『Salsa de la Muerte』前日譚:開始前かけひき
GM
ショチが水の入った木製のジョッキを置く。ジョッキの中身はうっすらと濁り、チリが浮いている。
GM
明日、この村を発つことになった。次の村へと向かうには、亡者の出没する山岳地帯を抜けなければいけない。
GM
救世主一行は、亡者に悩まされていた末裔たちから歓待を受けた。
GM
末裔たちが提供してくれた宿は悪くなかった。食事も悪くなかった。しかし水は飲めたものではなかった。
GM
なみなみ注がれたコップが部屋に置かれる。皆にショチは1シリング硬貨を見せた。
GM
硬貨を1枚、水の中へと落とす。わずかに水面が揺れた。
ショチ
「順番にコインを入れていく。こぼした奴の負けだ!負けた奴は恥ずかしい秘密を告白しろ!」
ヨロトル
なんか……自然……してくるからな! 露呈!
陽向 レンジ
アイドルは未来に生きるからね 過去とかわかんないね
ヨロトル
救世主の心の疵は異常性とトラウマに大別されると言われ……
ヨロトル
「まあ、あんま深刻に考えないやつだよな」
陽向 レンジ
「楽しみだな~、みんなどんな恥ずかしいこと披露してくれるんだろう?」
ヨロトル
「俺はサヨのそういう情動がどうなってるのかが気になる」
陽向 レンジ
「何が恥ずかしいに分類されるかっていうね」
宮鳴 サヨ
「ボクはただ歌(ウタ)を歌(ウタ)うだけの機械(キカイ)ですので」
ショチ
「絶対こいつは何か持ってるだろ。面白いネタ」
GM
ショチは戦いの前日など、こうして仲間を巻き込んで遊びたがる。緊張を紛らわすための儀式のようなものだ。
陽向 レンジ
「ヨロトルとショチはなんかこう……全然べらべら喋りそうで、負かし甲斐がないような気がするね」
宮鳴 サヨ
「それよりも、シリング硬貨が潰れるときにどんな音楽が奏でられるか、ボクは気になります」
ヨロトル
こういう情動から出てくる恥ずかしいがなんなんだって話なんだよな。
ヨロトル
「壊れたら使えなくなるからなあ」シンプル摂理。
ショチ
「……そうだなあ。言っててオレも特に負けたときに話す事考えてねえんだよな。まあ、なんか出てくるだろ」
宮鳴 サヨ
用法と用量を守って、正しく破壊しましょう
ショチ
「こいつ、黒歴史を告白してもウソだったかホントだったかわかんない感じにしやがった」
宮鳴 サヨ
「芸術の機械として、ポジティブな感情を示します」
陽向 レンジ
「まあ、そういう催しでもいいか……」
陽向 レンジ
あるやつは話せ、ないやつは恥ずかしいことをしろ。
ショチ
「よし、その案は採用だ。面白い感じになってきた!」
ショチ
「コインは……ん~……足りるな。全部入れたら確実にこぼれるぐらいの量はありそうだ」
ショチ
1d6+1 (1D6+1) > 6[6]+1 > 7
陽向 レンジ
1d 才覚0でーす (1D6) > 6
ヨロトル
1d6+3 (1D6+3) > 5[5]+3 > 8
ショチ
「うん、いい声だ!ヨロトル、お前からやれ!」
陽向 レンジ
「どうだろうな~、一巡してからが勝負じゃない?」
陽向 レンジ
いつも世話になっています オレが攻撃しないばかりに……
かけひき ラウンド1
ヨロトル
陽向 レンジ
ショチ
宮鳴 サヨ
ヨロトル
「しかしまー、俺はこんなんではあるけど」
ヨロトル
こんなん、で自分の胸元を指差します。くり抜かれた心臓に赤く染まった胸元を。
ヨロトル
「水とかないとキツいのは二人と一緒だけどさ」
ヨロトル
