? 4話「あなたへの花」メインフェイズ1

メインフェイズ サイクル1

夜高ミツル:1d6
BloodMoon : (1D6) → 6

糸賀大亮:1d6
BloodMoon : (1D6) → 1

乾咲フラン:1d6
BloodMoon : (1D6) → 3

忽亡ゆかり:1d
BloodMoon : (1D6) → 1

フォゲットミーノット:2d6
BloodMoon : (2D6) → 6[1,5] → 6

忽亡ゆかり:スン……
糸賀大亮:ごめん
フォゲットミーノット:大亮!
夜高ミツル:大亮……
フォゲットミーノット:いつもこんなだな
糸賀大亮:行動順振る時毎回謝ってんなこいつ
乾咲フラン:大亮!
フォゲットミーノット:謝られると大亮! っていっちゃうんだよな
糸賀大亮:最終話にもなって怒られてる
フォゲットミーノット:では
フォゲットミーノット:ミツル→FMN→フラン→大亮・ゆかり→FMN で。
フォゲットミーノット:この並び前も見た気がしない?
夜高ミツル:また初手をもらってしまったな
乾咲フラン:する~
糸賀大亮:なんか記憶にあるな~
GM:ではメインフェイズ第一サイクル、ミツルくんの手番から。
GM:ですが、その前にちょっと描写を入れましょう。

GM:街中に咲き誇る勿忘草の花畑の中で相対する吸血鬼と狩人。
GM:明らかに異様なフォゲットミーノットの風体、武器を構える真城だけではなく、
GM:狩人の持つ武器にも、通行人は目もくれない。
GM:花畑にも構わず行きながら、変わらぬ日常を当たり前に謳歌している。

夜高ミツル:福利だ
糸賀大亮:有難いな
乾咲フラン:大亮さんも気にされない
糸賀大亮:普段より居心地がいい(だめ)

GM:その中で、不意に。
夜高めぐる:「あれ、ミツじゃん?」
夜高めぐる:ミツルはその声を聴く。

夜高ミツル:「…………は」
夜高めぐる:「何やってんのー、こんな夜中に出歩いて」
夜高ミツル:振り向いて
夜高めぐる:「夜遊びか? まだ高校生だろ?」
夜高ミツル:目を見開く。
夜高めぐる:「おー?」
夜高ミツル:「…………っ、めぐ、る……?」
夜高めぐる:結われていない髪。赤いカットソー。
夜高めぐる:大学生らしい化粧に、耳にはイヤリングが揺れている。
夜高ミツル:魔女の幻で見せられたような、中学3年生のままの姉ではない。
夜高めぐる:そう。
夜高めぐる:あのまま生きて、成長したであろうめぐるが、そこに立っている。

乾咲フラン:ヒヒヒ 成長しとる
糸賀大亮:かわいいねえ
夜高ミツル:どうして どうして
忽亡ゆかり:かわいいのだが?????
乾咲フラン:夜遊びねえちゃん…
夜高めぐる:大学生はいいけど高校生はねえ~?
忽亡ゆかり:彼氏いそう
糸賀大亮:いそう~

夜高めぐる:「はっはーん」
夜高めぐる:「好きなコでもできたか? それでか~?」
夜高ミツル:初めて見る姿。生涯、見るはずのなかった成長した姿。
夜高ミツル:目の前に立つありえない相手に、暫くまともに返事もできずにいたが。
夜高めぐる:「なにさー黙っちゃって」
夜高めぐる:「図星かなあ?」
夜高ミツル:『──夢を見てもらうの。大切な人と過ごす夢』
夜高ミツル:「……いや」
夜高ミツル:つまりはこういうことか、とようやく思い当たる。
夜高ミツル:「そんなんじゃ、ねえよ……」
夜高めぐる:「そんなんじゃその子の前でもろくにかっこつけらんないでしょー」
夜高めぐる:「じゃあなにさ、自発的夜遊び? 悪いオトモダチ?」
夜高めぐる:「お姉ちゃん悲しいなー?」
夜高めぐる:ミツルへと近づいてきて、にやにやと顔を覗き込む。
夜高めぐる:首にピンクゴールドのハートネックレスが揺れた。
夜高ミツル:「……別に、いいだろ、なんでも……」
夜高ミツル:まともにその顔を見ていられない。
夜高めぐる:「…………」
夜高めぐる:「まあいいですけど~」
夜高めぐる:「でも、お父さんとお母さんへの言い訳は手伝ってあげらんないからね~」

糸賀大亮:家帰ったら両親もいるのかなこれ
夜高めぐる:花畑内限定ですね
糸賀大亮:なるほど
忽亡ゆかり:やっぱり世界で最も生き返るべき、共に過ごすべきものは二親等の異性の肉親ですよ そう思いません?
糸賀大亮:ゆかりさんの意見だな~

夜高ミツル:「めぐるこそ、なんか用事あんじゃねえの。はやく行けよな」
夜高めぐる:「あらまあ生意気」
夜高ミツル:これは、夢だ。めぐるはもういない。
夜高ミツル:両親に言い訳する必要だってない。
夜高ミツル:分かっている。分かっているはずなのに。
夜高ミツル:……めぐると交わす会話はあまりにも自然で、当たり前で。
夜高めぐる:「ま、男子三日会わざればって言うしね」
夜高めぐる:「いい感じにがんばりなよ~」
夜高ミツル:「……ああ」
夜高ミツル:「頑張るよ」
夜高めぐる:当たり前に、当たり前のように。
夜高めぐる:日常の延長線上にあるめぐるの振る舞い。
夜高ミツル:はやく、はやくどこかに行ってくれ。
夜高めぐる:すれ違いざまにミツルの肩を叩いた、
夜高めぐる:手が、すり抜けて。
夜高めぐる:けれどめぐる本人はそれを訝しむこともなく。
夜高めぐる:花畑の中へと薄れていく。
夜高ミツル:……その姿を、見送った。
フォゲットミーノット:青い花弁が舞い上がって、その姿を隠して、
GM:気付いてしまえば、もう。
真城朔:「…………」
真城朔:その様子を真城は何も言わずに見つめていた。
夜高ミツル:強く、心臓が跳ねている。
夜高ミツル:……額に滲んだ汗を拭って、今見たものを追い出すように頭を振る。
真城朔:「……そういうことでさ」
真城朔:「まあ、認められるもんとは思ってないけど」
真城朔:くるりと手の中で杭を回して、握り締める。
真城朔:「所詮夢で、慰みで」
真城朔:「俺たちはそれで満足するつもりがねえんだからな」
真城朔:俺たち、と真城は語る。
真城朔:それを当然のことのように、狩人たちへとまた一歩、距離を詰めた。

行動:夜高ミツル

夜高ミツル:常識を組み合わせて狩猟します 対象は自信
夜高ミツル:さっきの続きでそのままやっていくか
真城朔:それが良さそうですね。
フォゲットミーノット:フォゲットミーノットは少し後ろから、彼らの趨勢を見守っている。
夜高ミツル:道を行く人々に見咎められないことを幸いに、真城に相対して刀を構える。
真城朔:真城の瞳に動揺はない。刀を握るミツルの掌を、
真城朔:その切っ先を見つめている。
夜高ミツル:「……真城」
真城朔:「…………」
夜高ミツル:「……病院に連絡したの、お前だろ」
夜高ミツル:「お前が俺を切り捨てて、そっちに立つって決めたんなら」
夜高ミツル:「なんでそんなことしたんだよ」
真城朔:刀の切っ先を、月光を受けて煌めく刀身を、見つめている。
真城朔:「さて」
真城朔:「なんのことやら」
夜高ミツル:「とぼけるなよ。お前以外に誰がいるんだよ」
真城朔:「誰か通ったんじゃねえの」
真城朔:「全然普通の住宅街だぜ」
真城朔:そうなってもおかしくないだろ、と肩を竦める。

真城朔:ダンガンロンパの学級裁判とかCCCの乙女コースターとか思い出してます。
糸賀大亮:大亮は(あいつよくシラきれるな…)って思ってます
真城朔:大亮さんにそんな風に思われるの、終わりだな(暴言)
糸賀大亮:そこまで
忽亡ゆかり:反論ショーダウンが始まった

夜高ミツル:「だったら普通の病院に運ばれてるだろ」
夜高ミツル:「あんな時間にたまたま通りがかって、ハンター専門の病院に匿名で通報するようなやつがいるのか?」
真城朔:「で」
真城朔:「それがなんか関係あるわけ」
真城朔:「さっさと始めろよ」
真城朔:「四対一だろ。別に構わねえよ、俺は」
真城朔:他の狩人たちを見回して、事もなく言う。
夜高ミツル:「話逸らすなよ」
夜高ミツル:「それに、お前を殺さないって何回も言ってるだろ」
真城朔:「話する必要、そもそもあんのか?」
夜高ミツル:「ある」
真城朔:「俺にはねえな」
真城朔:痺れを切らしたように、真城は地を蹴る。
真城朔:ミツルの懐へと飛び込もうとする。
真城朔:その掌の杭。決してリーチの長くはない武器。
真城朔:まずは肉薄せねば始まらない、吸血鬼を殺すための、武装。
夜高ミツル:「……ないんなら、」
夜高ミツル:横に跳んで距離を取る。
真城朔:身を低くしてミツルの足もとを払う。
夜高ミツル:「……なんで、俺を殺してかなかったんだよ!」
真城朔:「そっちが死ななかっただけだろ」
真城朔:「十分、死ねるはずの傷だった」
真城朔:「違うか?」
夜高ミツル:後ろに下がって、足払いを避け。
夜高ミツル:「そうだな、死んでただろうな。誰かがご丁寧に病院に連絡なんかしなかったらな」
真城朔:「誰のせいだろうなあ」
夜高ミツル:反撃はしない。躱すことに集中する。
真城朔:後ろに下がったミツルに対して、一度足を止める。
夜高ミツル:「……迷ってるんじゃないのか、お前」
真城朔:得物は離さぬままにはあ、とため息をついて、
真城朔:「――誰が」
真城朔:夜闇に瞳が輝いた。
夜高ミツル:「……!!」構える。
真城朔:同時にミツルの背後から、血の槍が突き出でる。
夜高ミツル:不意に背筋に冷たいものを感じて、横に大きく跳ねてその場を離れる。
夜高ミツル:先程まで自分が立っていた場所に、血の槍が突き立っている。
真城朔:空を切り裂いて伸びた血槍は、すぐにぼろりと崩れる。
真城朔:「都合のいい妄想すんのは勝手だけどさ」
真城朔:「あんま他に迷惑かけんなよ」
夜高ミツル:「……妄想だってんなら、さっきみたいに目逸したり、下がったりしてんじゃねえよ」
真城朔:「……忽亡さんとかさ、とっくに俺のこと殺したくてたまんないはずだろ」
真城朔:違うか、と視線を向ける。
真城朔:吸血鬼の金の眼差しがゆかりを向く。
忽亡ゆかり:「おっと」
忽亡ゆかり:「…………まあ、そうだなあ」
忽亡ゆかり:「夜高くんよ。この流れ、まさか君が死ぬまで待たなきゃダメってんじゃないだろうね?」
真城朔:「はっ」
真城朔:ゆかりの言葉に、おかしげに笑った。
夜高ミツル:「……そこまで、待たせるつもりはないですけど」
夜高ミツル:……とはいえ、予想はできていたものの、真城を説き伏せることは簡単ではなさそうで。
真城朔:「けど、なんだよ?」
真城朔:からかうように声が浮く。
夜高ミツル:「……そもそも、お前に殺されてやる気なんかないってだけだよ」
真城朔:「ふーん」
真城朔:再び真城が地を蹴るとともに、ミツルの懐に迫る。
真城朔:先よりもまっすぐに。先よりも速く。
夜高ミツル:相対する真城本人と、どこから自分を狙ってくるか分からない血の槍。
夜高ミツル:それらを捌きながらどこまで話ができるかは……正直、賭けの部分も大きいが。
夜高ミツル:困難なのは始めから分かっていた。ならば諦めるわけにはいかない。
夜高ミツル:「……!」肉薄してくる真城を躱す。
真城朔:途中で伸びた足が、ミツルの腹部へと叩き込まれる。
夜高ミツル:「……っ、」蹴りつけられて、後ろに二、三歩たたらを踏む。
真城朔:次にはまた血の槍。
真城朔:鋭く尖った緋色が真城の足元から一直線に飛び出して、ミツルを追い打つ。
夜高ミツル:警戒はしていた。身体を撚るものの避けきれない。鋭い血の槍が、浅く身体を裂く。
真城朔:皮膚を裂かれ、肉を抉られる痛み。
真城朔:狩人でなければそうそう経験するはずのない苦痛。
真城朔:狩人であるなら、日常と隣り合わせになる、苦痛。
夜高ミツル:今では慣れたものになってしまった痛み。
夜高ミツル:それは、気力を削ぐには至らない。
夜高ミツル:ミツルの目は、まっすぐに真城を見据えている。
真城朔:その視線を切って、またため息をつく。
真城朔:「話になんねえな」
真城朔:ぼそりと呟くとフォゲットミーノットを振り返り、
真城朔:「……行こう」
真城朔:「この調子なら、邪魔される心配も多分ないだろ」
夜高ミツル:「待て!」
フォゲットミーノット:「…………」
忽亡ゆかり:「何、この時間」ミツルにではない。大亮とフラン、後ろに控える二人に問う。
忽亡ゆかり:「私ら、仲間がボコされてんのを突っ立って見てるだけ?」
忽亡ゆかり:「これが仲間を信じるってことか?仲間の作戦に乗るってことか?本当に?」
忽亡ゆかり:自分がいま、何をしているのかが分からなくなる。
忽亡ゆかり:「こんなものを見るために、私はここに来たのか?」
真城朔:「忽亡さん、いいこと言うね」
真城朔:口の端を吊り上げて笑う。
真城朔:「かわいそうにな」
真城朔:「バカみてえなことに付き合わされて」
真城朔:「あんたらだって、暇じゃあないだろうに」
真城朔:「こんな茶番、見てて楽しくもなんともないだろ?」
夜高ミツル:……歯噛みする。自分を信じて、乗ってくれている仲間たちに、これでは報いることができない。
糸賀大亮:「……違うな」
糸賀大亮:嘆息して、前に出る。どちらかというと、夜高に声をかけるために。
糸賀大亮:「夜高、お前は……」
糸賀大亮:「真城がどういう奴か、俺よりは分かっているはずだと思ったが……」
糸賀大亮:プルサティラと、さんざん話をしていたろう、と
乾咲フラン:(夜高クン……マシロはメチャクチャこじれてるんだ!真っ直ぐ向き合っても腹を刺されただろう……!)心の中で声援を送る。

