GM
*2R目、順番はダイスで決めましょうか。
GM
*1D99を振って数字の高い方から手番をやりましょう。
三ノ宮 炉
1d99 (1D99) > 22
ダザック
1D99 (1D99) > 2
GM
◆お茶会2R
 行動:三ノ宮 炉
三ノ宮 炉
1d12 荒野シーン表を振ります (1D12) > 4
三ノ宮 炉
4 崖に挟まれた道。こんな場所で奇襲を受ければ厄介な事になりそうだ。
GM
亡者に追い立てられるように村を出て。
GM
氷に封じ込められた世界からどうにか逃げ出し、冬を振り切って、
GM
そうして辿り着いた先もまた、あてなき荒野。
GM
……ジョンは機転のきく子だった。
GM
辺鄙な村には貴重な地図。
比較的近くの、栄えた街への道筋が記されたそれを、馬の首に括り付けてくれていた。
GM
それに従って道をゆく。
食糧も水も、得るための手段はろくにない。
身体を清める術もなく、休むのには瓦礫の陰で風を凌いだ。
GM
村のことは。
ジョンのことは。
GM
二人ともろくに口に出せないまま、言葉少なに道を進んだ。
GM
村を出てより十日ほど。
気付けばダザックが堕落の国に落ちてから、
GM
あの救世主を殺してから、既に二十の日数が過ぎていた、その朝に。
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
倒れ臥した馬の隣に、膝をついている。
三ノ宮 炉
砂に汚れた白い指先が、ごわごわの栗毛に触れていた。
GM
馬はもう、息をしていない。
GM
ここまで生き延びてこられたことが、そもそも奇跡でさえあった。
ダザック
「…………」その様子を眺め、口を開く。
ダザック
「いくぞ」
ダザック
馬を解体して食料にしたいところではあったが、それは憚られ、提案することはなかった。
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
「……はい」
GM
耐え難い空腹と喉の渇きに襲われている。
それでも命を繋いでいるのもまた、6ペンスコインの力によるものなのか。
GM
まるきり食わずとも生きていける、とは、流石に思わないが。
GM
自分たちが”救世主”と呼ばわれるだけの異形であることは、
意識せずにはいられない事実だった。
三ノ宮 炉
『私、実のところ』
三ノ宮 炉
『化け物みたいなものですから』
三ノ宮 炉
そう語った目の前の少女も、それを感じているのか。
三ノ宮 炉
土埃に汚れた白い頬からは、察せられない。
ダザック
あの時ヒューゴと呼ばれた馬に別れを告げて、一言も発せずに道を行く。
せめて雨でも降れば、多少渇きは潤せそうだが、その様子もない。乾燥している。
GM
恵みなき荒野をゆく。
ダザック
地図を広げながら、何かがないかとつぶさに確認をする。どこかに集落や、そうでなくても建物があれば……
GM
かつては建物だったであろう、瓦礫の山だとか。
GM
いかにも毒々しい、濁った色の小川だとか。
GM
歩くことすら困難な岩場だとか。
GM
そういうものばかりが目印とされて、
GM
人の営みの気配はどこからも感じられない。
GM
何度地図を確認しても、辿り着く答えはひとつ。
GM
この地図の街に辿り着くのには、十日ほどの時間がかかる。
GM
それも、必死の行軍で辛うじて、だ。
三ノ宮 炉
「……ダザック様は」
三ノ宮 炉
それを同じく理解しているはずの少女が、ふとあなたへと問いかける。
三ノ宮 炉
「生きる意味、というものについて」
三ノ宮 炉
「お考えになったことはありますか」
ダザック
「どうした、急に。……ないよ」
ダザック
「息をして、そこにいるから、生きていなきゃならない」
ダザック
「それだけだ」
三ノ宮 炉
「ふふ」
三ノ宮 炉
「そうですね」
三ノ宮 炉
「それくらい、シンプルなのが」
三ノ宮 炉