「サヨは結構そういうのから解き放たれてるの、いいよな~」
ヨロトル
2d6+2=>7 判定(+脅威度) (2D6+2>=7) > 6[4,2]+2 > 8 > 成功
宮鳴 サヨ
「別に、水のたぐいが完全に不要というわけでもありませんが……」
宮鳴 サヨ
「あなたたちのような飢えや乾きの感覚に共感することができないのは確かですね」
ヨロトル
「排熱機構とかメンテナンスがどうとかって感じだっけ?」
[ 宮鳴 サヨ ] 情緒 : 0 → 1
ヨロトル
「まあでも、こういう水でも結構使えんじゃん」
ヨロトル
ジョッキを軽くつっつき。こぼれない程度に。
ヨロトル
まだ初手なのでちょっとくらい揺れてても大丈夫です。
宮鳴 サヨ
「デリカシーというものを考えてほしいものですね!」
ヨロトル
笑いながらコインをジョッキに放りました。
ショチ
水に硬貨を落とす。まだ零れ落ちる様子はない。
ヨロトル
「二周三周くらいは狙っていきたいところ」
陽向 レンジ
「ただ、一枚落としてこのぐらいかさが増すってことは……」
陽向 レンジ
「一巡してから……ショチの手番あたりでキツくなるんじゃない?」
宮鳴 サヨ
じっと水面の上昇を伺いながら、決壊は破壊に入るだろうか……と考えている。
ヨロトル
「言い出しっぺが恥ずかしくなるのが一番面白いぞ」
陽向 レンジ
「オレは恥ずかしい生涯を送ってきたから話には事欠かないけど~、ショチは負けたら何してくれるの?」
陽向 レンジ
*d8でショチにアピールしちゃおうかな
ショチ
2d6+2=>7 判定(+脅威度) (2D6+2>=7) > 11[6,5]+2 > 13 > 成功
陽向 レンジ
ハプニング起きない最高の目を狙われた?
陽向 レンジ
2d+2>=13 出ろ……! (2D6+2>=13) > 3[1,2]+2 > 5 > 失敗
陽向 レンジ
「ええ、べ、べつに……? ルールはオレが言い出したワケじゃないし……?」
ショチ
「ふうん?リクエストくれたら応じてやるぜ?」
陽向 レンジ
「結構です結構です!ほら、入れるから!ぽちゃーん!」
ショチ
「こういう盤外戦もアリってわけだ!楽しくなってきやがった!」
陽向 レンジ
「次次!! でも負けたときホント覚えてろよ!」
[ 陽向 レンジ ] 情緒 : 0 → 1
宮鳴 サヨ
金属の関節パーツをきしませながらコインを運ぶ。
宮鳴 サヨ
「ヨロトルは心臓がなくて不便だとは感じたことがないのですか?」
宮鳴 サヨ
「人間は心臓がないと生きていけないとデータにありますが……」
ヨロトル
「まあ、普通に考えたら不便なはずなんだよな」
陽向 レンジ
「『心臓がドキドキする』みたいなときどうなってるのかは気になるな」
ヨロトル
「何故か血流は巡ってるんだけど、鼓動は感じないんだよな」
ヨロトル
「いいもの見たらテンションはあがるぜ!」
ヨロトル
「誰かの恥ずかしい姿とか見たらあがるかも」
宮鳴 サヨ
「ボクも心臓はないので、実はヨロトルはボクに近いのかも知れませんね」
ヨロトル
2d6+2=>7 判定(+脅威度) (2D6+2>=7) > 3[1,2]+2 > 5 > 失敗
宮鳴 サヨ
2d6+2=>7 判定(+脅威度) (2D6+2>=7) > 9[4,5]+2 > 11 > 成功
[ ヨロトル ] 情緒 : 0 → 2
ヨロトル
「パフォーマンス落ちるだけで、多分それだけじゃ死なねえしな」
ヨロトル
まあ堕落の国でパフォーマンス落ちるのヤバいけどな!
