GM

では、シノビガミシナリオ「秋空に雪舞えば」

GM

始めていきましょう。

GM

よろしくお願いします!

辻秋葉

よろしくお願いします

芥切 薊

よろしくお願いします

鬼越仁一郎

よろしくお願いします。

三登河六衛門

よろしくお願いします!

GM

 

GM

暑い夏が終わり、季節は秋。
山奥の小さな村『指輪木村』では、収穫や冬の準備で大忙しだ。

GM

だが、その忙しさも楽しいもの。
雪が降れば秋は終わり。
秋の終わりの『天ヶ原祭』が過ぎれば、
やがて厳しい冬が来る。

GM

そんな村へ訪れたのは一人の忍。
戦いに疲れ、斜歯を抜けたハグレモノ。

GM

村人に優しく迎えられ、初めて安らぎを知った忍がこの村で見るのはどんな夢か。
村に眠る『石』が妖しく輝き、忍が夢から醒めるその時を待つ。

GM

そう、冬の訪れを。

GM

 

GM

シノビガミ『秋空に雪舞えば』

GM

 

GM

では、PC1から自己紹介をお願いしていこうかな。
GMがHO貼りますね。

GM

PC1 推奨:ハグレモノ
・使命:【あなたの【使命】は「村を去ること」だ。】
・導入:
あなたは斜歯忍軍の抜け忍だ。
追っ手を差し向けられ、追い詰められたあなたは崖下へ転落してしまった。
次に気がついた時、目に入ったのは田舎の天井。
倒れていたあなたを介抱してくれたのは子どものいない老夫婦だった。
迷惑をかける前にいなくなったほうがいい。

GM

キャラクターシートを公開し、自己紹介をお願いします。

芥切 薊

まずキャラクターシート
https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYn9XRpwUM

芥切 薊

芥切 薊(ちりきり-あざみ)。年は28。

芥切 薊

しばらく前に斜歯を抜けて、今はハグレということになる。

芥切 薊

もとは不知火の血筋。ご多分に漏れず斜歯に呑まれていたがね。

芥切 薊

追われる身だが、抜けたときからいずれわかってはいたことだ。

芥切 薊

もう生き方を曲げるつもりはない。

芥切 薊

そのぐらい。

GM

ありがとうございました。
芥切さんの使命は、
【あなたの【使命】は「村を去ること」だ。】

GM

平穏無事にことが運びますように。

GM

では、PC2ですね。

GM

PC2 推奨:鞍馬神流
・使命:【あなたの【使命】は「『天ヶ原奉納演武』を成功させること」だ。】
・導入:
村の巫女であるあなたは、冬の訪れを告げる祭儀『天ヶ原奉納演武』に向けての準備に大忙しだ。
そんなあなたの元へ舞い込んだ厄介ごと、それがPC1だ。
儀式の邪魔をされないよう気をつけなければならない。

GM

よろしくお願いします。

辻秋葉

https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEY1JD8qQUM

辻秋葉

辻秋葉(つじあきは)。15歳。

辻秋葉

一応巫女をやっている……が……普段は山に入って猟をしたりだな。そっちの方が本業かもしれん。

辻秋葉

ジジイとババアばっかりの村だからな。貴重な若者の俺が働いてやらねえといけないんだ。

辻秋葉

俺の方が強いし、力もあるし。

辻秋葉

……特に語るようことはない。何もない村だから。

辻秋葉

しいて言うならそろそろ祭があるが……よそ者が来るようなもんじゃない。

辻秋葉

ないんだぞ。

辻秋葉

邪魔だからさっさと帰ってほしいぜ。俺はいそがしいんだ。

辻秋葉

今年は熊が多いからな。

辻秋葉

以上だ。

GM

ありがとうございました。
【あなたの【使命】は「『天ヶ原奉納演武』を成功させること」だ。】

GM

大役ですね。がんばってください。

GM

では、お次はPC3。

GM

■PC3 推奨:斜歯忍軍
・使命:【あなたの【使命】は「PC1を殺すこと」だ。】
・導入:
あなたは、多くの部下を失いながらも抜け忍であるPC1をようやく追い詰める。
しかし、最後の一撃を加えようとしたところでPC1は崖から転落し、取り逃がしてしまった。
なんとしてでもヤツを倒す。
あなたは崖の先に見える村、指輪木村に視線を移した。

GM

よろしくお願いします。

鬼越仁一郎

https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYhav5oAUM

鬼越仁一郎

名前は鬼越仁一郎。

鬼越仁一郎

斜歯忍軍。御釘衆。

鬼越仁一郎

抜けた忍の始末は本来、俺の仕事ではない。

鬼越仁一郎

だが、今回は俺に回ってきた。

鬼越仁一郎

つまりは、そういうことだ。

鬼越仁一郎

絡繰の連中や、御釘の若いのを連れて忍びを狩る。

鬼越仁一郎

それが大きな流れで、俺はただ仕事をする。

鬼越仁一郎

それだけだ。

GM

ありがとうございました。
【あなたの【使命】は「PC1を殺すこと」だ。】

GM

忍びとしての仕事に貴賤はなく。
応援は……あったとて、でしょうね。

GM

それでは、最後ですね。PC4。

GM

■PC4 推奨:比良坂機関
・使命:【あなたの【使命】は「村の平和を守ること」だ。】
・導入:
今日も村は平和である。
公民館で資料をめくるあなたに話しかける者はいない。
ゆったりとした時間が流れる中、不意にあなたが張った罠が作動した。
もうすぐ祭儀だというのに野暮な輩もいるようだ。あなたは仕事に取り掛かった。

GM

よろしくお願いします。

三登河六衛門

はーいこんにちは! 三登河六衛門です!

三登河六衛門

ぼくろくえもん〜ってネタ披露したかったんですけど、この村おじいちゃんおばあちゃんしか居ないんですよねえ、残念。

三登河六衛門

あっ 私うっかりしてました! キャラシはこちらです!

三登河六衛門

https://character-sheets.appspot.com/shinobigami/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByFwsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYisDcrQUM

三登河六衛門

指輪木村にはもう結構長いこと勤めさせてもらってまーす。公民館の資料整理がお仕事です!

三登河六衛門

なーんか今年は熊も多くて秋葉ちゃんも大変そうですし、お祭りも近いのに外から誰か来てるみたいです? 困りますねえ。

三登河六衛門

ま、お祭りには私も毎年ご協力させてもらってるので! 今年も滞りなく進むようお仕事頑張ります!

GM

ありがとうございました。
【あなたの【使命】は「村の平和を守ること」だ。】

GM

何かと騒がしくなってますがね、どうにかしていきましょうね。

GM

それでは、此度指輪木村に集まりますこの四人の忍びにて。

GM

シノビガミシナリオ『秋空に雪舞えば』

GM

開幕とあいなります。

GM

 

