裁判

GM
◆裁判開廷
GM
*ひとつひとつやっていきましょうか。
 ルールブックの裁判のページを開いてね。
GM
1. 陣営の確認
《燃え盛る男》
《燃え盛る男》はルカとネロの双方に敵対します。
宿木ルカ
宿木ルカは《燃え盛る男》のみに敵対します。
ネロ
ネロは《燃え盛る男》のみに敵対します。
GM
*了解しました。
 ルカ・ネロVS《燃え盛る男》の裁判となります。
GM
*一部技能や小道具の使用
GM
これは配下が仕込を握っている《燃え盛る男》のみですね。
《燃え盛る男》
*《燃え盛る男》は日刻みの時計と免罪符を獲得します。
[ 《燃え盛る男》 ] 日刻みの時計 : 0 → 1
[ 《燃え盛る男》 ] 免罪符 : 0 → 1
GM
*行動順の決定
GM
裁判の参加者は〔1D6+【才覚】〕で「先制値」を決定します。
先制値の高いキャラクターから順に行動順が割り振られます。

先制値が同じキャラクターがいる場合、そのキャラクター同士で再び先制値決定を行い、高いほうが先の行動順となります。全員の行動順が一意に定まるまで、この操作を繰り返してください。
《燃え盛る男》
*《燃え盛る男》は日刻みの時計を使用します。
[ 《燃え盛る男》 ] 日刻みの時計 : 1 → 0
《燃え盛る男》
1D6+3+2 (1D6+3+2) > 3[3]+3+2 > 8
ネロ
1d6+1 (1D6+1) > 2[2]+1 > 3
宿木ルカ
1D6+0 (1D6+0) > 5[5]+0 > 5
GM
*《燃え盛る男》>ルカ>ネロ