宮鳴 サヨ
「心臓がある、心臓がないの二種類に救世主は大別できるのかも知れません」
ヨロトル
「アリナシ論使えば大体のものは半分だぞ」
ショチ
「その分類だと、心臓がある方が不利みたいな話に持ってかれてねえか?」
ヨロトル
「心臓があると心臓を抜かれて死ぬから不利」
宮鳴 サヨ
「ボクはアリナシ論をポジティブに思っています。ゼロと1しかわからないため……」
陽向 レンジ
「まあ実際ね、鼓動ってかなり引っ張られるし……」
ヨロトル
「鼓動に訴えて引っ張り回すのがレンジのやり方だもんな~」
宮鳴 サヨ
「みなさんもどうですか? ここで一度心臓を破壊してみるというのは……」
陽向 レンジ
どきどきばくばくして動けないことままあり。
宮鳴 サヨ
「嫌ですか? ハートブレイクな熱いビートを刻めるかもしれないのに?」
ヨロトル
「もうちょっとコイン集まってからの方がいいんじゃないか? 試すにしても」
ショチ
「ハートブレイクはそういう意味じゃねえんだよ」
ヨロトル
「堕落の国落ちる前って、心臓なくて生きてるの俺くらいだったからさ」
ヨロトル
「そりゃまあ当然のこと、仲間なんていねえし」
ヨロトル
「そこでサヨと近いってのは、結構嬉しいかもな!」
宮鳴 サヨ
「ヨロトルが嬉しいと、ボクもポジティブに感じます」
宮鳴 サヨ
パフォーマンスが上がるのはいいことです。
ヨロトル
「誰かの恥ずかしいとこ見てもっと嬉しくなるか」
陽向 レンジ
「それはな~、案外ヨロトルが負けるんじゃないの」
ヨロトル
「何すればいいんだ? まあなってからみんなで考えるか」
ヨロトル
*この状況アピールより誘い受けのが要る 捨てなしで
かけひき ラウンド2
ヨロトル
ショチ
陽向 レンジ
宮鳴 サヨ
ヨロトル
「恥ずかしいこと……恥ずかしいこと、な~」
陽向 レンジ
長命の価値観、だいぶ分からないだろうな
ショチ
「人生長いと覚えておくのも大変そうだよな」
ヨロトル
「ずーっと牢の中で転がってた時期とかもあったから」
ヨロトル
「意外と脳容量食ってねえ期間も多いけど」
ヨロトル
「なんかこう……死なないとなると何されても別にって感じになっちゃってなあ」
陽向 レンジ
「そりゃ難しいお題になっちゃったもんだな」
陽向 レンジ
「確かに、今まで恥じらってるところ見たことないし」
宮鳴 サヨ
「されたことで恥ずかしいことがなくても、したことに恥ずかしい思い出はないのでしょうか?」
ヨロトル
「心臓なくなってからはあんまり能動的に生きてなかったから……」
ヨロトル
「頼まれてやることとか、引き受けることとかは、まあ、あったけど」
ヨロトル
「どうせ死なないと思うと、嫌なことは断れるだろ?」
ショチ
「案外、この世界に来てからが一番人生で濃厚な時間ってか?」
陽向 レンジ
「30日刻みでヤバいことになるもんな」
ショチ
「いや……青春なのか……?どうなの?ヨロトル」
陽向 レンジ
マジ笑ってらんない、でも笑うしかない。
ショチ
「そろそろヤバくなってきたなあ。次あたりで死ぬんじゃねえの?」
陽向 レンジ
「いやー、次が峠かもな。次って誰?」
ショチ
*hA距離を測り、d9でアピール……>お前だレンジ!