GM

◆導入フェイズ:鬼越仁一郎

GM

鬱蒼と茂る森の中に殺気が充満する。

GM

葉を散らし、血を散らし、
駆け抜けるいくつもの風がそこにある。

鬼越仁一郎

それは正しく風。先駆として跋扈するは斜歯の機忍。

鬼越仁一郎

【隠蓑】で姿を隠した忍びが、木から木へ。

鬼越仁一郎

追うは芥切薊。

芥切薊

満ちた殺気を切り裂くように、風を先導するように走る。

芥切薊

容易には見えぬ相手をやがて見出しては、斬り伏せ、あるいは不知火らしく燃して。

芥切薊

森の所々に業の炎が灯る。

鬼越仁一郎

その明かりに照らされるは御釘衆。

鬼越仁一郎

芥切薊と距離を保ちつつ、呪詛と悪意だけが獲物に触れる。

鬼越仁一郎

障られるやいなや、忍の足場は不運にも泥濘み、その足を鈍らせる。

鬼越仁一郎

行く手には蔦の絡まりが、鋭利な枝が。

鬼越仁一郎

入念に選択したはずが、隘路へと誘い込まれていく。

芥切薊

追われている。これが御釘衆の連中に追われることだと、もう知っている。

芥切薊

泥濘んだ足元で手を突いて前に転がり、蔦に枝に肌を裂かれながら、

芥切薊

足は止まらない。追い込まれていようが、まだ。

芥切薊

今止まれば、狩られる。今はだめだ。

芥切薊

やりあうにしても、やりようというものはある。

芥切薊

「……、っ」

芥切薊

ひとり、ふたり。追手は倒れていくが、その生死を確かめることはしない。

鬼越仁一郎

そして、視界が開ける。

鬼越仁一郎

「これは天命にして、呪いに非ず」

鬼越仁一郎

その先に立つ忍、鬼越仁一郎は刃を振るう。

鬼越仁一郎

すべてを知っていたとしか言い表せない、完全な場所、機会。

鬼越仁一郎

芥切薊の腹を貫く。

芥切薊

「っが、あっ……!!」

芥切薊

刺し貫かれた腹に灼熱が走る。

鬼越仁一郎

「逃げおおせたと思うな」

鬼越仁一郎

「人には人の意志があり、宿命から逃れ、運命を切り開くこともあるだろう」

鬼越仁一郎

「だが、お前はここで死ぬ」

鬼越仁一郎

少し開いた間合いを、ゆっくりと歩いて詰める。

鬼越仁一郎

すでにここは殺界にして、芥切薊にとっての鬼門だ。

鬼越仁一郎

越えることは敵わない。

芥切薊

「ふ、……ははっ、」

芥切薊

「何が天命だ」

芥切薊

「俺の宿命とやらをねじ伏せたけりゃ、」

芥切薊

「この腹に刃を打ち込むんじゃあなく、釘を打つ場所を探してこい」

鬼越仁一郎

「俺は呪わない」

鬼越仁一郎

「お前が宿命に呪われている。お前が血塗られた道を往くように」

鬼越仁一郎

ここまでに芥切薊が斬り伏せてきた忍はすでに二十を数えている。数多の墓穴を最後に数えるのは、

鬼越仁一郎

「散れ、強者よ」

鬼越仁一郎

芥切薊。その首を刎ねる。

芥切薊

「やな、こった……!」

芥切薊

歩み寄り、近づいていた鬼越の腹を蹴り飛ばす。

芥切薊

反動に血の尾を引いて、たたらを踏み。

芥切薊

首刈りの一閃をかろうじて……あるいは“運良く”避けつつも、踏みとどまることはできず、

芥切薊

がくん、と足場を踏み外す。

鬼越仁一郎

「……」

鬼越仁一郎

「これもハグレの意志というものか」

鬼越仁一郎

「……いや」

鬼越仁一郎

背広を翻し、その場を後にする。

GM

紅葉の赤に散る血潮の赫だけが、

GM

まだ青い空のもとに、残さるる。

GM

GM

◆導入フェイズ:三登河六衛門

GM

指輪木村。

GM

山に囲まれた僻地の村。

GM

当然そこに作られた公民館も古ぼけていて、

GM

冷たくなり始めた秋の空気が隙間風となって入り込む。

GM

そんな中、いつもの通りに仕事をこなす、学芸員の姿がひとり。

三登河六衛門

「えーと、この資料どこのだったっけ……使ったら元のとこに戻して欲しいですよ〜」

三登河六衛門

などとぼやきながら、その男は公民館の、村の歴史を記した本だの、新聞だのを、資料室の正確な位置に戻している。

三登河六衛門

ぼやく言葉とは裏腹、その動きに無駄はない。的確に資料を棚に戻していく。この公民館のことは知り尽くしている……といった様子。

三登河六衛門

「ん〜〜〜、ひと段落したら給湯室でちょっとばかし休憩でもしますかね。いや、その前に受付見にいくか……」

GM

「おーお、三登河さんやい」

GM

「いるかい、にいさんや~」

GM

と、公民館の入り口の方から声が聞こえます。

三登河六衛門

「あっ、はーい!!」

三登河六衛門

慌てて入り口に駆けていくでしょう。

GM

そこには近所のハルばあさんがおりました。
まあこの村の人全員近所みたいなもんですが。

GM

干し柿の入った籠を持っています。

GM

「お勤めご苦労さんだねえ」

三登河六衛門

「ハルおばあちゃん! どうしたんです、何か困りごとでも?」

GM

「いんやあ」首を振ります。

GM

「干し柿がね、いい頃になってきたから」

GM

「三登河さんにどうかいと思ってね」

GM

「ほらあ、ようけ頭つかうろ?」

三登河六衛門

「ああ、もう干し柿の頃ですねえ。えっ、下さるんです?」

GM

「今年は柿がたくさんとれたからねえ」

三登河六衛門

「これはいい干し柿ですねえ。ありがとうございます! では、お言葉に甘えましょう」

GM

「ええ、ええ」
笑みを深めます。しわくちゃの顔がさらにしわくちゃに。

三登河六衛門

こちらもにこにこしながら、干し柿が入った籠を受け取るでしょう。

三登河六衛門

「ちょうど食べ頃ですねえ。おやつにぴったりです!」

GM

「たんとお食べね。遠慮はいらんから」

GM

「うちの人もまた迷惑かけとるかもしれんし」

GM

ハルばあさんの旦那さんの須藤じいさんは偏屈頑固者のおじいさんで、
よく公民館の資料を掻き回してはそのまま放置しがちの人です。

三登河六衛門

「いえいえ! 須藤さんにもよろしくお伝えくださいな」

三登河六衛門

「私は公民館とこの村の皆さんのお役に立つのがお仕事! どんどん使っちゃってくださいね〜」

GM

「ふふ。……ありがとうねえ」

GM

そんなやり取りを経て、頭を下げ合い、
腰の曲がったハルばあさんがそれでもなかなかしっかりとした足取りで去っていくのを見届け。

GM

その矢先でした。

GM

あなたの耳だけに届く、からからという鳴子の音。

三登河六衛門

ニコニコと見届け、さて次の仕事を……と、踵を返した矢先。

三登河六衛門

パチリと目を瞬かせ、窓の外を見る。晩秋の村の風景が広がっているが……。

三登河六衛門

「うっそ、このタイミングで?」

三登河六衛門

ばたばたばた、ととりあえず事務室まで走っていき、いただいた干し柿をデスクに置いて。

三登河六衛門

「方角からして……山の方かな?」

三登河六衛門

「うーん、面倒だな〜、これ動物じゃないよお多分」

GM

そうですね。山の方。

三登河六衛門

三登河の仕掛けには二種類ある。物理的な鳴子と、結界。

三登河六衛門

動物だけなら鳴子だけが反応するはず。しかし、結界の反応はそれ以外のもの。

三登河六衛門

ならば、見に行かねばならない。

三登河六衛門

「もうすぐお祭りですってのに。はあ……」

三登河六衛門

ジャケットを羽織り、いただいた干し柿を一つ頬張りつつ向かいます。

GM

干し柿の糖分を頭に回しつつ、紅に染まりつつある山へとあなたが赴くと……。

GM

まず漂ってくるのは血臭、なのですが。

GM

「……い! おい!」

GM

「あんた、こら、大丈夫かね!」

GM

と、しわがれたおじいさんの声が響いてきます。

三登河六衛門

血臭に、足が早まる。次いで声も。

GM

畑仕事好きの山岡さんですね。この声は。

三登河六衛門

当然知っている。走って声の方へ駆けていくでしょう。

三登河六衛門

「山岡さん! どうしました!?」と、声をはりあげるのも忘れずに。

GM

たどり着けばちょうど山岡さんが血まみれの青年を担ぎ上げているところでした。

GM

山歩き中って感じの格好をしています。畑仕事が好きなので体力があるのです。

三登河六衛門

「うわっ、山岡さん、ど、どうしたんですその方!」

GM

「三登河さんじゃあないかい!」

GM

「いや、見てくれよ、この子が」

GM

「こんなに血まみれで……」

三登河六衛門

近寄りながら、背負われている青年に見覚えがないことをさりげなく確認する。

GM

「早く村、連れ帰ってやらねえと」

三登河六衛門

「これは……ひどい傷ですね、熊でしょうか?」

GM

自分の服が血で汚れるのも構わずに青年を抱えています。

GM

「わからん。こんな場所じゃあどうにも……」

三登河六衛門

「もしも熊ならまずいですね。急いで村まで。お手伝いします!」

GM

「ああ。よろしく頼むよ」

三登河六衛門

こちらも、ジャケットが血まみれになるのも構わず一緒に担ぎます。

三登河六衛門

山岡さんと村に運ぶまでの間、じっと観察をしながら。

GM

血まみれの青年。
山岡さんは分からないと言ったが、忍びであるあなたの目には一目瞭然だ。

GM

この青年が忍びであることも、これが忍び同士の争いによって負うた手傷であろうことも。

三登河六衛門

(こいつは……忍びか? そしてこの怪我……何らかの呪術? 刀だけではないものを感じる。相手はうちじゃなさそうだが……)

三登河六衛門

山岡さんを安心させようとちょくちょく声をかけながらも、思索は進む。

GM

山岡さんもしきりに青年を案じています。

三登河六衛門

(罠にかかったのはこいつで間違いない。ただ、まだ息がある。とするならば、打ち損じたと勘づいた相手が追ってくる可能性が高い……)

三登河六衛門

(まいったな。祭りも近いのに……外の連中にわらわら踏み込まれちゃあ困る)

三登河六衛門

(とはいえ、山岡のじいさんの手前、捨て置くわけにもいかない)

三登河六衛門

「いや〜〜、えらいこっちゃ。意識ありますか? お兄さーん?」

GM

「うんともすんとも言わんなあ……」

三登河六衛門

「それはまずいですね……診療所に真っすぐ向かった方がよさそうです」

三登河六衛門

(面倒だが、一旦村で預かるしかない、か)

三登河六衛門

(もしも追っ手が来るのなら、そちらも罠には掛かるだろう。……掛かるものと思いたい)

