」
リュール
結局のところ、自分の得意はこういう局面で武をひけらかすことに終始する。
リュール
それでは対応できない面を二人に補ってもらうことで、どうにか続けてきた旅路だった。
リュール
……あと、なんか、他にも色々だが!
クロノス
「頑張ってみましょう」
ヲトメ
青に沈んだリヨンの町をくるりと旋回。
ヲトメ
さっきと反対のほうへ!
リュール
ヲトメの伸び伸びと飛んでゆくさまは美しいが、背景がこれではなあ!
ヲトメ
すれ違う顔は、花のほころぶような笑顔だった。
クロノス
背景がこれではなあ。
リュール
あの笑顔は本当に美しく、喜ばしいことではあるけれど!
ヲトメ
うふふ、ふふ!
くすくす。
ヲトメ
かみさま、ありがとう。
またここにもどしてくれて!
ヲトメ
かみさま、ありがとう!
わたしが地獄にいったなんてウソっていってくれて!
リュール
「ヲトメ!」
リュール
呼びかけは届かない。
ヲトメ
はやく、おとうさまとおかあさまのおはかにいってあげなくっちゃ!
ヲトメ
あなたがたのかわいいヲトメが帰ってまいりました!
クロノス
「はあ」
クロノス
「嫌になりますね、こんな陰鬱な天気では」
ヲトメ
お姉さまは、あたしをおこるかしら?
あたしをぶつかしら?
ヲトメ
でも、ほんとうにひさしぶりね!
クロノス
手を伸ばす。
リュール
「……クロノス?」
ヲトメ
また、おひさまのしたであそびましょうね。
ヲトメ
きっと、きっと。
ヲトメ
がんばって生きてきたあたしへのごほうび!
リュール
クロノスのそれは、一見自分がしたのと同じように見えるが。
クロノス
指先で空気をなぞる。
ヲトメ
あんな世界に
ヲトメ
もうもどらないもの!
クロノス
「こんな世界で幻覚など見ても」
クロノス
「余計つらくなるだけなのに」
リュール
「………………」
クロノス
空気に舞う青の粉を指の先で捕まえる。
クロノス
それを光の粒に変えていく。
クロノス
まず自分たちがいるところから。
クロノス
ついで、道の先を示して。
リュール
ほどけていく光を見ている。
クロノス
青の光が伸びて、伸びていく。
リュール
重苦しい青黴とは違う、希望に似た光が。
クロノス
そうして、光の道が長く伸びていき。
クロノス
ヲトメを捉える。
リュール
彼女の理想を打ち砕くさまを見ている。
クロノス
「何を見ているの」
ヲトメ
ぴい。と鳴く。
クロノス
「どんな夢を」
ヲトメ
ただの鳥の声がさえずる。
ヲトメ
ぴい、ぴい。
ヲトメ
ちゅり、ちゅり。
クロノス
「きみは」
クロノス
「そこでは、なんでもない、かわいいつばめなの」
ヲトメ
じぶんがとらえられていることすら理解のできないようにもがく。
ヲトメ
このままだと死んでしまう!
GM
あなたの真実は失われていく。
ヲトメ
ぴい、ぴい。
ヲトメ
ぴい、ぴい……。
リュール
偽りのさいわいの刈り取られるさま。
クロノス
「かわいいつばめ」
GM
死の縄目にとらわれた救世主のように。
クロノス
「いまのきみはつばめではなく」
GM
苦痛が肉をまとう。
クロノス
「ただのひとりの、救世主だ」
ヲトメ
……。
クロノス
「貼れた青の空も、緑も、ここにはない」
クロノス
「きみは」
クロノス
「わたしたちは」
クロノス
「空など飛べない」
ヲトメ
……。
ヲトメ
「いいえ、あたしは飛べるの」
ヲトメ
「かなしいわ、とても」
リュール
「…………」
ヲトメ
「ああ。またここにもどってきてしまったのね」
ヲトメ
ためいき。
クロノス
「かなしいね」
GM
心臓が鉛のように、重く脈打っている。
ヲトメ
「あたしがこの世界を」
ヲトメ
「この青い雪を、うつくしいとおもうかぎり」
ヲトメ
「この国からはなれられないのね」
ヲトメ
「ねえ、クロノス」
ヲトメ
「あたしはそのことがいやよ」
ヲトメ
「こんな世界なのに、心のそこからだいきらいになれないの」
ヲトメ
「それはどうして?」
ヲトメ
「この世界になにがあるの?」
クロノス
「わからないな」
クロノス
「なにかあるとも言えるし、なにもないとも言える」
クロノス
「結局見出してるのはわたしたちで」
クロノス
「世界は世界のままあり続けているだけなのだから」
クロノス
凪いだ声色。
ヲトメ
「この町は見いだせなかったの?」
ヲトメ
「アントワーヌは、アンブローズは愛することをやめてしまったの?」
ヲトメ
