GM
Dead or AliCe『It Happens All The Time.』
プロローグ
GM
人生とは、世界とは、いついかなるときも、
そのように変わりなく巡りゆく。
伊月鮮己
大丈夫 あたしは大切なキミのためならなんだってできるよ
伊月鮮己
『あなたももう18歳だもの 大人として、世界の役に立つ必要があるわ』
伊月鮮己
教団の一室。窓の一つもない薄暗い部屋で、母の言葉をぼんやりと思い出していた。
伊月鮮己
下卑た笑いを浮かべて私を見下ろす男の人は、なんでも世界をお救いくださる救世主様らしい。母は、この男の言葉を一心に信じていた。
伊月鮮己
大切なキミの顔を思い浮かべる 大丈夫 アタシはまだ大丈夫 キミのためなら キミを守れるなら アタシは
伊月鮮己
ぬるりと不愉快でなま温かい感触がして、それがどうしても嫌で 気持ち悪くて 嫌で
伊月鮮己
どれくらい時間が経ったのだろう?気がついた時には周りには誰もいなかった。
GM
奇妙に白い封筒が、あなたの手の中に収まっている。
伊月鮮己
覚えもないのに妙に傷だらけになっている手で、封を切った。
GM
中には白いレースの便箋と、少し古めかしい10枚の銀貨。
GM
『拝啓、アリス。
愛しいアリス。
きみが目を醒ましてから100年の月日が流れました。
ぶっちゃけ、この国はもう駄目です。
兎は落下し、猫は干乾び、帽子は裂け、女王は壊れ、
大いなる暴力と死が、堕落した国に降り注ぎます。
残ったのは53枚のトランプのみ。
猟奇と才覚、愛によって救われるこの世界で
僕らは今も、新たなアリスを待ちわびています。』
GM
踊るような、誘うようなその文面を読み終えたあなたの視界を、
GM
Dead or AliCe
『It Happens All The Time.』
GM
薄暗い部屋から反転して、血染めの世界を掻っ攫い、
GM
荒れ果てた荒野があなたの目の前に広がっていた。
GM
耳に遠く、遠く、唸るような音がする。
それを風の音と認識するには、あなたは現代の安穏に慣らされすぎた。
伊月鮮己
あまりに異常な状態だからだろうか?いっそ冷静と思われるほど冷たい声が出た。脳も妙に冷えている。
GM
代わりに吹きすさぶ砂と打ち捨てられた岩、空を覆う濁った空。
伊月鮮己
見たことのない風景、枯れ果てて死の気配のみがある大地。現実感は一歳ない。のに、
伊月鮮己
彼女を今日まで生かしてきた脳の奥の方が「夢ではないよ」と囁いてくる
GM
痩せ細った枯木の根本に蹲るようにしている、黒い影。
GM
苦しみを堪えるように、跳ねかける背を抑え込んでは、頭を地面に擦り付ける。
GM
酔っ払いのような仕草を繰り返す、人間らしきものの姿。
伊月鮮己
怖い。記憶の中のモヤがかった部分が「あの子以外の他人はみんな怖い」と告げている。
GM
あなたよりも年嵩で、あなたよりも体格がよく、あなたよりも
GM
あなたへと手を伸ばした男に、よく、似ている。
伊月鮮己
頭が痛む グラグラする 身体が泡立つみたいにじくじく痛む
発狂した救世主
血走った目があなたへと向けられる。
発狂した救世主
言葉の意味をなさない叫びが男の喉から迸り、
発狂した救世主
あなたへと伸びた手が、男の手が、あなたの肩を掴み、
発狂した救世主
男の重み。男の叫び。男の吐く臭気。
発狂した救世主
その力は生地を引き裂くほどに強く。
発狂した救世主
汚れた爪があなたの肌へと食い込む。
伊月鮮己
「やめて こわいよ やめろ あた あたしに」
発狂した救世主
あなたはよくよく、知らされたばかりだった。
発狂した救世主
あなたを庇護するものはなにもない。
発狂した救世主
あなたの手に残るものは、奇妙なこの手紙と、
伊月鮮己
やめて 誰か助けて 誰も助けてくれない いやだ 怖い
伊月鮮己
悲痛な絶叫に応えるように、肌は柔らかさを失い硬い石となった。肌を突き破るように、無数の刃が生える。