三登河六衛門

どっこいしょ、と青年を担ぎ直し。腹の中は全く顔には出さず。

三登河六衛門

そのまま村の診療所に向かっていくでしょう。

GM

平穏な村の地面に血の跡をつけながら、二人はゆく。

GM

GM

◆導入フェイズ:芥切薊&辻秋葉

GM

ふと気づくと、見知らぬ天井。

GM

少し冷えた、草っぽいにおいのする秋の風。

GM

布団に寝かされている。畳の部屋のようだ。

芥切薊

「…………」

芥切薊

開いた目で、左右をあらためる。

芥切薊

殺気のにおいはしない。あの噎せ返るような呪いの、重たい空気も。

GM

襖は閉じられていますが、和室ですのでどうしても隙間風が入ります。

GM

全身には処置がされ、包帯が巻かれ、古い着物を着せられ。

GM

といったところで、縁側の方から足音が聞こえてきます。

GM

少し引きずるような足音が近づいてきて、襖が開く。

GM

「あら!」

GM

古めかしい格好をしたおばあさんが、あなたの様子を認めて目を瞬きます。

GM

「よかったわあ、目がさめたのね」

GM

「ひどい怪我をしていたのよ」

GM

ゆっくりとあなたへと近づいてきて、傍らに膝をつく。

芥切薊

忍びではない人間の、忍びでは纏い得ない柔らかさを感じる。

芥切薊

「……ここは……」

GM

「ああ、ええと」安堵に緩んだ表情で。

GM

「指輪木村、というのよ」

GM

「外から人なんてめったに来ないし、お兄さんは聞いたこともないでしょうねえ」

GM

説明をしながら、おばあさんはあなたへと手を伸ばす。

GM

無防備、無警戒に、あなたの肩へそっと触れ。

GM

「ほらほら、横になって」

GM

「まだ痛むでしょう?」

芥切薊

痛まない、ということはない。なにせ、腹を思い切り貫かれている。

芥切薊

「……お気遣い、ありがとうございます」

芥切薊

振り払おうと思えば、それはあまりにも簡単なのだが。

芥切薊

簡単すぎるがゆえに、そうはしない。

GM

深い皺の刻まれた顔の、たるんだ瞼の奥より、あなたへと注がれる視線は。

GM

「いいのよ」

GM

ただただ純粋に、その身を案じている。

GM

「ここはほとんど自給自足の村でね、大したこともできないけど……」

GM

「だからこそ、ゆっくりしていってくれていいから」

芥切薊

「……、いや……」

芥切薊

出ていったほうがいい。忍びではない人間の家には、こちらにもあちらにも障りがありすぎる。

芥切薊

「……気持ちだけ頂いて、早いところ出ていきます」

GM

「でも、その怪我じゃあ……」

GM

と、思案げにおばあさん、ええと山岡静さんが言い募ろうとするんですが。

辻秋葉

「おーい」

GM

「あら」

GM

ぱっと顔を上げる。

辻秋葉

呼びかけから間をおかず、ずかずかと足音。

辻秋葉

すぱんと襖を開ける。

GM

「秋葉ちゃん、だめよ」

GM

「このかた、大怪我をしてらっしゃるのだから」

GM

「そんなに揺らしたらいけません」

GM

たしなめるような言い方。

辻秋葉

鮮やかなオレンジ色のハンティングベストを着た少女。

辻秋葉

「む。悪ぃ、静ばあ……」

芥切薊

目が合う。

GM

「気をつけてくれたらいいのよ」

GM

「また、狩りに行ってくれていたのね」

辻秋葉

部屋に入って、すすす……と静かに襖を閉めました。

GM

にこにこ。それでいいのよ。

辻秋葉

「うん。今年は熊が多い。多すぎる」

辻秋葉

「あとで肉を捌いて持ってくる……じゃなくて」

辻秋葉

じっ

辻秋葉

じ~~~っ

辻秋葉

「こいつかぁ、けが人のよそもんって」

GM

あら、ありがとう、と静さんはにこにこしていますが。

辻秋葉

物珍しさ、好奇心、そういったものを一切隠さない視線。

GM

「そうよ。正一さんが、三登河さんと見つけたって」

辻秋葉

「へぇ~~」

芥切薊

無遠慮な視線を見返す。

芥切薊

互いにわかる。目の前の相手は、この老女とは違う。

芥切薊

「…………」

GM

あら。あらあらあら。

GM

みたいな顔で頬に手を当て、見つめ合う二人を見ています。

辻秋葉

ふ~ん、という感じの目で見ている。

辻秋葉

あなたが会ってきたシノビたちとも、どこか違うかもしれない。

辻秋葉

田舎育ち故だろうか。

辻秋葉

視線に含まれる好奇心を隠す気すらないのもそう。子供でありながら堂々と猟に参加している様子なのも。

芥切薊

しかしさしあたりのところ、敵意は感じない。これもまた互いに、そう。

芥切薊

少し考えるふうにして、

芥切薊

「……芥切薊という。改めて、迷惑をかけたようで申し訳ない」

芥切薊

と、名乗った。

辻秋葉

「ちりきり」

辻秋葉

響きがおもしろかったらしい。繰り返す。

辻秋葉

「俺は秋葉だ」

GM

ご丁寧にどうも、山岡静です、とおばあさんも頭を下げます。

GM

こちらは畳に手をつき礼儀正しく……。

辻秋葉

静ばあは上品なんだ。

芥切薊

静かな目で二人を視界に収めたまま、何に対してか頷く。

辻秋葉

「ちりきり……は、しばらくここにいるのか?」

芥切薊

「長居はしないつもりだ」

GM

静さんはそんな、というような顔をしています。

辻秋葉

「大丈夫なのか、その怪我で」

芥切薊

「……、まあ」

GM

「大丈夫じゃないでしょう」

辻秋葉

そのように見える。

GM

「たいへんだったのよ。正一さんも三登河さんもまっかっかで」

GM

「私ときたら、ほんとうにびっくりして」

辻秋葉

「来るときも道が赤くてすごかった」

芥切薊

「…………」

芥切薊

実際のところ大丈夫ではないので、やや言葉を探しています。

GM

「ほら、ほら」

GM

静さんが手を伸ばし、布団をかけながら薊を寝かせようとします。

GM

「まずはゆっくり眠りなさいな」

辻秋葉

「まあ、俺はどっちでもいいけどな。お前が変なやつだったらじじばばの代わりに追っ払ってやろうと思ったけど」

辻秋葉

「そんな感じじゃなさそうだし」

芥切薊

老女の柔らかな手つきに、下手に逆らうと相手を傷めてしまいそうで。

芥切薊

あえてその促しのまま、布団に背をつける。

辻秋葉

うむうむ……

GM

「お腹はすく? 食べられそう?」

芥切薊

「……たぶん、食えはします」

GM

「お肉は入るかしら?」

辻秋葉

「お? 熊食うか?」

芥切薊

「熊」

GM

「秋葉ちゃん、さばいてくれる?」

辻秋葉

「おー」

辻秋葉

よっこらしょと立ち上がる。

辻秋葉

「いや~、肉に困らないのは助かるぜ」

GM

「本当に。いつもありがとうねえ」

GM

「天ヶ原奉納演武も近くて、今は忙しいだろうに」

辻秋葉

「そっちもな~。まあどうにかやってるよ」

辻秋葉

ぴしゃ!と襖を開けかけて、はっとしてすすす……と開ける。

GM

そうそう。

辻秋葉

「じゃ、また」

GM

「よろしくねえ」

辻秋葉

気持ち静かに去っていきました。

GM

にこにこ見送りました。

芥切薊

薊もまた、その姿を、横になったまま見送り。

芥切薊

「……奉納演武……」

GM

「ああ」

GM

「外の人には、耳慣れないかしら?」

GM

ゆっくりと振り返ります。

芥切薊

「……ここの、まつりか何かですか」

GM

「ええ、そうなの。秋の実りに感謝を捧げるお祭りでね」

GM

「秋葉ちゃん、巫女さんなのよ」

芥切薊

ぱちりと軽く瞬いた。

GM

「だから……冬が来たら、神様にお祈りをするの」

GM

「冬が来たら、ね」

芥切薊

「冬……」

GM

「ささ、休んで」

GM

「食べるのにだって、体力は要るものね」

GM

話が長くって、やあねえ、と破顔しながら掌を振って。

GM

歳を取るとこうだからいけないわ。

GM

「……それじゃあ、おやすみなさいね。薊さん」

芥切薊

「……はい。ありがとうございます」

GM

にっこりと頷いて、静さんも部屋を去ります。

GM

畳のい草のにおいに、乾いた秋の風が吹き抜けて。

GM

現実感のないほどに安穏とした、平和な時間が訪れる。

芥切薊

頬に風を感じて、細く長く息をする。

芥切薊

目を閉じて、勧められたとおりに眠りにつく。

芥切薊

今度は気を失うのではなく、何事かあれば跳ね起きる、忍びの眠りに。

GM

身に染み付いたあなたの在り方に反して、この村に流れる空気は穏やかだ。

GM

歩んできた道のりとは程遠く、

GM

柄にもない願いを、抱いてしまいそうなほどに。

GM

GM

では、メインフェイズを開始していきましょう。

GM

このシナリオのドラマシーンでは「秋空に雪舞えばシーン表」を振っていただくことになっています。

GM

2:どこから紛れ込んできたのか。シーンプレイヤーが1D6を振って3以下ならナタを持った少女、4以上なら冬篭りに備えた熊が襲ってくる。シーンに登場したキャラクターは、少女なら《刀術》・熊なら《鳥獣術》で判定し、失敗すると接近戦ダメージを1点受ける。
3:暗い夜の森の中、月明かりのみが周囲を照らす。忍が動くにはいい時間だ。
4:秋晴れの下、両脇で黄金色の稲穂が風に靡く道。刈り取りを控えたこの短い間にしか見る事の出来ない貴重な光景だ。
5:美味しそうな果実がたわわに実っている。一つくらい取って行ってもバチは当たらないだろう
6:山中に続く林道。勾配の厳しい道から、紅葉が浮かび流れる穏やかな川が見下ろせる。
7:村の広場。山や田畑が一望できる。波打つ稲穂の絨毯、山々には紅葉。秋を感じるひと時だ。
8:パチパチと爆ぜる音。どうやら籾殻で焚き火をしているらしい。少し暖まっていこうか。
9:神秘的な神社。祭りの準備が進められているが、今は人がいないようだ。
10:ひと雨きそうな午後。重たい空気にキンモクセイがつと香る。
11:草に埋もれ、崩れかけの古い空き家。どこか物悲しさを感じる。
12: カツーン、カツーン、誰かが丑の刻参りをしている音が聞こえる。シーンに登場したキャラクターは《呪術》で判定し、成功すると誰かに《呪い》の変調を与えることができる。失敗すると《呪い》の変調を受ける。

GM

よろしくお願いします。

GM

というわけで、初手希望者の方いらっしゃいますか?

GM

いなかったらGMがダイスで決定します。

鬼越仁一郎

では初手を。

GM

かしこまりました。よろしくお願いします。

GM

◆メインフェイズ第一サイクル:鬼越仁一郎

鬼越仁一郎

行動としては、辻を調べようと思っていますが、一緒に出ますか?

GM

シーン表の結果次第という答えが出る可能性があります。

鬼越仁一郎

では先に振ります。

辻秋葉

シーン表見てから決めます

鬼越仁一郎

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(9) > 9:神秘的な神社。祭りの準備が進められているが、今は人がいないようだ。

GM

めちゃくちゃそれっぽいやつ引いてる……。

辻秋葉

じゃあのこのこと出ていくか

鬼越仁一郎

鬼越仁一郎は周囲を調べた後、神社へ。

鬼越仁一郎

まっすぐ、姿を隠すことなく村を歩いて。

鬼越仁一郎

しかしそれが誰にも見咎められることなく、呼び止められることもなく、不審がられることもない。

鬼越仁一郎

たまたま目に入らない、たまたま気にされない。

鬼越仁一郎

「さて……」

鬼越仁一郎

しかし、その隠蔽も忍には通じない。

辻秋葉

「ん」

辻秋葉

ぽてぽてと歩いてきた半纏姿の少女が、男を見咎める。

辻秋葉

「誰だお前」

鬼越仁一郎

「俺は、鬼越仁一郎」

辻秋葉

不審者に名乗られてしまった……

鬼越仁一郎

「斜歯忍軍、御釘衆。芥切薊という抜け忍を処分するため、この村に来た」

辻秋葉

「お、おう……?」

辻秋葉

「え~と……俺は秋葉だ」

辻秋葉

抜け忍……

鬼越仁一郎

「負傷した忍を、拾っただろう」

辻秋葉

「ああ、うん」

鬼越仁一郎

「あれを預かりにきた」

辻秋葉

少し悩み……

辻秋葉

「もし俺が邪魔したりしたらどうなる……?」

鬼越仁一郎

「交渉の必要が出てくるな」

辻秋葉

「こうしょう」

鬼越仁一郎

「利害を擦り合わせる、ということだ」

鬼越仁一郎

「お互いの利害が一致するところを探り、落とし所を見つける」

鬼越仁一郎

「そういった、現実的な試みだ」

辻秋葉

「なるほど」

鬼越仁一郎

とはいえ、突き出すことを期待しているわけではない。

鬼越仁一郎

この娘がそうすると判断しても、その通りに従う獲物ではない。

鬼越仁一郎

この会話で鬼越が探るのは、それこそ、利害が一致するかどうか。

鬼越仁一郎

この娘が、俺にとって、吉なのか、凶なのか。

鬼越仁一郎

つまりは、それが肝心なところだ。

鬼越仁一郎

「どうだ。お前にとって、あの忍は」

辻秋葉

「どう……」うーん

辻秋葉

「村の迷惑にならないなら置いてやってもいいと思っている」

辻秋葉

「思っていたんだが……」

辻秋葉

じろじろ……

鬼越仁一郎

鬼越仁一郎は、交渉が決裂したときの話はしていない。

辻秋葉

引き渡さなければ何をすると言われたわけではないのだが。

鬼越仁一郎

だが、忍だ。

鬼越仁一郎

「お前にとって、何が重要で、何が重要ではないのか」

鬼越仁一郎

「何を切り捨て、何を取るのか」

鬼越仁一郎

強面の男が、まっすぐ睨むように辻の目を見る。

鬼越仁一郎

「どうだ」

鬼越仁一郎

情報判定します。対象は辻の秘密。

鬼越仁一郎

千里眼の術で判定します。成功すれば、直接聞いても、聞かなくてもわかるという感じで。

GM

OK 判定をどうぞ!