乾咲フラン:面白くなってしまった
糸賀大亮:打ちながら途中で笑ってしまった。
糸賀大亮:つい……
真城朔:大亮さんがこういうこと言うの異常に面白いな……
糸賀大亮:ここで真城がどういう奴かという大亮の認識を話してもいいんだけど
糸賀大亮:無限に面白くなってしまう気がしてきたので最小限に控えます。
真城朔:面白くなりすぎるからな……
乾咲フラン:フランも声には出せなかった
真城朔:フランさん……
乾咲フラン:親御さんの前で子を悪く言うのは憚られて…

夜高ミツル:「…………はい」大亮に声をかけられ、ハッとしたように。
夜高ミツル:……言葉を交わすだけでは足りないのは、今朝のことで分かっていたはずで。
糸賀大亮:「このまま行かせるつもりはない。FMNを倒すのも変わらない」
糸賀大亮:「狩人としてやることはしろ」
夜高ミツル:……止めるべきは、止めなければいけない。無理にでも。
夜高ミツル:怪我をさせずに止めらるとは思ってない。自分で言ったことだ。
夜高ミツル:……刀を構え直す。
糸賀大亮:「それでも、無茶な話なんだ。……相手は、歴戦の狩人だ」
夜高ミツル:頷く。
真城朔:「話、まとまったかー?」
真城朔:手元で杭を弄んでいます。
真城朔:手持ち無沙汰だったそれを不意にミツルへと投げ放つ。
真城朔:ミツルの肩を目掛けて放たれた、銀の弾丸。
夜高ミツル:「……!」声をかけられて真城の方に視線をやった瞬間に、それは放たれた。
夜高ミツル:咄嗟に身を低くして、それを躱し。
忽亡ゆかり:「んー……」
忽亡ゆかり:ミツルと真城の間に立つ。
忽亡ゆかり:「……まだこの問答を続けるんなら、私がかわりに攻撃を受けようか。そっちの方が夜高くんには伝わりやすいだろ」
真城朔:新しい杭を抜いている。
真城朔:「そりゃありがたい」
真城朔:「お互い、無駄な時間は省きたいもんなあ?」
真城朔:軽やかに笑って、そう返す。
夜高ミツル:「……っ!?」
忽亡ゆかり:「だね」ナイフを構える。
糸賀大亮:止めないな。さすがにその方がいいだろう。
真城朔:そのゆかりへと打ちかかる。
真城朔:喉元を狙った、まっすぐな一撃。
忽亡ゆかり:「こっわ!」それをぎりぎりで躱しつつ、同じく喉元を狙ってナイフを突き出す。
真城朔:首を反らす。薄皮一枚を裂かれて、しかし惑いはない。
真城朔:至近距離で振り上げた膝をゆかりの腹へと。
夜高ミツル:真城とゆかりの打ち合いが始まる。それをただぼんやりと見ているわけにはいかない
忽亡ゆかり:「げっほ……!」腹へと受けて、体を折る。
真城朔:足を引き、そのまま同じ場所へと前蹴りを入れる。
忽亡ゆかり:「ぐっ……!」
夜高ミツル:構え直した刀で、横から真城の肩口を狙って斬りかかる。
真城朔:首だけでミツルを振り返る。
忽亡ゆかり:その足をつかみ、ナイフを突き立てる。
夜高ミツル:判定します 攻撃力で+2と
忽亡ゆかり:援護で!
夜高ミツル:+3 あと常識使います ウオオ
真城朔:いいでしょう。判定をどうぞ。

夜高ミツル:2D6+3>=6 (判定:黙る)
BloodMoon : (2D6+3>=6) → 8[2,6]+3 → 11 → 成功

真城朔:黙ったもんなあ。

夜高ミツル:夜高ミツルのテンションが3増加!(テンション:7->10)
夜高ミツル:忽亡ゆかりのテンションが3増加!(テンション:9->12)
夜高ミツル:夜高ミツルは激情を獲得!(激情:0->1)
夜高ミツル:忽亡ゆかりは激情を獲得!(激情:0->1)

真城朔:ゆかりのナイフが脚に突き立つ。
真城朔:ミツルの刀は、真城の背中を斬り裂いた。
真城朔:奇しくもその袈裟がけの傷は、あの日に真城が受けた傷によく似ていた。
真城朔:グラジオラスの太刀筋からミツルを庇った真城が、背中に受けた傷に、よく似ていた。
夜高ミツル:「…………」思うところがないはずがない。
夜高ミツル:それでも、傷つけることを躊躇っていては届かない。
夜高ミツル:傷つけること、傷つくことを躊躇って、そうして何も話せないまま、あの日真城は姿を消した。
真城朔:振り返った真城の金色の瞳と目が合う。
真城朔:噴き上がった血が、その頬を汚す。
真城朔:その刃に裂かれて、傷付けられながら、
真城朔:「――なんだ」
真城朔:「やればできるじゃねえか」

真城朔:そう笑った。

行動:フォゲットミーノット 1st

フォゲットミーノット:溢れた血が、花畑を汚す。
フォゲットミーノット:青い花弁が赤く染め上げられて、
フォゲットミーノット:その血がやがて紋を描く。
真城朔:真城は杭を放し、ミツルの手首を掴んだ。
真城朔:そのまま、引き寄せる。
夜高ミツル:「……な、」
真城朔:手放した杭が地に落ちて、花を散らして突き立った。

フォゲットミーノット:花弁が舞う。
フォゲットミーノット:ミツルの視界を覆い尽くして、二人をさらって閉じ込める。
フォゲットミーノット:それが晴れて、
真城朔:「――ミツ」
真城朔:「ミツ?」
真城朔:真城がミツルの顔を覗き込んでいた。

夜高ミツル:「…………ま、しろ?」
真城朔:「なに、急にぼーっと突っ立って」
夜高ミツル:金色ではない、見慣れた色の真城の瞳と目が合う。
真城朔:「UFOでも見た?」
真城朔:目の前の真城に怪我はない。武装すらない。
真城朔:通学に一応使っていたリュックを背負っている。
真城朔:――通学路だ。二人が通っている、或いは通っていた通学路。
夜高ミツル:……さすがに、2回目となると戸惑いも少ない。
夜高ミツル:つまりは、これも夢なのだ。
真城朔:狩人の姿も勿忘草の花もなく。
真城朔:遠く、町並みに沈む夕日の鮮やかな橙色が、目に染みる。
真城朔:真城は不思議そうにミツルを見ています。
夜高ミツル:変わらず続くものだと思いこんでいた日常の、その延長線上。
真城朔:「UFOなー」
真城朔:「D7なんかまあ、聞けば喜びそうなもんだけど」
真城朔:「もう抜けたし関係ねえか」
夜高ミツル:「…………抜けた?」
真城朔:橙色の空を見上げて、未確認飛行物体を探している。
夜高ミツル:これは夢で、はやくあの場所に戻るべきで。
夜高ミツル:なのに、思わず問いかけてしまう。

乾咲フラン:夢に囚われた人間がガンガン出てくる4話、主食がベルトコンベア乗ってやってくるって感じだ
糸賀大亮:あったけえな
真城朔:食事はあったかい方がうれしいからね
乾咲フラン:フランは腹に石を詰められて死んでる
真城朔:フランさん……

真城朔:「え、抜けたろ」
真城朔:「え、俺の知らないとこで一人だけ狩人続けてんのお前?」
真城朔:「人に無理矢理やめさせといて……」
夜高ミツル:……一人だけ、ということは。
夜高ミツル:「……狩り、辞めたのか」
真城朔:「いやいやミツのせいだろ」
真城朔:ミツルの言葉に目を瞬き。
夜高ミツル:「…………俺の、」
真城朔:「?」
夜高ミツル:「…………いや」
真城朔:そうして目の前の真城と話していると、少しずつ、今までのことが思い出される。
夜高ミツル:……思い出す?
夜高ミツル:いや、これは夢で。
真城朔:真城がハンターをやめたこと。自分がやめさせたこと。
真城朔:そのために、魔女に願いをかけてしまったこと。
夜高ミツル:その筈で。
真城朔:けれどそのおかげで、真城は今は、血を啜る必要もなくて。
真城朔:血戒によって作り変えられてしまった体質だって、何もかもなくなって、
真城朔:普通に暮らせて。
夜高ミツル:なのに、その記憶は余りにも鮮明で。
夜高ミツル:……そして、なんて都合がいい記憶だろう。
真城朔:昨日だとか。
真城朔:二人でカレーを食べて、大量に作ったその残りが、家に残っているはずだ。
真城朔:そもそも、真城が人をモンスターにして回っていただなんて、
真城朔:そんなことはそもそも誤解じゃなかったか?
真城朔:本当に本人の言う通り、真城は警告をして回っていただけで、
夜高ミツル:…………そんな。そんな、はずは。
真城朔:真城に罪を被せようとした悪い魔女を、どうにか力を合わせて倒してしまって。
真城朔:なんだかんだと全てにケリがついてしまって、だからもう、狩人なんて続ける必要ないじゃないかって、
夜高ミツル:これは、自分の都合のいい妄想だ。
真城朔:そう説得して、半ば無理矢理に狩りをやめさせて。

糸賀大亮:やった~
糸賀大亮:純粋に喜んでしまった
乾咲フラン:あ~よかったハッピーエンドだね
糸賀大亮:よかったね~これで幸せに暮らせるね~
真城朔:よかったねえ

