プロローグ
GM
請け負った亡者退治は、それほどむずかしい仕事ではありませんでした。
GM
難なく依頼を成し遂げたあなたたちは、それを頼んできた村へと戻ります。
GM
しかし、あなたたちが再び訪れた村の様子は、なにやらおかしいものでした。
GM
村人たちはやたらといちゃいちゃしていたり、一方的に泣きついたり、物陰でひとり沈んでいたり。
こぞってみんな情緒がどうかしているようなのです。
GM
前は、こんなおかしな感じではありませんでした。
GM
この国基準では、普通の村です。貧しいけどのどかな感じで、みんな真面目に働いていました。
GM
1人の青年があなたたちに話しかけます。3人の男女にまとわりつかれながら。
GM
「お気遣いありがとうございます……でも多分すぐにまたこうなるので……」
GM
「これは全部……亡者『ラビング・ラビット』の毒のせいなんです……」
GM
「神経毒……? かどうかは、わかりませんが……」
宮城ユウキ
亡者毒っていまいち科学的に分析できなさそうだもんな。
藤花
毒には詳しいはずだが……知らない……この国の毒がどこまで自分の知るものかはさておき……
GM
所構わずいちゃついてたり、物思いにふけっていたり、悲しんでいたりします。
藤花
「見たとこは気分の高揚、興奮状態、情緒の乱れ」
宮城ユウキ
あるあるような……あってたまるかのような……
ラビング・ラビット
そこから繋がった心臓を差し出すように掲げている。
ラビング・ラビット
大きな一つの目で亡者があなたたちを捉える。
宮城ユウキ
その巨体よりかは異様な風体に目を瞬き。
宮城ユウキ
「藤花さん!」
自分より速い藤花には声をかけ、速度に劣るシェリの腕を取って逃げようとしますが。
ラビング・ラビット
それよりも早く、亡者があなたたちに桃色の霧を振りかける。
ラビング・ラビット
毒による不意打ち。そのまま畳み掛けるように、あなた達に襲いかかりますが……
藤花
意味があるのか!?経皮かもしれない 粘膜からかも
宮城ユウキ
このテのやつのって理屈じゃねえんだよな!
GM
先程の青年が身を挺して盾になる。3人の男女を引きずりながら。
宮城ユウキ
なんか……あんま深刻じゃない空気感になっちゃったな……
GM
亡者による攻撃に深く傷つきながら、青年は……
GM
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
GM
血を流しながら、なんか満足そうにしています。
藤花
自分たちを庇おうとした男に手を伸ばそうとして その手をピタッと静止させている
宮城ユウキ
「彼の尊い犠牲は、ひとまず忘れないことにして……」
ラビング・ラビット
あなたたちに毒が効いていないとみるや、巨体をくるりと反転させます。
ラビング・ラビット
そのままズシンズシンと地面を響かせて……
宮城ユウキ
改めてシェリの手を取り、駆け出します。
宮城ユウキ
駆け出しかけたところでこちらも止まります。
シェリ
ユウキの手をつんつんと引きました。行っちゃったよ?
藤花
若干冷静になりました。亡者が去っていったのを確認してから、倒れている男の方に寄ります。
宮城ユウキ
俺に身についてるのは亡者相手のセオリーじゃないから仕方ないんだけど……
GM
息も絶え絶えに、青年はあなたたちに伝えます。
GM
一応まとわりついていた末裔たちが、せっせと傷の手当をしています。
宮城ユウキ
「一人ひとり治して回るより、元を絶った方が良さそうだな……」
宮城ユウキ
村の惨状を見回しながら、そのように嘆息します。
GM
「はい……おそらくこの毒は、あの亡者を倒せばどうにかなるはず……」
GM
「救世主様は残念ながら、いや、幸い……あの毒に支配されきってはいないご様子」
GM
確かにあなたがたは、目の前で末裔が繰り広げているような状態にまでは陥っていません。
GM
しかし何か胸に高まるような感覚、あるいは心をきゅっと締め付けるような感覚、特に理由なくため息をついてしまうような感覚――そう、恋の予感がしてなりません。
GM
「このままでは村が壊滅してしまいます。
救世主様、どうか、強く抱擁してもらえ……いや、あの亡者を倒してくださいませんか」
藤花
「さっさと倒した方が良さそやね。こんなん続くとかなわんわ」
宮城ユウキ
俺たちはまあまだ無事だからこの村を出ていけば済む話では一応あるのだけれども。
GM
もしかしたら、今はそれで大丈夫かもしれませんね。
宮城ユウキ
まあ、この人がこの調子なら、素直に乗っていいだろう。
GM
あなたたちは一度確かに毒を浴びていますので、このまま放っておいたらどうなるかはわかりません。
藤花
自分は毒に強い。その自分ですら、身を灼かれるような感覚が微かにある。
シェリ
「トーカとユーキもこの…もやもやってやつ、あるだろうし」
シェリ
誤魔化すように、くるくると宙を旋回しています。
藤花
「毒に強いうちでさえちょっとばかし不快なんや。あんたはんらは尚更なんとちゃう?あんまし放っておくのがいいとも思えんのよ。」
宮城ユウキ
「俺は基本化け物殺しには賛成の立場だから」
シェリ
「ぼくは大丈夫。ふたりとも、ぼくが守るね」
宮城ユウキ
自分の私情に二人を巻き込むのは本意ではない。
この国において、化け物を殺すことは人を殺すことよりも”益にならない”行動だ。
藤花
「……あとまあ、うちの都合で悪いんやけど。」
藤花
煙管をひらひらと振る。毒を喰らっていることは2人に特に隠していない。
シェリ
ナントカとハサミも使いようだって言うし…?
藤花
「刺激のあるもんほど美味しいかもしれんやろ?あと、未知のやつに耐性つけとって損ないしな」
GM
そんな感じで、あなたたちは亡者ラビング・ラビットを倒すことにしました。