三ノ宮 炉
狭く古い宿の一室の何もかもを灼き尽くす勢いで。
三ノ宮 炉
熱風に煽られながらの、下手くそな舞踊。
三ノ宮 炉
ぜんぜん、ガラじゃあ、ないのだけれど。
ダザック
そして、燃えさかる炎に焼かれながら、二度立ち上がったがその甲斐むなしく、床に伏せる男の姿
三ノ宮 炉
炎に包まれた寝台の上に女がつと足を止めて。
ダザック
僅かに、まだ立ち上がろうとする様子がうかがえるが、全身に力が入らないようで、ぴくりと筋肉が揺れ動くだけだ
ダザック
「………ぃ…ろ……」 灼けた喉から出る声は意味を紡ぐこともできないでいる
三ノ宮 炉
今まさに炭化しつつあるその四肢のさまを認めて、
三ノ宮 炉
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
三ノ宮 炉
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 4[3,1]+0 > 4 > 失敗
三ノ宮 炉
あなたに向けて伸べかけた手が、躊躇いに止まる。
三ノ宮 炉
炭と化し、崩れ去りゆく男の四肢とは違い。
三ノ宮 炉
細かな蝶となって、女の肉が散っていく。
ダザック
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ダザック
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 8[6,2]+0 > 8 > 成功
ダザック
名前を呼ばれた、気がした。意識は遠のいていたところを呼び戻されたような
三ノ宮 炉
叩きつけるような熱風は少しも和らがず。
ダザック
倒れる男は、力を振り絞る。全身が炎にやかれ崩れて落ちる最中にあって
三ノ宮 炉
カーテンのようにあなたの頬にかかって、視界を塞ぐ。
ダザック
焼けただれた掌が、喉に触れる。徐々に力が込められていく
三ノ宮 炉
黒く汚れた男の掌に、白く細い喉が絞め上げられていく。
ダザック
その間も絶え間なく体は焼かれているが、意に留めず
ダザック
「…………イロリ……」と彼女の名を呼んで
ダザック
「……愛して、いる……」そう、一言ぽつりと呟くと
三ノ宮 炉
女の腕が下がる。
肘から先は既にない。
三ノ宮 炉
ゆっくりと身体が傾いで、あなたの上へとしなだれかかる。
三ノ宮 炉
けれどもう、これ以上、散ることはない。
ダザック
なぜこうなったのだろう…と、熱で朦朧とするなかで考える。
GM
あなたは課せられた救世主の責務を乗り越えた。
ダザック
今体の上にある、愛した人だったもの。最後の手を下した自分の手に、徐々に消えゆく体温を感じている。
ダザック
殺した相手のことなど考えるな、と言ったことを思い出した。
ダザック
言った本人が、この様では笑えない、と自嘲するように、息を漏らした。
ダザック
炉の最後の顔を思い出す。俺が好きだといった笑顔。そんな綺麗な顔でなぜ笑えたんだろう
ダザック
もう動かない彼女の髪を撫で、蝶をかたどった髪飾りを手に取ると、握りしめる。
ダザック
「俺は……お前の尊厳だけは、守れたのだろうか……」
ダザック
お前が亡者に変わりはて、あの冬の化け物のように恐怖を振りまくものになってしまうのだけは、耐えがたかった。
ダザック
お前が、力なきものたちを守るために戦っていたことを俺は知っている
三ノ宮 炉
決して晴れることのない堕落の国の空を、
三ノ宮 炉
まるで何かから解き放たれたように軽やかに羽ばたいて、
GM
『It Happens All The Time.』