夜高ミツル:幻でしかない。
夜高ミツル:……そう、断言するには、あまりにも。
真城朔:「……ミツ~?」
真城朔:目の前で手が振られる。
真城朔:手袋をしていない白い手のひらが、ひらひらと。
夜高ミツル:思わず、確かめるようにその手を取る。
真城朔:「わっ」
真城朔:触れられる。
夜高ミツル:めぐるの幻のように、それはすり抜けることもなく。
真城朔:――先程のめぐるとは、違う。
真城朔:そこにいる。
夜高ミツル:「…………あ、いや」
真城朔:「なんだよ」
夜高ミツル:気まずい表情で手を離す。
真城朔:「お手々つないで帰りたいってか?」
真城朔:離されてもへらへらと笑っている。
夜高ミツル:「バカ言ってんじゃねえよ…………」
真城朔:「いいぜ、俺は別に」
真城朔:「ミツルくんが寂しいっていうんなら全然な~?」
真城朔:笑いながらミツルが引っ込めた手を取る。
夜高ミツル:触れられた。体温があった。
夜高ミツル:でも、自分が手を取るべきは……本当にこの真城だろうか?
夜高ミツル:「違うっつの、やめろって……」
夜高ミツル:振りほどこうと。
真城朔:「ははは」
真城朔:存外強い力で、敵わない。
真城朔:引っ張られながら家路につく。
夜高ミツル:逆らえない。
真城朔:ミツルの住んでいるアパートへの道を、当たり前のように真城は歩く。
真城朔:「まあなあ」
真城朔:「こんななるとは俺も夢にも思ってなかったし」
夜高ミツル:今行くべきは、この場所じゃない……その筈なのに。
真城朔:「だから本当に夢なんじゃないかって、思わないでもないけどさ」
真城朔:「ミツの方がそれじゃ困るって」
夜高ミツル:「…………夢、だろ」そう否定する声も、どこか自信がない。
真城朔:「えっ」
真城朔:「マジでそんな夢に見るほど……?」
真城朔:「お前の方が……?」
夜高ミツル:けれど、記憶はこれが夢だと証明してはくれない。
夜高ミツル:今日受けた授業の内容も、昨日のカレーの味も覚えている。
真城朔:狩人をやめると、諦めて高校にも通うと、卒業を目指すと、
真城朔:説得に折れた真城に、喜びを抱いたときの気持ち。
夜高ミツル:自分が現実だと思っている方こそが、本当は夢なんじゃないかと。
真城朔:何もかもが鮮明だった。
真城朔:そしてその鮮明さに打ちのめされればされるほどに、
真城朔:今までの戦いが、馬鹿げた妄想であったかのように、薄れていく。
真城朔:こうして手を繋ぐ温もりだって。
真城朔:ここにある確かなものに、
真城朔:繋ぎ留められた、手放したくないと願ったものだって。
真城朔:心に抱いた想いの強さを、覚えている。
夜高ミツル:繋いだ手が温かい。
夜高ミツル:この温もりを失わずに済んだことの嬉しさが、違和感を徐々に塗りつぶしていく。
夜高ミツル:こんなものは違うんだと、心の内で上がる声が遠くなっていく。
真城朔:ミツルの住むアパートが見えてくる。
真城朔:今は二人で住んでいるアパートだ。
真城朔:「ま、昨日の残りのカレーあるしさ」
真城朔:「食って忘れちまおうぜ」
夜高ミツル:「…………ああ」
真城朔:「やなこととかそういうのは、とりあえずさ」
夜高ミツル:「そう、だな」
真城朔:アパートに辿り着いてやっと、真城がミツルの手を離す。
夜高ミツル:「……本当に帰るまで離さねえなんてな」
真城朔:「不安かと思ってな~」
真城朔:鼻歌交じりにポケットを探ると、
真城朔:合鍵を取り出し、玄関の鍵を開けた。
夜高ミツル:「はあ~? 何がだよ」
真城朔:「わははは」
GM:これが日常。
GM:これが、現実。
GM:今まで勉強をろくにしてこなかった真城の学力はひどいものだったが、
GM:どうにかこうにか、なんとか卒業できる程度にはこぎつけた。
GM:目標があったというのも良かったのだろう。
GM:二人で調理師の専門学校に入学することにしたからだ。
GM:専門で相応の金がかかるということでミツルはそれを渋ったが、
GM:それくらいはひとまず自分の方でなんとかなると真城が押し切った。
真城朔:「まあ将来的に返してくれればいいし?」
真城朔:「トイチ? トゴ? なんだっけ、そういうやつか?」
GM:だとか、ふにゃふにゃと笑って適当なことを言っていたが。
夜高ミツル:「俺お前にいくら借りてんだろうな……」
GM:なんとか卒業したら、専門学校に近いアパートを改めて借りた。
GM:前よりは広く、二人暮らしを想定したしっかりとしたアパート。
GM:家賃は流石に折半で。

夜高ミツル:助けて……
夜高ミツル:HELP ME
乾咲フラン:現実だぞ
夜高ミツル:そうかな……そうかも……
乾咲フラン:しっかりいたせーっ!!
糸賀大亮:微笑んでいます
夜高ミツル:都合のいい未来がどんどん展開されていくよお~
糸賀大亮:目を覚ませ! お前が助けたいのは……あのクソめんどくさい真城だろ!
夜高ミツル:覚ましたいん……ですけど……
乾咲フラン:あなたが落としたのはこの素直なマシロですか それとも体が人間になったマシロですか
夜高ミツル:両方罠

GM:そうしてなんだかんだと進学して、今日も学校を終えて、
GM:その帰りにたまにはと寄ったファミレスで。
真城朔:「……つくづく思うけどさ」
真城朔:ドリンクバーのオレンジジュースの氷を混ぜている。
夜高ミツル:「あー?」
真城朔:「……思ったより普通に座学多いよな……」
真城朔:「なんかもっと……料理の勉強ばっかするもんだと思ってた」
真城朔:座学も料理の勉強なのだが。
夜高ミツル:「してるだろ、料理の勉強……」
真城朔:「してるけど……」
真城朔:「こう……なんか……机に座ってとか……そういうのじゃなくて……」
真城朔:ストローでオレンジジュースを飲んでいる。ぼちぼち。
夜高ミツル:適当な自炊を続けてきたミツルにとっても、専門学校で習うのは目新しいことばかりで、それなりに大変で。
夜高ミツル:でも、真城とこうして話していると、大変ではあれ苦にはならない。
夜高ミツル:「まあ資格もとらねえとだし、衛生とか、実技だけじゃないことって思ったよりいっぱいあるよな……」
真城朔:「俺化学とか物理とか卒業決まった瞬間全部頭から抜けたんだよ……」
夜高ミツル:「相当詰め込んだもんな……」
真城朔:「マジで全部抜けた」
真城朔:「全部」
真城朔:「もう無理」
真城朔:突っ伏している。
夜高ミツル:卒業に向けて、真城と勉強漬けだった日々の記憶が蘇る。
夜高ミツル:「おいおい、リタイアすんのかー?」
真城朔:本当にどうしていままで進級できていたのかが不思議なほどだった。
真城朔:「う~……」
真城朔:「したくは……ねえけど……」
夜高ミツル:「せっかくここまで頑張ってきたんだからさ、もうちょい頑張ろうぜ」
真城朔:突っ伏したまま顔だけ上げる。
真城朔:じ、とミツルの顔を見つめて。
夜高ミツル:「わかんねーとこはまた教えるし」
真城朔:「……ほんとか?」
真城朔:「また……またあんな感じで……?」
真城朔:かなり地獄の様相だった、卒業に向けた試験勉強が思い出されるが。
夜高ミツル:「まあ……場合によっては……」
真城朔:「今度こそ放り投げたりとかないよな?」
真城朔:「あの時マジで意味わかんなさすぎて」
真城朔:「いつミツに見放されてもおかしくねえなって結構本気で……」
夜高ミツル:「しねーって」
真城朔:今更になって不安を吐露し始める。
真城朔:「…………」
真城朔:「……本当に?」
夜高ミツル:「……しねえよ」
真城朔:「本当に本当か?」
真城朔:「約束できる?」
夜高ミツル:「本当に本当だって」
夜高ミツル:「絶対見放さないって、約束したしな」
真城朔:「…………」
真城朔:「……じゃあ」
真城朔:さすがにしばし逡巡を見せたが、
夜高ミツル:「?」
夜高ミツル:「なんだよ」
真城朔:そろそろと立てた小指をミツルへと差し出した。
真城朔:「約束、しろよ」

真城朔:サバトを使用。
真城朔:夜高ミツルの幸福『背徳:真城朔』を破壊します。

真城朔:白い小指が、不安げに僅か震えている。
真城朔:訴えかけるような視線がミツルを向いている。
真城朔:やがて首を傾げて。
真城朔:「……やっぱ、無理?」

夜高ミツル:HELP ME……
夜高ミツル:オエーッ
糸賀大亮:大亮が入る……で大丈夫か? 激情ないです
忽亡ゆかり:ロール的にはフランさんが美しそうだなって思ったけど、フランさんのテンションは貴重なんだよな……
真城朔:最終話だし狂気視野でもいいじゃん(笑)
乾咲フラン:(笑)じゃないんじゃあ
糸賀大亮:大亮だと全員に援護+興奮剤で固定値9。でも激情ないです。
忽亡ゆかり:唯一激情あるのはWATASHI
夜高ミツル:うーーーん……
夜高ミツル:むずかしいところだな…………
糸賀大亮:ゆかりさんだと固定値7まで持っていけて、激情があるけど、でも上位犯罪者が来る
真城朔:両方成功すれば問題ないですよ
乾咲フラン:(^^)
忽亡ゆかり:ワハハ
糸賀大亮:どっちにしろ怖いし死です
夜高ミツル:結構どっちでも不安はあるよね……
真城朔:いっそ見逃してしまうというのは!?
真城朔:分が悪いんだから……いいんじゃない!?
夜高ミツル:そんな…………
糸賀大亮:振り直しないので悲しすぎて震えるな
糸賀大亮:私は振り直しがないの怖すぎるので激情ない大亮が振るの泣いちゃうけど、
糸賀大亮:どっちにしろなんだよね
夜高ミツル:じゃあゆかりさんにお願いしてもよろしいですか!?
忽亡ゆかり:承った
乾咲フラン:がんばえ~!
糸賀大亮:せめて全員で援護しよう

忽亡ゆかり:妨害!

真城朔:AST
BloodMoon : ランダム全特技表(3,9) → 胴部9:かわす

夜高ミツル:援護します
糸賀大亮:援護します
乾咲フラン:援護します…
忽亡ゆかり:興奮剤!
真城朔:サバトペナルティは-6。
真城朔:サバト以外のペナルティはないです。
夜高ミツル:-6+7か
忽亡ゆかり:援護で+3、興奮で+2かな
真城朔:あと防御力で2。

忽亡ゆかり:2D6-6+7>=6 (判定:逸らす)
BloodMoon : (2D6-6+7>=6) → 7[3,4]-6+7 → 8 → 成功

真城朔:はい。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:Lv6上位犯罪者です。
乾咲フラン:はい
忽亡ゆかり:やはりお前か
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:-3修正をつけて振り直してください。
夜高ミツル:出たな犯罪者~~~
糸賀大亮:しってた
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:そりゃね。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:わかりやすいでしょ。親切だよ。
乾咲フラン:犯罪者兄妹がよ…

忽亡ゆかり:2D6-6+7-3>=6 (判定:逸らす)
BloodMoon : (2D6-6+7-3>=6) → 9[3,6]-6+7-3 → 7 → 成功

忽亡ゆかり:ははっ
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:おおおー。
夜高ミツル:ありがとう!!!!!