「きっと、一番よいのでしょうね」
三ノ宮 炉
そんな風に言いながら。
三ノ宮 炉
足は砂を踏みしめて、歩いている。
三ノ宮 炉
紅い蝶へと変化するあの術はしばらく見せていない。
あれはあれで、なんらかの力を消費するのか。
三ノ宮 炉
細足が砂を踏みしめて進み続ける。
三ノ宮 炉
あなたに導かれるまま、あなたの背を追う形で。
ダザック
また無言になって、二人分の足音だけが響く。ざり、ざりと砂がなると、そのたびに気が重くなるかのようだ。
ダザック
「あんたは、あるのか。考えたこと」
三ノ宮 炉
くすりと笑って、みせようとして。
三ノ宮 炉
うまくいかずに頬が強ばる。
三ノ宮 炉
「……退魔師として」
三ノ宮 炉
「三ノ宮に生まれた女として」
三ノ宮 炉
「人々を守るため、尽くすのが」
三ノ宮 炉
「私の役目でありました」
ダザック
「……立派な志だ」
ダザック
過去形であったことには触れず。そう返した。
「俺には何もなかったな、そういうのは」
ダザック
「大層な夢を見て田舎から出てきて、必死で冒険者として生きていただけ。その結果がこの様だ」
ダザック
そういって左腕を上げてみる。
三ノ宮 炉
その空白を見る。
三ノ宮 炉
「……夢の」
三ノ宮 炉
「代償で、ありましたか」
ダザック
「……成れの果てといったほうがいいかもな」
ダザック
「夢見た末に腕を失って、それでもまだ生きていたから、仕方ない」
三ノ宮 炉
「成れの果て」
三ノ宮 炉
「……それなら」
三ノ宮 炉
「むしろ、お揃いかもしれませんね」
三ノ宮 炉
「私のその、”立派な志”だって」
三ノ宮 炉
「何の役にも立たないんですから」
ダザック
「………」
足を止めて、炉を振り返り、その顔を見る。
三ノ宮 炉
笑っている。
三ノ宮 炉
笑っていた方がいいと。
三ノ宮 炉
あなたが告げたそれとは、かけ離れた笑顔で。
ダザック
「無理して笑わなくていい」
三ノ宮 炉
「笑わないほうがいいですか?」
ダザック
「そういうことじゃない」
ダザック
「ただ……今のお前の顔は見てられない」
三ノ宮 炉
「……ごめんなさい」
三ノ宮 炉
「ひどい顔を、見せてしまって」
三ノ宮 炉
「うまく……」
三ノ宮 炉
「うまく、するのは」
三ノ宮 炉
「得意なんですけど」
三ノ宮 炉
頬に手を当て、指先に顔を覆い。
三ノ宮 炉
乾いた風に翻る髪の毛先から、
三ノ宮 炉
ひら、と紅い蝶が何匹か舞って、
三ノ宮 炉
散り失せた。
ダザック
炉に近づく。小さく細いその肩に触れる。
「うまくなんて、しなくていい」
三ノ宮 炉
びく、と
三ノ宮 炉
肩を竦めた。
三ノ宮 炉
「……で、も」
三ノ宮 炉
「私は」
三ノ宮 炉
「わたし……」
三ノ宮 炉
震えている。その身体が。
ダザック
その震えるからだをそっと抱き寄せる。かわす言葉はなく、心音だけは感じられる。
三ノ宮 炉
「っひ」
三ノ宮 炉
「ぅ」
三ノ宮 炉
身を縮めて、震えている。
三ノ宮 炉
「が、」
三ノ宮 炉
「がまんは、」
三ノ宮 炉
「得意、なんです」
三ノ宮 炉
「だから」
三ノ宮 炉
「だから、うまく……」
三ノ宮 炉
あなたの腕の中。
三ノ宮 炉
圧し殺すような息をしている。
三ノ宮 炉
*手番の行動。
 ダザックの心の疵『諦念』を才覚で抉ります。
ダザック
*横槍を入れます
GM
*ではチョイスからどうぞ。
ダザック
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ダザック
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 5[2,3]+0 > 5 > 失敗
三ノ宮 炉
*ティーセットを使用
三ノ宮 炉
2d6+3+2=>7 判定(+才覚) (2D6+3+2>=7) > 8[6,2]+3+2 > 13 > 成功