陽向 レンジ
2d+2>=7 高出目祈願!!! (2D6+2>=7) > 8[6,2]+2 > 10 > 成功
ショチ
2d6+2+1=>10 判定(+脅威度) (2D6+2+1>=10) > 6[5,1]+2+1 > 9 > 失敗
陽向 レンジ
「よし……よし、いける、いけそうな気がしてきた……」
ショチ
「どんな恥ずかしい事して見せてくれるんだ~?」
ショチ
「リクエストは受け付けてる?楽しみだなあ!」
ヨロトル
「バリエーション豊かな恥が期待されるもんな!」
陽向 レンジ
そっ……と、コインを沈めていく。揺れる水面、滴る汗、
しかし水はこぼれない!
ショチ
「オイふざけんな!負けるところだろ今のは!」
陽向 レンジ
「知ってるか? アイドルは負けないんだ!」
ヨロトル
「そもそも戦う職業じゃないって聞いた気がする」
陽向 レンジ
「でも今回ばかりは別みたいだなあ~?」
ヨロトル
「恥ずかし大王は俺たちだったかもしれん」
宮鳴 サヨ
「限界に張り詰めてからの破壊こそ美しい……そういうことですか?」
ショチ
「見てやがれ!また次にお前の手番が回ってくる!その綺麗な顔を地に這いつくばらせてやるよ!」
ヨロトル
「ここでサヨが自爆するのも美しいかも」
したら俺の手番回ってこないし。
[ ショチ ] 情緒 : 0 → 1
陽向 レンジ
「はい、次はサヨだよ。ごめんな限界まで張った水渡して」
陽向 レンジ
「恥を押し付けられてないからな、今のところ」
陽向 レンジ
*でもアピールはしちゃう。d10で。
陽向 レンジ
まだ2になってない奴をな 狙うのじゃ いきます
陽向 レンジ
2d+2>=7 (2D6+2>=7) > 10[5,5]+2 > 12 > 成功
陽向 レンジ
1d ハプニング表 (1D6) > 1
陽向 レンジ
情緒が入り乱れる!自身と自身以外のランダムな対象1人の情緒が入れ替わる。
陽向 レンジ
choice[ヨロトル,サヨ,ショチ] (choice[ヨロトル,サヨ,ショチ]) > サヨ
陽向 レンジ
あ、でもこれなら……たしかハプニングのほうが即適用で
ヨロトル
何も起こらないハプニングを一人で起こす男になった。
陽向 レンジ
そのとき、一瞬水が揺れたが……こぼれはしなかった。
陽向 レンジ
「……コップ渡す最中にこぼれたら、最後に入れた者の負け?」
陽向 レンジ
「そうしよう。というわけでどうぞ、サヨ」
席を譲る。
宮鳴 サヨ
「これがデリカシーのある扱いというものですね」
[ 宮鳴 サヨ ] 情緒 : 1 → 2
宮鳴 サヨ
*とりあえずc2 で距離を測っておきます
宮鳴 サヨ
*すべてを破壊します。それは再生できない。
かけひき ラウンド3
ヨロトル
ショチ
陽向 レンジ
宮鳴 サヨ
ヨロトル
「あんまデリカシー気にしてる方が生きづらいってのはあるんじゃねえの」
ヨロトル
「そもそもデリカシーあるやつが乗る遊びじゃないし」
ヨロトル
「こんな遊び言い出すやつが一番デリカシーない」
宮鳴 サヨ
「生きづらいからといって、気にしなくていいということにはならないのではないですか?」
宮鳴 サヨ
「論理的ではない態度にはネガティブです」
ショチ
「オレの人間性に何か文句があるってか~!?」
ヨロトル
*あるのかな? どうなのかな? s5ショチにアピールです
ショチ
2d6+2=>7 判定(+脅威度) オラッ! (2D6+2>=7) > 7[3,4]+2 > 9 > 成功
ヨロトル
2d6+2=>9 判定(+脅威度) (2D6+2>=9) > 11[5,6]+2 > 13 > 成功
[ ショチ ] 情緒 : 1 → 2
ショチ
「戦い前の緊張を和ませてくれてショチさまありがとうと言え!」
ヨロトル
「割とショチとレンジで空気持ってるもんな~」
ショチ
「んでもって、目の前にはこの……このッ、なみなみ注がれた水だ!何だこれは!」
ヨロトル
溢れたらその時、みたいな態度なので、緊張が薄い。
陽向 レンジ
と言いながら割と緊張する瞬間。次オレなんだよな。ここにきたら。
ショチ
「終わってたまるもんか……!死ぬのはお前だ、レンジ!」
陽向 レンジ
「いやいやいや~~オレ丈夫だし?体幹いいし?死にませんけど?」
宮鳴 サヨ
「どうせ死ぬなら、美しい旋律を奏でてくださいね」
ショチ
*オレの野球生命をこの一投に懸ける!くらえレンジ!h10でアピールです
陽向 レンジ
*誘い受けでキメてやる!!h2!!!!