夜高ミツル:夜高ミツルのテンションが3増加!(テンション:10->13)
夜高ミツル:糸賀大亮のテンションが3増加!(テンション:3->6)
夜高ミツル:乾咲フランのテンションが3増加!(テンション:3->6)
夜高ミツル:忽亡ゆかりのテンションが11増加!(テンション:12->23)
夜高ミツル:忽亡ゆかりは激情を獲得!(激情:1->2)

夜高ミツル:差し出された真城の小指。
真城朔:ファミレスのテーブル越しに、真城はミツルを見ている。
夜高ミツル:「……無理じゃねえよ」と、返そうとしたその時。
忽亡ゆかり:「……夜高ァ!」
忽亡ゆかり:すべてを遮って、突如ぴしゃりと響く大きな声
夜高ミツル:突如、脳裏に響く声。
夜高ミツル:忽亡ゆかりの声。
忽亡ゆかり:「幻だ」
夜高ミツル:その呼びかけで、胸中にわだかまっていた小さな違和感が呼び覚まされる。
夜高ミツル:「…………無理じゃないけど」
真城朔:「?」
夜高ミツル:「お前じゃない。……お前じゃないんだ」
真城朔:「……ミツ?」
真城朔:真城が目をしばたく。
夜高ミツル:「俺が取り戻すって決めた真城は、ここにいるお前じゃない」
夜高ミツル:「……狩りに、戻らないと」
真城朔:「…………」
真城朔:じっとミツルの顔を見ている。
真城朔:「……俺は」
真城朔:「俺じゃ、ダメか?」
夜高ミツル:「…………」
真城朔:掠れた声が、訴えかける。
夜高ミツル:「……ごめんな」
真城朔:「…………」
夜高ミツル:「でも、ダメなんだ」
夜高ミツル:首を振る。
真城朔:手を伸ばす。
真城朔:ミツルの手を、取ろうとする。
夜高ミツル:間違いなく、これまで過ごしてきた記憶は、暖かくて幸せなものだ。
夜高ミツル:……手を取られる前に立ち上がる。
真城朔:手は空を切った。
真城朔:ミツルを見上げる。

乾咲フラン:夢を否定する瞬間が一番興奮する
糸賀大亮:興奮材料
乾咲フラン:否定される夢の中の真城にとってはこの世界だけが現実なんだよな…この真城には世界が終わったも同然だよな…興奮するな…
乾咲フラン:急に興奮して長文を打つ人 #いろいろな人
糸賀大亮:消える夢の世界の住人という概念

真城朔:「…………」
真城朔:「……俺、さ」
夜高ミツル:「……もう、行くよ」遮るように。
真城朔:「…………」
真城朔:「俺」
真城朔:「なんか、おかしいとは思ってたよ」
真城朔:続ける。
真城朔:「違うんだって……」
夜高ミツル:「…………」
真城朔:「俺はもっと、なんか、酷いやつで」
真城朔:「こんなふうにしてる資格も、本当はなくて」
真城朔:「だから、だから」
真城朔:「……おかしいんだ、って、…………」
夜高ミツル:「…………俺は、お前がこんな風になれたらいいと思ってるよ」
真城朔:「でも、違うんだろ」
真城朔:「こうなれる俺は、違うってことなんだろ」
夜高ミツル:「……ああ」
真城朔:「本当は」
真城朔:「……多分、本当は、もっと」
真城朔:「死ななきゃならないような奴で」
真城朔:「そういうことを、平気でしてきて」
夜高ミツル:大勢の人の命を奪って、血戒に身体を作り変えられ、生きていくのに人の血を必要として。
真城朔:「幸せになりたいなんて、思ってもいいはずもなくて、……」
夜高ミツル:そんな真城朔の、手を取ると決めたんだ。
真城朔:「…………」
真城朔:「……もう一個だけ、いいか」
夜高ミツル:「…………ん」
真城朔:「…………」
真城朔:「……なんていうか」
真城朔:言葉を選んでいる。
真城朔:「……先に死なれても、後追ったりとか」
真城朔:「そういうのはやめろよ……」
夜高ミツル:思いがけない言葉に、目を見開いて。
真城朔:オレンジジュースのグラスがかいた汗が、テーブルを濡らしている。
真城朔:グラスを伝い落ちる結露と、
夜高ミツル:「……ああ」短い言葉だけ残し。
夜高ミツル:今度こそその場を。
真城朔:ほろりと真城の頬を、落ちる雫。

夜高ミツル:そもそも死んでんじゃねえよとか、
夜高ミツル:かけてやりたい言葉はあったけれども。
夜高ミツル:俺はこの真城を選ばないのだから。
GM:それを最後に、世界が暗転する。
フォゲットミーノット:何もかもが消え去って、勿忘草の花が舞い、
夜高ミツル:幸せな夢が終わる。

真城朔:それが晴れた目の前に、あなたが傷を負わせた真城朔が立っている。
真城朔:真城の手が、ミツルの手首を放す。
真城朔:そのままだらりと腕が落ちて、一歩、ミツルから離れる。
真城朔:「――ミツ」
真城朔:「お前……」

真城朔:なんで、
真城朔:と、声は掠れていた。
夜高ミツル:夢は覚めた。
フォゲットミーノット:勿忘草の花が、はらはらとほどけていく。
フォゲットミーノット:少し離れたところからフォゲットミーノットが彼らを見つめている。
夜高ミツル:身体に走る痛みが、目の前に立つ傷を負った真城の姿が、こちらが現実だと伝えてくる。
忽亡ゆかり:「おかえり」
夜高ミツル:「…………真城が二人も、俺の手に負えるかよ」と、冗談めかすように言って。
真城朔:「だから、二人もいらねえだろ」
真城朔:「いいだろ、そっちの方で」
真城朔:ぽたぽたと血が落ちて、足元に咲く勿忘草を汚していく。

乾咲フラン:1人でも手に負えるかってとこなのにな
真城朔:片方殺せばいいじゃん!
忽亡ゆかり:解釈違いのほうを殺した
乾咲フラン:過激派
忽亡ゆかり:フランさんも解釈違いのほう殺したじゃないですか……
糸賀大亮:なるほどね
乾咲フラン:はい…

真城朔:「どうせ」
夜高ミツル:「よくねえよ」
真城朔:「どうせ、俺は、死ぬのが正しくて」
真城朔:「お前、だって、……」
真城朔:言葉を探している。唇を噛んで、視線を泳がす。
夜高ミツル:「そりゃ、全部都合よく解決すりゃどれだけいいことかって思うけどさ……」
夜高ミツル:「そうはなってねえし、ならねえんだよ」
真城朔:「なる」
真城朔:「なるはずだった」
真城朔:「お前さえ拒まなければ、そうなるはずだった」
真城朔:「俺を殺したいやつが俺を殺して」
真城朔:「そうじゃないお前が、俺と生きて」
真城朔:「……それでいいだろ」
夜高ミツル:首を振る。
夜高ミツル:「俺は、お前だから助けたいって、一緒に生きたいって思ったんだよ」
夜高ミツル:「お前がこれまでたくさんの命を奪ってきて、それを全部知ってて」
夜高ミツル:「……俺に都合がよくて、俺を幸せにしてくれるお前がほしいわけじゃない」
真城朔:「…………」
真城朔:「……高校来いって、うるさかったくせに」
夜高ミツル:「そうだな」
真城朔:「一緒に卒業できるかって、やたら気にしてたくせに」
夜高ミツル:「……当たり前だろ」
真城朔:「できねえよ」
真城朔:「できるわけねえだろ」
真城朔:「……でも」
真城朔:「できた、はずだろ」
真城朔:あの夢の中で、その手を取れば。

糸賀大亮:真城くん、一緒に高校卒業しようぜってミツルくんが言うたびに「俺にはそんな資格ない…」って鬱に入ってたの…?
真城朔:めんどくさいな 頼むから死んでくれ
糸賀大亮:本当に面倒くさいな
乾咲フラン:死んだほうが楽だな 逆に生きてくれ
糸賀大亮:面倒な男をあえて生かす
真城朔:やだ~

夜高ミツル:「……できてたな」
夜高ミツル:「でも、そんなの逃げてるだけだろ」
真城朔:「逃げていいんだよ」
真城朔:「お前、何も悪くないだろ」
夜高ミツル:「お前が楽になる道を奪おうとしてるのに、一人だけ夢に逃げたりできるかよ」
夜高ミツル:「そんなの、誰にも顔向けできない」
夜高ミツル:「お前にもそうだし」
真城朔:「俺を殺せばいいだろ!」
夜高ミツル:「俺に乗ってくれてるみんなにも、託してくれたプルサティラにも」
真城朔:「それで全部、カタがついて」
夜高ミツル:「そうしたくないから、ここにいるんだろうが!」
真城朔:「知らねえよ!」
真城朔:杭を抜く。
真城朔:「俺が楽になるとかならないとか、そんなのはもう、関係なくて」
真城朔:「俺は死なないといけないし」
真城朔:「それが――それが、一番正しいんだよ!」
真城朔:「あんだけ殺して」
真城朔:「あんだけ、ヒトの人生メチャクチャにして」
真城朔:「楽になるもならないもなくて、でも」
夜高ミツル:「……それでも、俺はお前に生きてほしい」
真城朔:「でも、俺には、それが全部で、……」
夜高ミツル:「お前がどんなに最悪なやつでも」
真城朔:「…………」
夜高ミツル:刀を構える。
真城朔:「……俺は」
真城朔:「俺が、もう」
真城朔:「生きてたくないんだよ……」
真城朔:掠れた声でそう漏らすと、
真城朔:杭を手に、ミツルへと躍りかかる。
夜高ミツル:「……それでも、だ」
乾咲フラン:ではその杭に、もしくは真城の側面を狙ってハイヒールの蹴りが飛び込んできます。
真城朔:受け止める。
真城朔:高い音が響いて、真城は横へと飛び退る。
真城朔:踏み躙られて勿忘草の花弁が散った。
乾咲フラン:「一人で勝手に全部諦めてくれちゃって……やめてくれよまったく。」

行動:乾咲フラン

乾咲フラン:支配力の真城朔を狙います
乾咲フラン:常識使用で
乾咲フラン:興奮剤もつかっちゃうゾ
真城朔:了解です

真城朔:「……諦めたのは、あんたのほうだろ」
乾咲フラン:「そうだな!」真城の懐に飛び込んでいく。
真城朔:「なんでだよ」
乾咲フラン:「普通は死んだ人間は生き返らないし!」鋭い突きを繰り出しながら――「そんな都合のいい血戒があるなんてのも知らなかった!」
真城朔:その突きを横に流し、飛び込んできた胸元に拳を入れる。
真城朔:「でも、知っただろ!」
真城朔:「全部、彩花、――っ」
真城朔:「プルサティラに説明されたんだろ!」
乾咲フラン:拳を掌で受け流して逸らす。「遅すぎたんだよ!」
真城朔:逸らされて身体が勢いそのままに傾ぎ、そのまま地を蹴って前に転がる。
真城朔:受け身をとって即座に起き上がり、フランを向く。
真城朔:「遅くなんてなかった!」
真城朔:「あの時からでも、十分に、取り戻せた!」
乾咲フラン:「今更魔女の言葉に乗るには、私は狩人を続けすぎた!守る物も増えてしまった!」回り込んで真城の足を刈るように、長い脚を振り抜く
乾咲フラン:「それなのにお前はそんなに傷ついて!息子を頼むって言われた私が情けないよ!」
真城朔:「――だったら」
真城朔:足を刈られてバランスを崩した身体で、フランの肩を掴む。
真城朔:力なく寄りかかりながら――寄りかかるようにしながら、密着する。
真城朔:「――だったら、それこそ、もう遅すぎる」
真城朔:「俺は殺しすぎたし、傷つけすぎた」
真城朔:「守られていいものなんかじゃ、ない」
真城朔:しなだれかかるような至近距離で、吐息混じりの細い声で、吐く。
乾咲フラン:「人の息子に母親を見出してどうこう思うのはマジで美しくないからやめろ!!」自分への叱咤を叫びながら密着した真城の腹に渾身の肘打ちを繰り出す!
真城朔:「――っ」
真城朔:フランの一撃が腹にもろに入って、たたらを踏みながら、下がる。

