イーデン
痙攣する身体を抑え込む。深く深くまで肉を抉る。
自分は救世主がいかにしぶとい生き物であるかを知っている。
イーデン
女の掴み取った、千載一遇の好機であることを、よくよく理解している。
イーデン
血が流れる。黄ばんだシーツが赤く染め上げられていく。
もがく肉から少しずつ力が失せていくさまを見つめている。
イーデン
やがて痙攣が止む。拍動が止まる。
布越しに感じられた、湿った呼吸の熱も感じられなくなる。
イーデン
それをシーツで拭いながら、男の荷物を漁る。
六ペンスコイン。
裁判でもなければ奪われることのないそれの管理は甘く、探し出すのは容易だった。
イーデン
今は肉塊と成り果てた男を見事に誑かしてみせた女。
それを素直に褒めてやる。
娼婦の振りで救世主を誑し込むなどこの女には荷が重いと思うたが、
人間、追い詰められれば強いものだ。
イーデン
追い詰められた人間があっさりと壊れ果てることも、
GM
Dead or AliCe
『この世界に希望はない』
イーデン
六ペンスコインを手に、女の横たわるベッドへと戻る。
イーデン
元の枚数には遠く及ばないとはいえ六ペンスコインを取り戻し、
裁判を通じて救世主を殺してみせた。
イーデン
このような薄汚れた娼館でいつまでも遊んでいる理由はない。
女はもう娼婦をやめていい。自分も下働きに身を窶す必要はなく。
イーデン
こんな部屋など、すぐに出て行ってしまえる。
イーデン
得られた六ペンスコインは10枚。
自分一人であれば、救世主として十全に振る舞える。
イーデン
そのための算段にも、まだこの女は使えるのだから。
イーデン
しかし、見下ろした胸は微かな呼吸に揺れている。
イーデン
見下ろしたその下で、女がぎこちなく笑うのを見る。
イーデン
脱ぎ捨てられた女の服を取り、投げつける。
死んだ男の服が使い回せるか検めて、血に染まったそれを諦める。
イーデン
汚れない殺し方をすれば良かったかと後悔をしかけて、欲をかいて返り討ちにされては始まらないと襟を正す。
確実な殺し方を選んだ。あれが何よりも正しかったはずだ。
イーデン
「手前お得意の下らねえ懺悔は後で聞いてやるから」
イーデン
まだ生きている、この女は、自分にとっては。
イーデン
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 5[1,4]+3 > 8 > 成功
[ 『 』 ] 生存 : 0 → -1
イーデン
動かない女を見下ろして、聞こえよがしに舌打ちをする。
『 』
罅割れた腕を掴まれ、はらはらと破片を落としながら。
『 』
「あなたたちの欠けを埋めるのに、都合のいい駒」
『 』
「私があなたたちに同行できていた理由は、それだけ」
『 』
「使ってもらえるだけの価値があるから、捨てられなかった」
『 』
黄ばんだシーツの上に、生者から剥がれた破片が散っていく。
『 』
*イーデンの心の疵『絶望』を抉ります。
愛で判定。
『 』
2d6+2=>7 判定(+愛) (2D6+2>=7) > 9[4,5]+2 > 11 > 成功
[ イーデン ] 絶望 : 0 → -1
『 』
なまぬるい生まれの私を、この世界にいつまでも適応できない私を、
イーデン
だがこの女が10枚の六ペンスを齎したのは事実だ。
イーデン
背を預けた仲間に裏切られ、一切の六ペンスを奪われた自分が。
イーデン
こうして手のひらに僅かばかりそれを取り戻したのは、この女の貢献があったからで、
イーデン
間違っていない。自分は。計り違えてなどいないはずだ。
あの段階の女にはまだ価値があり。まだ使える部分が残っていたのだから。
だから、裏切りはあちらが先で、何も、何一つ見誤ってなどはいない。
イーデン
この世界に希望のないことを知っている。
情に揺らぐことの愚かさを理解している。
信頼に価値はなく、あるとすればそれは使い果たされるためだけのもの。
イーデン
共に在る意味のない女の言葉を聞くものか。
『 』
男の頬には届かない。指先が、虚空を彷徨って、もがくように。
イーデン
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 11[6,5]+3 > 14 > 成功
[ 『 』 ] 愛情 : 0 → -1
『 』
罅割れを覆うように触れても、指の隙間からは破片が落ちる。
『 』
冷たい肌。亡者の肌。生者のものとは違う。
二度と温められることはない。
イーデン
心臓の拍動の止まったことを確認している。
呼吸もとうにない。途中からは、声も出さなくなっていた。
イーデン
六ペンスを得た。
救世主として最低限活動できるだけの単位が、今、この手の中にある。
イーデン
この暗く狭い、湿った部屋に留まる理由はない。
イーデン