裁判 ラウンド1

GM
◆ラウンド1 手札引き
GM
《燃え盛る男》>ルカ>ネロの順番で5枚ずつ引きます。
《燃え盛る男》
*と、言いたいですが、《燃え盛る男》はイカサマ「トランプ兵」を所持しているので6枚です。
《燃え盛る男》
宿木ルカ
ネロ
GM
◆R1 《燃え盛る男》
《燃え盛る男》
*主動作 女王命令c2>ルカ、ネロ
《燃え盛る男》
*ルカへのものから処理します。
《燃え盛る男》
*割り込みはありますか?
宿木ルカ
*hK遊撃で割り込みます。
GM
*遊撃の判定をどうぞ。
宿木ルカ
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 6[3,3]+3 > 9 > 成功
GM
*達成値減少の効果量1D6をどうぞ。
宿木ルカ
1D6 (1D6) > 3
《燃え盛る男》
2d6+3-3=>7 判定(+才覚) (2D6+3-3>=7) > 11[5,6]+3-3 > 11 > 成功
GM
*あ、遊撃のダメージ受けます。
GM
c(3+2) c(3+2) > 5
GM
*猟奇点+看破で5点ダメージ。
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 32 → 27
《燃え盛る男》
1D6+2 看破がないので素のダメージですね。 (1D6+2) > 2[2]+2 > 4
[ 宿木ルカ ] HP : 18 → 14
《燃え盛る男》
*ダメージに対する割り込み cJきっぷ拝見
《燃え盛る男》
*ルカのJokerとネロのc6を捨てます
《燃え盛る男》
*さらにダメージに対する割り込み sQ名無しの森
《燃え盛る男》
*ルカに2Rの封印を付与します。
《燃え盛る男》
*女王命令>ネロ
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 5[4,1]+3 > 8 > 成功
《燃え盛る男》
1d6+2+2 看破つき (1D6+2+2) > 3[3]+2+2 > 7
GM
*防弾コートで1点減らして6点ですね。
 ルカくんも第二ボタンあったな。
[ 宿木ルカ ] HP : 14 → 15
[ ネロ ] HP : 19 → 13
《燃え盛る男》
*ダメージに割り込み dA百刑
《燃え盛る男》
*ネロに3点のダメージ。防弾コートで減らして2点ですね。
 不調は封印を指定。
[ ネロ ] HP : 13 → 11
[ 宿木ルカ ] 封印@《燃え盛る男》1R : 0 → 2
[ ネロ ] 封印@燃え盛る男1R : 0 → 3
GM
*《燃え盛る男》の手番は終了。
GM
◆R1 ルカ
宿木ルカ
*主動作 闇雲 h7>《燃え盛る男》
《燃え盛る男》
*割り込み 妨害
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 7[1,6]+3 > 10 > 成功
《燃え盛る男》
*器用でc6,s6を切ります。
 達成値12。
宿木ルカ
*ネロに援護をもらって判定します。
GM
*判定とダメージに+2の補正をどうぞ。
宿木ルカ
*割り込み 精確c4
GM
*1D6をどうぞ。
宿木ルカ
1d6 (1D6) > 1
宿木ルカ
*闇雲のマイナス修正1
宿木ルカ
2d6+3+1+2-1=>12 判定(+猟奇、精確、援護)(-闇雲) (2D6+3+1+2-1>=12) > 8[4,4]+3+1+2-1 > 13 > 成功
GM
*1D6+2+1ですね。上質な凶器と闇雲マイナス。
宿木ルカ
1d6+2+1+2  (1D6+2+1+2) > 6[6]+2+1+2 > 11
GM
*11点ダメージですね。
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 27 → 16
GM
◆R1 ネロ
ネロ
*主動作 吸精 s8 >《燃え盛る男》
ネロ
*ルカに援護をもらって判定します
GM
*+2をつけて判定をどうぞ。
ネロ
2d6+3+2=>7 (2D6+3+2>=7) > 10[4,6]+3+2 > 15 > 成功
GM
*成功ですね。ダメージは威力点2+援護2+看破2.
GM
c(2+2+2) c(2+2+2) > 6
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 16 → 10
ネロ
*回復分はネロを対象にします
GM
*回復量は2+1呪物+2援護ですね。
GM
c(2+1+2) c(2+1+2) > 5
[ ネロ ] HP : 11 → 16
GM
*ネロの手番が終了。
GM
じゃあ軽くRPでもするか。
《燃え盛る男》
炎を纏ったナイフが降り注ぐ。
《燃え盛る男》
それが開戦の徴だった。
《燃え盛る男》
かつて在った男の武器が、
《燃え盛る男》