夜高ミツル:最高
真城朔:フランさん
糸賀大亮:フランさん
糸賀大亮:声に出てしまうフランさん
忽亡ゆかり:フランさん
糸賀大亮:見出しちゃってることは否定できないからな……
乾咲フラン:かっこいいこと言っても無駄だぞフラン
忽亡ゆかり:でもかっこよかったよ
糸賀大亮:かっこいいよフランさん
忽亡ゆかり:突然恥ずかしい独り言し始めてみんなびっくりしたけど大丈夫だよ

乾咲フラン:スゥーっと息を吐きながら残心。「守るかどうかは……私の決める事だ。」
真城朔:俯いている。
乾咲フラン:自分の視界にFMNが入らないような立ち位置になっているのは決してわざとではない……そう思いながら。
真城朔:「……俺は、嫌だ」
真城朔:「諦めたくなかった」
真城朔:「……手遅れなんかじゃなかっただろ」
真城朔:「血戒が完成してたのも本当なら、叶うはずだった」
真城朔:「あの人の人生を、取り戻せるはずだった……」
乾咲フラン:「そうだな。お前の存在を否定して、成り立つものだった。」
真城朔:「……あんただって」
真城朔:「俺が生まれてこなければ、どれだけ楽だったか」
乾咲フラン:「お前じゃない」
真城朔:「…………」
乾咲フラン:「真に居なければよかったのは……」

乾咲フラン:(黒木だ。)どうあがいても嫉妬から来るこの名前を、口に出すことはしなかった。
真城朔:「……あんたにとってはそうでも」
真城朔:「糸賀さんや忽亡さんみたいな人にとっては、そうじゃない、だろうし」
乾咲フラン:「そうだろうな。」
乾咲フラン:「でも私は違う。」
真城朔:「……こうなったのは結局、俺が決めて選んだことだよ」
真城朔:「あんたが俺を憎まなくても」
真城朔:「俺を憎むやつはいっぱいいて」
真城朔:「俺は――そうなると知ってて」
真城朔:「大切な人が死ぬことの、失われる辛さを知ってても」
真城朔:「俺がそうするって、決めて、ここまで来た」
真城朔:「……そうじゃないと」
真城朔:ためらう。
真城朔:「そうでもないと、あの人は、……」
真城朔:「あの人に、何も返せない――」
乾咲フラン:「あの人が、息子に見返りを求めるような美しくないことをするワケが……ないだろ!」
真城朔:「そういう問題じゃ」
乾咲フラン:「それに……もっと早く、私に相談しなかったのは……私はそんなに頼れない人間だったか!?マシロが産まれたぐらいからの付き合いだったのに!!」
真城朔:「……そんなの、だって」
真城朔:「止めるに決まってるだろ」
真城朔:「あんたみたいな人は絶対そうで、だから、相談するまでも……」
乾咲フラン:「…………正直あの頃だったら、わからない。」
真城朔:「…………」
乾咲フラン:「それほど、私だって!」
乾咲フラン:「私だって……」
真城朔:「……じゃあ俺は、そこでも間違えたわけだ」
真城朔:自らを嘲るように笑う。
真城朔:「ちゃんとあんたと相談して、協力してもらえれば」
真城朔:「こんな下手、踏まずに済んだかもしれなかったのに」
真城朔:「……全部台無しになったのは、俺がバカだったからか」
乾咲フラン:「人生に正しい事なんて、そんなに選べるワケじゃない……すぐにひねくれるんじゃないよ!」
真城朔:「――どうしようもないんだよ」
真城朔:地を蹴る。青い花弁が舞い上がる。
真城朔:フランの膝へと蹴りを叩き込んで、その姿勢を崩す。
真城朔:「結局、何もかも遅すぎた!」
乾咲フラン:「!」
真城朔:「俺は一人で全部やろうとして、こうして全部メチャクチャになって、失敗した!」
真城朔:「だから――だから、それでも、やったことは戻らないなら」
真城朔:「戻らないんだから」
乾咲フラン:低く転がりながら距離を取る。
真城朔:フランの肩口へと杭を投げ放って、告げる。
真城朔:「……俺が死んで、全部、終わりにする」
真城朔:「それ以外を選ぶには、やっぱり、手遅れなんだよ」
乾咲フラン:「……まだだ!」 判定しましょう
糸賀大亮:援護します。
乾咲フラン:興奮剤+2援護+1攻撃力+2 でいいんだっけ(台無し)
真城朔:あってますね

乾咲フラン:2D6+5>=7 (判定:伝える)
BloodMoon : (2D6+5>=7) → 11[5,6]+5 → 16 → 成功

乾咲フラン:伝わりまくった
真城朔:たけえ……
糸賀大亮:めちゃめちゃ伝わったじゃん
夜高ミツル:伝えまくってる
夜高ミツル:ここにきて黙るじゃなくて伝えるになってるのがいいですね

夜高ミツル:乾咲フランのテンションが3増加!(テンション:6->9)
夜高ミツル:糸賀大亮のテンションが3増加!(テンション:6->9)

真城朔:真城朔 強度3→1
乾咲フラン:杭を側転で躱し――「お前にはまだ私達も……夜高クンもいる!他人がなんだ!私は碧の人生を否定させない……お前にもだ!」
乾咲フラン:「一人で勝手に……諦めるな!」着地からの横蹴りで吹き飛ばしに掛かります。
真城朔:「…………!」
真城朔:腕でそれを受け止めるが、衝撃を殺しきれずに吹き飛ばされる。
真城朔:吹き飛んだ身体は花畑をクッションに転がって、
真城朔:フォゲットミーノットの花を散らした。
真城朔:青い花弁の舞う中で、真城は膝をつく。
真城朔:視線を落として口を噤んでいる。
フォゲットミーノット:その隣にフォゲットミーノットが進み出る。
真城朔:「…………」
フォゲットミーノット:黙り込んだ朔の肩にそっと指を触れてから、狩人たちへと目を向けた。

真城朔:支配力:真城朔 強度3→1

行動:忽亡ゆかり

忽亡ゆかり:野嶋を殺ります
フォゲットミーノット:はい

フォゲットミーノット:夢幻の世界からミツルを引き戻し、彼らの戦いに加わろうとしたゆかりの目の前に、
フォゲットミーノット:フォゲットミーノットの花が、また舞う。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:それが晴れた後に立つ、スーツを着た男の姿。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:拳銃をゆかりに向けて、野嶋浩樹が、
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:あなたが殺した男が立っている。
忽亡ゆかり:「……久しぶり」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「よお」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:軽く笑う。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「相変わらずか?」
忽亡ゆかり:「いやあ。あれから色々ありまして」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「色々、なあ」
忽亡ゆかり:「恥ずかしながら、なかなか醜態を披露することになりましたよ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「はっはっは」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「見られなかったのが残念だ」
忽亡ゆかり:「結局、なんていうのかな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「ああ」
忽亡ゆかり:「あんたの言うこと、結構正しかったよなー、って思い知らされまして」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「だろ?」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「ま、俺も自分で知ったわけじゃなかったけどな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「色々」色々。
忽亡ゆかり:「妹さん、野嶋さんが亡くなってから結構荒れてましたよ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「だろうな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「可哀想なことしちまった」
忽亡ゆかり:「私は妹さんをどん底に落とした本人なんであれですけど、乾咲さんがうまくやってくれました」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「頼れるねえ。狩人」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「うち二人兄妹でさ、あいつ末っ子だし」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「両親からもまあ可愛がられてたもんだったから」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「亡くした時も相当な落ち込みようでさ」
忽亡ゆかり:「あー」
忽亡ゆかり:「孤独にしちゃいましたよ。まったく、敵として出てくるもんだから」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「機会があれば、俺も多分、願ってたよ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「魔女にさ」
忽亡ゆかり:「…………」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「……だから、優香のことは責められねえや」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「できるんなら、俺もそうしてた」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「波長、合わなかったけどな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「だからさ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「俺も、優香のためならなんでもしてやりたかったんだ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「お前が弟にそうだったのと、同じで」
忽亡ゆかり:「……なかなか責めにくい」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「今だって、生き返れるならそうしたい」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「……俺は、両親を失ったことには耐えられた」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「優香がいたから」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「優香のためならなんでもできるって、思ってたよ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「でも……考えたこと、なかったな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:空を仰ぐ。
忽亡ゆかり:「……何を?」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「……優香が」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「俺を失った後の、優香のことだ」
忽亡ゆかり:「…………」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「ああなるまで、考えもしなかった」
忽亡ゆかり:「……自分と重なること、言ってくれるなあ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「皮肉なもんだよな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「俺は、優香を失うことが耐えられなくて、ずっと必死に戦ってて」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「俺を失ったあとの優香がどうなるか、ということにまでは、考えが及ばなかった」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「ひでえ兄貴だったな」
忽亡ゆかり:「私も……弟を亡くさないように、ってずっとやってきたんで」
忽亡ゆかり:「弟を一人ぼっちにしないように……って考えたのは、今日が初めてかも」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「……やっぱさ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「クソだよな、狩人」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「やってらんないだろ。こんな仕事」
忽亡ゆかり:「ほんとにね!」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「一人になりたくなくて戦うと、相手を一人にさせちまう」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「忽亡」
忽亡ゆかり:「はい」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「お前はそれでも、この狩りから手を引かないのか?」
忽亡ゆかり:「いやー……」
忽亡ゆかり:「引きたいですけどね、そりゃ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「最も大切なものを、最優先にできないのか?」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:などとは軽やかな揶揄が絡む。

『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:野嶋、饒舌で楽だな
糸賀大亮:喋る野嶋
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:喋り倒す 勝手に
夜高ミツル:喋るねえ
糸賀大亮:喋り嶋(プルサティラ)

忽亡ゆかり:「……ちょっと、そうしよっかなと思ってもいるんですよね」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「へえ」
忽亡ゆかり:「弟が一人になったらどうなるだろうなと考えたりして」
忽亡ゆかり:「まあ、そうするとホラ、結構、死ぬのが怖くなってきたりするじゃないですか」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「ま、人間として正しいわな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「それが」
忽亡ゆかり:「そうそう、ちょっと思うわけですよ。あ、少しまともな人間になったぞって」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「まともな人間は狩人なんてやらないんじゃないか?」
忽亡ゆかり:「そりゃ、そうですけども」
忽亡ゆかり:「それでもその中で人間やろうともがいてきたもんで」
忽亡ゆかり:「そうすると今度はさ、今まで手伝ってくれた人たちへの情とか、義理とかも浮かんでくる」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「ままならないな」
忽亡ゆかり:「彼らには人生一個立ち直るぶんぐらいの恩がありまして」
忽亡ゆかり:「ここでぶっちぎるほど、不義理にはなれなかった」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「まあ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「それも、人間だよな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:拳銃の引き金に、指をかける。
忽亡ゆかり:「私にとっても、ここが一つの区切りですから」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「ああ」
忽亡ゆかり:「野嶋さん、あなたは何でここに?」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「……俺もまあ、人間だからな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「こうして夢を見せてやれる吸血鬼ってのが、悪くないように思えちまう」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「それで優香の心が安らぐなら」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「優香を、喜ばせてやれるなら」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「だから、お前がそれと戦うというのなら――」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「敵には、なるよな」
忽亡ゆかり:「てことは、あなたが私にソレを向ける目的は」
忽亡ゆかり:「生きて優香ちゃんの前に戻ること、ですか」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「そうなるかもな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「できるなら蘇りたい。そうならないならば、夢だけでも見せてやりたい」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「まあ、そういう親心ならぬ兄心だ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「忽亡」
忽亡ゆかり:「ん」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「お前が死んで、お前の弟が悲しむとしても、俺はそれを目指すよ」
忽亡ゆかり:「……でしょうね。恨みませんよ」
忽亡ゆかり:「それはそれとして、死ぬ気はないけどね……っと!」
忽亡ゆかり:暴力振ります

『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:AST
BloodMoon : ランダム全特技表(4,7) → 腕部7:操作

『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:操作に、打撃力で+4ですね。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:刺すからだな。おあつらえ向き。
忽亡ゆかり:近い
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:来い!