今更のように見切りをつけて、ベッドを立つ。
イーデン
いらえはないことを知っている。端から期待もしていない。
イーデン
女の手を切り払えば、硬い感触が手に響いた。
イーデン
そう思うことそのものにこそ、何よりもの忌避があった。
[ 『 』 ] 免罪符 : 0 → 1
[ 『 』 ] こしょう : 0 → 1
GM
*心の疵が全て悪化しているため、『 』は《発狂》します。
イーデン
『 』
イーデン
*補助動作 s4鋭気
*主動作 h10兇刃>『 』
イーデン
2d6+3=>7 判定(+猟奇)兇刃の判定 (2D6+3>=7) > 6[5,1]+3 > 9 > 成功
イーデン
1D6+2+2+3+2+1 上質な凶器+兇刃+鋭気+看破+発狂 (1D6+2+2+3+2+1) > 2[2]+2+2+3+2+1 > 12
[ 『 』 ] HP : 19 → 7
イーデン
感触は肉を穿つそれに比べ、ひどくあっさりとしていた。
[ 『 』 ] こしょう : 1 → 0
[ イーデン ] 衰弱@1R『 』 : 0 → 2
『 』
2d6+2=>7 判定(+愛) (2D6+2>=7) > 4[1,3]+2 > 6 > 失敗
イーデン
傷口がじくじくと痛む。亡者に特有の毒が熱を発する。
[ GM ] ラウンド : 1 → 2
イーデン
『 』
イーデン
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 7[2,5]+3 > 10 > 成功
イーデン
2D6+2+2+1 上質な凶器+終幕+看破+発狂 (2D6+2+2+1) > 9[3,6]+2+2+1 > 14
[ 『 』 ] HP : 7 → 0
『 』
2D6+1-2 (2D6+1-2) > 7[5,2]+1-2 > 6
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
『 』
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
『 』
2d6=>7 (2D6>=7) > 9[5,4] > 9 > 成功
[ 『 』 ] HP : 0 → 1
[ 『 』 ] 前科 : 0 → 1
[ イーデン ] 衰弱@1R『 』 : 2 → 1
『 』
2D6 (2D6) > 11[5,6] > 11
[ 『 』 ] HP : 1 → 12
『 』
2d6+2=>7 判定(+愛) (2D6+2>=7) > 6[4,2]+2 > 8 > 成功
『 』
1d6+2+2 威力+看破+衰弱 (1D6+2+2) > 6[6]+2+2 > 10
[ イーデン ] HP : 17 → 7
[ GM ] ラウンド : 2 → 3
イーデン
『 』
イーデン
*補助動作 h4鋭気
*主動作 cA終幕>『 』
イーデン
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 6[5,1]+3 > 9 > 成功
イーデン
2D6+2+3+2+1 上質な凶器+終幕+鋭気+看破+発狂 (2D6+2+3+2+1) > 9[3,6]+2+3+2+1 > 17
[ 『 』 ] HP : 12 → 0
『 』
2D6+1-1-2 (2D6+1-1-2) > 2[1,1]+1-1-2 > 0
イーデン
男が力でもって、猟奇でもって、女を蹂躙する。
イーデン
ありふれた娼館の一室に相応しい、ありきたりな風景。
イーデン
藻掻く手を容易く払い、馬乗りになってナイフを振り上げ、
『 』
*衣装『生前の姿』の効果により、
イーデンの心の疵『愛情』を悪化させます。
[ イーデン ] 愛情 : 0 → -1
GM
*心の疵が全て悪化したため、イーデンは《発狂》します。
イーデン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
イーデン
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 7[5,2]+3 > 10 > 成功
イーデン
繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して繰り返して、
イーデン
ベッドをも穿って、ただ猟奇のままに、腕の痛みも忘れてナイフを振るう。
イーデン
呼吸をするたびに、女が肺腑を満たすような感覚があって、
イーデン
価値を計り違えることはなかった。
女を愛すことはなかった。
この世界に希望を見出すこともなかった。
イーデン
男の亡骸を見下ろす。
女だったものの断片に背を向ける。
イーデン
この暗く、狭く、湿った部屋の扉に手をかけて。
GM
Dead or AliCe
『この世界に希望はない』