かつて向けられることのなかった殺意としてあなたたちを傷つける。
《燃え盛る男》
それはイェルク・ヘルモルトという男の失われた証左に他ならない。
《燃え盛る男》
あなたたちを導いた男はもう亡い。
《燃え盛る男》
罪を焼き清めることすら叶わない炎の只中に、
《燃え盛る男》
心をなくした亡者が立っている。
宿木ルカ
「――っ!」
ネロ
血が飛沫く。
ネロ
刃は容赦なく肉を裂く。炎は容赦なく肌を焼く。
宿木ルカ
ナイフが腕を掠める感覚に、怖気が走る。
《燃え盛る男》
男の攻撃を防ぐものはない。
アウレア
かつては、あなたとアウレアが身を投げ出すより先に。
イェルク
その機先を制し、敵の行動を止める役目を負う男がいた。
ネロ
今は失われた男。失われた役割。
ネロ
嫌でも突きつけられる、半身を欠落したような喪失感。
《燃え盛る男》
心の痛みが、肉を穿つ痛み以上にあなたを責め苛む。
《燃え盛る男》
変質によって覚えることが叶うようになった苦痛が。
《燃え盛る男》
あなたの身を確かに裂いている。
ネロ
今の自分のは、その痛みから自分を守る術も
ネロ
また、目の前の愛する少年をその痛みから守る術も、何もなく
宿木ルカ
武骨な大剣の柄を握りしめる。
旅路の思い出
旅路の中に殺した少女が使っていた大剣だ。
旅路の思い出
あの時。
旅路の思い出
イェルクは合理に従って少女を殺してみせた。
宿木ルカ
炎に焼かれ、ナイフに貫かれて事切れた少女。
旅路の思い出
その合理性が、男の疵。
旅路の思い出
異常性としてでなく、心的外傷として在ったそれ。
旅路の思い出
男の積み重ねてきた道程は、
旅路の思い出
抉れた疵をのたうたせる道程とそのままぴったり重なっていた。
《燃え盛る男》
その末路に、炎が男であったものを灼く。
宿木ルカ
「―ぁああっ!」
宿木ルカ
心得も何もないままに。
宿木ルカ
斬る、というよりも殴りつけるように。大剣を振るう。
《燃え盛る男》
金属の塊が炎を打ち払い、その軀を抉る。
《燃え盛る男》
しぶいた血は端から揮発し、
《燃え盛る男》
その炎の苛烈さを知らしめる。
《燃え盛る男》
浄罪の炎に焦がれた男。
《燃え盛る男》
模倣品の炎が、火の粉を散らして揺れている。
宿木ルカ
柄から伝わる、言いようもなく不快な感触。
宿木ルカ
この世界で、救世主として生きていく以上、避けることのできないもの。
《燃え盛る男》
あなたに求められた役割。
《燃え盛る男》
敵を害すること。
《燃え盛る男》
それが今、十全になされている手応えがある。
《燃え盛る男》
かつてあなたと共にあった男を相手に。
《燃え盛る男》
もはやあなたと共にはゆけぬ男を相手に。
宿木ルカ
血飛沫と涙を、乱暴に拭って。燃え盛る男を見据える。
宿木ルカ
忘れることのないように。脳裏に焼き付けるように。
ネロ
妖精は血に塗れた羽根を広げ、その異能を振るう。
ネロ
愛を、愛のままに、男に叩きつけ
ネロ
同時に、愛は傷を癒す。
《燃え盛る男》
燃え盛る炎の先に、手応え。
《燃え盛る男》
肉を穿たれた男の傷を、あなたが癒やすことはもうない。
《燃え盛る男》
あなたはもはや男を選ばぬことを選んだから。
ネロ
ただ傷をつけ、疵を抉るだけの愛。
ネロ
そうして、男から与えられた傷も、焼け焦げひび割れた炎の痕も、癒えてしまう。完全ではないにせよ
ネロ
癒えてしまうのだ。
《燃え盛る男》
この傷は永遠ではない。
《燃え盛る男》
永遠でなくすことを選んだ。
《燃え盛る男》
あなたの選択は男とは違う。
《燃え盛る男》
女を喪った事実の上に生きていく。
《燃え盛る男》
男はその選択をせず、女を喪ったという欠落を抱えたままに亡者へと成り果てた。
《燃え盛る男》
あなたは。
《燃え盛る男》
戻らぬ欠落を、別の方法で埋める道を選ぶ。
ネロ
自分は、そうではない。そうではないのだ。
《燃え盛る男》
傷を癒し。
《燃え盛る男》
前へと進む。
《燃え盛る男》
口では愛しているとそのようにうそぶきながら、
《燃え盛る男》
それを喪っても生きていける自己。
ネロ
たとえこの羽根を、手足を、臓腑をもがれるような痛みだとしても。
ネロ
自分は、立てている。立ててしまっている。
《燃え盛る男》
では、あなたの愛はどこにある?
ネロ
愛は、この胸に。この身体に。この存在の全てに。
ネロ
きっとあって
ネロ
ただ、自分は
ネロ
部位をもがれても生きていける、虫のような
ネロ
そのようなものであると、思い知っている。
《燃え盛る男》
合理的な判断のもとに、あなたの愛は男を傷つけ、自らを癒す。
《燃え盛る男》
この裁判はきっとその繰り返し。
《燃え盛る男》
そして堕落の国で選ぶ生も、きっと同じような形をしているのだろう。
《燃え盛る男》
それを知らしめるように、男の姿はそこにあり続けていた。
GM
◆ラウンド1 手札捨て
《燃え盛る男》
*手札なし
宿木ルカ
*sJ捨て
ネロ
*d10捨てます