「クロノス、かなしいことだらけよ」
リュール
嘗ての隆盛の、消え去ったこの街。
クロノス
「そうだね」
クロノス
「わたしも悲しいな」
リュール
濃密な死の香に包まれたこの街。
クロノス
「いずれくる滅びのひとつひとつに、悲しんでしまう」
クロノス
「この世界はどうせ滅ぶというのにね」
クロノス
光る青があなたを、わたしたちを包んでいる。
ヲトメ
「かなしいわ」
ヲトメ
「なんとかしてあげましょうね」
クロノス
光は滅びを照らしている。
ヲトメ
「かあいそう」
クロノス
「そうだね」
クロノス
「なんとかなるといい」
リュール
陰鬱な青を照らすうつくしい青が。
リュール
乙女の夢を刈り取り、けれど、愛に訴える。
ヲトメ
その青に照らされている顔はいつものつん、とすました顔だった。
ヲトメ
この鳥はじぶんのなかにかしこさがあることを知らない。
ヲトメ
じぶんのなかに愛があることを知らない。
リュール
けれど、俺たちはそれを知っている。
リュール
今はそれで十分に思う。
クロノス
「とりあえず、この煙たい青い粉からかなあ」
クロノス
「ヲトメが煙たくなっちゃったら困るもの」
リュール
「はは」
リュール
「それはまったく!」
リュール
「クロノス」
リュール
「きみの光はこれによく”効く”ようだ」
リュール
「……頼んだよ」
GM
そうですね。
GM
この、真実に誘う粉はどうやら打ち払うことができるようです。
GM
それから、周囲を調べると、壁に何か文字が刻まれていることに気が付きます。
GM
“ああ……”
GM
“またあのばらの、幸せな香りがする”
GM
“いよいよ、わたしたちは天国の庭へと導かれるんだ”
GM
“本当の救いが訪れるんだ……”
クロノス
「…………」
GM
ばらの香り。
ヲトメ
あたしのだいすきなかおり。
GM
ヲトメが望む場所にいざなわれる際にも、その香りはした。
GM
つまり、それが前兆なのだと、あなたたちは気づく。
[ 亡者 ] 疵:まぼろし : 0 → -1
ヲトメ
「ばらのかおり……」
ヲトメ
「ばらのかおりがしたわ」
リュール
「薔薇の……」
リュール
文字を覗き込みながら、考え込んでいる。
クロノス
「ばらなんてどこにもないのにね」
クロノス
「……」
クロノス
「こんな世界で」
クロノス
「救いなんて、ありはしないよ」
クロノス
手を空にかざしてかき混ぜる。
リュール
そう。この世界に救いなどない。
リュール
彼女はいない。
リュール
だから、帰らなければ。
ヲトメ
この世界に救いはあるとおもう。
ヲトメ
どうしてもきらいになれないの。
ヲトメ
だから、帰れない。
クロノス
ふ、と指先から光を空に放てば、舞い上がって上空で割れ、辺りに光が降り注ぐ。
クロノス
救われない。
クロノス
救世主を救うものなどいない。
クロノス
われわれは救う側なのだから。
クロノス
救われたいのにまだここに囚われている。
GM
GM
次の手番です。
GM
移動先と行動者を決めてください
ヲトメ
*ヲトメが行動します。
右へ。
GM
OK

行動:ヲトメ


♦10 マシンガンシャッフル

 MP 6  目標値 10
 成功 ―
 失敗 表になっている迷宮カードをすべて裏返し、GMはすべてのカードを好きな位置に配置しなおす。
 放置 疵の力を暴走させてトラップを解除した。PC陣営は好きなPC1人の心の疵を悪化させる。
GM
やっていきますか
クロノス
*うさおま手袋渡しておきます
[ クロノス ] うさぎのおまもり : 1 → 0
[ クロノス ] 子山羊皮の手袋 : 1 → 0
[ ヲトメ ] うさぎのおまもり : 0 → 1
[ ヲトメ ] 子山羊皮の手袋 : 0 → 1
GM
では、描写をやっていきます
GM
あなたたちが街を進んでいくと、工場と思しき場所の敷地にやってきました。
GM
一度訪れたこともあるかもしれません。
GM
ここではアントワーヌの出身地のさまざまな機械の再現が行われていました。
リュール
リヨンに辿り着くまでにこの施設の話もした。
リュール
称賛もしたが……
クロノス
めちゃくちゃ照らしています。敷地を。
リュール
「物悲しいな」
GM
浄水器や掘削機……
リュール
「こうして見ると」
ヲトメ
ばらのかおりがいつでもやってくるようなきがしながら見ている。
ヲトメ
「ぜんぶなくなってしまったのね」
リュール