[ 三ノ宮 炉 ] ティーセット : 1 → 0

[ ダザック ] HP : 14 → 13

[ ダザック ] 諦念 : 0 → -1

三ノ宮 炉
けれど。
三ノ宮 炉
圧し殺された吐息のはざまに、
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
「りゅう、くん……」
三ノ宮 炉
ごく近く、
三ノ宮 炉
この距離だからこそ、耳に届く。
三ノ宮 炉
啜り泣くような、あえかな声。
ダザック
その声が確かに耳に届く。
あぁ、そうか、そうなのだろう。
ダザック
そうして、ゆっくりと身を離す。
三ノ宮 炉
きつく目を閉じて、身を強張らせている。
三ノ宮 炉
今も。
三ノ宮 炉
かたかたと震えていた。
GM
◆お茶会ラウンド2
 行動:ダザック
ダザック
「泣きたい時は、泣くといい。苦しかったらそう言っていい。我慢なんてしなくていいんだ。相手がだれであれ、世界であれ」
三ノ宮 炉
「…………」
ダザック
*才覚で「選ばれたかった」を舐めます
三ノ宮 炉
*横槍します
三ノ宮 炉
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
三ノ宮 炉
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 2[1,1]+3 > 5 > 失敗
三ノ宮 炉
は?
GM
PCがお茶会中の判定でファンブルを起こした場合、所持している小道具を1つランダムに失います。
失うべき小道具を1つも所持していない場合、キャラクターのHPを1D6点減少させます。
三ノ宮 炉
1d6 減少量 (1D6) > 4

[ 三ノ宮 炉 ] HP : 14 → 10

[ 三ノ宮 炉 ] HP : 10 → 9

GM
*ファンブルでの減少と、横槍での減少です
GM
*ダザックは判定をどうぞ。
ダザック
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 4[2,2]+3 > 7 > 成功