裁判 ラウンド2

GM
◆ラウンド2 手札引き
《燃え盛る男》
宿木ルカ
ネロ
GM
◆2R 《燃え盛る男》
[ 宿木ルカ ] 封印@《燃え盛る男》1R : 2 → 1
[ ネロ ] 封印@燃え盛る男1R : 3 → 2
《燃え盛る男》
*主動作 d2女王命令>ルカ、ネロ
《燃え盛る男》
*ルカの側から判定。割り込まれるものはありませんね。
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 3[1,2]+3 > 6 > 失敗
《燃え盛る男》
笑うね
《燃え盛る男》
*器用。cK切ります。
《燃え盛る男》
*達成値1上昇で成功。
《燃え盛る男》
1D6+1+1 ダメージ (1D6+1+1) > 4[4]+1+1 > 6
ネロ
*hJ切って防壁で割り込みます
《燃え盛る男》
*判定をどうぞ。
ネロ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 11[5,6]+3 > 14 > 成功
《燃え盛る男》
c(6-1-3+2) ダメージ6点 防弾コート軽減 防壁軽減 看破 c(6-1-3+2) > 4
《燃え盛る男》
*ネロに4点のダメージ。
[ ネロ ] HP : 16 → 12
《燃え盛る男》
*ネロへの女王命令の判定。
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 9[6,3]+3 > 12 > 成功
《燃え盛る男》
1d6+2 ダメージ (1D6+2) > 2[2]+2 > 4
GM
*割り込みはありますか?
ネロ
*hA切って防壁で割り込みます
GM
*判定をどうぞ。
ネロ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
GM
c(4-3-1) c(4-3-1) > 0
GM
*防弾コートの効果で0点です。
GM
◆R2 行動:宿木ルカ
宿木ルカ
*主動作 闇雲 h6>《燃え盛る男》
GM
*判定をどうぞ。
宿木ルカ
*精確 hQで割り込みます。
宿木ルカ
1d6 効果量 (1D6) > 1
《燃え盛る男》
*通します。
GM
*改めて闇雲の判定をどうぞ。
宿木ルカ
*判定にネロの援護をもらいます。
宿木ルカ
2d6+3+1+2-2=>12 判定(+猟奇、精確、援護)(-闇雲マイナス2)  (2D6+3+1+2-2>=12) > 10[6,4]+3+1+2-2 > 14 > 成功
宿木ルカ
1D6+2+2+2+2 上質な凶器 看破 援護 闇雲マイナス (1D6+2+2+2+2) > 4[4]+2+2+2+2 > 12
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 10 → 0
GM
*HP0! 判決表!
《燃え盛る男》
2d6+2-0 判決表 (2D6+2-0) > 5[4,1]+2-0 > 7
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
《燃え盛る男》
*免罪符を使用し、酌量の結果を2上昇します。
[ 《燃え盛る男》 ] 免罪符 : 1 → 0
GM
*9~11 HPを1点回復して立ち上がる。
[ 《燃え盛る男》 ] 前科 : 0 → 1
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 0 → 1
GM
◆2R ネロ
ネロ
*主動作 吸精 s9>《燃え盛る男》
《燃え盛る男》
*割り込み 妨害
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 10[5,5]+3 > 13 > 成功
《燃え盛る男》
*器用。s3,d6,d7切り。
 達成値を16へ。
ネロ
*ルカに援護をもらって判定します
ネロ
2d6+3+2=>16 (2D6+3+2>=16) > 8[3,5]+3+2 > 13 > 失敗
GM
*失敗ですね。
GM
◆ラウンド2 手札捨て
宿木ルカ
*h8捨て
《燃え盛る男》
*h3捨て
ネロ
*捨て無しです