かつての活気が重苦しい青に覆われているのを見る。
ヲトメ
「おおぜいのひとが救えたのに……」
GM
さまざまな機械が、一様に胞子に覆われ、使い物にならなくなっている。
GM
工場に併設されていた格納庫にあった、飛行機も同様に。
クロノス
「カビキラーしたらきれいになったりしませんかね」
クロノス
無理だと思う。
リュール
「結局、ここいらの装置はアントワーヌの疵の力で制御されていた」
リュール
「きれいにはなっても、機能は戻らんだろうな」
GM
かつては作業員や技師であったものたちの残骸も、そこらに転がっている。
リュール
痛ましいものを見る目を向ける。
クロノス
「機能が戻らないからこそ、せめてきれいになったらいいなあって」
リュール
「亡者を倒してから考えようか」
リュール
「あれが存在する限り、また降り掛かって逆戻りだ」
GM
おっしゃるとおりですね。
クロノス
「亡者倒したらついでに消えませんかね~、ってその理屈なら施設ごと消えちゃうか」
GM
さて、
リュール
「ままならないものだね」
GM
工場を歩いていると吹き抜けのような場所に出ます。
リュール
空気の流れが変わった。
リュール
それを感じて視線をあげる。
アンブローズ
「やあ、先程ぶりですね、みなさん」
アンブローズ
上階からアンブローズが見下ろしている。
アンブローズ
スウー……(煙を吸う)
クロノス
ぴんぴんしてるなあ。
リュール
「アンブローズ!」
リュール
幻覚かもしれないとは思いつつ、呼びかける。
ヲトメ
「アンブローズ!おりてらっしゃい!」
アンブローズ
「いやですよ~」
ヲトメ
「あなたにおしおきをせねばなりません!」
アンブローズ
「そう言われて、降りてくるほど素直ではないもので……」
リュール
「……何が目的だ?」
クロノス
「嫌煙家いるし降りてこなくても大丈夫ですよ」
クロノス
逆のことを言ってみるか……
アンブローズ
「やった~」
クロノス
「素直だな」
リュール
「ここで天邪鬼は発揮しないようだな……」
アンブローズ
「実は、イモムシの末裔の中でも素直なほうなのです」
リュール
「……アントワーヌは死んだ。そうだな?」
アンブローズ
「目的ねえ」
アンブローズ
「僕はただのつまらない末裔ですから……」
アンブローズ
「救世主さまに従う、それだけのことをしているに過ぎません」
リュール
「……彼が」
リュール
「亡者になった今も、尚?」
ヲトメ
「アントワーヌは望んでいるの?」
アンブローズ
「僕は、アントワーヌさまのことを誰よりも理解していますから」
ヲトメ
少しだけ声がふるえて。
アンブローズ
「救世主は」
リュール
「…………」
アンブローズ
「この世界を救いたいと思っている」
アンブローズ
「なぜなら、世界を救うことなしに」
アンブローズ
「己が救われることなどないから」
ヲトメ
「……」
アンブローズ
「たとえば」
アンブローズ
「アントワーヌさまは、この街を発展させようとしていましたが……」
アンブローズ
「それはもちろん、あの方自身のためであった」
アンブローズ
「ロッキードF-5A」
アンブローズ
「ご存知ですか?」
リュール
「?」
アンブローズ
「あなたたちも一度見たでしょう」
クロノス
「あ~……」
アンブローズ
「あの方が、この世界に堕ちてしまわれたときに」
アンブローズ
「乗っていた飛行機の名前です」
アンブローズ
「あの方はあの飛行機を、修復し、もう一度空へ向かおうとしていた」
アンブローズ
「しかし、それは叶わなかった……」
アンブローズ
「でも、諦められなかった」
アンブローズ
「だから、多くの末裔を集めて、知恵と労力を結集させれば」
アンブローズ
「もう一度修復できるのではないかと、考えたのです」
リュール
「だが……」
クロノス
なるほど。そのために街を発展させて工業系強めにしていたんだろうな。
リュール
「死んだ者が、空を飛ぶことはもうない」
リュール
「死んだ者は」
リュール
「もう願いを叶えられることも、ない」
アンブローズ
「かわいそうな人」
リュール
「何?」
アンブローズ
「空が飛べなくたって、何だって言うのか」
アンブローズ
「あの方は素晴らしい救世主で」
アンブローズ
「多くを救って……」
ヲトメ
「……」
ヲトメ
「……」
アンブローズ
「けれども、何も満足していなかった」
アンブローズ