鬼越仁一郎

2D6>=5 (判定:千里眼の術) (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功

GM

成功ですね。
ディスコードにてお送りします。

GM

お送りしました。

鬼越仁一郎

受け取りました。

辻秋葉

男の鋭い視線を受け止める。

辻秋葉

「……まあ、俺としては別にあいつはくれてやって構わない」

辻秋葉

「の、だが」

鬼越仁一郎

「なるほど」

鬼越仁一郎

「いや、いい」

鬼越仁一郎

「もうおおよそ、”見えた”からな」

辻秋葉

「は?」

辻秋葉

「見るな勝手に……」

鬼越仁一郎

「時間を取らせた。話の続きは追ってしよう」

鬼越仁一郎

そのまま、神社の境内を歩いて去ろうとする。

辻秋葉

「暴れるのは村の外でやってくれよな」

鬼越仁一郎

「善処しよう」

辻秋葉

「頼むぜ」

辻秋葉

この場を去るなら追わない。

辻秋葉

できれば村からもさっさと去ってほしい……。

鬼越仁一郎

ではそのままいなくなります。

辻秋葉

じー……とその後ろ姿を睨み。

辻秋葉

うーん。もう少し若ければなあ……。

辻秋葉

などと何かを考えて、自身もその場を後にした。

GM

秋の境内に、ひたりと楓の葉が落ちた。

GM

GM

◆メインフェイズ第一サイクル:辻秋葉

辻秋葉

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(8) > 8:パチパチと爆ぜる音。どうやら籾殻で焚き火をしているらしい。少し暖まっていこうか。

辻秋葉

ちりきり。出てくれるか。

芥切薊

お。いいぞ

辻秋葉

よし。

辻秋葉

田舎の夜は静か……なんてことはなく。

辻秋葉

そこら中、カエルだの虫だのの大合唱。

辻秋葉

とはいえ、秋葉には慣れたものだ。そもそも他の土地の夜なんて知りもしないのだし。

辻秋葉

合唱に紛れて、静かな足音。山岡夫妻を起こさない程度に。

辻秋葉

そ……と薊の寝かされている部屋の襖を開ける。

芥切薊

襖の滑る音に、目を開ける。

辻秋葉

「よっ」

辻秋葉

片手を上げて軽く挨拶しながら、反対の手で襖を閉める。

辻秋葉

「体の調子はどうだ」

芥切薊

「……最悪からはなんとか、といったところだな……」

辻秋葉

「最初よりは顔色よさそうだな」

辻秋葉

ちょっとだけ……

芥切薊

「良くしてもらった」

辻秋葉

「そうだぞ」

辻秋葉

「お前は山岡のじいちゃんばあちゃんに、ひいてはこの村に恩ができたわけだ」

芥切薊

特に否定はしない。目線で先を促す。

辻秋葉

「……ということでだな、俺からお前に一つ提案があるんだがな」

辻秋葉

「お前、俺と子供を作らないか」

芥切薊

「は?」

辻秋葉

「まあ聞け」

辻秋葉

「見ての通り……てほど見てないかもしれんが、この村は年寄りばっかりだ」

辻秋葉

「若人がいないと子供が作れない。子供がいないと村が滅びる」

辻秋葉

「センセー……センセーとは会ったか? 髪が黄色いやつ」

芥切薊

「いや。見かけてはいないな」

辻秋葉

「そうか。センセーも若いんだけどな。村のやつよりはよそ者の方がいいからなこういうのは」

芥切薊

「……なるほど?」

辻秋葉

「わかってくれたか」

芥切薊

「言いたいことはわかったが」

芥切薊

「本物の行きずりだぞ」

辻秋葉

「うん」

辻秋葉

「そっちなんだ。けが人だから無理って言われるかと思ったぜ」

芥切薊

「……そっちもこっちもあるかよ。そもそも、普通は怪我人に持ちかける話じゃないぞ」

辻秋葉

「俺としても待ってやりたかったんだけどな」

辻秋葉

「顔の怖いおっちゃんがお前を引き取りに来てたから、早いほうが良さそうだと思って」

芥切薊

「あいつか。……会ったのか」

辻秋葉

「自己紹介もしてくれたぞ。おにごえじんいちろうだって」

芥切薊

「ふうん。礼儀正しいこった」

辻秋葉

「だから、明日にもお前連れてかれちゃうかもしれないし」

辻秋葉

「で、どうだ?」

芥切薊

「どうだ、じゃねえんだよなあ……」

芥切薊

「お前いくつだ。ガキだろ」

辻秋葉

「じゅう……ご……? くらい」

芥切薊

「……くらい?」

辻秋葉

「意味ね~から忘れるんだよ」

辻秋葉

「まあ大体そんなもんだ。一つ二つ違ったって大してかわんねーだろ」

芥切薊

「ガキの発想だな……」 やや呆れたふう。

辻秋葉

「ああ?」

芥切薊

「外……というか、表の世を知らん発想だと言い代えてもいいぞ」

辻秋葉

「しらんけど……」

辻秋葉

それは事実……

芥切薊

「まあそうだろうな」

芥切薊

「静さんだったか。お前の話を延々してくれたが」

辻秋葉

俺は村の宝だからな……

芥切薊

「やめとけ。村の爺婆だって、お前がわざわざ行きずりの男と寝ることを喜ばないだろ」

辻秋葉

「かわいい俺がかわいい子を産んだら喜ぶだろ」

芥切薊

「その前にも後にも問題があるだろうが……」

芥切薊

「お前なあ」

芥切薊

「お前がお前を村の道具にするのは勝手だが」

芥切薊

「自分のガキにそういうものを押し付ける意味、わかってるか」

辻秋葉

「…………」

辻秋葉

「………………」

辻秋葉

考えていなかった様子。

辻秋葉

「でも……かわいがるし……」

芥切薊

「秋葉とかいったか」

芥切薊

「わかっていてせせこましいごね方をするな」

辻秋葉

「むぅ……」

辻秋葉

「なんだ……クソ……お説教しやがって……」

芥切薊

「説教されるような持ちかけをしたのはお前だろう」

辻秋葉

「バカにしやがって~……」

辻秋葉

わな……わな……

辻秋葉

むすむす……

辻秋葉

むかついたからお前の秘密を抜く。

辻秋葉

日々野山を駆けずり回って得た観察眼などで抜く。野戦術だ。

GM

いいでしょう。判定をどうぞ。

辻秋葉

2D6>=5 (判定:野戦術) (2D6>=5) > 3[1,2] > 3 > 失敗

辻秋葉

アビビ

辻秋葉

敗退します

辻秋葉

「ふん! ばーか!」

辻秋葉

「帰る!」

辻秋葉

すっくと立ち上がる。

辻秋葉

でもどたどた歩いたり襖を乱暴に開けたりしたら夫妻が起きちゃうからな。

辻秋葉

「ばーか!」

辻秋葉

静かに帰るぜ。

芥切薊

特に反論も引き止めもせず見送る。

芥切薊

村の外を知らない、小さな世界の、女というにもいささか幼い娘の背中。

芥切薊

「……15か」

芥切薊

まだ、ガキだ。本当に。

芥切薊

気配が去って、戻ってこないことをしばらく確かめてから、

芥切薊

再び横になる。

芥切薊

本当に、早く出ていったほうがいい。

芥切薊

わかっている。

GM

やたらにやかましい虫の音が、あなたを嗜めるように響いていた。

GM

GM

◆メインフェイズ第一サイクル:三登河六衛門

三登河六衛門

どうしようかな まずはシーン表を振りますか

三登河六衛門

その結果次第という感じで

GM

ナタ少女のせいではじめにシーン表ありきになってる。

GM

AKSTです。

三登河六衛門

本当にそこが そこがね そこが

三登河六衛門

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(10) > ひと雨きそうな午後。重たい空気にキンモクセイがつと香る。

GM

よかった~。

三登河六衛門

12引いたかと思った 焦った

GM

こわすぎる。

GM

顔合わせときます? 薊さんと。

三登河六衛門

そうですね、お見舞いといった様子で軽くお伺いしましょうか

GM

いいですね~。昼っぽい方にするか。

GM

というわけで、少し湿った空気の漂う秋の午後。

GM

山岡のじいさんが畑仕事でもしていようか。えいさほいさ。

三登河六衛門

お昼過ぎかな 山岡さんたちがお昼ご飯が終わったぐらいのタイミングを見計らっていくでしょう。

三登河六衛門

あ、ちょうど畑に山岡さんがおる。

GM

この時期の畑仕事ってなんだ?