ショチ
*やってやるよデスマッチだ!d4誘い受け!
陽向 レンジ
マジで!?誘い受けしまくったらどうなんの!?え、え
陽向 レンジ
2d+2>=7 (2D6+2>=7) > 7[6,1]+2 > 9 > 成功
ショチ
2d6+2=>9 判定(+脅威度) (2D6+2>=9) > 8[5,3]+2 > 10 > 成功
陽向 レンジ
2d+2>=10 負けないけど!?!? (2D6+2>=10) > 4[3,1]+2 > 6 > 失敗
ショチ
2d6+2=>7 判定(+脅威度) とどめだ!!! (2D6+2>=7) > 3[1,2]+2 > 5 > 失敗
[ ショチ ] 情緒 : 2 → 3
[ 陽向 レンジ ] 情緒 : 1 → 2
ショチ
既にコップの限界を超え、水の山が張り詰めている。
ショチ
ここにコインを近づける。そーっと、そーっと。
ショチ
「う、うおおおお……まだ……終わらねえ……」
ショチ
「終わってなるものか……ここで終わるのはオレじゃねえ……ッ!」
陽向 レンジ
「オレはショチと同じように今まで裁判で身体を張ってきた……」
陽向 レンジ
「いや、より前に出てたのはオレだと思う……!」
陽向 レンジ
「オレはみんなが窮地に立たされた時、真っ先に庇ってやれる!」
宮鳴 サヨ
「やはり絶望と苦痛こそが、至高の音楽を奏でますね」
陽向 レンジ
「オレはこのメンバーでやってきて正解だったと思ってるよ……」
ヨロトル
「二代目恥ずかし大王の名に恥じない恥を見せてくれるんだろ?」
陽向 レンジ
「初代みたいになってるのはひとまず横に置いておこう」
ヨロトル
サヨを満足させられるのは破壊を伴うやつだろうけど……
ヨロトル
尊厳の破壊って……サヨ的にどうなんだろうな……
ヨロトル
まあ、流れがレンジなので、レンジに委ねます。その方が面白そうだし。
陽向 レンジ
「ぶっちゃけ悔しがる様を見れたからそれで満足なんだけど……」
陽向 レンジ
「そういう告白もやめときなさい!!!」
ヨロトル
「でも変に隠す方が露見したときヤバくないか?」
ヨロトル
「最悪ここでそういうのキメるのが一番恥ずかしいかなって思ってたんだけど……」
ショチ
「レンジへの罰ゲームみたいになってきたな。だんだん余裕が戻ってきたぜ」
陽向 レンジ
「じゃあ……ほら、脱ぐとか脱がないとかじゃなくて」
陽向 レンジ
「出せるかな~、サイリウムとかスポットライトは出せるんだけど」
陽向 レンジ
指を壁の方に向けて、少しだけ心の疵の力を込めると。
陽向 レンジ
現れたのは、ふりふりひらひらのキュートなアイドル衣装。
陽向 レンジ
「可愛いだろ? オレんトコの女の子のアイドルはこういう服着るんだよ」
ヨロトル
「色黒くて赤いのと色白くて青いので好対照かも」
陽向 レンジ
「いいねえ、コンビ組んでさ~、オレのときは7人いたんだよ」
宮鳴 サヨ
「構いませんがボクが着用する場合、衣裳のほうを傷つけてしまう懸念がありますよ」
陽向 レンジ
「多分オレのライフが減るけどこの際よしとしよう」
ショチ
「うおおおお!そういうガラじゃねえんだが!」
ショチ
「ほらもう!肌が白い奴用の色してないかコレ!?」
陽向 レンジ
「そりゃ清純派なんだからそうでしょ」
ヨロトル
「黒いやつは清純じゃないみたいなこと言うなあ」
宮鳴 サヨ
「対立する概念が衝突するのも芸術のいち分野ですよ」