裁判 ラウンド3

GM
◆ラウンド3 手札引き
《燃え盛る男》
宿木ルカ
ネロ
GM
◆R3 《燃え盛る男》
[ 宿木ルカ ] 封印@《燃え盛る男》1R : 1 → 0
[ ネロ ] 封印@燃え盛る男1R : 2 → 1
《燃え盛る男》
*主動作 女王命令d5>ルカ、ネロ
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚)ルカへの攻撃 (2D6+3>=7) > 9[6,3]+3 > 12 > 成功
《燃え盛る男》
1d6+2 ダメージ (1D6+2) > 6[6]+2 > 8
宿木ルカ
*ネロから援護(ダメージ軽減)をもらって受けます。
GM
c(8-2-1) 援護によるダメージ軽減 第2ボタン c(8-2-1) > 5
[ 宿木ルカ ] HP : 15 → 10
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚)ネロへの攻撃 (2D6+3>=7) > 7[2,5]+3 > 10 > 成功
《燃え盛る男》
1D6+2+2 ダメージ (1D6+2+2) > 3[3]+2+2 > 7
ネロ
*dK 防壁で割り込みます
GM
*判定をどうぞ。
ネロ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 7[4,3]+3 > 10 > 成功
《燃え盛る男》
c(7-3-1) ダメージ 防壁 防弾コート c(7-3-1) > 3
[ ネロ ] HP : 12 → 9
GM
◆R3 宿木ルカ
宿木ルカ
*主動作 刹那 dJ >《燃え盛る男》
GM
*刹那は誰も割り込めない孤高の技!
GM
*判定をどうぞ。
宿木ルカ
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
GM
*ダメージは1D6+2+2ですね。
宿木ルカ
1D6+2+2 (上質な凶器、看破) (1D6+2+2) > 1[1]+2+2 > 5
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 1 → 0
GM
*HP0! 判決表!
《燃え盛る男》
2d6+2-1 判決表 (2D6+2-1) > 6[5,1]+2-1 > 7
《燃え盛る男》
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
《燃え盛る男》
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
《燃え盛る男》
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 12[6,6]+0 > 12 > 成功
[ 《燃え盛る男》 ] 前科 : 1 → 2
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 0 → 1
《燃え盛る男》
火の粉が吹き上がる。
《燃え盛る男》
その亡者の繰り出す一撃一撃は殺傷力には少々欠ける。
《燃え盛る男》
あなたたちを圧倒するものにはならない。
《燃え盛る男》
けれど、火が。
《燃え盛る男》
叩きつける火の粉がじりじりとあなたたちの肌を焦がし、その行動を妨げる。
《燃え盛る男》
似ている。かつての男の在り方と。
《燃え盛る男》
逆光に窺われぬ表情の中に。
《燃え盛る男》
果たして、面影はあったものか。
宿木ルカ
「……まだ…!」
ネロ
「っ……」
ネロ
灼熱に身を灼かれながら、まだ倒れることのない男。
ネロ
その様を見ている。
《燃え盛る男》
灼熱のナイフがあなた達のはだを裂く。
ネロ
焦げ付き、身に穴を開ける。
《燃え盛る男》
魔法を貫く純銀の刃。
《燃え盛る男》
奇跡を拒んだ男の行く末。
宿木ルカ
肺腑が焼け焦げる感覚。
《燃え盛る男》
欠けた肉から血を落としながら。
ネロ
愛する少年を庇いながら、愛する男の刃を受けている。
《燃え盛る男》
心なき亡者がここに立つ。
ネロ
心無いはずの男は、少年の猟奇と妖精の愛を前に、まだ膝を折ることをせず。
ネロ
「……何が、あなたを今も、立たせているのでしょうね」
《燃え盛る男》
いらえはない。
《燃え盛る男》
ただ炎が弾ける。
宿木ルカ
「これで…倒れて!」
宿木ルカ
ネロの援護すらも振り切るように、前に出る。
《燃え盛る男》
熱風が吹いている。
宿木ルカ
勢いに乗り、大剣を振り降ろす。
《燃え盛る男》
今ばかりはその風もあなたの背を押して。
《燃え盛る男》
血が弾ける。
《燃え盛る男》
致命に至る一撃。その手応えの中に。
《燃え盛る男》
男の影はたたらを踏み、
《燃え盛る男》
一瞬。
《燃え盛る男》
炎の中に揺らめく、緑の眼差しが。
宿木ルカ
「………っ!」
《燃え盛る男》
すぐに覆い尽くされる。
《燃え盛る男》
勢いを増した炎が、今度はあなたを押し返す。
宿木ルカ
「うあ…っ!」
宿木ルカ
熱風に煽られ、受け身も取れず瓦礫に転がされる。
《燃え盛る男》
堕落の国に落ちてより。
《燃え盛る男》
この焦土へ至るまでの道程。
《燃え盛る男》
旅慣れぬあなたを助き導く男がいた。
《燃え盛る男》
荒野を進む不慣れな足取りを支える男がいた。
《燃え盛る男》
すべて。
《燃え盛る男》
過去の話だ。
《燃え盛る男》
欠けたものは戻らない。
宿木ルカ
体勢を大きく崩しながらも―半ば祈るように、男の影を伺い見る。
《燃え盛る男》
変わらずそこに立つ。
《燃え盛る男》
男であったものでしかない。
《燃え盛る男》
伸べられる手はない。無愛想ながらあなたを元気づける声もない。
《燃え盛る男》
ただ吹き付ける熱がある。
宿木ルカ
大剣を地面に突き刺して、なんとか立ち上がる。
宿木ルカ
「ネロさん!…まだです!」
ネロ
「ええ」
ネロ
少年の声に応え、再び魔法陣を展開する。
ネロ
「まだ、終わっていない」
《燃え盛る男》
そう。
《燃え盛る男》
あなたたちはまだ終わっていない。
《燃え盛る男》
目の前の男とは、違う。
GM
◆R3 ネロ
ネロ
*主動作 吸精 c9>《燃え盛る男》
《燃え盛る男》
*割り込み 妨害
《燃え盛る男》
*妨害への割り込み 精確d8
《燃え盛る男》
1d6 (1D6) > 4
《燃え盛る男》
2d6+3+4=>7 判定(+才覚) (2D6+3+4>=7) > 7[6,1]+3+4 > 14 > 成功
《燃え盛る男》
*s2,s5,c8切り 器用で達成値3点上昇
《燃え盛る男》
*17以上。
ネロ
*ルカに援護をもらって判定します
ネロ
2d6+3+2=>17 (2D6+3+2>=17) > 9[6,3]+3+2 > 14 > 失敗
GM
◆R3 手札捨て
《燃え盛る男》
*s7捨て
宿木ルカ
*s10,dQ捨て
ネロ
*全捨てします