GM

冬の間に育つ野菜の種まきとかしてるのかも。

GM

あと芋掘ったりかな。

GM

芋掘ってるほうがそれっぽいので、芋を掘ります。

三登河六衛門

「山岡さーん!」芋を掘っている彼に、道端から声をかける。

GM

「おやあ」

GM

顔を上げます。タオルを首に巻いているのは防寒目的かも。

GM

「三登河さん! この前はどうもお世話に」

GM

「おかげさまであの兄ちゃん、なかなか元気だよ」

三登河六衛門

「いや〜、冷えるようになりましたねえ。どうもどうも」

GM

「冬が来るなあ」

三登河六衛門

「おっ、本当ですか? それは喜ばしい!」

GM

「秋葉の狩った熊もばくばく食ってなあ」

GM

「やっぱ怪我には血肉だろ。将来有望だわ」

三登河六衛門

「食欲があるなら大丈夫ですね! そう、その方のお見舞いにと思いまして」

GM

「ああ~」

三登河六衛門

秋の味覚が色々詰まったカゴを持っている。

GM

鍬を片手に髭の生えた顎をさすります。

三登河六衛門

食べやすいならあれかな やはり……干し柿

GM

干し柿の循環だ。

GM

「そんなら、どうぞどうぞ……と言いてえが」

GM

「外の若者さんだもんなあ」

GM

ええと……ぷらいばしい? とかがあるはずだったぞ。

GM

「ちょっと待ってくれな」

三登河六衛門

「はーい。すみません、こちらこそ突然お伺いしまして……」

三登河六衛門

(山岡のじいさん、こういうところ真面目だからな……)と、おとなしく待ちます。

GM

では、しばしして、縁側の方から。

GM

「三登河さあん」今度は静さんの声。

三登河六衛門

「あ、はーい!」呼ばれて、改めてそちらへ向かう。

GM

呼ばれるままに赴けば、山岡さんところの静さんと。

芥切薊

その一歩ほど後ろに、薊。

GM

「こちらにどうぞ」と、縁側をぽんぽんと叩きます。

GM

「今、お茶を出してきますからね」

三登河六衛門

「山岡さん、突然すみませんねえ。ああっ、お構いなく!」ぺこぺこ頭を下げながら縁側までやってくる。

GM

「お二人はゆっくりしてらして」

GM

いいのよ~、とにこにこ笑って下がっていきます。
正一さんは畑仕事に戻ったっぽい。

三登河六衛門

「いやあ、申し訳ない。それでは」と、改めて。

三登河六衛門

にこにこと薊に目を向ける。

三登河六衛門

あなたにはわかるだろう、この公務員然とした男も忍びであると。

三登河六衛門

「きちんとお会いするのは初めましてですね、三登河と申します」

芥切薊

「ああ。……あんたが運んでくれたと聞いた」

芥切薊

「芥切だ。礼を言う」

三登河六衛門

「いやあ、お礼を言うならそこは山岡さんに! 私はお手伝いしただけですので……」

三登河六衛門

「とはいえ、……ずいぶん大変な目に遭ったご様子ですねー? こちら、お見舞いになります」

三登河六衛門

ニコニコしながら干し柿の入った籠を差し出す。

GM

そのあたりでそそっと静さんがお茶を置いて去っていきましょうか……。

三登河六衛門

あっ、ありがとうございまーす! と静さんにお礼も言うことも忘れずに。

GM

会釈が返ります。にこにこ。
ゆっくりしていってねえ。

三登河六衛門

様々な面をそつなく切り替えている、そのように感じられるかもしれない。

芥切薊

「ありがとうございます」

芥切薊

それぞれに目をやりながら言って、視線が留まる先は三登河。

芥切薊

秋葉の不躾さとは違う、ある種忍びらしい、探りの気配を薄く感じる。

三登河六衛門

「いやあ、実際びっくりしましたよ。外から人が来るなんて滅多にないことでしてね」

三登河六衛門

「ですので、お加減が良くなったら是非お見舞いとご挨拶をしたいと思いまして、こちらにきた次第です」

三登河六衛門

口調こそ丁寧だが、そう、探りの気配は隠していない。

三登河六衛門

染めた髪に不似合いな真っ黒な目は、よくよく見れば感情が読みづらい。

三登河六衛門

「年も同じぐらいですか? 私は28なんです」もう三十路前ですが一応若手ですねー、などと語る声色は明るいが。

三登河六衛門

その目はじっと、あなたを見ている。

芥切薊

「28だ」

芥切薊

その視線を見返す。

三登河六衛門

(こいつ、相当なやり手だな……)などと、顔には出さずに、視線を受け止めましょう。

三登河六衛門

「わあ! 奇遇ですね! 同い年だなんて」

三登河六衛門

「もし、お嫌いでなければおひとつ、どうぞ。ああ、ご安心を。これは”ただの”干し柿です」

三登河六衛門

「私も一つ頂いちゃいましょうかね」ひょい、ととって食べてみせる。

芥切薊

「……どうも」

芥切薊

無造作にひとつ取る手つき。

芥切薊

疑ってはいない。今のところは。

三登河六衛門

もむもむ……と干し柿を食べながら、薊さんの秘密を調べましょう。

三登河六衛門

お見舞いも持ってきた。特技は経済力で!!

GM

毒術じゃなくてよかった 判定をどうぞ!

三登河六衛門

毒入ってないよ!!!!!!! 判定します

三登河六衛門

2D6>=5 (判定:経済力) (2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功

三登河六衛門

ふう ふう

GM

高い! ディスコードにてお送りしますね。

三登河六衛門

はい!

GM

お送りしました。

三登河六衛門

では、居所、いただきましょうか。

三登河六衛門

にこーっ、と笑う。どこか羨ましげな。

GM

はい。薊の居所を獲得ですね。

芥切薊

「…………」 その笑顔に目を細めて、干し柿を齧る。

三登河六衛門

「さて、それでは」頂いたお茶を飲み干して。

三登河六衛門

「お体に障るとよくありませんから、私はこの辺りでお暇いたしましょう」

三登河六衛門

「山岡さーん! お茶ありがとうございましたー!」と、家の中にも声をかける。

GM

あら、もうお帰りになるの? またいつでもおいでくださいね、うちにはいつでもいいから、みたいな返答です。

芥切薊

「どうも。……また」

芥切薊

本当に「また」があるのかは定かでない声色で言う。

三登河六衛門

「ええ、また」丁寧に一礼して、山岡家を後にします。

GM

畑仕事をしている正一さんとも会釈しあいましてね。

三登河六衛門

もちろん!

鬼越仁一郎

では別れたところで、三登河六衛門の仕掛けた探知の罠に、意図を持って触れているものがあるのに気づくでしょう。

三登河六衛門

「……おっと?」

三登河六衛門

(……わざとか? 接触の意図があると見ていいか)

三登河六衛門

「……困りましたね〜、ほんと」では、罠の場所に向かいましょう。

三登河六衛門

山奥にのそのそ分け行っていく。勝手知ったる山。

鬼越仁一郎

「呼びかけに応じていただき、感謝する」

鬼越仁一郎

「比良坂機関」

三登河六衛門

思わず口角が上がる。

三登河六衛門

「ははは、お見通しときましたか」

三登河六衛門

「いかにも。比良坂に所属しております、三登河と申します」

鬼越仁一郎

「俺は斜歯忍軍、御釘衆。鬼越仁一郎」

鬼越仁一郎

「秩序を重んずる者として、情報交換を申し出る」

三登河六衛門

「ああ、御釘の方。通りで……」納得した様子で頷いてから。

三登河六衛門

「情報交換。ああ、……先日ここに来た忍びの方ですね?」

鬼越仁一郎

「そうだ」

鬼越仁一郎

「あれを追うのは、斜歯お決まりの揉め事ではない」

鬼越仁一郎

「いずれそのことはわかるだろう」

三登河六衛門

(こいつは腹芸も通じないだろうな……いや、御釘ならどこまで見られているか)

三登河六衛門

「ふむ、複雑な事情がおありのようですね。承知いたしました」

鬼越仁一郎

「俺が提供するのは、この村にいるもう一人の忍、辻秋葉」

鬼越仁一郎

「おそらくは、お前がここにいる理由と、関係すると考えている」

三登河六衛門

「ははあ、秋葉ちゃんとももう会っておられましたか」

三登河六衛門

自分がここにいる理由、については、触れずに。「いいでしょう。欲しいのは、あの方の情報ですね?」

鬼越仁一郎

「そうだ。互いに思惑はあるだろう」

鬼越仁一郎

「今はそれで十分だ」

三登河六衛門

「承知いたしました。利害の一致と秩序は、こちらとしても望むところです」

鬼越仁一郎

「感謝する」

鬼越仁一郎

辻秋葉の秘密を三登河六衛門に提供します。

三登河六衛門

では、芥切薊の秘密を鬼越仁一郎に提供します。

三登河六衛門

居所はどうしようかな

GM

秘密見てからでもいいですよ。

鬼越仁一郎

そうですね。

三登河六衛門

了解です! ではまず秘密を。

GM

では、秘密譲渡の処理をします。
ディスコードにてお送りしましょう。

GM

お送りしました。
居所の譲渡については改めてご検討ください。

三登河六衛門

受け取りました!

鬼越仁一郎

貰えるならもらっておくか……?

三登河六衛門

居所は……そうですね、別の情報を手に入れたときに、共有してくださるとのことなら、お渡ししましょう。

鬼越仁一郎

では、そのときにまた交換などするかんじで。一旦は大丈夫です。

三登河六衛門

了解です! それではその際に交換という形で。

三登河六衛門

「……ふふ」小さく笑う。

三登河六衛門

「いや、いや、あの子らしい。本当によく育ってくれました」

鬼越仁一郎

「純粋さとは、時に厄介なものだ」

鬼越仁一郎

「大きな道理にも、安々と反してくれる」

三登河六衛門

「ははは。そうかもしれません。私も手を焼きましたが……」

三登河六衛門

周囲の紅葉に目をやり。「実りの時期ですね。頃合いかもしれません」

三登河六衛門

「それでは、また何か分かりましたら、ご連絡差し上げましょうか?」

鬼越仁一郎

「有り難い」

三登河六衛門

「私は普段公民館におりますので。ご用があればこちらの罠でも、公民館でも、お好きな方でご連絡をば」

鬼越仁一郎

「了解した」

三登河六衛門

「それでは、これにて失礼いたします。ごきげんよう」一礼をして、躊躇いなくあなたに背を向け、歩いていくでしょう。

鬼越仁一郎

それを見送る。

鬼越仁一郎

隙がない男だ。

鬼越仁一郎

その場で一人タバコを吸い、木々の隙間から見える秋空を見上げる。

GM

群れをなす薄い雲が、紅葉の向こうに広がっていた。

GM

GM

◆メインフェイズ第一サイクル:芥切薊

芥切薊

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(4) > 4:秋晴れの下、両脇で黄金色の稲穂が風に靡く道。刈り取りを控えたこの短い間にしか見る事の出来ない貴重な光景だ。