ヨロトル
風紀の乱れを告白したばかりの黒いやつが言ってる。
陽向 レンジ
「白くてポップで可愛くて、当然おさわりはなし、みんなのアイドル☆みたいな」
陽向 レンジ
実際はそういうのこそ……というのはあるんだけど。
ヨロトル
「じゃあこの場ではショチにみんなのアイドル☆になっていただきまして」
ヨロトル
「サヨは恥ずかしくないから罰ゲームなんないだろうし」
宮鳴 サヨ
「これがプロデュースというものなのですね」
陽向 レンジ
出てきたのは対になる青基調のアイドル衣装。
PVで着てそう。着たことない?
陽向 レンジ
あと、サイリウムも出しておきました。
ヨロトル
ショチが着替えてるとこは一応見ないでおいてます。別に見てもいいんだけど……
宮鳴 サヨ
特に躊躇することもなくありがたく袖を通す。関節とかのパーツにひっかかったりしながら……
ヨロトル
女性が着替えている場面からは目をそらした方がいいとされます。
ショチ
「ぜってー似合わねえ。ぜってー似合わねえ。ぜってー似合わねえ!」
ショチ
「おらっ!着替え終わったぞ!好きなだけ見やがれ!!」
ヨロトル
「いや、正直笑い飛ばすつもりだったんだけど……」
陽向 レンジ
「オレちょっと心臓が痛くなっちゃったな……」
ヨロトル
「そりゃサヨは絶対似合うと思ったんだけどな~」
陽向 レンジ
やっといて自滅行為だったかもしれない……
ヨロトル
「あれだよな、本来清純派似合いそうなサヨがラフな感じになってて」
ヨロトル
「普段がああのショチがきっちり着込んでるっつう」
ヨロトル
「コントラスト? ギャップ? みてえな」
宮鳴 サヨ
あんまりよくわかっていない様子で講評を聞いている。
ショチ
「一応褒められてんだな?からかってねえな!?」
宮鳴 サヨ
「なるほど。そういうふうに見えるのですね。参考になります」
ヨロトル
「褒めてる褒めてる、ふたりともマジだよ」
ヨロトル
「ショチに関しては笑い飛ばされるよりこっちのがキツいかもなとは思ってるけど!」
陽向 レンジ
「笑い飛ばしてやれなくてごめんね! かわいいね!」
ショチ
「男どもがよ~。結局こういうのが好きなのかよ」
陽向 レンジ
「たまに違う衣裳があると新鮮でいいよね~ってコト」
陽向 レンジ
「末裔のファン相手にライブしてくれるんでしょ」
宮鳴 サヨ
「せっかくの貴重な機会をコレだけで終わらせてしまうのは、ネガティブですね」
陽向 レンジ
「オレも観客席でサイリウム振ってるからさ~」
ヨロトル
「みんなー! ショチが今から新しい衣装で踊ってくれるってよー!」
ショチ
「レンジてめー意外と余裕あるじゃねーか。耐久テストするか?こっちはだんだん慣れていくんだぜ」
陽向 レンジ
「ふ、あとは後方席に座ればこっちのもの……!」
ヨロトル
ショチと違ってサヨには強いられないので……
宮鳴 サヨ
「ええ。音楽がボクの使命ですから。望まれればいつでも……」
ヨロトル
すわなにごとかと、末裔たちが集まりつつある気配。
ショチ
「おい!ここまでやるレギュレーションだったか!?」
陽向 レンジ
「ここまでやらないと同レベルの罰ゲームにならないからしょうがないでしょ」
ヨロトル
「事前にレギュレーションを明確に定めておかなかったお前の負けだ……」
宮鳴 サヨ
思ったより大きいステージになってきましたね。
ヨロトル
「ここのみんなにはお世話になったんだしさ」