伊月鮮己
刀の美しさを捨て殺意のみを残したような形状のその刃は、目の前の男に深く突き刺さった。
発狂した救世主
肉を貫かれ、咆哮が悲鳴へと変わる。
発狂した救世主
迸る血があなたの肌へと降りかかる。
発狂した救世主
あなたから突きいでた刀は男の左胸を貫いている。
伊月鮮己
生あたたかくて、気持ち悪い。でも、鉱石の肌にはその不快さは届かない。
発狂した救世主
常識に照らし合わせれば致命傷となるはずの一撃に、
発狂した救世主
がりがりと。不快な音が耳を鳴らして。
伊月鮮己
どうしてだろう?こんな異常な状況は知らないはずなのに。
伊月鮮己
少女にはやるべきことがわかっていた。まるで経験があるかのように。
伊月鮮己
足の震えは無くなっていた。今はただ、己を貪ろうとする全てに、刃を。
楠瀬新
虚空を裂いた銀糸が目の前の男の首を搦めとり、
楠瀬新
軽薄そうな青年が、男越しにあなたへと声をかける。
楠瀬新
軽く地を蹴り、男を乗り越えてあなたの側へと。
伊月鮮己
やっと口にできたのはそれだけだった。「救世主」という言葉はひどく不快な響きだったから。
楠瀬新
「まあ、急にそんなん言われても困るわなあ」
伊月鮮己
緊張を張り続けるのにも限界が来たのか、少女の肌はボロボロと崩れて元の状態へと戻っていた。
発狂した救世主
男はゆっくりと身を起こして、あなたたちへと血走った目を向けていた。
発狂した救世主
1d6 先制値 (1D6) > 1
楠瀬新
1d6+3 先制値 (1D6+3) > 2[2]+3 > 5
裁判 ラウンド1
伊月鮮己
楠瀬新
発狂した救世主
伊月鮮己
2d6+3+3=>7 (2D6+3+3=>7) > 4[2,2]+3+3 > 10 > 成功
発狂した救世主
*発狂救世主は逆鱗で3点、発狂で1点被ダメージが増える状態です。
伊月鮮己
1d6+2+4 (1D6+2+4) > 1[1]+2+4 > 7
[ 発狂した救世主 ] HP : 18 → 11
GM
*1Rの間、牽制により鮮己さんが受けるダメージが2点軽減されます。
伊月鮮己
「あんなに血まみれなのに、まだ動くの…!?」
伊月鮮己
無意識下からの反撃であった先程とは違い、今度は明確に自らの意思で。
伊月鮮己
「救世主って何よ、ほんと、ほんとに救世主なんて」
伊月鮮己
ヤケクソのように振られた刀は、それでも屍のような男の肌をしっかりと傷つけた。
発狂した救世主
既に十分すぎる血を流しているはずなのに、なお高く。
発狂した救世主
血走った目は、いまだあなたに向けられている。
楠瀬新
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 6[4,2]+3 > 9 > 成功
楠瀬新
c(3+1+3) c(3+1+3) > 7
楠瀬新
鋭気があるからさらに3点で10点ダメージですね
[ 発狂した救世主 ] HP : 11 → 1
楠瀬新
Choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》] (choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》]) > 《猛毒》
[ 発狂した救世主 ] 猛毒@1R楠瀬 : 0 → 2
楠瀬新
あなたの派手な斬撃に反して、青年の動きはひどく地味だった。
楠瀬新
というより、本人はその場より一歩も動かない。
発狂した救世主
あなたへと血走った目を向け、一歩を進めた男が、
発狂した救世主
踏み出した男の足に、深く食い込むトラバサミ。
発狂した救世主
害獣へと仕掛けられるそれにしては大きな凶器が、今は人間を捉えている。
伊月鮮己
「ここ こういうトラップみたいなのもあるわけ!?」
楠瀬新
「おいちゃんもなー、それ、動くと痛むでえ」
楠瀬新