裁判 ラウンド4

GM
◆ラウンド4 手札引き
《燃え盛る男》
宿木ルカ
ネロ
GM
◆R4 《燃え盛る男》
[ ネロ ] 封印@燃え盛る男1R : 1 → 0
《燃え盛る男》
*主動作 女王命令d4>ネロ、ルカ
《燃え盛る男》
*ネロから処理します。
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 7[3,4]+3 > 10 > 成功
《燃え盛る男》
1d6+2+2 ダメージ (1D6+2+2) > 1[1]+2+2 > 5
GM
c(5-1) c(5-1) > 4
[ ネロ ] HP : 9 → 5
《燃え盛る男》
*ルカへの攻撃
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 6[5,1]+3 > 9 > 成功
《燃え盛る男》
1D6+2 ダメージ (1D6+2) > 1[1]+2 > 3
《燃え盛る男》
c(3-1) c(3-1) > 2
[ 宿木ルカ ] HP : 10 → 8
《燃え盛る男》
*ルカへのダメージにsA百刑。不調は封印を指定。
《燃え盛る男》
c(3-1) c(3-1) > 2
[ 宿木ルカ ] HP : 8 → 6
[ 宿木ルカ ] 封印@《燃え盛る男》4R : 0 → 3
GM
*《燃え盛る男》の手番は終了。
GM
◆R4 宿木ルカ
宿木ルカ
*パスします。
GM
◆R5 ネロ
ネロ
*補助動作 hA救済 >《燃え盛る男》
GM
*回復量をどうぞ。3D6+1ですね。
ネロ
3D6+1 (3D6+1) > 9[5,1,3]+1 > 10
ネロ
*割り込みします h5 狂愛
GM
*狂愛により回復量の10がダメージに転換されます。
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 1 → 0
GM
*HP0! 判決表!
《燃え盛る男》
2d6+2-2 判決表 (2D6+2-2) > 9[5,4]+2-2 > 9
GM
*9~11 HPを1点回復して立ち上がる。
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 0 → 1
[ 《燃え盛る男》 ] 前科 : 2 → 3
ネロ
*主動作 吸精c10>《燃え盛る男》
《燃え盛る男》
*割り込み 妨害
*妨害への割り込み 精確d9
《燃え盛る男》
1d6 (1D6) > 1
《燃え盛る男》
2d6+3+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1>=7) > 9[3,6]+3+1 > 13 > 成功
《燃え盛る男》
*器用でs4,c3,h10切り 達成値16へ
ネロ
*ルカに援護をもらって判定します
ネロ
2d6+3+2=>16 (2D6+3+2>=16) > 9[5,4]+3+2 > 14 > 失敗
GM
*R4 手札捨て
《燃え盛る男》
*手札なし
ネロ
*s8捨て
宿木ルカ
*h2,d3,h4,cA捨て