[ 三ノ宮 炉 ] 選ばれたかった : 0 → 1

三ノ宮 炉
ちいさく、喉の奥が鳴る。
三ノ宮 炉
「……我慢」
三ノ宮 炉
「得意だったの」
ダザック
「よく、頑張ったな」
三ノ宮 炉
「でも」
三ノ宮 炉
「できなくなっちゃった」
三ノ宮 炉
「駄目だったの」
三ノ宮 炉
「我慢が、できなくて」
三ノ宮 炉
「選ばれたくて」
三ノ宮 炉
「もう選ばれないことを、知っていて」
三ノ宮 炉
「選ばれないなら」
三ノ宮 炉
「意味が、ないのに」
ダザック
「そうか……。でも好きだったんだろ」
三ノ宮 炉
「すき、」
三ノ宮 炉
「すき、だったから」
三ノ宮 炉
「わたし」
三ノ宮 炉
「もう」
三ノ宮 炉
「がまんが……」
三ノ宮 炉
膝が折れて、
三ノ宮 炉
荒野にしゃがみ込む。
三ノ宮 炉
背を丸め、両腕で自らの身体を抱いて。
三ノ宮 炉
かたかたと震えている。
三ノ宮 炉
「……さわられたく」
三ノ宮 炉
「なく、なっちゃって」
ダザック
一度空を見上げ、息を吐く。そうしてから、同じようにしゃがみ込む。
ダザック
「そいつに、また会いたいか?」
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
「……もう」
三ノ宮 炉
「会えない……」
ダザック
「この六ペンスを集めれば」
ダザック
「望みがかなうかもしれないんだろ」
三ノ宮 炉
「……のぞみ」
ダザック
「会いたくはないのか?」
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
「会いに」
三ノ宮 炉
「来て、ほしかった」
ダザック
「それは………難しいかもしれないか……」
ダザック
「だが、まぁ……もしかしたら奪いにいくことはできるかもしれない」
三ノ宮 炉
項垂れている。
ダザック
「イロリ、今、お前はどうしたい?」
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
「……い」
三ノ宮 炉
「いき、なきゃ」
三ノ宮 炉
毛先に小さな蝶が散る。
三ノ宮 炉
「生かされた」
三ノ宮 炉
「から……」
三ノ宮 炉
「つ」
三ノ宮 炉
「都合、いい」
三ノ宮 炉
「ですか」
三ノ宮 炉
「これ」
三ノ宮 炉
「こんなの」
ダザック
「それでいい。いいんだ」
ダザック
「まだ生きてる、俺たちは」
ダザック
「まだ……」
ダザック
そういって空を仰ぐ。 ここでまた歩き出したとして…そういう考えに蓋をして
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
「は、い」
三ノ宮 炉
小さく。
三ノ宮 炉
どうにか、頷いて。
三ノ宮 炉
膝を起こして、立ち上がる。
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
「ごめんなさい」
ダザック
「何がだ?」
三ノ宮 炉
「時間と、手間を」
三ノ宮 炉
「かけてしまった」
三ノ宮 炉
「から」
ダザック
薄く笑うと、首を横に振る。
「気にするな」
ダザック
「いこう」
そうしてまた歩き出す。恐らく何もない荒野に向かって。
三ノ宮 炉
その背を追って、歩みながら。
三ノ宮 炉
「……待ってたの」
三ノ宮 炉
「会いに来て、くれるのを」
三ノ宮 炉
「待っていたのに……」
三ノ宮 炉
「こんなところに、落ちてしまったから」
三ノ宮 炉
仕様がない。
三ノ宮 炉
諦めたように、笑った。
ダザック
「いつか文句の一つでもいってやりたいな、俺たちをここに呼んだ奴に」
ダザック
「…まったく、ひどい話だ」
三ノ宮 炉
「それを」
三ノ宮 炉
「目標にいたしましょうかしら」
ダザック
「いいじゃないか。何もないより、ずっといい」
ダザック
「お前ならきっと、やれるだろうさ」
三ノ宮 炉
「では、そのように」
三ノ宮 炉
「努めますわ」
三ノ宮 炉
冗談めかして、そのように答える。
ダザック
歩きながら、ポケットのなかの六ペンスに触れる。
ダザック
もしものときは、との考えが頭をめぐる。それに気づかれないように、他愛のない返事を返す。
ダザック
どこかにほかの救世主がいるのなら、早く出てきてほしいが、あたり一面人影もない
GM
荒野には乾いた風が吹いている。
ダザック
「大丈夫だ、まだ」後ろを歩く炉に聞こえないようにそうぽつりと呟く
三ノ宮 炉
幸か不幸か、いらえはなかった。
GM
*マスターシーン
GM
それからぴったり十日の時が過ぎ。
GM
あなたがたは地図に記された街に到着する。
GM
あの村に比べたらそれなりにましな格好をした末裔たちが、新たに訪れた救世主たちを出迎えた。
GM
……しかし。
GM
他の救世主たちは、丁度この街から出払っている最中であるそうだった。
GM
彼らがいつ帰ってくるのか。末裔たちには分からない。
GM
今日かもしれない。明日かもしれない。
末裔
「ですから」
末裔
「私達には、どうしようも……」
末裔
怯えた末裔たちが、救世主であるあなたたちの顔色を窺っている。
末裔
白兎に限らず、あの村と違ってさまざまな末裔がいるが。
末裔
けれどその”顔”に大差はない。
末裔
救世主を恐れ、救世主に縋るしかない、無力な存在のかんばせ。
末裔
あなたがたに向けられる顔はそういった類のものだった。
GM
陳謝する末裔たちによって、救世主たちは宿に導かれる。
GM
……不幸中の幸いにして、まだ一日の猶予が残っており。
GM
その一日の間に、他の救世主が戻ってくる可能性はゼロではなかった。
GM
そのために、ひとまずは休息を取るべきだと、言外に見解の一致があった。
GM
通された部屋には、ベッドがひとつきり。
GM
あの辺鄙な村の部屋に比べたら相当に上等なもの。
三ノ宮 炉
それを目の前に、ぼんやりと立ち尽くしている。
ダザック
「………」
同じように口数少なにドアのあたりに佇んでいる。
「…どうしたものか」
三ノ宮 炉
薄く笑む。
三ノ宮 炉
「私」
三ノ宮 炉
「ちょっとばかり、人とかけ離れていますから」
三ノ宮 炉
「ベッドはダザック様がお使いください」
三ノ宮 炉
「普通の休息は、あまり要りませんの」
ダザック
「そうか、といって素直に使うと思うか?」
ダザック
「俺は椅子でいい。お前が使え」
三ノ宮 炉
「……親切で申しましたのに」
三ノ宮 炉
口を尖らせる。
ダザック
「……それより救世主だ」
ダザック
「まさかこんなタイミングとは……」
三ノ宮 炉
「…………」
三ノ宮 炉
途方に暮れたように視線を落とす。
ダザック
「…………すまん。まだ1日ある。可能性は残ってるんだ」
ダザック
「体を休めないと、話にならないか」
三ノ宮 炉
「……はい……」
三ノ宮 炉
うつむくように頷いて。
三ノ宮 炉
押し問答を諦めて、ベッドへと腰を下ろす。
三ノ宮 炉
古いベッドの軋む音がした。
ダザック
「今日はゆっくり休め」
三ノ宮 炉
「ええ」
三ノ宮 炉
「そういたします」
三ノ宮 炉
「……おやすみなさいませ、ダザック様」
ダザック
「ああ、おやすみ。イロリ」
三ノ宮 炉
頷き返して、ゆっくりとベッドに横たわる。
ダザック
その姿を見てから、椅子に座ると背もたれに体を預け目を閉じる。
ダザック
「大丈夫だ、まだ……」そう自分に言い聞かせ
ダザック
次第に意識を手放した。
GM
沈黙の中を、日が落ちる。
GM
やっと辿り着いた宿の一室で、あなたたちは眠りにつき。
GM
世界を闇が支配した。