なんて、通じないことを分かりつつ男を煽っています。
発狂した救世主
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 8[4,4]+3 > 11 > 成功
発狂した救世主
1D6+2+2+3+1+3 上質な凶器1d6+2 兇刃2 鋭気3 渾身1 逆鱗3 (1D6+2+2+3+1+3) > 4[4]+2+2+3+1+3 > 15
[ 伊月鮮己 ] HP : 18 → 5
伊月鮮己
2d6+3=>7 (2D6+3=>7) > 5[2,3]+3 > 8> 成功
伊月鮮己
1D6+2+4 (1D6+2+4) > 1[1]+2+4 > 7
[ 発狂した救世主 ] HP : 1 → 0
発狂した救世主
2d6+1-0 判決表 (2D6+1-0) > 7[2,5]+1-0 > 8
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
発狂した救世主
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
発狂した救世主
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 8[4,4]+3 > 11 > 成功
[ 発狂した救世主 ] 前科 : 0 → 1
[ 発狂した救世主 ] HP : 0 → 1
[ 発狂した救世主 ] HP : 1 → 0
発狂した救世主
2d6+1-1 判決表 (2D6+1-1) > 10[4,6]+1-1 > 10
[ 発狂した救世主 ] HP : 0 → 1
[ 発狂した救世主 ] 前科 : 1 → 2
発狂した救世主
血みどろの男は青年の警告を無視し、
伊月鮮己
肌を守っていた鉱石は今はなく、殴られる痛みに顔を顰める。
伊月鮮己
この痛みは知っている。知っているから耐えられる。
伊月鮮己
よろめいた体を支え、そのまま斬り込んだ。
発狂した救世主
痛みにか膝を折り、地へとつくばりかけた足が、
発狂した救世主
それによってトラバサミが肉へと深く食い込むのにも構わず。
伊月鮮己
「言ってる場合!?おにーさんは知ってる感じなんでしょ、あれどうやったら倒れるわけ!?」
伊月鮮己
「ああもう知らない!やったろうじゃないの!!」
裁判 ラウンド2
伊月鮮己
楠瀬新
発狂した救世主
伊月鮮己
2d6+3+4=>7 (2D6+3+4=>7) > 6[4,2]+3+4 > 13 > 成功
伊月鮮己
2d6+2+4 (2D6+2+4) > 9[3,6]+2+4 > 15
[ 発狂した救世主 ] HP : 1 → 0
発狂した救世主
2d6+1-2-2 判決表 終幕で-2 (2D6+1-2-2) > 8[5,3]+1-2-2 > 5
伊月鮮己
誰も助けてくれなかった。おにーさんは、さっき助けてくれたのかもしれないけど、でもわからない。他人は信じちゃダメだ。
伊月鮮己
激情のままに、出現した刃が一斉に発狂し救世主に向かい放たれた。
伊月鮮己
そのほとんどが過たずに敵と定めた男へ突き刺さる。
発狂した救世主
吹きすさぶ風の音を掻き消すほどの耳障りな音。
発狂した救世主
それが長く長く続き、踏みしめられていた足がたたらを踏む。
楠瀬新
腰からナイフを抜くと、躊躇いなくその喉を掻き切った。
伊月鮮己
明らかに慣れた動きだ、と素人目にも思う。
伊月鮮己
自分を食い物にしようとした薄汚い肉の塊の命を刈り取る動作を、どこか美しいと思った。
楠瀬新
「あ、せやった。あんたさんまだ知らんのやね」
伊月鮮己
「…おにーさん、どういう目的の人?…救世主って言ってたけど、教団の人なの。」
伊月鮮己
半身を引いて、いつでも走り出せるようにしつつ。
楠瀬新
「でも、いっちゃん大事なことだけはとりあえず教えたる」
楠瀬新
「30日に1回人殺さんと、バケモノになるで」