裁判 ラウンド5

GM
◆ラウンド5 手札引き
《燃え盛る男》
宿木ルカ
ネロ
GM
◆R5 《燃え盛る男》
《燃え盛る男》
*主動作 c5女王命令>ルカ、ネロ
《燃え盛る男》
*ネロくんから振ります
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 4[3,1]+3 > 7 > 成功
《燃え盛る男》
1d6+2+2 ダメージ (1D6+2+2) > 5[5]+2+2 > 9
《燃え盛る男》
c(9-1) ダメージ c(9-1) > 8
[ ネロ ] HP : 5 → 0
GM
*HP0! 判決表!
ネロ
2d6+2 (2D6+2) > 6[4,2]+2 > 8
GM
*6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
ネロ
*免罪符を使用します
GM
*9~11 HPを1点回復して立ち上がる。
[ ネロ ] HP : 0 → 1
[ ネロ ] 前科 : 0 → 1
《燃え盛る男》
*ダメージに割り込み hJきっぷ拝見
《燃え盛る男》
*ルカはs3、ネロはJoを落とします
《燃え盛る男》
*ルカへの攻撃を振ります
《燃え盛る男》
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 8[2,6]+3 > 11 > 成功
《燃え盛る男》
1d6+2 ダメージ (1D6+2) > 4[4]+2 > 6
《燃え盛る男》
c(6-1) 第二ボタンによる軽減 c(6-1) > 5
[ 宿木ルカ ] HP : 6 → 1
《燃え盛る男》
銀のナイフがあなたの愛を貫く。
《燃え盛る男》
あなたが愛した男の凶器。
《燃え盛る男》
あなたを残して逝った女に似た炎を纏ったそれが、
《燃え盛る男》
あなたの肉を穿ち抜く。
宿木ルカ
「ネロさんッ!」
ネロ
致命に届きうる一撃。柔らかい内側をぐちゃぐちゃにされたような痛み。
《燃え盛る男》
この堕落の国で生きること。
《燃え盛る男》
生きることを選ぶこと。
《燃え盛る男》
それそのものが、罪。
ネロ
「っ、ぅぐ、あ」
ネロ
焼けた喉から意味のない音を漏れさせて
《燃え盛る男》
焼けた靴で踊ってみせたあの女。
《燃え盛る男》
それも似たような苦しみを覚えていただろうか。
《燃え盛る男》
当時のあなたは、それに想いを馳せることも、しなかったろうけれど。
ネロ
ダンスというにはあまりにも不恰好なステップで、それでもなんとか立ち続けてみせる。
ネロ
まだ、まだ、倒れられない。まだ死ねない。目の前の男がどんなに愛しくても。抉られた身の内側で喪失がのたうっていようとも。
ネロ
ルカの気配を探る。まだ立っていることを認識する。
ネロ
僕は、この少年を選んだのだから。選んだからには、死ぬことはできない。
GM
誰かのために生きること。
GM
それこそがあなたが胸に抱えた免罪のかたち。
GM
自分ですら正しく認識していない愛のかたちを、
GM
他者に捧ぐことで、自らの在り方を定めてみせた。
ネロ
「大、丈夫です。まだ、立てます。」
ネロ
歪で純粋な愛でもって、妖精になり損なった男はそこに立っている。
《燃え盛る男》
目の前には、救世主であることをやめた男が在る。
《燃え盛る男》
あなたたちを導くことが。
《燃え盛る男》
この男にはもう、かなわない。
GM
◆R5 宿木ルカ
宿木ルカ
*主動作 牽制 d8 >《燃え盛る男》
《燃え盛る男》
*割り込みはありません。判定をどうぞ。
宿木ルカ
*ネロから援護をもらって判定します。
宿木ルカ
2d6+3+2=>12 判定 (2D6+3+2>=12) > 9[3,6]+3+2 > 14 > 成功
《燃え盛る男》
*成功ですね。ダメージは1D6+2+2。
宿木ルカ
1D6+2+2+2 (上質な凶器、看破、援護) (1D6+2+2+2) > 5[5]+2+2+2 > 11
[ 《燃え盛る男》 ] HP : 1 → 0
GM
*HP0! 判決表!
《燃え盛る男》
2d6+2-3 判決表 (2D6+2-3) > 6[3,3]+2-3 > 5
《燃え盛る男》
*3~5 〈昏倒〉する。
《燃え盛る男》
炎が揺れている。
《燃え盛る男》
かつてあなたを焼いた浄罪の炎ではない。
《燃え盛る男》
目の前の男を焼く炎は、ただ男が希ったばかりのそれ。
《燃え盛る男》
蜃気楼により視界を歪め。
《燃え盛る男》
火の粉により頬を叩き。
《燃え盛る男》
燃え盛る熱で肉を焼き焦がす。
《燃え盛る男》
その只中に、救世主たちの攻撃を浴びせかけられながら。
《燃え盛る男》
欠けた身体でそこに立つ。
宿木ルカ
血に滑る手で、柄を握り直す。
《燃え盛る男》
あなたの皮膚も炎に炙られ、ひどく焼き焦がされている。
《燃え盛る男》
女の炎に焼かれた時と同じように。
《燃え盛る男》
あの時は、目の前の男であったものが、それを叩き消したが。
《燃え盛る男》
此度その責め苦は目の前の亡者より与えられる。
宿木ルカ
熱風に灼かれ霞む目で、”彼”であったものを視界に捉える。
宿木ルカ
背後に、ネロの存在を感じる。
《燃え盛る男》
苛烈な炎。逆光。吹き付ける熱風。
《燃え盛る男》
その姿を正しく捉えるのは難しい。
イェルク
けれど、重なる部分がある。
ネロ
光の粒ではなく血と泥と焦げ付きを纏った妖精が、あなたの背後で苦しげに呼吸をしている。
イェルク
短い間とて、積み重ねた道程の、その思い出と。
《燃え盛る男》
目の前の影が。
宿木ルカ
未だ十全に動けそうにはないのを感じ取る。
宿木ルカ
ネロへの傷を肩代わりすることもできない、猟奇によって突き動かされるこの身。
宿木ルカ
―なればこそ。
宿木ルカ
今やるべきことは、一つきりだ。
宿木ルカ
溢れる涙は、吹き付ける熱風によるものか、それとも激情によるものか。
《燃え盛る男》
堕落の国を吹く風はいつも乾いていて、
《燃え盛る男》
けれどこの風は特にとびきりだ。
宿木ルカ
しかと目を見開いて。溢れる熱をそのままに。
宿木ルカ
―捉えた。
《燃え盛る男》
あなたの生命を狩らんとする風が。
《燃え盛る男》
しかしあなたを留めることは叶わず。
宿木ルカ
地を蹴り、奔る。
宿木ルカ
託されたもの、選んだもの。突き動かされて、猟奇を振るう。
ネロ
駆け出す少年を援護するように、手を翳し魔法を振るう。
宿木ルカ
「――ぅ」
宿木ルカ
「あ、あああッ――!!」
《燃え盛る男》