GM

指輪木村には穏やかな風が吹く。
都会の喧騒から遠く離れた山奥の、草木と土のにおいをたっぷりと含んだ風が。

GM

「降りそうな感じはなくなってきたわねえ」

GM

静さんがそんな風にあなたに声をかけます。

GM

具合が良くなってきたなら、お散歩ごいっしょどうかしら、などという風に提案をされました。

芥切薊

「いい風ですね」

芥切薊

淡々とした声だが、冷たくはない。

芥切薊

あながち社交辞令というふうでもない。

GM

「ふふ」

GM

「そう思ってもらえるのねえ」

GM

「都会の人、若い人には、物足りないものばかりじゃあないかしら」

GM

「この村は」

芥切薊

「……いや。そうでもない……」

芥切薊

脱臭されたラボの空気をわずかに思った。

GM

徹底的な滅菌処理の行われた斜歯の実験室。

GM

野放しの生命に溢れたこの山奥とは、あまりにもかけ離れた場所に。

GM

そこからの追手がたどり着きつつある一方で、

GM

目の前の老婆の姿は、あまりにも穏やかだ。

GM

「そうかしら」

GM

静さんは頬に手を当てる。

芥切薊

「あるものが違うだけでしょう」

GM

「薊さんは、そう思うのねえ」

GM

「秋葉ちゃんは……」

GM

「どうなのかしら」

芥切薊

「……外には出たことがないんでしたか」

GM

「そうなのよ。ずっとこの村でねえ」

GM

「野を駆け山を登り、とでも言うのかしら」

GM

「確かにね、あの娘は」

GM

「村にあるもので、めいっぱい育って、立派になってくれているけれど」

GM

「……巫女さんのお仕事があるとは言ってもねえ」

芥切薊

「この村の巫女ってのは、いわゆる普通の巫女とは違うんですか」

芥切薊

秋葉は、あまり世間一般でいうところの巫女には見えない。

GM

「神様にお祈りを届ける役でね」

GM

「生まれたときから、決まっているの」

GM

「私たちじゃあ代わってはあげられないから……」

GM

どうしても、と嘆息して、薊に目を向ける。

GM

「呆れられちゃうかしら」

芥切薊

「何故?」

GM

白い眉を下げて笑います。少し困ったように。

GM

「あんな若い娘を、村に縛り付けている、って」

芥切薊

「…………」

芥切薊

「いや」

芥切薊

「縛り付けたくないと思っているなら、あとは……」

芥切薊

「本人がそれを理解するかと、何を望むかだ」

GM

「……今は」

GM

「村のためにって、がんばってくれてるみたいねえ」

GM

「薊さん、もしかして」

GM

「変なこと言われたんじゃあないかしら」

GM

「秋葉ちゃんに」

芥切薊

「…………」 否定はしない。

GM

ふふ、と笑います。困ったように。

GM

「やっぱり……」

GM

「でも、私から謝るのも、なんだかねえ」

芥切薊

「大して気にしてませんよ」

GM

「うふふ」

GM

「それはそれで、あの娘、怒るでしょうねえ」

GM

「ふふふふ……」

GM

おかしそうに笑っている。
秋葉のことを語ることが、楽しくてたまらない、というふうに。

芥切薊

「……本当に、可愛がっているんですね」

GM

「…………ええ」

GM

「あの娘は」

GM

「かわいいかわいい、村の宝ですよ」

GM

「ほんとうに……」

GM

「皆、そう思っているんです」

芥切薊

その、あたたかい瞳をじっと見つめる。

芥切薊

その奥までも覗き込むように。

GM

たるんだ瞼の奥の、黒い瞳。

芥切薊

敵意も害意もない、無防備な瞳だ。

芥切薊

NPCの秘密を抜きます。見敵術。

GM

*村の人々の秘密ですね。判定をどうぞ。
 死者の声で-1か。

GM

ん_

GM

うんPC限定だな、やっぱり-1です。がんばってください。

芥切薊

はい。

芥切薊

SG-1>=5 (判定:見敵術) (SG-1@12#2>=5) > 8[4,4]-1 > 7 > 成功

GM

では、薊に村の人々の秘密ですね。
ディスコードにてお送りします。

GM

お送りしました。

芥切薊

受け取りました。

GM

あなたの目の前で、村人は微笑んでいる。

GM

穏やかな風が白髪を揺らした。

GM

「……いい風ねえ」

GM

「そうは、思うわ。本当に」

芥切薊

「…………」

芥切薊

「そうですね」

GM

「……けれど、そろそろ冷えてくる頃合いかもしれませんねえ」

GM

「帰りましょうか。薊さん」

芥切薊

「はい」

芥切薊

柔らかく逸らされた視線に、それ以上何を言うでもなく。

芥切薊

ゆっくりと歩きだす。

GM

老人の足取りと、怪我人の足取りで。

GM

今は秋の道をゆく。

GM

GM

◆マスターシーン

GM

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(7) > 7:村の広場。山や田畑が一望できる。波打つ稲穂の絨毯、山々には紅葉。秋を感じるひと時だ。

GM

広場に村の人々が集まっている。
若い者の姿はなく、余所者の姿も当然なく、
そこにいるのは老いた人々ばかり。

GM

すっかり秋めいてきた日々の中に、
収穫や冬の支度、働き、汗を流し、日々を送る村人たち。

GM

「冬が近づいてくるわねえ」

GM

「まだまだ遠いと思っていたが……」

GM

「こうしてみるとなあ」

GM

「ほんとうに、あっという間で」

GM

「……ほんとうに」

GM

「お祭りも、もうすぐね」

GM

囁きを交わしながら、誰ともなく神社の方へと視線をやる。

GM

遠くを見るような目つきで。

GM

*村の人々は秋葉の秘密を調べます。
 GM権限にて自動成功。

GM

「…………」

GM

沈黙。
風の音、木の葉擦れ、虫の声。

GM

「……優しい娘に、育ってくれた」

GM

「ええ」

GM

「……そうね」

GM

「ほんとうに……」

GM

GM

では本日はここまでで。

GM

明日15時から再開です。
何か予定変更などありましたらお気軽に連絡くださいませ。

GM

お疲れ様でした!

鬼越仁一郎

お疲れ様でした。

芥切薊

ありがとうございました お疲れ様でした

三登河六衛門

お疲れ様でした! 遅刻すみませんでした……! ありがとうございました!

GM

GM

メインフェイズ第二サイクルを始めていきましょう。

GM

初手希望者の方は1D100をどうぞ。
一番高い人が初手です。
次の手番に関してはこのダイス関係なく改めての相談になります。

辻秋葉

はい✋

三登河六衛門

希望します!

芥切薊

俺も。

GM

ではせーのでダイスをGO!

三登河六衛門

1d100 (1D100) > 9

辻秋葉

1d100 (1D100) > 81

芥切薊

1d100 (1D100) > 100

辻秋葉

は?

三登河六衛門

あばばばばば

芥切薊

本気すぎる

鬼越仁一郎

強い

三登河六衛門

強すぎる

GM

これはPC1。

GM

では薊さんですね。

GM

◆メインフェイズ第ニサイクル:芥切薊

芥切薊

まずはシーン表。

芥切薊

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(5) > 5:美味しそうな果実がたわわに実っている。一つくらい取って行ってもバチは当たらないだろう…。

芥切薊

三登河さんにお出で願いたいのだが。

三登河六衛門

こーれは出ないわけにはいかないな 出まーす

芥切薊

ではありがたく出ていただこう。

芥切薊

こちらから公民館まで出向きます。

三登河六衛門

公民館をほぼ一人で切り盛りしているので、来客にはすぐ気づくでしょう。

三登河六衛門

公民館といってもかなり小さい。入り口まで出向いて、おや、と目をぱちくり。

芥切薊

「先日はどうも」

三登河六衛門

「芥切さん! こちらこそどうも、お加減良くなったようでなによりです!」

三登河六衛門

「もうここまでいらっしゃれるようになったんですね。よかったよかった。何かお調べになりたいことでも?」

芥切薊

「まあ、そう」

芥切薊

「別に、資料を当たりたいわけじゃあないが」

三登河六衛門

「ふむ? 資料ならたくさんありますので、よろしければお手伝いしますが……」

三登河六衛門

あくまで学芸員然として首を傾げている。

芥切薊

「……お前、この村は長いのか」

三登河六衛門

「そうですねえ、公務員になってすぐ配置されましたので、六、七年ぐらいでしょうか?」

芥切薊

返答に、かすかに頷く。

芥切薊

「ここの生まれじゃないというのは、そうだろうと思っていたが」

芥切薊

「……ずっと変わらなかったんだろうな、この村は」

芥切薊

「秋葉が育ったくらいだろ」

三登河六衛門

「ええ、ずうっと。みなさん、お優しくて」

三登河六衛門

「よそ者の私も、いっぱいお手伝いとかしましたけど、そうでなくても、受け入れてくださったと思いますねえ」

三登河六衛門

「秋葉ちゃんは村のおじいちゃんおばあちゃんみんなの宝物ですよ」

芥切薊

「だからこそ知りたいことがある」

芥切薊

「あの秋葉って娘について。……代わりに、お前の知らんだろう村の情報を出してもいい」

三登河六衛門

「秋葉ちゃん、ですか? 私は、何しろ学校がありませんので、先生がわりなどはしていましたが……」などといっていたが、

三登河六衛門

自分の知らない村の情報、という言葉に、わずかにピクリと反応がある。

三登河六衛門

「一通りこの村については知っている……と、自負しておりましたが。何かご存知のことがある?」

芥切薊

「俺は行きずりだ」

芥切薊

「だからこそ緩んだんだろう」

芥切薊

「お前のように村に居つくとなったら、それなりに対応が変わったろうよ」

三登河六衛門

「うーん? そんなにおかしなところ、ありました? この村……」

三登河六衛門

「それこそ、おじいちゃんおばあちゃんばっかりの、限界集落ですが……」

芥切薊

「聞けば思い当たる節があるだろう、と、俺は見ている」

芥切薊

ごく淡々とした言い方で。

三登河六衛門

「思い当たる節? いやあ、私はしがない学芸員ですよ、ここではね」あくまでニコニコと。

三登河六衛門

「とはいえ、村のみなさんに何かあったら大変です。もし何か事がおこっているのであれば、お伺いできれば大変ありがたいのですが……」

芥切薊

「交渉に応じるか?」

三登河六衛門

やや間があってから。

三登河六衛門

「いいですよ。私の知っている、彼女のことをお教えしましょう」

芥切薊

頷く。

芥切薊

NPC村人たちの秘密を三登河に譲渡します。

三登河六衛門

では、芥切さんに秋葉ちゃんの秘密を譲渡します。

GM

では、秋葉さんの秘密は公開ですね。

GM

【秘密:辻秋葉】
あなたは身寄りのない天涯孤独の身である。だが寂しいことはない。村の人々が家族同然に育ててくれたからだ。村から出たことはなくとも、それだけで満足だった。
あなたは村の人々に対して「愛情」の【感情】を抱いている。
村の文献によると、『天ヶ原奉納演武』が失敗すれば村の人々が亡者になってしまうらしい。そうさせるわけにはいかない。

GM

以上です。
村人たちの秘密もディスコードにてお送りしました。

三登河六衛門

深く息を吐く。

三登河六衛門

「これは……」

芥切薊

そのさまを見ながら、

芥切薊

「思い当たらないか。どういうことか」

三登河六衛門

「……、……正直に申し上げるならば」

三登河六衛門

「この村の皆さんは本当に、ずっと、お元気だなあとは思っていました」

三登河六衛門

あなたには、三登河の動揺が伝わってくるだろう。

芥切薊

その動揺の隙に、三登河の内側を覗き見ようとする。

芥切薊

三登河の秘密を見敵術で調査します。

GM

いいでしょう。判定をどうぞ。

芥切薊

SG>=5 (判定:見敵術) (SG@12#2>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功

三登河六衛門

強いよ〜!!

GM

そつねえな~。お送りしますね。

GM

お送りしました。

三登河六衛門

ぴく、と指先が動く。見透かされたことに気がついたようだ。

芥切薊

窃視に悪びれたふうはない。

三登河六衛門

「……いやあ、いささか油断しましたね」

三登河六衛門

「……私がここにいる理由がお分かりになりましたでしょう?」

芥切薊

「そうだな……」

芥切薊

「比良坂がこんな僻村にいるわけだ」

三登河六衛門

「はははー、それは否定できませんね!」

三登河六衛門

「けれど、我々比良坂が何のために動いているのか……あなたはよくご存知では?」

三登河六衛門

「とはいえ。……今回の件は私も初耳ですが。うーん。どうしましょうかねえ」

芥切薊

肩を竦める。

芥切薊

「ハグレに道理を説くなよ。大概は無駄骨だ」

三登河六衛門

「あっはっは! それもそうでした!」

三登河六衛門

「いやほんと、公務員は辛いですねえ。お役目もありますし、こういう想定外もある」

三登河六衛門

「ひとまず本日のところは、情報提供、感謝いたします」

芥切薊

「こちらこそ」

三登河六衛門

「他に何か、ご覧になりたいものなどありますか?」学芸員の顔に戻っている。

芥切薊

「いや。資料に埋もれる生活はしばらく前にやめたからな」

芥切薊

「そのうち、気が向けばまた邪魔するかもしれん」

三登河六衛門

「承知しました。では、この村について何かお知りになりたいときは、いつでもどうぞ」

三登河六衛門

にこやかに手を振る。

芥切薊

手を振り返したりはせず、もうひとつ、軽く頷く。

芥切薊

そうして、公民館を後にする。

三登河六衛門

それを見送って、もう一度、大きくため息をついた。「聞いてないんですけどぉ……」

GM

虚空へ投げかけられたぼやきにいらえはなく。

GM

今はまだ、平和な時間が流れるのみ。

GM

GM

次の手番希望者は1D100をどうぞ

鬼越仁一郎

1D100 (1D100) > 2

辻秋葉

1d100 (1D100) > 63

三登河六衛門

1d100 (1D100) > 88

辻秋葉

アアーッ

GM

では三登河さんですね。

三登河六衛門

ふ〜〜〜〜〜

GM

◆メインフェイズ第二サイクル:三登河六衛門

三登河六衛門

まあまずはシーン表 シーン表ですね

GM

はじめにシーン表があったという。AKSTです。

三登河六衛門

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(8) > 8:パチパチと爆ぜる音。どうやら籾殻で焚き火をしているらしい。少し暖まっていこうか。

三登河六衛門

ふうふうふう

GM

人と話せる結果。

三登河六衛門

秋葉ちゃんに薊さんの秘密譲渡したいので出てきて欲しいな〜〜〜 代わりに居所をもらいたいですが……

辻秋葉

とりあえず出るのはいいぜ

三登河六衛門

やった〜〜〜

三登河六衛門

まあ なんだろうな 居所もらいたいとはいったんですが

三登河六衛門

秘密見てもらってから決めてもらってもいいです

辻秋葉

マジ? 優しい

三登河六衛門

その時は居所を調査します。

辻秋葉

なるほどね

辻秋葉

絶対居所ほしすぎじゃん

GM

シーンどうします?