忽亡ゆかり:2d6+4>=6 前哨戦(判定:刺す)
BloodMoon : (2D6+4>=6) → 6[1,5]+4 → 10 → 成功

『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:成功ですね。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:では『泡沫の銀弾』野嶋浩樹は排除されます。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:幻であるはずの野嶋は、ゆかりに向けて引き金を引く。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:銃声が響く。幻であるはずなのに。幻であっても、ゆかりの耳には、確かに、高らかに。
忽亡ゆかり:体をひねって、銃弾を避ける。
忽亡ゆかり:そのまま距離を詰めることなく、腕を振り抜いた。
忽亡ゆかり:びゅう、と風を切る音が響く。野嶋の首へと、投擲されたナイフが突き刺さっていた。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:喉が貫かれ、血が溢れる。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:その傷は塞がらない。そもナイフを引き抜くこともない。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:刃を受けた野嶋の身体が、傾いで、薄れていく。
忽亡ゆかり:「……これであんたを殺すのは三回目だ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「世話、かけまくってるな」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:皮肉げに笑う。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「……忽亡」
忽亡ゆかり:「うん」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「優香のこと」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:「気にしてくれて、ありがとうな」
忽亡ゆかり:「当たり前だ」
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:ゆかりの返答が届いたかはわからない。
『泡沫の銀弾』野嶋浩樹:野嶋の幻は笑みを深め、泡沫に消え失せる。
フォゲットミーノット:フォゲットミーノットの花を散らして、
フォゲットミーノット:それが晴れたゆかりの目の前に、狩人たちと、吸血鬼の姿が戻ってくる。
忽亡ゆかり:「…………」
真城朔:膝をつく真城朔と。
フォゲットミーノット:その隣に立つフォゲットミーノットの姿が、ゆかりの視界へと。

行動:糸賀大亮

糸賀大亮:常識を使って〈家族との暮らし〉を狙いに行きます
フォゲットミーノット:了解です

フォゲットミーノット:フォゲットミーノットは真城を庇うように前に出る。
フォゲットミーノット:勿忘草の花が舞うとともに、ドレスの裾がゆるくはためいた。
糸賀大亮:杭を構えて、前に出る。
糸賀大亮:足元で勿忘草の花が揺れている。それを踏まないように気を付けるとか、そういうことはできない。
フォゲットミーノット:踏み躙られる勿忘草の花。
フォゲットミーノット:しかし、進んでいる筈なのに、
フォゲットミーノット:なぜだかフォゲットミーノットの姿が遠い。
フォゲットミーノット:近づけない。
糸賀大亮:「……」
フォゲットミーノット:勿忘草の花畑が、長く長く続いている。
フォゲットミーノット:進んでいくうちに声がする。
糸賀大亮:「……」舌打ちを、仕掛けたところで。

真城碧:『――朔』
真城碧:『いいの? 私が切っちゃって』

真城碧:幻が見える。
糸賀大亮:フォゲットミーノット……ではない。
真城碧:花畑の中に、あのアパートの洗面台だろう、
真城碧:まだ幼い真城朔と、碧の姿が見える。
糸賀大亮:以前にも、その姿は見たことがある。
糸賀大亮:アパートの玄関で写真を見た。プルサティラの花の中でも。
糸賀大亮:今は、足元には勿忘草の花がある。
真城朔:『うん』
真城朔:幼い真城朔が、小さく頷く。

真城朔:『別にわざわざ、切りに行くとか、めんどくさいし』
真城朔:長い前髪をいじっている。
真城朔:『お母さん、適当に切ってくれちゃっていいよ』
真城碧:碧の手には散髪用の鋏がある。
糸賀大亮:過去の光景。近づくのをふと躊躇うような、他人の家庭。
真城碧:洗面台に新聞紙が敷き詰められて、髪を切る準備がされている。
糸賀大亮:十全ではないけれど、恐らく幸せであった頃の母子の暮らしだ。
真城碧:その日常の、ひとかけら。
真城碧:『切るのはいいけど』
真城碧:『でも、そういうところ行きたくなったらすぐに言うのよ』
真城碧:『それくらい大丈夫だからね』
真城朔:碧に言われて、朔は控えめに頷いた。
糸賀大亮:フォゲットミーノットが真城朔のために不十分であると考え。
真城碧:その黒く長い髪を櫛で梳いていく。
糸賀大亮:真城朔は、母親のためと信じて、この光景を彼女の中から消そうとしていた。
真城碧:『短くしても似合うとは思うけどね』
真城碧:『でも、後ろは整えてあげるくらいしかできないかな』
真城碧:『さすがにちょっと、自信ないもの』
糸賀大亮:何でもない会話が、耳に届く。
糸賀大亮:わずか逡巡して、近づいていく。
真城朔:『……ちょっとくらい変になっても、いいけど』
真城碧:『良くないでしょう』
真城碧:親子の会話。
糸賀大亮:そこに、俺は間違いなく招かれざる異物だ。
糸賀大亮:プルサティラの花の中で見た光景が思い描かれた。
真城碧:『こんなにきれいな髪なんだから、もったいないわ』
真城碧:『……そうね。だから』
糸賀大亮:…あの時は、確かカレーが煮込まれていたんだったか。
真城碧:『伸ばしているのも、素敵ね』
真城碧:梳いたばかりの髪を指で掬って、そう微笑む。
真城朔:『俺は、どっちでもいいけど……』
糸賀大亮:長い、勿忘草の花の道を、踏みしめる。
真城朔:『切らないの?』
真城碧:『切るわ、切ります』
真城碧:前髪にまた櫛を通す。
真城碧:『動かないでね、目を閉じて』
真城碧:『ちょっとずつ切るから』
真城碧:『開けていいって言ったら、確認してね――』
フォゲットミーノット:花畑の中の幻。
フォゲットミーノット:その中に、一輪の白い花が咲いている。
フォゲットミーノット:一輪だけの真白い花。
フォゲットミーノット:それがひときわ強い光を放って、揺れている。
糸賀大亮:目を止めて、眉根を寄せる。
フォゲットミーノット:思い出を、形作るもの。
フォゲットミーノット:その日々を大切に想う思念の、かたまり。
糸賀大亮:判定しましょうか。
フォゲットミーノット:そうですね。日常から。
乾咲フラン:援護しま~す

糸賀大亮:2D6+2>=7 (判定:待つ)
BloodMoon : (2D6+2>=7) → 2[1,1]+2 → 4 → ファンブル(【余裕】が 0 に)

忽亡ゆかり:こんなことある?
糸賀大亮:もうだめ
フォゲットミーノット:ひひひひひひひ
夜高ミツル:ギャハハ

フォゲットミーノット:BRT
BloodMoon : 身体部位決定表(7) → 《攻撃したキャラクターの任意》

糸賀大亮:えーーーん
フォゲットミーノット:ヒーヒヒヒヒヒヒヒヒ
フォゲットミーノット:しかもフラン大亮ダブル恐慌。
糸賀大亮:勘弁してくれ 今日はもうだめだ 帰らせてくれ
フォゲットミーノット:最高!
乾咲フラン:ファア…
糸賀大亮:すまない……本当に……
フォゲットミーノット:まあ……こればっかりは……
乾咲フラン:ヒヒヒ

夜高ミツル:糸賀大亮のテンションが3増加!(テンション:9->12)
夜高ミツル:乾咲フランのテンションが3増加!(テンション:9->12)
夜高ミツル:糸賀大亮は激情を獲得!(激情:0->1)
夜高ミツル:乾咲フランは激情を獲得!(激情:0->1)
夜高ミツル:糸賀大亮の余裕が8減少!(余裕:8->0)
夜高ミツル:糸賀大亮へ1個の部位ダメージ!(部位ダメージ:0->1)

乾咲フラン:もらい恐慌!激情ゲット!
フォゲットミーノット:やったねフランちゃん!
糸賀大亮:ごめん……俺はもうだめだ
フォゲットミーノット:はい。感覚器破壊されてください。
糸賀大亮:俺の正義の一撃~!
フォゲットミーノット:あ
フォゲットミーノット:やっぱやめ
フォゲットミーノット:心臓で。
フォゲットミーノット:心臓にします。
糸賀大亮:正義の一撃IN 腸貫きOUT
フォゲットミーノット:おめでとう おめでとう
糸賀大亮:了解です…………最終話にこんな……

フォゲットミーノット:では、大亮がその白い花に近づこうとした矢先。
真城朔:勿忘草の花畑を掻き分けて、真城朔が飛び出してくる。
真城朔:幼い姿ではない。傷を負った、今の真城朔が。
糸賀大亮:「……!」
真城朔:真城は杭で大亮に打ちかかる。
糸賀大亮:杭を構える、が、あからさまに反応が遅れた。
真城朔:杭を杭で受け止められるが、
真城朔:すぐにそれを手放して、掌底を大亮に胸に叩き込んだ。
真城朔:会心の一撃に、大亮の身体が吹き飛ぶ。
糸賀大亮:「……っぐ」 もろに喰らって、息が詰まる。
糸賀大亮:吹き飛んで、花を散らしながら転がった。
糸賀大亮:「……」花畑に手を突いて、真城を見上げる。
フォゲットミーノット:いつしか長い長い花畑も消え失せて。
フォゲットミーノット:幻も今は見えなくなり、
フォゲットミーノット:吸血鬼と化した女と、
真城朔:その吸血鬼への助力を決めた半吸血鬼が、そこに立っている。
真城朔:「…………」
糸賀大亮:すべては失われた。もう戻っては来ない。
真城朔:そのことを真城朔も知っている。
糸賀大亮:それでもなお、吸血鬼の中に大切に残るあの光景を、この息子はどう思っているのだろう。
糸賀大亮:息をついて、立ち上がる。
真城朔:「……分かった」
真城朔:「そんなにあんたらが、許したいって」
真城朔:「俺に生きていていいって、言うんなら」
真城朔:「――それを、許せなくさせてやるよ」
真城朔:吐き捨てると、
真城朔:真城朔の姿が消える。
フォゲットミーノット:青い花弁を残して、花畑から真城がいなくなる。
夜高ミツル:「っ、何を……!」
夜高ミツル:追いすがろうとするが、その手が届く前に真城の姿はかき消える。
乾咲フラン:「マシロ……!」
糸賀大亮:背筋に冷えたものが走った。
糸賀大亮:いやな想像が、駆け巡る。……いやな想像が。
忽亡ゆかり:「っ……何する気だ?」

行動:フォゲットミーノット 2nd

GM:お世辞にも広くもなければ、片付けもろくにされていないアパートの一室。
GM:その中でいっとういい場所に飾られた薄紫のハーバリウムが光にきらめいている。

皆川彩花:皆川彩花はベッドに転がって、適当に抜き出した本をぼんやりと読んでいた。
皆川彩花:恐らく大学の教科書とか、そういうやつだ。よく分からないなりに文字を追っている。
皆川彩花:やや行儀悪く、足をぱたぱたと揺らしながら。
皆川彩花:勝手に出したミネラルウォーターの入ったグラスがテーブルに置かれている。
皆川彩花:突然に響いた大きな衝撃に、そのグラスが倒れた。
皆川彩花:「わっ」
皆川彩花:「えっ、え?」
皆川彩花:彩花は顔を上げて、それを見る。
皆川彩花:鍵をかけられていた筈の扉が力任せにこじ開けられている。
皆川彩花:ぽっかりと口を覗かせる夜闇の黒を背に、
真城朔:その場に立って自分を見つめる少年の顔を、
皆川彩花:血に濡れた真城朔の姿を、彩花は瞳に捉えて瞬いた。

夜高ミツル:幸福破壊、本当に久しぶりだもんな……
糸賀大亮:幸福破壊されるの初めてだからマジで……純粋な恐怖を感じている
乾咲フラン:そういえば幸福だな…背徳じゃないな…
夜高ミツル:幸福破壊 マジで 嫌
糸賀大亮:はいとくじゃないんですよお
糸賀大亮:えーん