「馬鹿馬鹿しい」
アンブローズ
「あいつは、死ぬべくして死んだのだ」
リュール
「……おい」
リュール
「アンブローズ?」
アンブローズ
「おっと」
アンブローズ
煙を吸う。
アンブローズ
指先の震えが収まる。
アンブローズ
「すみません。言葉が乱れました」
ヲトメ
「あなたがアントワーヌをころしたの?」
アンブローズ
「僕が?」
アンブローズ
「僕があの方を?」
アンブローズ
笑う。
アンブローズ
「なぜそんなことをする必要がある……?」
ヲトメ
「必要はないけど大切はあるの、アンブローズ」
ヲトメ
「大切なことなの?」
ヲトメ
「アントワーヌの死は……」
アンブローズ
その質問には答えずに。
アンブローズ
水パイプを持っていない手でなにかジェスチャーをする。
GM
すると。
リュール
「!」
GM
胞子に埋もれていた、“何か”が膨らんで、立ち上がる。
アンブローズ
「又お会いしましょう」
アンブローズ
「次に出会うころには」
アンブローズ
「あなたたちもきっとわかるはず」
リュール
「アンブローズ!」
アンブローズ
「何を選ぶべきなのかを」
リュール
叫ぶ。
リュール
仇敵を睨む、おとぎ話の王子のように。
GM
アンブローズの姿は消える。
GM
そうして──
GM
胞子の中から現れた──末裔の変じた亡者たちが、あなたたちに襲いかかってくる。
GM
*というわけで、行動と判定をどうぞ
ヲトメ
*クエストに挑戦し、クロノスの『偶像』を舐めます
GM
*じゃあ、真の敵でリュールさん横槍してください
[ 茸の亡者 ] HP : 2 → 1
リュール
choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
リュール
2d6+4>=7 猟奇(お茶会) (2D6+4>=7) > 5[4,1]+4 > 9 > 成功
リュール
1d6 (1D6) > 3
ヲトメ
*ティーセットと子山羊皮の手袋を使います
ヲトメ
*判定は才覚
GM
才覚で判定なので目標値-1です
ヲトメ
2d6+3+2+2-3>=9 才覚(お茶会) (2D6+3+2+2-3>=9) > 10[4,6]+3+2+2-3 > 14 > 成功
[ ヲトメ ] 子山羊皮の手袋 : 1 → 0
[ ヲトメ ] 大きなティーセット : 2 → 1
GM
まあ、この亡者たちは大した事のない相手です。
GM
人喰い三月ぐらいです。
リュール
剣を手に、それらを斬り払う。
リュール
堕落の国に落ちて長い。
GM
血しぶきが飛ぶ。
リュール
自分はこの武勇でもって、僅かながらこの世界を平定してきた。
GM
血の香りに混ざるものがある。
GM
それは幸福なばらの香り。
リュール
「――――!」
リュール
脳が理解する。それが危険なものであると。
GM
リュールさん。
リュール
――けれど、心は?
GM
あなたは真実を見ることが出来ます。
リュール
50枚まで積み重ねられた6ペンス。
GM
相手が魔女に見えるとか、お姫様に見えるとか。
GM
それってすごくややこしいと思いませんか。
リュール
それによって強化された心の疵が。
GM
もっとシンプルな世界を望んでいるのでは?
リュール
亡者の力に感応して、歪められ、
リュール
そして、輝く。
リュール
――そうだ。
リュール
殺すべき相手。打ち倒すべき相手。
GM
そう。
リュール
混乱した戦場の中で、それらを正しく判別することは難しい。
GM
“魔女しかいない”。
GM
あなたの周りには。
GM
こんな狂った世界で。
GM
姫を守りながらともに戦う?
GM
そんなことが、あなたの真実であってたまるものか。
リュール
そんなこと、できるはずがない。
リュール
自分はこの世界の真実を知っている。
リュール
世界は厳しく、世界は醜く、世界は恐ろしい。
リュール
望まれた王子とて、気を許した相手に背を刺されぬとは限らない。
リュール
けれど、でも、それが。
リュール
全て最初から、あの魔女であるのならば!
リュール
裂帛の気合と共に剣を振るう。
リュール
魔女の首を断つ。血がしぶく。
リュール
女の首が転がり落ちるのを見届けることなく、
リュール
また、次!
リュール
憎むべき魔女。
リュール
悪しき魔女。
リュール
俺に呪いをかけた、あの魔女を!
リュール
俺は一人残らず、打ち倒さなければならない!