三登河六衛門

焚き火を囲みます!

三登河六衛門

うーん……と唸りながら公民館から出てきて。

GM

囲みますか~。

三登河六衛門

焚き火の暖かさにふと顔を上げる。

GM

ハルばあさんがばちばちとやってますね。

GM

「おんやまあ」

GM

「三登河さん」

三登河六衛門

「ああ、ハルさん。こんにちは」にこやかに挨拶。

GM

「こんにちはあ」にっこり。

三登河六衛門

「いい匂いですね。さつまいもですか?」

GM

「そそ。そろそろええ頃合いと思うわあ」

GM

棒でつつき……

GM

アルミホイルで包まれた芋がころころと。

三登河六衛門

「おお、これはまた立派なおいも」

三登河六衛門

「……少し冷えますね。あったまっていってもよろしいですか?」

GM

「もちろん」

GM

「たんと食っていきんしゃい。まだまだ若いんだから」

三登河六衛門

「あはは、ありがとうございます! それじゃ遠慮なく……」

三登河六衛門

炉端に座り、転がってきた芋を、あちち……と言いつつ受け取る。

GM

「気をつけなさいなあ」

三登河六衛門

「ふぁあい」ちまちまとアルミホイルを外して芋にかぶりついている。

辻秋葉

いつもの猟の帰り道。落ち葉を燃す匂いにまぎれて漂う芋の香りを嗅ぎつける。

辻秋葉

たたた……と駆け寄る。

辻秋葉

「芋?」

三登河六衛門

「おや、秋葉ちゃん。こんにちは」

三登河六衛門

口に芋のかけらがついている。

辻秋葉

背中には猟銃を背負ったまま。まあいつものことなので誰も気にしないでしょう。

辻秋葉

「芋食ってる」

GM

「あんらあ」

辻秋葉

「ずりい!」

GM

にこにこ。

GM

「秋葉ちゃんのぶんもあるよお」

GM

「熱いけん、あわててかじったらあかんからね」

辻秋葉

「わ~い」

三登河六衛門

「火傷にご注意ですよ〜」

辻秋葉

「しないしない」

GM

昔はよくしていたというのを未だに引きずります。

GM

老人はそういうものです。

辻秋葉

ぺりぺりとアルミホイルを剥がしてかじりつく。

GM

にこにことハルばあさんが見守っていましたが……

辻秋葉

うまうま……

GM

少し遠くから、おおい、おおーい、ハルやい、と、呼ぶ声が。

GM

「あらあ」腰を上げます。

GM

「うちの人、どうしたんかねえ」

三登河六衛門

「ああ、それでしたら、火の番は私が」

GM

「助かるわあ」

GM

「ほっておくと機嫌わるくすっから」

辻秋葉

「なんか手伝うことあったら呼べよ~」

GM

「ありがとうねえ~」

三登河六衛門

「いってらっしゃいませ〜」

GM

秋葉にはにこにこ破顔し、
じいさんには偏屈じじいで困ったったらない、とかぶつくさいいつつ、
ハルばあさんは去っていきます。

辻秋葉

芋をもぐもぐしながら手を振る。

三登河六衛門

「ハルさんも大変そうだねえ」適度にそのあたりの籾殻を火に追加しつつ。

辻秋葉

「でもなんだかんだ仲はいいからな~」

三登河六衛門

「外からは分からない秘訣があるのかもねえ」うんうん、と頷き。

三登河六衛門

「ところで、秋葉ちゃんはもう会った? 山岡さんところにいる芥切さん」

辻秋葉

「ん……」

辻秋葉

「会ったけど?」

三登河六衛門

「そっか。さっき公民館まで来てくれたんだよ。だいぶ良くなったんだねえ」

辻秋葉

不機嫌なオーラを出している。

辻秋葉

「ふーん」

三登河六衛門

「……あれ、もしかして何かあった?」

辻秋葉

「別に……」

辻秋葉

芋をかじる。芋はおいしい。

三登河六衛門

「えっ、何か変なことされてない? 大丈夫?」そういうタイプには見えなかったが……とは思いつつ。

辻秋葉

「大丈夫……」

辻秋葉

むす……

辻秋葉

拗ね……

三登河六衛門

「ありゃりゃあ。大丈夫ならいいんだけど……」

三登河六衛門

(何か拗ねさせるようなことしたのか? あのハグレ……)と訝しみつつ。

三登河六衛門

「私はちょっと楽しくお話しできたんだけどねえ、まあ、相性ってものはあるからね」

辻秋葉

「ふ~ん……」

三登河六衛門

「私は、クールそうだけど、面白い人だな〜って思ったよ」

辻秋葉

「……よくなったなら出ていけばいいのに」

辻秋葉

「おにごえは何をしているんだ……」

三登河六衛門

目をぱちぱちさせ。

三登河六衛門

「え、あの人にも会ったの?」つい口から。

辻秋葉

「ん」

辻秋葉

「センセーも知ってるんだ。まあ知ってるか」

辻秋葉

俺が知らなくてセンセーが知ってることはあっても、その逆はあんまりない。

三登河六衛門

「ま、まあね……村に出入りする人はチェックするようにしてるから……すごい迫力のある人だよね……」うっかり口を滑らせた、と思いつつどうにか誤魔化す。

辻秋葉

「あんな顔の怖いおっちゃんははじめて見た」

三登河六衛門

「ははは! それは私もかも〜」

三登河六衛門

「いやあ、外から二人も人が来るなんて、そうそうないからね。びっくりしちゃうよ」焚き火に籾殻を足す。

辻秋葉

「おにごえはちりきりを追ってきたんだろう」

辻秋葉

「村で危ないことをされたら困る。ふたりともはやく出ていけばいいのに」

三登河六衛門

「……まあ、そうだよねえ。うん。村に来た順番から考えても……」

三登河六衛門

「ちょっと用心しなきゃかな……って思うし、村のみんなの所在地とか、状況とか、把握しときたいな。秋葉ちゃんのも」

三登河六衛門

「あ、でも、芥切さんはああ見えて、結構面白い人だったよ? ふふ」

辻秋葉

「むかつくやつだったぞ……」

三登河六衛門

ここで芥切さんの秘密を秋葉ちゃんに譲渡します。

GM

了解です。公開ですね。

辻秋葉

初めての情報

GM

【秘密:芥切薊】
斜歯忍軍から逃げる途中、荒んでいくあなたの心を救ったのは初めて見た広大な海の光景だった。
村から出たことがないという辻秋葉に斜歯忍軍にいた頃の自分を重ねたあなたは、自らの救いとなった海の風景を彼女にも見せてやりたいと思っている。
あなたの【本当の使命】は辻秋葉に海を見せることである。

辻秋葉

は?

辻秋葉

聞いてないけど

辻秋葉

辻秋葉

情報くれたから俺の居所あげるね。

三登河六衛門

ありがとうございます……!!!(平伏)

GM

では秋葉の居所が三登河さんに譲渡ですね。

三登河六衛門

「ふふ、見た目によらずロマンチックで、かわいいなって思っちゃった」

辻秋葉

「意味がわからん……」

三登河六衛門

「秋葉ちゃんは見たい? 海」芋を齧りつつ。

辻秋葉

「いや」

辻秋葉

「全然……」

三登河六衛門

「そうか〜。まあ、遠いもんねえ」

辻秋葉

「海じゃなくても、別に外とか興味ないし……」

辻秋葉

「俺がいないとみんな困るだろ」

三登河六衛門

「ははは。まあ、熊狩りが一番上手なの、秋葉ちゃんなのは確かだねえ」

三登河六衛門

居所いただけたので どうしようかな

辻秋葉

「冬までにやることはいっぱいあるし、冬になったら雪下ろしがあるし」

辻秋葉

「外に行ってる暇なんかないよ」

三登河六衛門

すごい迷ってるんですが、この流れ(外から人がいっぱいきてる)なので、PC3秘密を調査します。

GM

いいでしょう。
特技はいかがいたしますか?

三登河六衛門

ちょっと待ってね……

三登河六衛門

秋葉に見えないようにこっそりと、式神を村内に飛ばしましょう。砲術で。

GM

飛ばしてる では判定をどうぞ!