皆川彩花:真城朔の姿を見て、彩花は何度も瞬きを繰り返す。
皆川彩花:それからやがてふにゃりと眉を下げると、
皆川彩花:「さっくん」
皆川彩花:「また怪我してる」
皆川彩花:「お母さん、心配するよ?」
皆川彩花:表情を緩めてそう告げて、首を傾げた。
真城朔:「…………」
真城朔:真城は答えず、アパートの部屋に上がる。
真城朔:土足のままにカーペットを踏みにじり、血を落としながら、彩花へと近付く。
皆川彩花:逃げもしない。ベッドに腰掛け、スカートの裾を直し、膝を揃えて。
皆川彩花:近付く真城を見つめている。
皆川彩花:「……心配、してるよ」
皆川彩花:「お母さん」
真城朔:「違う」
皆川彩花:「?」
真城朔:「……考えたら、ダメだろ」
真城朔:「そういうの……」
真城朔:首を傾げた彩花の前で、真城は足を止める。
真城朔:手を伸ばす。その襟を掴んで引っ張って、
真城朔:彩花の細い首を露わにする。
皆川彩花:なすがままに真城を見上げている。
皆川彩花:「さっくんはさ」
皆川彩花:「あの人がお母さんだって、認められない?」
皆川彩花:首を傾ぐ。
真城朔:「逆だ」
真城朔:即座に否定する。
真城朔:「俺が」
真城朔:「俺なんかが、あの人の、…………」
真城朔:首を振る。
真城朔:息をついて、彩花の身体を引き寄せた。
真城朔:大きく口を開く。彩花の首筋へと牙を寄せて、
真城朔:食らいつく。
皆川彩花:「う、……っ」
皆川彩花:上がりかけた悲鳴を押し殺す。
皆川彩花:首に食らいつかれ、ぎくりと背を強張らせて、真城の肩を掴む。
皆川彩花:血を啜られる音。
皆川彩花:静かなアパートに、奇妙に生々しく響いて、
皆川彩花:吐息に微かな苦痛の音を混ぜながら耐える彩花の顔色が、青褪めていく。
皆川彩花:たやすく手折られうる花が半吸血鬼の手の中に、
皆川彩花:けれどやがて、
真城朔:「――――」
真城朔:「彩花、……?」
真城朔:真城は訝しげに口を離す。
真城朔:襟首を掴んだままに彩花を見下ろして、
真城朔:唇をその血で彩って。
皆川彩花:「……え、へへ」
皆川彩花:笑った。
皆川彩花:顔色は蒼白、啜られた傷を手のひらで押さえながら、いたずらっぽく笑ってみせる。

皆川彩花:「あ、のね」
皆川彩花:「もう、なれないんだよ」
皆川彩花:何を、と問い返される前に、
皆川彩花:「今の私は」
皆川彩花:「どうしたって、そんな特別な力を得るようなことは、できないのです」
皆川彩花:「魔女に会っても、願っても、プルサティラになることはないし」
皆川彩花:「吸血鬼にだって、無理なんだよ」
皆川彩花:「大亮さんに守ってもらわなきゃ、生きていけない彩花なんだから」
真城朔:「…………」
皆川彩花:「残念でした!」
皆川彩花:得たりと笑みを深めてみせる。
真城朔:「……それじゃ」
真城朔:「それじゃあ」
真城朔:彩花から手を放す。
真城朔:行き場を失って彷徨った手が、しかしすぐにその肩を掴んで、
皆川彩花:振り解いた彩花の方から、真城に抱きつく。
皆川彩花:その背に手を回して、
皆川彩花:穏やかに囁いてみせる。
皆川彩花:「さっくん」
皆川彩花:子どもをあやすような、柔らかな声音だった。
皆川彩花:「さっくんは、こうしなきゃだめだもんね」
皆川彩花:「私が――私は、大亮さんのために戻ってきた」
皆川彩花:「大亮さんのための彩花でしかないけど」
皆川彩花:「でも、私がこうして生きているのが、嬉しいんでしょう?」
真城朔:「……違う」
皆川彩花:「嬉しいから」
皆川彩花:「さっくんにとっては、嬉しくて、大切だから」
皆川彩花:「だから、さっくんは壊さなきゃならないよね」
真城朔:「…………」
皆川彩花:とん、とん、と背中を叩きながら。
皆川彩花:「もう魔女になれなくて、ごめんね」
皆川彩花:「だから、さっくんが私を壊すなら――」
皆川彩花:「っ」
皆川彩花:突き飛ばされる。
皆川彩花:突き飛ばされて、ベッドに沈んで、
真城朔:その上に真城がのしかかる。
真城朔:手を伸ばして、
真城朔:その首を掴んだ。

真城朔:サバト使用。
真城朔:糸賀大亮の幸福『皆川彩花』を破壊します。

真城朔:手袋に包まれた指が、彩花の首に食い込む。
夜高ミツル:妨害します!!!!
糸賀大亮:援護します
忽亡ゆかり:援護します

真城朔:AST
BloodMoon : ランダム全特技表(2,5) → 頭部5:反応

真城朔:力を込めてその首を、
真城朔:気道を塞いでいく。
夜高ミツル:興奮剤使います
真城朔:この花を手折ることは、あまりにも容易い。
真城朔:目の前の少女の呼吸が細くなっていくのを見ている。
真城朔:ただでさえ悪い顔色がさらに青褪めて。自分のつけた傷から溢れた血が、今もなお指を汚して。
真城朔:それでも彼女は、

皆川彩花:自分を見返して、笑っているのが、見える。
真城朔:視界からそれを追い出すことができない。
真城朔:ただ体重をかけて、力を込める。

夜高ミツル:2D6+6-6>=7 (判定:斬る)
BloodMoon : (2D6+6-6>=7) → 7[3,4]+6-6 → 7 → 成功

夜高ミツル:ふーーーーっ

夜高ミツル:フォゲットミーノットの血量が6減少!(血量:11->5)
夜高ミツル:夜高ミツルのテンションが11増加!(テンション:13->24)
夜高ミツル:糸賀大亮のテンションが3増加!(テンション:12->15)
夜高ミツル:忽亡ゆかりのテンションが3増加!(テンション:23->26)
夜高ミツル:夜高ミツルは激情を獲得!(激情:1->2)

真城朔:呼吸を塞ぐよりも。
真城朔:その頚椎を、へし折ってしまったほうが、早い。
真城朔:それを理解している。
真城朔:している、
真城朔:から、
真城朔:今すぐにでも。
真城朔:自分の力であれば。
夜高ミツル:「……っにやってんだお前!!!」
夜高ミツル:こじ開けられた玄関から部屋の中へと飛び込み
夜高ミツル:その勢いのまま真城に組み付き、彩花の上から引きはがす。
真城朔:引き剥がされる。
真城朔:抵抗はなかった。あっさりとミツルの腕に捕まる。
皆川彩花:「っ――――」
皆川彩花:「けほ、ごほっ、…………っ」
皆川彩花:彩花はベッドでくの字に身体を曲げ、
皆川彩花:喉を押さえて咳き込んでいる。
夜高ミツル:真城を床に押さえつける。
糸賀大亮:息を上げながら、遅れて部屋の中に駆け込んで、
糸賀大亮:光景に絶句して、一瞬立ち尽くし、
糸賀大亮:「…………ッ! 彩花ちゃん!」 悲鳴めいた声を上げて、彩花ちゃんの方へ駆け寄る。
皆川彩花:ぜえぜえと、彩花の喉からは嫌な呼吸音が大亮の耳に届く。
夜高ミツル:「……っお前、バカか! 大切な人をこれ以上殺したくないって言ってただろうが!!」
真城朔:真城はミツルに押さえ込まれたまま呆然と天井を見上げていたが、
糸賀大亮:首筋の傷に目を止めて顔を引きつらせる。手当を……手当だ。
真城朔:その言葉にはたと目を瞬いてから、ミツルをきつく睨み返す。
糸賀大亮:「……すまない、彩花ちゃん。すまない。すまない」
真城朔:「……だから」
真城朔:「だから、だろ!!」
糸賀大亮:謝りながら、応急処置をする。
忽亡ゆかり:「(──やりやがった!)」

忽亡ゆかり:そこに辿り着いて、その光景を見て青ざめる。
忽亡ゆかり:心のどこかでまだ、彼のことを信じていたのだと思う。
忽亡ゆかり:自分の所業に苦しんで、苛まれて、死を望むか、成就を望むかという彼が。
忽亡ゆかり:それでも非情に徹しきれず、多くの穴を残してきた彼が。
忽亡ゆかり:非道の道を歩いてきたとはいえ、その道を歩むことを止める機会を今まさに得ている彼が。
忽亡ゆかり:さすがに今このとき、いたずらに犠牲を増やすことはするまいと。
忽亡ゆかり:「(けど、これは、もう……)」
皆川彩花:力ないままに大亮の処置を受けている。
忽亡ゆかり:「……ダメだ」
忽亡ゆかり:しかし、彼はまごうことなくエネミーで。
忽亡ゆかり:どうしようもなく、吸血鬼のフォロワーであった。
皆川彩花:苦しげに背中を丸めて、必死に肩で呼吸をしながら、
皆川彩花:「……っ、だ、いすけ、さ、…………っ」
忽亡ゆかり:その牙は、最も大事なものにすら届きかねなくて。
皆川彩花:力ない指でその服の裾を掴む。
糸賀大亮:「喋らなくていい、大丈夫だ。大丈夫」
皆川彩花:首を振る。
皆川彩花:「ちが、」
皆川彩花:「ちがうの」
皆川彩花:「さっくん」
糸賀大亮:「……、」
夜高ミツル:「だからって、よりによって……!!」
皆川彩花:苦し紛れの呼吸にその名を呼んで、
真城朔:次の瞬間、真城はミツルの腹を強かに蹴りつける。
夜高ミツル:「……っ!」蹴りつけられ、身体が離される。
真城朔:力任せにミツルの身体を引き剥がすと腕を振り、
フォゲットミーノット:青い勿忘草の花弁を残して、その場から掻き消える。
フォゲットミーノット:あとには狩人たちと、
糸賀大亮:腕の中の彩花を護るように体を強張らせたが、
皆川彩花:身を折って辿々しい呼吸を繰り返す彩花だけが残る。
糸賀大亮:姿が消えたのを見て、歯噛みする。
夜高ミツル:再び捉えようとした時には、既にその姿はなく。
皆川彩花:「は、っ、……はあ、っ」
皆川彩花:「う、――ごほ、ごほっけほっ」
皆川彩花:か細い呼吸の間に苦しげな咳を繰り返してから、
皆川彩花:やがてやっと、どうにか、意識した深呼吸に安定する。
皆川彩花:「……あれ、は」
糸賀大亮:「…………」
皆川彩花:なんとか笑顔を作って大亮を見上げようとして、
皆川彩花:それがすぐに崩れる。
皆川彩花:「あれは――さっくん、は」

夜高ミツル:大亮の後ろから、心配げに彩花を見やる。
皆川彩花:「…………」
皆川彩花:細い首には牙と指の痕。
夜高ミツル:……その痛々しい傷に眉根を寄せる。
乾咲フラン:やや遅れて硬質な足音が部屋にやってくる――部屋を覗き込み、状況を察して顔を歪めた。
糸賀大亮:「すまない」
糸賀大亮:「……分かっていたんだ、なのに、間に合わなかった」
皆川彩花:「…………」
皆川彩花:「わたし、も」
皆川彩花:「私も、わかってた、から」
皆川彩花:「わかってたの」
糸賀大亮:「ああ」
皆川彩花:大亮の胸に額を寄せる。
皆川彩花:「わかってるの――」
糸賀大亮:態勢が辛くならないように、頭の後ろを支える。
皆川彩花:少し喋るたびに、深呼吸を繰り返している。