ショチ
「どんどん外堀が固められていく!曲はどうすんだよ曲は!」
ヨロトル
「士気を上げるためのショチさまのありがたい試みだなあ!」
ショチ
「そりゃあつまりアドリブで歌と踊り全部やれって事か!?」
宮鳴 サヨ
「なるほど。ショチはここまで見越していたのですね。ポジティブです」
陽向 レンジ
着席。赤と青のサイリウムを片手ずつ持ってる。
ショチ
「それじゃあお前ら、一曲だけだぞ!本日限定、幻のライブ!」
陽向 レンジ
軽快な音楽がどこからともなく流れてくる。
宮鳴 サヨ
透き通った美しい、しかしどこか不自然な非人間的な声で歌う。
ショチ
先ほどの嫌がりようとは裏腹に、動きは鮮やか、アドリブだというのに詰まる事もなく、狭いステージを動き回る。
陽向 レンジ
アイドルとファンの境界が守られているライブステージは、安寧そのものだ。
今はファンの側に立ってサイリウムを振る。
ショチ
メインボーカルに合わせて、高く伸びる高音を当てる。
ヨロトル
芸術を紡ぐものが守られ、愛され、その才を健やかに発揮するさまを。
宮鳴 サヨ
かつては栄華を誇った、今は砂に沈むだけの国を放浪する冒険者たちを歌う歌。
ショチ
メロディの完璧なシンクロが難しいアドリブだからこそ、ベースの流れに沿って緩急は少な目に。普段の喋り方とは全く違う、透き通るような声が響く。
末裔
この小道具がなんなのかはさっぱりわからないけど、使い方は自然と理解できる。
ショチ
サビへと差し掛かる。機械的な声を引き立てつつ、踊りは自分が主役だ。
ショチ
当然、と言わんばかりに、客席の二人にウインク。
宮鳴 サヨ
滅びゆく国を嘲弄するような、あるいは励ますような、どちらともつかないシニカルな歌詞を、弾むようなメロディに乗せる。
陽向 レンジ
メロディと歌詞に、今の堕落の国を重ねる。
あるいは、救世主たちの未来か。
ショチ
笑顔に汗が滴る。客席へとアピールするように舞う。
ヨロトル
サヨの紡ぐ歌声は自分の耳には馴染みのないものだけれど、これはこれで一つの音楽のかたちと思う。
ヨロトル
自分にとってサヨは、生きとし生けるもののうちに含まれる存在だ。
陽向 レンジ
オレたちは嘲弄されるべき恥さらし共だが。
陽向 レンジ
今はこの歌に対して、前向きな気持ちでいられてる。
ヨロトル
だからこそ、その紡がれる歌声を愛することができる。
ヨロトル
それはこのステージ、この空間を作り上げるすべてに通ずる。
ヨロトル
そのすべての営みを心から愛し、それが守られることを願っている。
宮鳴 サヨ
いくつもの矛盾した、歌の中にだけ存在を許されるゼロと1に分かれないメッセージ。
ショチ
異国の経験に裏打ちされた確かな技術と、付け焼刃のアイドルとしてのパフォーマンス。
ショチ
曲の踊りに合わせてポーズを取り、観客席へと手を振る。
ショチ
救世主の力と、歌と踊りのプロフェッショナルによって奏でられた一夜限りのパフォーマンスは、こうして幕を閉じた。
ショチ
「なんだかんだでスゲー楽しかったな。久しぶりだ、あんなに注目浴びながら踊ったの」
ショチ
末裔たちが戻った後も、ショチは上機嫌だった。
陽向 レンジ
「それはよかった。オレたちも楽しかったし」
ショチ
「次はお前の客席に投げキッスでもしてやろうか」
陽向 レンジ
「いらんいらん、他のファンに向けてくれ!」
陽向 レンジ
ウインクだけでも、こう、あるんだぞ!