ヲトメ
振り回される剣をくるりと避ける。
ヲトメ
「リュール?どうしたの、リュール」
ヲトメ
呼びかける。
クロノス
「これは……」
クロノス
「さっきのヲトメみたいになってますね」
ヲトメ
「まあ!」
リュール
その間も剣が振るわれる。
リュール
瞳はまっすぐに、あなた達を見据えている。
ヲトメ
「こわいかお」
リュール
それは敵に向けられるのと同じ眼差し。
クロノス
光の粉で風向きを変えて避ける。
クロノス
「横顔はたまに見てましたけど」
クロノス
「こうして正面から見られると、なんだか変な感じですね」
リュール
あなたがたを追いながら、亡者をも断つ。
ヲトメ
「そんなかお、あたしにむけないで!」
リュール
マントが翻り、
リュール
けれど、凶相は変わらぬまま。
リュール
まっすぐに。
リュール
憎むべき者、悪しき魔女、
リュール
ああ、ああ!
リュール
俺の仇敵!
ヲトメ
「かあいそうなリュール」
リュール
俺の愛した姫をどこに拐かした?
リュール
俺の愛した姫に何をするつもりだ?
クロノス
「そんな大勢魔女がいたら大変でしょうに」
リュール
お前の望むようにはさせない。
ヲトメ
「……クロノス、あたし今できることがある気がするの」
クロノス
「無限ですよ、無限」
ヲトメ
「手伝ってくれる?」
リュール
お前の望みなど、一つたりとも、叶えてやらない!
クロノス
「え、はい」
クロノス
「喜んで」
ヲトメ
つばめは舞った。
リュール
剣戟の中に声すらない。
リュール
ただそこには殺意だけがある。
リュール
全てが魔女であるならば、全てが敵であるならば。
リュール
自分が武勇を誇示すべき相手など存在しないからだ。
ヲトメ
この鳥のこころのきずは甘い夢。
このひとにも、それをひとさじくれてやれるかも。
リュール
ただ殺せばいい。それだけの結論。
ヲトメ
エヴリーヌ、リュールのいとしいひと。
ヲトメ
そのひとのことをあなたはたくさん話してくれたわね。
ヲトメ
エヴリーヌ、ヘーゼルナッツの乙女。
ヲトメ
エヴリーヌ、あなたの香りをあたしはつつみかくさず聞いているの!
ヲトメ
あたしの夢は、うつくしいもの、かわいいもの、すてきなもの。
ヲトメ
あなたの香りをこのかたにささげてあげる!
ヲトメ
心の疵がはじけてひかる。
偶像の少女のうえにその香りがふりかかった。
リュール
煌めきの中に、剣の一閃。
リュール
けれど心の疵の力を払い切れるものではない。
クロノス
わたしはなんにでもなれる。
リュール
ただの憎悪では、
クロノス
あなたが望むのならなんにでも。
リュール
救世主の引き起こす奇跡を打ち破ることは叶わない!
クロノス
ひとさじそれが落とされて、薄く真白い粉をまとえば。
ヲトメ
ばらのかおりのなかに、そのひとの香りがふわりと舞う。
クロノス
わたしはあなたの夢になれる。
クロノス
「いとしいあなた」
クロノス
「リュール王子」
クロノス
「誓いのキスでなら、目を覚ましてくれるかしら?」
リュール
「――――……」
クロノス
手をのばす。
リュール
剣を振り上げる。
リュール
目の前のあなたに。
リュール
魔女へと振り下ろされるはずの、
リュール
その、剣が。
クロノス
それが振り下ろされるよりも先に。
クロノス
あなたの間合いの中に入り。
クロノス
唇を合わせる。
リュール
止まる。
リュール
掲げられた剣はそのままに。
クロノス
甘い声で囁く。
リュール
柔らかく重ねられた唇の感触。
クロノス
「あなた」
クロノス
「いとしいあなた……」
リュール
「…………あ」
クロノス
「魔女などどこにもいませんよ」
リュール
「ああ、あ」
クロノス
「もう、どこにも」
リュール
「ああ――――」
リュール
「エヴリーヌ」
リュール
「エヴリーヌ!」
リュール
腕を伸ばす。
リュール
あなたの矮躯を掻き抱く。
リュール
あの愛おしいヘーゼルナッツの香りが。
リュール
この腕の中に漂う。
リュール
放り出された剣は床を転がった。
リュール
そんなことにも構えないくらいに、
クロノス
ゆるく抱きしめ返す。
リュール
今この中に在る、麗しい俺の愛の形が
リュール
この胸に狂喜を齎してやまない!