乾咲フラン:大亮さんがすまないロボになっちゃった
糸賀大亮:謝るしかない
糸賀大亮:間に合わなかったから……

皆川彩花:頭を支えられ、
皆川彩花:フランを見て、ゆかりを見て、
皆川彩花:ミツルを見た。
乾咲フラン:「……」彩花を抱きしめる大亮の様子を見て口を噤む。これは真城を生かそうとした時点で予測できた結果だった。
糸賀大亮:何せ、吸血された上に首を絞められている。すぐにでも病院に連れて行きたい、のだが。
夜高ミツル:「…………」目が合う。自分の選択の結果、傷つけられた少女と。
皆川彩花:「だいじょうぶだよ」大亮に身体を預けたまま、笑顔を作る。
皆川彩花:「さっくん」
皆川彩花:「殺せなかった、もん」
糸賀大亮:「……ああ」
皆川彩花:「……そうしなきゃ、だめだったのにね」
糸賀大亮:彩花の首に残る指の痕を見れば、分かることだ。
糸賀大亮:ドアを力づくで壊すような奴が、どうしてわざわざゆっくり首を絞めて殺そうとする?
夜高ミツル:……彩花から引き離したときにも、抵抗はなかった。
糸賀大亮:「何が、だからこそだ……」
皆川彩花:「ばかだよね」
皆川彩花:「ばかな、さっくん」
皆川彩花:「……やっぱり」
皆川彩花:「殺してあげなきゃ、だめだと思う?」
皆川彩花:それは、この場にいる狩人全員に向けられた問い。
糸賀大亮:「いいや」
糸賀大亮:即座に、首を横に振った。
夜高ミツル:……首を振る。
乾咲フラン:「それをこの状況で聞ける君は……根性が座っているな。」首を横に振りながら。
忽亡ゆかり:「…………………」
糸賀大亮:怒りに軋むゆかりの表情を見つめる。
皆川彩花:「えへへへ」
皆川彩花:フランには笑い返してみせたが、
忽亡ゆかり:「……、ごめん、私は無理だ」
忽亡ゆかり:彩花を殺せなかったのは、あくまで結果論。
忽亡ゆかり:真城をよく知る彩花の言とて、希望的な観測であることに変わりない。
忽亡ゆかり:いや、本当に殺す気がなくて、これがただの警告だったとしても。
忽亡ゆかり:これを示唆するということの意味は、計り知れないほどに大きくて。
皆川彩花:ゆかりを見上げて、表情を曇らせる。
忽亡ゆかり:この戦いを、ゆかりにとって、仲間へと義理を通す戦いから、自分の信念を貫くための戦いへと変えるには十分だった。
忽亡ゆかり:「あのフォロワーを、放置しておくわけにはいかない」
糸賀大亮:「……」
皆川彩花:「……ね」
皆川彩花:「そうなっちゃう、よね」
夜高ミツル:「…………」自分の気持ちは変わらない、一方で。ゆかりがそう言うことは当たり前で、正しくて。
糸賀大亮:「そうだな」
皆川彩花:ゆかりの言葉に頷いてから、ミツルを見る。
皆川彩花:であればお前はどうするのかと、
皆川彩花:その瞳が問うていた。
皆川彩花:プルサティラの瞳ではない。皆川彩花の瞳が、ミツルを見つめている。
夜高ミツル:「…………忽亡さんがそう思うことは、俺には止められないです」
夜高ミツル:「……でも、俺はまだあいつを止められると思ってるし、諦められません」
忽亡ゆかり:「クラスメイトを殺したくないのは……当たり前の気持ちだ」
忽亡ゆかり:「でも、それと天秤にかけられて、犠牲になる側はたまったもんじゃない」
夜高ミツル:真城は彩花を殺せなかった。止めることができた。
夜高ミツル:しかし、また同じことを繰り返さないとは限らない。……それを、再び止められるとも。
糸賀大亮:いったん彩花ちゃんをベッドに横たえて、ミネラルウォーター出すか。
皆川彩花:横たえられます。
糸賀大亮:血は補填できないけど、水分補給はした方がいい。湯も沸かして、お茶も入れる。
糸賀大亮:「最初から、真城がこういうことをしてきうるのは分かっていた」
皆川彩花:頷いている。
糸賀大亮:「夜高を刺したんだ、彩花ちゃんを傷つけるぐらいのことはする」
夜高ミツル:「…………分かってます。だから、次は躊躇いません」
糸賀大亮:「そもそも、その前から、あいつは人間をモンスターにしていた」
夜高ミツル:「……殺すつもりはなくても、殺す気でいかないとあいつは止まらない」
糸賀大亮:…………ここにそれを引き継いで血戒を完成させた魔女の記憶を引き継いでいる子もいるが、それはそれとして。
夜高ミツル:「……俺はあいつを生かしたいけど、あいつにこれ以上人を殺させたくもないです」
忽亡ゆかり:「…………」
皆川彩花:ミネラルウォーターを飲んでいる。
皆川彩花:「……ゆかりさん」
忽亡ゆかり:「……………なに、彩花ちゃん」
皆川彩花:「納得できないなら、無理にしなくてもいいよ」
皆川彩花:「ううん」
皆川彩花:首を振る。
皆川彩花:「無理にしちゃ、だめなの」
皆川彩花:「だって」
皆川彩花:「ここでゆかりさんを説得できないんなら、ミツルさん、その程度だもん」
皆川彩花:言い切って、またグラスに口をつけた。

乾咲フラン:死にかけてなおミツルを詰める彩花ちゃん
夜高ミツル:切れ味が変わらない彩花ちゃん……

忽亡ゆかり:「うん……」
忽亡ゆかり:「……別に、彼が憎くて、こう言ってるわけじゃないんだ」
皆川彩花:「ね」
忽亡ゆかり:「これは復讐心じゃなくて、ハンターとしての私の初志の話」
忽亡ゆかり:「私は弟を守るために戦ってる。そこだけは、絶対に譲れないから」
夜高ミツル:「……はい」
忽亡ゆかり:「だから、彼がフォロワーとして立ちふさがるなら、絶対に手は抜けない」
忽亡ゆかり:「無力化は、絶対だ。それで生け捕りにできたなら、先のことは、そこから考える」
忽亡ゆかり:「……でも、彼がいまのまんまなら、私は彼とは共存できないよ」
糸賀大亮:「……」
糸賀大亮:えーと、驚いたような顔になった。
夜高ミツル:……頷く。
糸賀大亮:「……譲歩してくれるんだな」
忽亡ゆかり:「……彼のことは憎いけど」
忽亡ゆかり:「正直、恨みを晴らすだけなら、彼の親を目の前で殺して彼に生き地獄を味わってもらうほうが、よっぽど復讐っぽい。だろ?」
糸賀大亮:「それは、そうだ」
糸賀大亮:「あいつは、自分が死ぬのが正しい状態だと言っていたからな」
皆川彩花:しゅん……
糸賀大亮:「人をモンスターにして、屍を積み上げて、フラン一人にも相談できなかった奴が」
糸賀大亮:「最後にしがみついた正しさだ」
糸賀大亮:嘆息して、ミツルの方を見る。
夜高ミツル:「……あいつを言葉だけで止められるなんて、もう考えません」
乾咲フラン:「うん……」
糸賀大亮:「だが、お前には真城を助けてもらう」
糸賀大亮:「……そこでまた、忽亡さん。あんたの本意には合わないかも知れないな」
忽亡ゆかり:「いいよ」
忽亡ゆかり:「戦いの弾みで死ぬことだって十分ありえる。だから別に譲歩ってほどでもない」
忽亡ゆかり:「運が良ければ生きてるだろう、程度だ。私は彼を守る気はないし、致命傷を狙うから……」
忽亡ゆかり:「……他のみんなが、うまいこと彼を引き受けてくれ」
夜高ミツル:「……はい」頷く。
乾咲フラン:「わかった。」
夜高ミツル:「……とにかく、あいつがこれ以上バカなことできないように」
夜高ミツル:「次で絶対に止める」
糸賀大亮:「ああ」
皆川彩花:「…………」
糸賀大亮:「…………」
皆川彩花:浮かない顔で、ちびちびとミネラルウォーターを飲んでいます。
糸賀大亮:「……ひとまず、病院に連れていく」
乾咲フラン:「そうだな、そのほうがいいだろう。」破壊されたドアを見ながら。
糸賀大亮:盗まれるようなものがない家でよかったな…
皆川彩花:「……だいじょうぶだよ?」と本人は言うものの。
夜高ミツル:明らかに大丈夫じゃないよな……。
糸賀大亮:「起きているのも辛いだろう。安全に眠れる場所の方がいい」
皆川彩花:「んー……」しょぼしょぼしながらも頷いた。
忽亡ゆかり:「君の大丈夫、信用できないな……」ダメな状態に慣れすぎじゃないか?
皆川彩花:「そんなあ」
皆川彩花:「さっくんよか、相当ましだと思うんだけど……」
糸賀大亮:問題なさそうなら抱えて運びます。
糸賀大亮:「それは比較対象が間違っている」
皆川彩花:抱えられます。
夜高ミツル:うんうん……
乾咲フラン:「うん……」大亮と彩花同時に同意。
皆川彩花:軽い身体。大亮に身を預けて。
皆川彩花:「大亮さん」
糸賀大亮:「ああ」
皆川彩花:「……大亮さんの私なのに」
皆川彩花:「さっくんに抵抗しなくて、ごめんね」

夜高ミツル:すごいセリフだ…………
夜高ミツル:びっくりした
乾咲フラン:スゴイセリフだ…
皆川彩花:乙女です。

糸賀大亮:「いいや」
皆川彩花:胸に頬を寄せてしょんぼりとしている。
乾咲フラン:二人の方を見ている。
乾咲フラン:「……」
糸賀大亮:「ちゃんと護れなかった。……生きていてくれて、よかった」
皆川彩花:「ん」
皆川彩花:「来てくれて、ありがとうね」
糸賀大亮:「……ああ」
皆川彩花:「あとミツルさんはもっと形振り構わない感じで必死になったほうがいいと思う……」
皆川彩花:とかぽそぽそ言ってます。
糸賀大亮:夜高を見ます。
夜高ミツル:「……はい」
糸賀大亮:「夜高」
糸賀大亮:「俺の言う〈助けろ〉は、命の話じゃない」
夜高ミツル:大亮を見る。
糸賀大亮:「……分かってると思うが」
夜高ミツル:「……命だけ助けたって意味ない。あいつの気持ちを変えられないと」
糸賀大亮:「だからそれは……」
糸賀大亮:「あいつの弱いところを突いて、説得しろって話じゃない」
糸賀大亮:「……たぶんな」
糸賀大亮:と、言うだけ言って踵を返します。
夜高ミツル:「…………はい」

GM:第一サイクルがこれにて終了。
GM:EZ DO DANCE EZ DO DANCE 1サイクル目終了時点で狩人のテンションが24/15/12/26になるのを見てる
夜高ミツル:テンションが干上がっちゃうよ~~~
GM:はい、では
フォゲットミーノット:「勿忘草の香」。

フォゲットミーノット:AST
BloodMoon : ランダム全特技表(4,6) → 腕部6:撃つ

フォゲットミーノット:全員撃つから判定を。失敗したらフォゲットミーノットへの関係が1増加します。

夜高ミツル:2D6>=7 (判定:斬る)
BloodMoon : (2D6>=7) → 5[1,4] → 5 → 失敗

乾咲フラン:2D6>=7 (判定:斬る)
BloodMoon : (2D6>=7) → 7[3,4] → 7 → 成功

糸賀大亮:2D6>=8 (判定:殴る)
BloodMoon : (2D6>=8) → 7[2,5] → 7 → 失敗

忽亡ゆかり:2D6>=7 (判定:刺す)
BloodMoon : (2D6>=7) → 6[2,4] → 6 → 失敗

フォゲットミーノット:はい。
乾咲フラン:みんな…
フォゲットミーノット:ではフランさん以外、フォゲットミーノットへの関係を1延ばしてください。
フォゲットミーノット:フランさんだけ成功してえらいね?好きな女に惑わされないね?

フォゲットミーノット:街全体に広がる勿忘草の花畑。
フォゲットミーノット:その上を行くたび、歩くたび、
フォゲットミーノット:どうしてか、どうしても、心惹かれるものを見出してしまう。
フォゲットミーノット:それは幼い頃見た夢だとか。
フォゲットミーノット:随分前に別れた、懐かしい友達だとか。
フォゲットミーノット:そういった、どうしても、心を張り詰め続けることを許されないものたちだ。
フォゲットミーノット:人間であるのならば。大切なものを抱く狩人であるならば。
フォゲットミーノット:切り捨ててしまうのが、難しいものたちだった。