ショチ
「次回はそのへんの作法も教えてくださいよ、プロデューサーさんよ~」
宮鳴 サヨ
「次回への意欲がありますね。ポジティブです」
ヨロトル
「そんなコストもかからんし定期的な興行で末裔からの信望を集めるのも悪くないかもな~」
ショチ
「次はレンジがステージに立つか?現役時代が懐かしいだろ?」
陽向 レンジ
「いやー、さっきのように上手くいくかどうか!」
陽向 レンジ
本当はもう少しだけ、具現化することができる。
陽向 レンジ
今回は出さなかったけど、ライブステージそのものを。
陽向 レンジ
けれども皆には伝えていない。
領域を展開して自分だけの世界に閉じこもる、その異能を恥じている。
陽向 レンジ
「ショチのいうとおりプロデューサーでやっていくかな~」
ヨロトル
「まあ、やらせたかったら次はショチが勝つってことで」
ショチ
「今度はヨロトルを立たせてやってくれよ。男側のパフォーマンスの方がもっと詳しいんだろ?」
陽向 レンジ
「素人かどうかはともかく、ファンサービスの才はあるじゃん」
陽向 レンジ
一生サービスしてきたようなもんだし……
ショチ
「贄とかやるときにそのへんの作法叩きこまれたりしなかったか?オレはあったんだが」
宮鳴 サヨ
「大切なのはハートですよ。これはジョークですが……」
ヨロトル
「ってか、儀式で踊るの、むしろ生贄以外だったからな」
ヨロトル
「満を持してなったらなんか全部わやになった!」
ヨロトル
「試すぶんにはいいけど、ハードルはたけえな~」
ヨロトル
「俺はサヨの恥をこそ改めて暴きたい気がするが……」
陽向 レンジ
「もちろん、やることになったら全力で用意するからさあ」
ヨロトル
俺視点では今回一番恥を晒してないからな……
ショチ
「次回は、新しい街に着いてからだな。距離自体は近いらしいし、水もそこで補充しとかねーとな」
陽向 レンジ
「そうだね。もう少しだけ険しい道が続くけど、頑張っていこう」
ショチ
「救世主が成ったタイプの奴らしいって噂は聞いた。どこまで信用できるかは分からんが」
陽向 レンジ
救世主が成ったタイプは、ほかの亡者より一回り強いんだったな……
ヨロトル
とはいえ迂回もできない。やっていくしかない。
陽向 レンジ
コインが出てくる可能性も高い。ハイリスクハイリターンだ。
ヨロトル
リターンがあるだけマシという説は……ある!
ヨロトル
「まあ、じゃあ、次のステージを目指してってことで」
GM
明日の朝、出立する。行商人が荷車に乗せてくれる手筈になっている。交渉するまでもなく、あちらから頼み込んでくる形でそうなった。
GM
あとは、亡者に遭遇しようがしまいが、すべきことは一つだけ。
GM
皆で揃って、無事に次の町へと到着することだ。
GM
Dead or AliCe 『Salsa de la Muerte』
ショチ
死ぬ気で踊れ!ショチさまの華麗なステップに、全力で食らいつけ!
ショチ
振り落とされるな!今日が終わるまで、休むヒマなんてねえぞ!
ショチ
ゴネるノロマのケツを叩け!笑顔が硬けりゃ減点だ!
ショチ
……お前らみたいなマヌケでも、ショチさま主催のパーティーに多少の華を添えるぐらいはできるだろ?