[ クロノス ] 偶像 : 0 → 1

行動:リュール


♣10 テレポーター

 MP 3 目標値 8
 成功 ―
 失敗 *おおっと* 次の移動先はGMが決めた部屋となる。ただしお茶会終了時にPCの位置が一番右上の部屋となるようにする。
 放置 疵の力を暴走させ魔法を無効化した。PC陣営は好きなPC1人の心の疵を悪化させる。
GM
亡者がいるのは、山頂のアントワーヌ邸の近く。
GM
そこに進むには、様々な経路で進む必要がある。
GM
徒歩、エレベーター……
GM
そして……
GM
今あなたたちが乗り込んでいるトロッコもそのひとつだ。
GM
(カメラが走るトロッコを横から映す)
GM
乗ってます。
リュール
「ひどい揺れだな……」
リュール
「大丈夫かい、エヴリーヌ?」
リュール
クロノスの腰に手を回ながら、あなたを気遣います。
クロノス
「ええ」
クロノス
「大丈夫ですよ」
ヲトメ
風が強くていやなのでティーセットにもぐりこんで出てこない。
クロノス
「そんなに心配なさらないで」
GM
元々は採掘の用途で使われていたトロッコでしたが……
リュール
「だが……」
リュール
「俺に捕まっていてくれ」
リュール
「離れるなよ」
クロノス
「ありがとう」
GM
今回は移動手段として使わざるを得ませんでした。
クロノス
おとなしく従っておきます。
クロノス
腕を絡める。
リュール
笑みを返す。
リュール
「大丈夫」
GM
線路は迷宮と化した影響で、繋がりがめちゃくちゃになっています。
リュール
「俺と君が揃えば、どんな苦境さえ潜り抜けられる!」
GM
うまくジャンプしたり進路を切り替えたりして乗り越えてください。
GM
線路が途切れてたりします。
クロノス
「ええ、そうね」
クロノス
「きっと大丈夫」
GM
ときどきワニ型の亡者がタルを投げつけて妨害してきます。
リュール
愛する女の腰に腕を回しながら、その悉くを斬り捨てる。
クロノス
ほそい腰。
リュール
女の柔らかなからだ。
クロノス
じゃあ線路切り替えとかしとこっかな……
アンブローズ
(アンブローズが並走してタルを投げてくる)
クロノス
こう……さりげなく。
クロノス
嘘でしょ。
リュール
「アンブローズ!」
アンブローズ
はい。アンブローズです
リュール
愛する女を抱く今、
リュール
それに仇なす存在への敵意はより強く燃え上がる。
クロノス
「あら、お久しぶりですわ」
アンブローズ
ええ……1手番ぶりです。
リュール
姫に寄り添うそのさまは、アンブローズに見せつけるようでさえあった。
アンブローズ
もう1手番ぐらい置くつもりだったんですが、つい出てきちゃいました。
アンブローズ
トロッコ、好きなので。
リュール
「貴様――何を企んでいる!?」
クロノス
見せつけられててウケるのでリュールに見えてない方の手でピースしちゃお。
リュール
敵を前にした、おとぎ話の王子様のように。
アンブローズ
めっちゃ仲いい~。
リュール
その思惑を問い詰める。
クロノス
いえーい。
アンブローズ
「1手番ぐらい前に言ったじゃないですか」
アンブローズ
「僕はあのかたの家来としての勤めを果たしているだけと……」
アンブローズ
(画面下部に消えたかと思ったら、上部から出てくる)
クロノス
すいません! ちょっと認識が曖昧なのかもしれませんね!
リュール
それはマジでそうっぽいから困ったね。
クロノス
も~おじいちゃんったら~(王子だよ)
アンブローズ
なに?この人たち
クロノス
口に出せるわけないので念で伝えています。
リュール
「では、同じ問いを繰り返そう」
リュール
「死者に何を捧げようと言うのだ」
アンブローズ
「ほう」
アンブローズ
「僕のやることが無意味だと」
アンブローズ
「そうおっしゃりたい?」
リュール
「最早想いを遂げることのない存在に」
アンブローズ
スゥ~(トロッコを操作しながら器用に水パイプを吸っている)
リュール
「何を捧ぐと言うのだ?」
リュール
「アンブローズ、お前は――お前では」
リュール
「アントワーヌ」
リュール
「彼のことを、守り得なかったのではないか?」
アンブローズ
「僕に言わせれば、くだらぬ末裔にそんなことを尋ねて」
アンブローズ
「何の意味があるのか、甚だ疑問ではありますが……」
アンブローズ
「でもねえ」
リュール
「…………」
アンブローズ
「あなたたちこそなぜ、堕落の国で救世主として戦っている?」
リュール
「言うまでもない」
リュール
「ここにエヴリーヌがいるからだ!」
クロノス
いないなあ。
リュール
「彼女を守るために、今は俺は戦っている!」
クロノス
いや~……
アンブローズ
「………………」
クロノス
どうします?