あなたの裂帛の気合にも。
《燃え盛る男》
目の前の男は静かなものだった。
宿木ルカ
一閃。
《燃え盛る男》
合理によってその行動を導いてきた男。
《燃え盛る男》
才覚で判断を下し、ひとしずくの猟奇を振るう。
《燃え盛る男》
愛の在り方の危うさを指摘しながら、自ら愛を語ることのなかった男が。
《燃え盛る男》
――男で、あったものが。
《燃え盛る男》
あなたの一撃を受けて、一際大きく血をしぶかせる。
《燃え盛る男》
夥しいその血量は、
《燃え盛る男》
燃え盛る炎にすら逆らい、あなたの頬を汚す。
《燃え盛る男》
暴力性。
《燃え盛る男》
とある女のために、
《燃え盛る男》
二人の仲間のために、あなた自身が定義したその役割が。
《燃え盛る男》
十全に働いていることを示す鉄錆の臭い。
宿木ルカ
刈り取ったものの重さが、飛沫となって降りかかる。
《燃え盛る男》
間違いなく。
《燃え盛る男》
生命へと届く一撃であった。
《燃え盛る男》
結果を見るまでもなく、そう確信できてしまう。
ネロ
その光景を見とめ、覚束ない足取りでルカと、イェルクであったものの方に近づいていく。
ネロ
辿り着く。
《燃え盛る男》
広がる血の中に、炎が揺れている。
《燃え盛る男》
炭化した肉塊を焼く炎。
《燃え盛る男》
それが溢れ出る血の中に少しずつ消えゆくさまに、
《燃え盛る男》
あなたたちは覚えがある。
《燃え盛る男》
この世界で、生命が失われゆく風景として。
《燃え盛る男》
なんら珍しいものではない。
宿木ルカ
叩き消す気力もないままに、ただ見下ろしている。
《燃え盛る男》
仲間であろうと。愛した者であろうと。そのために生きると定義した対象であろうとも。
《燃え盛る男》
殺してしまえば、こんなものだ。
ネロ
失われる炎を惜しむように、肉塊の腕であったであろう部分に触れる。
《燃え盛る男》
触れられた場所が、端から崩れ落ちた。
宿木ルカ
「… ……」
ネロ
残り火が、それでも肌を、髪を灼くのを
宿木ルカ
喘鳴を漏らしながら、成れの果てを見つめている。
《燃え盛る男》
風が吹く。堕落の国の乾いた風が。
GM
肉塊だった炭は崩れ、
GM
罪を清めることなき炎も揺らめき、
GM
消え失せる。
ネロ
指先から移った炎が自らの身を舐める痛みを、噛み締め。
GM
何も残らない。
ネロ
そしてそれすら消え失せていく。
GM
灰と炭が、塵になって。
GM
強風にさらわれて、
GM
残されたものも掻き消されていく。
GM
男の姿はそこになく。
GM
女の姿はそこになく。
GM
焦土と化した街と、
GM
生きることを選んだあなたたちだけが残される。
GM
欠けたものは戻らない。
GM
この世界から脱落した者が、
GM
あなたたちに何かをもたらしてみせることは、二度とない。
ネロ
炎に身の半分を灼かれながらしゃがみ込んでいた妖精が、
ネロ
「ルカ」
ネロ
あなたの方を見ないままに、あなたに声をかける。
宿木ルカ
「――はい」
宿木ルカ
彼を見下ろすままに、応える。
ネロ
「ルカ…、……ルカ」
ネロ
言葉を、探すように
ネロ
名前だけが音になって、口からこぼれる。
宿木ルカ
「……」
宿木ルカ
錆びついた玩具のように、緩慢に。
宿木ルカ
彼の隣に腰を下ろして。
宿木ルカ
目を合わせずに、それでも手を取る。
ネロ
「ルカ、僕は」
ネロ
焼けて短くなった髪が、乾いた風に吹かれて揺れる。
ネロ
「僕は、たくさん間違えて」
宿木ルカ
「…うん」
ネロ
「イェルクのことも、致命的に疵つけてしまって」
ネロ
「自分の半分を、失って」
宿木ルカ
「うん。…うん」
ネロ
「愛の半分を失っても、まだ死ねないでいる」
ネロ
「僕は」
ネロ
「ルカ」
ネロ
「それでも ルカ」
ネロ
あなたを見て
ネロ
「君の、そばにいたい」
ネロ
「君に、そばにいてほしい」
ネロ
醜悪な我儘。エゴ。
ネロ
物語から抜け出した自分がちっぽけで、惨めで、無力だと理解していながら。
ネロ
それでも、君を選ばせて欲しいと、泣いている。
宿木ルカ
「……… うん」
ネロ
焼き切れて短くなった髪も、揺らぐ瞳も、火傷で爛れた頬も、何一つ完璧じゃない。
ネロ
完璧も万能も、とうの昔に消え失せている。
宿木ルカ
お互い、血と灰と煤に塗れて。
宿木ルカ
目の前の薄い肩に、額を寄せる。
宿木ルカ
「いましょう。…一緒に」
宿木ルカ
「いつか僕が、終わるときまで」
宿木ルカ
「…一緒に行かせてください」
ネロ
寄せられた自分より小さな体躯に、こちらも体を預ける
ネロ
「…うん、うん。」
ネロ
幼子のような返事。
宿木ルカ
託されたから、だけではなく。
宿木ルカ
選び取ったから。
宿木ルカ
…一方を、切り捨てても。
ネロ
「終わる時まで」
ネロ
「終わるときは」
ネロ
「君がいい。ルカ、君がいいんです。」
GM
あなたが共に終わることを選ばなかった男の残骸は、最早風にさらわれて影も形もない。
GM
愛していると囁いた。
GM
その事実が胸の中に残っていて、
GM
だからこそ、彼を選ばなかった事実がともに横たわる。
ネロ
半身たる愛を失った事実は変わらない。欠けたものは戻らない。
宿木ルカ
妖精の願いに、答えを返すことはしない。
宿木ルカ
そんな日が、来なければいいと思っている。
宿木ルカ
だからきっと―そんな日が来たら。
宿木ルカ
僕もまた、彼女のようにしてみせるのだろう。
ネロ
僕たちは欠けていて、その欠けた痕は継ぎ合わさることのないままに。
ネロ
それでも終わりの日まで、選び取ったものを器に満たして、かたちを添わせて歩んでいく。
宿木ルカ
「……ねえ、ネロさん」
ネロ
「なあに、ルカ」
宿木ルカ
「…痛い」
宿木ルカ
「痛い、ですね」
宿木ルカ
この世界で。
宿木ルカ
自分として生きていくことは、こんなにも。
ネロ
「…うん」
ネロ
「…痛い、痛いねえ。」
GM
その痛みこそが心の疵。
GM
救世主を救世主たらしめるもの。
GM
欠けたものは戻らない。
GM
今こうして滴り落ちる涙のことさえ、
GM
いつかは欠け落ちる日が来るのかもしれない。
GM
この世界で救世主として生きていくのなら、
GM
それはきっと避けられぬ変質。
GM
それでも生きることを選んだあなたたちは、
GM
ただ一人の自分自身として、この世界を歩んでいく。
GM
ハッピーエンドの向こう側に。
GM
失うもののあることを知りながら。
GM
 
GM
 
GM
 
GM
Dead or AliCe「Drop out」
GM
おしまい