アンブローズ
フゥ~~~~(煙を吐く)
アンブローズ
「もはやいないもののために戦う僕」
アンブローズ
「ここにいないもののために戦うあなた」
リュール
「何……?」
アンブローズ
「どうして仲良くなれないんでしょうね?」
リュール
「何を――言っている」
リュール
「エヴリーヌはここにいる」
リュール
「今もこうして、俺に寄り添ってくれている!」
リュール
クロノスを抱き寄せる。
リュール
胸に女を抱き留め、
リュール
男の腕がその感触を、
リュール
愛しいヘーゼルナッツの香りを確かめた。
リュール
*ヲトメの心の疵『つちはみ』を猟奇で舐めます。
 クエストにも挑戦します。
アンブローズ
*では……真の敵としてあの豪華ゲストに登場してもらいましょう!
アンブローズ
*クロノスさんはりきってどうぞ!
[ 亡者 ] HP : 76 → 75
クロノス
*エヴリーヌなんですけど!
リュール
*あっ判定直前にうさおま頂きますヲトメさんから
ヲトメ
*うさおまをリュールに譲渡
[ ヲトメ ] うさぎのおまもり : 1 → 0
[ リュール ] うさぎのおまもり : 0 → 1
リュール
*ありがとうございました
クロノス
*ふります
クロノス
choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
クロノス
2d6+3+1>=7 愛 (2D6+3+1>=7) > 7[5,2]+3+1 > 11 > 成功
クロノス
1d6 (1D6) > 2
リュール
*大きなティーセット使用!
リュール
2d6+4+2-2>=8 猟奇(お茶会) (2D6+4+2-2>=8) > 7[5,2]+4+2-2 > 11 > 成功
アンブローズ
くっ……両方とも成功
[ リュール ] 大きなティーセット(使用数) : 2 → 1
GM
ばらの香りが、“エヴリーヌ”の鼻孔をくすぐる。
GM
クロノスさん。
GM
あなたは完璧になりたかったそうですね。
クロノス
そうですね~。
GM
どうですか? それはうまくいっていますか?
クロノス
いえ! 全然です!
クロノス
でもそうですね~、エヴリーヌって結構完璧じゃないですか。
クロノス
姫だし、賢いし、美しいし。
クロノス
だからエヴリーヌでいられる間は結構いいんですよね~。
GM
でも、エヴリーヌはあなたではない。
GM
人がエヴリーヌを見る時、あなたを見る者はいない。
クロノス
わかってますよ。わかってます。
クロノス
でもエヴリーヌでいられるうちは、
クロノス
わたしもわたしのことを見なくていいんです。
アンブローズ
それは……
アンブローズ
それはとても悲しい話です。
アンブローズ
良くはない。
クロノス
そうでしょうか?
アンブローズ
なぜ、誰もあなたのことを見ようとしないんだ。
アンブローズ
誰よりも傷ついているあなたを。
クロノス
それは、わたしが、見せようとしていないからですね。
アンブローズ
違う。
アンブローズ
それは、あなたの周りのものが、弱すぎるから。
アンブローズ
あなたがあなたであることを保てば、
アンブローズ
あなたの周りのものは、死んでしまうから!
アンブローズ
でも……
アンブローズ
それがどうしたっていうんだ。
アンブローズ
末裔が、救世主が、
アンブローズ
何人死んだっていいだろう!
アンブローズ
それが──
アンブローズ
あなたの“真実”なのだから!
クロノス
「…………」
クロノス
隣のリュールの、
クロノス
手を振り払う。
リュール
「ッ」
リュール
「エヴリーヌ!?」
クロノス
「ねえ」
リュール
振り払われた手を、即座に握り。
リュール
けれど。
クロノス
「わたしが」
クロノス
「おまえにまもられるべき、かよわい存在だと思ってるの?」
クロノス
レバーを引く。
リュール
息を呑む。
クロノス
トロッコの進路が切り替わる。
GM
ガタン。
リュール
身体が、大きく揺れる。
ヲトメ
「きゃ!」
リュール
その手は放せないまま。
GM
トロッコが、あらぬ方向へと走り始める。
ヲトメ
ティーセットのなかで転がって思わず声を上げる。
リュール
「!」
リュール
ヲトメの声に、思い出す。
リュール
守るべき民の存在を。
リュール
帰らねばならぬ国のことを。
リュール
そしてそこにいる、
リュール
誰よりも愛しい姫の、その在り方を。
クロノス
あなたの思い通りの見た目のエヴリーヌが、
クロノス
魔女のようなことをして立っている。
クロノス
「ねえ」
クロノス
「王子なんだろ?」
クロノス
「じゃあ倒してみろよ」
リュール
「――――あ」
クロノス
「この私を!」
リュール
喉が鳴り。
クロノス
魔女のようにあなたに語りかける。
クロノス
姫のような顔をしている。
リュール
「――ああ」
リュール
「あ」
リュール
目の前の、その姿に。
リュール
愛すべき姫に重なる
リュール
その、女の姿が
リュール
血に染まっている。
リュール
血に染まった女の姿を見る。
リュール
かつて腕に抱いた女の感触が、腕に蘇る。
リュール
血に塗り潰されたその香りはヘーゼルナッツのそれではなく、
リュール
野に割く花のかおり。
リュール
俺が手にかけた女の、
リュール
「……ニ」
リュール
「ネット」
リュール
愛した女の、その名を呼んだ。
リュール
手を伸ばす。
リュール
今は魔女と化した仲間へと。
リュール
魔女に仕立て上げられた、
リュール
愛した女の姿を取った、
リュール
仲間の手を取り、握りしめる。
クロノス
「…………」
リュール
騒々しく揺れるトロッコの上。
リュール
男が頭を垂れている。
リュール
「違う――違う、ああ」
リュール
「違うんだ」
リュール
「ニネット」
リュール
愛した女に語りかけながら。
リュール
頭の裏が急速に冷えている。
リュール
「俺は、君を愛してはいけなかった」
リュール
分かっている。
リュール
目の前の存在が、正しくは彼女でないことを。
リュール
それでも今、その偶像に縋っている。
リュール
……これを最後にしなければならないと、壊れた頭に厳じながら。
リュール
「俺は、あの姫と共にあらなければならなかったのに」
リュール
「彼女のことだって」
リュール
「好ましく、思っていたのに」
リュール
リュール。ただのリュール。
戦乱の最中に平和を脅かされる、小国の王子。
リュール
望んで勝ち取ったはずの政略結婚。
大国の姫との婚姻関係の庇護のもと、我が国は守られる。
リュール
そのはずだったのに。
リュール
この愛が、全てを壊した。
リュール
ささやかに育まれていた恋を姫は、
リュール
エヴリーヌは、許さなかった。
リュール
策略によって魔女に仕立て上げられたニネットを、俺は殺し。
リュール
そうして、その果てに、今。
リュール
強く、抱き寄せる。
クロノス
「ねえ」
リュール
「ああ」
クロノス
耳元で囁くその声は誰の真似もしていない。
クロノス
「あんたは」
リュール
背に腕が回っている。
野草の香りはここにない。
リュール
「なんだい」
クロノス
「俺が、愛されるべき存在じゃなくても」
クロノス
「愛してくれる?」
リュール
「ああ」
リュール
即答する。
リュール
壊れきった頭と、裏返った心の疵が、
リュール
自らの思考と人格を滅茶苦茶に掻き乱しているのを自覚している。
リュール
けれど、今。
リュール
その中に、確かなことがある。
リュール
クロノスは。
リュール
ずっと自分のことを、支えてくれていた。
リュール
共に旅路を歩んできた。同じ時間を重ねてきた。
リュール
だからお前にとって、お前が愛すべき存在じゃなくとも。
リュール
俺は君を、愛せるよ。
リュール
国が滅んでいても。守るべき姫がなくとも。愛した女を手にかけたこの手で。
リュール
けれど、俺は、あなたたちを守りたい。
リュール
この世界を救いたい。
リュール
どうしてかって?
リュール
そんなのは簡単で、
リュール
俺だって、望んでこの理想の王子をやってるからだ。
リュール
……だから、大丈夫だよ。
リュール
壊れた頭が、うまく回らないときはあるかもしれないけれど。
謝った認識が、俺を先走らせてしまうことは、時に避けられないかもしれないけれど。
リュール
「クロノス」
リュール
「俺は君を、愛しているよ」
クロノス
「――…………、」
クロノス
「……う、ん」
ヲトメ
ティーセットの隙間から覗いて。
そのようすを見ていた。
ヲトメ
トロッコの風では、香りはいくらでもながれてしまう。
ヲトメ
パセリ、セージ、ローズマリー、タイム。
野に咲く草花の香り。
ヲトメ
土の香り、草の香り。
あたしのきらいなかおり。
ヲトメ
でも、リュール。
あなたがほんとうに、ほんとうに好きなのはそれだったのね。
ヲトメ
あなたがほんとうにほしかったのはそれだったのね。
ヲトメ
縫い目のないシャツを枯れた井戸で洗うような恋をしたのね。
ヲトメ
パセリ、セージ、ローズマリー、タイム。
ヲトメ
この国のかぎりない荒野に。
あたしは、今ちゃんと水をたたえた井戸が見えるわ。
ヲトメ
きっと、きっとこの国を救ってね。
きっと、きっとあなたの本当のばらのところへ帰ってあげてね。
ヲトメ
約束よ、リュール。
[ ヲトメ ] つちはみ : 0 → 1
GM
GM
お茶会第一ラウンド終わり