辻秋葉

芋たべてよっと

GM

ほくほくのいもです

三登河六衛門

2D6>=5 (判定:砲術) (2D6>=5) > 9[4,5] > 9 > 成功

三登河六衛門

ふ〜〜〜〜〜〜〜

GM

高い! ではお送りしましょう。

GM

お送りしました。

三登河六衛門

もらいました。

三登河六衛門

「ふ〜〜〜」芋を一つ食べ終えて、ため息。

三登河六衛門

「いやはや、もうじき冬だっていうのに、忙しいこと……」

辻秋葉

「今までこんなことなかったのに……」

三登河六衛門

「そうですねえ、こういう年もあるんだなあ」

三登河六衛門

焚き火がやや小さくなりかけていたので、籾殻を追加しつつ。

三登河六衛門

あ、望月の効果を忘れていた。一応鬼越さんの居所もいただきます。

GM

あ、そうですね。どうぞ。

辻秋葉

「センセー、あいつ追い出さないのか?」

三登河六衛門

「う〜ん、あんまり剣呑な手段は使いたくないねえ」

三登河六衛門

「と、いうか。普通にセンセーより強そうだし……どっちもタダじゃ済まなそう?」

三登河六衛門

「あの鬼越さんと渡り合った上で生き延びてここに来たわけだし……」

辻秋葉

「追い出すだけでそんな抵抗するか~?」

三登河六衛門

「分からないけど、万が一ってことはあるからね」

三登河六衛門

「大人しくリハビリしててくれるなら、穏便に済ませたいかなあ」

辻秋葉

「むぅ……」

辻秋葉

「厄介者め……」

辻秋葉

「おにごえ仕事しろ……」

辻秋葉

でも村でたたかわれるのはこまる……

三登河六衛門

「ま、鬼越さんとも相談してみようかな、うん」

三登河六衛門

「ちょっと暗くなってきたな。火の番は私がしてるけど、秋葉ちゃんはどうする?」空を見上げて。

辻秋葉

「ん」

辻秋葉

芋の最後の一口を飲み込んで。

辻秋葉

「帰る。演武の練習しないと」

三登河六衛門

「そうだ、お祭りちかいもんね。頑張ってね、無理しない程度に」

三登河六衛門

焚き火のそばでにこやかに手を振る。

辻秋葉

「うん」

辻秋葉

「じゃあな、センセー。ハルばあにごちそうさまって言っといて」

三登河六衛門

「はーい。またね!」

三登河六衛門

その背中を見送って、火を見つめ。

三登河六衛門

「さて……どうしたものかな……」

三登河六衛門

火の番をしながら、ぽつりとこぼした。

GM

GM

次の手番希望者は1D100をどうぞ。

鬼越仁一郎

1d100 (1D100) > 33

辻秋葉

1d100 (1D100) > 92

GM

ほんきだ

辻秋葉

やっと

GM

◆メインフェイズ第二サイクル:辻秋葉

辻秋葉

まあとりあえずシーン表だな

辻秋葉

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(7) > 7:村の広場。山や田畑が一望できる。波打つ稲穂の絨毯、山々には紅葉。秋を感じるひと時だ。

GM

祭りの準備とかがなされている広場。

辻秋葉

出ていいぜ、ちりきり。

芥切薊

じゃあ遠慮なく。

GM

広場からはじいさんばあさんたちが収穫をやってる様子とかが見える。

GM

のどかで平和な、指輪木村のいつもの秋。

辻秋葉

広場に組まれた舞台の上で、演武の練習をしている。服はいつものですが。

GM

ぼちぼちと通りすがる村人たちが声をかけていったりします。
はげんでるねえ、いいぞ、かっこいい、おつかれさま、むりしないでね、など。

辻秋葉

へへ……

辻秋葉

巫女として毎年祭儀は行ってきていたものの、今年のものは一際盛大だ。

辻秋葉

舞台もなんかでかくておごそかだ。すごいぜ。

芥切薊

その広場に、緩い足取りで現れる。

辻秋葉

む……

芥切薊

すれ違う老人たちに目線で挨拶しながら、ふと舞台の上に目を留めた。

辻秋葉

無視無視……

辻秋葉

気づいていないふうに、演武の練習を続ける。

芥切薊

明らかに一度こちらを認識したのに無視されたな。と思う。

芥切薊

拗ねてるガキだな……。

辻秋葉

無視してない。気づいてないだけだぜ。

芥切薊

そのさまをしばらく眺めている。

辻秋葉

鈴を鳴らし、とん、とん、と舞台を踏む様は、いつもの騒々しさは感じられない厳かなものだ。

芥切薊

特に邪魔はしない。ただ、広場の端からは視線を感じるだろう。

辻秋葉

しばらく待てば、一通り終わったのか舞台を降りていく。

辻秋葉

そのままずかずかと薊の方に向かう。

辻秋葉

「おい」

辻秋葉

「何しに来た」

芥切薊

「別に邪魔をしに来たわけじゃないぞ」

芥切薊

「静さんが、今の時間なら練習だろうと教えてくれた」

辻秋葉

「ちっ……」

辻秋葉

「じゃあなんだよ」

芥切薊

「色々と。……」

芥切薊

「……まだ拗ねてんな」

辻秋葉

「は?」

辻秋葉

「俺はけいかいしているんだ。お前がセンセーに変な話をしたから……」

芥切薊

「変な話」

辻秋葉

「海」

芥切薊

「ああ……」

芥切薊

「……そうだな、お前にとっては変な話かもな……」

辻秋葉

「変だろ」

辻秋葉

「意味がわからない。二度と考えるなよ」

芥切薊

「さあ。感傷は振り払えないものだからな」

辻秋葉

「俺はそんなものには付き合わないからな」

辻秋葉

「毎日やることがたくさんあるんだ」

芥切薊

「だろうな。やることがあって、やりたいことがある」

芥切薊

「お前のやりたいことってのは、どういうこと?」

辻秋葉

「村のみんなの助けになることだ」

辻秋葉

それ以外ないというような返事。

芥切薊

「そうか。……まあ、そうだろうな。その日会った相手にああいうことを言うくらいだからな」

辻秋葉

「おにごえが焦らせなかったらもっと待ったよ」

芥切薊

「相手を知るためじゃないだろう」

辻秋葉

「なんだよ、お前、またお説教か」

辻秋葉

「お前、人の頼みは聞かないでお説教ばっかりして、俺には言う事きかそうだなんて」

辻秋葉

「そんなの通らないぜ」

芥切薊

その言葉を受け止めてから、

芥切薊

「俺は、お前はもっと知るべきだと思う」

芥切薊

静かに言う。

辻秋葉

「偉そうに……」

芥切薊

「知らないことがあるということが、お前はわかってないんだ」

芥切薊

三登河の秘密を秋葉に譲渡します。

GM

いいでしょう。ディスコードにてお送りします。

GM

お送りしました。

辻秋葉

「…………」

辻秋葉

「いやいや、お前、嘘つくなよ」

辻秋葉

「そんなことあるわけないだろ……」

芥切薊

「どうしてそう思う」

辻秋葉

「そんなご大層なことがこの村であるわけないだろ……」

辻秋葉

「ここはなんにもないんだぜ……」

辻秋葉

「祭だって、毎年やってることで……」

辻秋葉

「確かに、今年はなんだかやけに気合いが入ってるけど」

芥切薊

「……秋葉」 初めてまともに名を呼ぶ。

芥切薊

「この村は平和だ。お前にはわからないかもしれないが、表の世ではこんなに穏やか極まるところは普通ない」

辻秋葉

「それがなんだ。いいことだろ……」

芥切薊

「お前は、そういうことを知らなすぎる。……知らなすぎるんだよ」

芥切薊

村人たちの秘密も譲渡します。

GM

かしこまりました。ディスコードにてお送りします。

GM

お送りしました。

辻秋葉

「で……っ、」

辻秋葉

「デタラメだ……!」

辻秋葉

「いい加減なことばっかり言って……!」

芥切薊

反論はしない。

辻秋葉

「そんな……」

辻秋葉

「そんなはず、ないだろ……」

辻秋葉

「……」

芥切薊

じっと黙って、秋葉を見ている。

辻秋葉

黙ってしまう。それが真実だとどうしようもなく理解できるから。

辻秋葉

「……」

辻秋葉

「うそだよ……」

芥切薊

「…………」

芥切薊

「……知らないほうが良かったと思うか」

芥切薊

「俺は、知って、そして選べとお前に言っている」

芥切薊

「感傷は容易に振り払えない」

芥切薊

「だが、選べないよりは選べたほうがいい」

辻秋葉

「……」

辻秋葉

「俺は、……」

辻秋葉

「…………」

辻秋葉

「わかんないよ……」

GM

広場からはいつも通りの村の風景が見渡せる。
収穫期。祭りを前にした忙しい時期だ。

GM

物心ついた頃から、或いはその前から、
ずっと一緒に過ごしてきた村人たちの働くさまが。

GM

あなたの目には映っている。

辻秋葉

何も変わらない。何もおかしいことはないはずだ。

辻秋葉

……本当に?

辻秋葉

この村に、村の人達に、おかしなところはなかっただろうか。違和感はなかっただろうか。

辻秋葉

村の人々の追加の秘密を調べます。人脈。

GM

いいでしょう。判定をどうぞ。

辻秋葉

2D6>=5 (判定:人脈) (2D6>=5) > 10[5,5] > 10 > 成功

辻秋葉

ふ~

GM

高い! ディスコードにてお送りしますね。

辻秋葉

すごくわかった。

GM

お送りしました。

辻秋葉

とりあえず受け取ったこれをそのまま薊に共有します。

辻秋葉

俺の居所もやるぜ。しかたないから。

GM

では薊にもお送りしますね。

芥切薊

受け取りました。

辻秋葉

「……」

辻秋葉

「………………」

芥切薊

「秋葉」

辻秋葉

「なんだよ……」

辻秋葉

力ない声。

芥切薊

「今すぐじゃない」

芥切薊

「時間は短いが」

芥切薊

「迷ってもいいから、最後は選べよ。自分がどうするか」

辻秋葉

俯く。

芥切薊

その頭を、ぽん、と柔らかく叩いた。

芥切薊

「じゃあ。俺は行く」

辻秋葉

「勝手にさわるな……」

辻秋葉

文句は言う。

芥切薊

少しだけ笑った。

芥切薊

歩み去っていく。

辻秋葉

「…………」

辻秋葉

「なんなんだ……どいつもこいつも……」

辻秋葉

俺はずっとここで、みんなと暮らしていたかっただけなのに。

辻秋葉

そのまましばらく、ぽつねんと広場に立ち尽くしていた。

GM

GM

◆メインフェイズ第二サイクル:鬼越仁一郎

鬼越仁一郎

akst 秋空に雪舞えばシーン表(6) > 6:山中に続く林道。勾配の厳しい道から、紅葉が浮かび流れる穏やかな川が見下ろせる。

鬼越仁一郎

「頃合い、か」

鬼越仁一郎

では、三登河の式神を見つけ、言伝する。

鬼越仁一郎

黄泉地血石の居所を三登河六衛門に提供する。

三登河六衛門

いただきましょう。

GM

了解しました。

三登河六衛門

三登河の式神は、一見小鳥に見える。が、実態は折り畳まれた紙だ。

三登河六衛門

あなたからの言伝を受け、小鳥がパタパタと、紙へと展開する。

三登河六衛門

「村の人々」の秘密を、鬼越さんに譲渡します。

GM

了解です。公開か。

GM

【秘密:村の人々】
村人は『黄泉路血石』を保持している。
戦闘を仕掛ければ黄泉路血石を手に入れることが可能である。
村人は戦闘能力を保持していない。

この村は800年前に渡来人『YOMI』と契約し、永遠なる幸福を享受する村となった。
この村に生まれた住人は『黄泉路血石』を媒介にして穢れを周囲の村や町に押し付けることで、
永久に死ぬことなく幸福でい続けることが出来る。

今年はこの契約の更改を行う年であり、
巫女である辻秋葉は儀式に捧げられる『贄の神子』でもある。
芥切薊もまた予備の『贄の神子』であったが、
幼い頃に忍の者の手により連れ去られていた。
辻秋葉は、村の人々に+の感情を抱いていなければ、
使命を【村の外へ逃げる】に変更してもよい。
使命の変更はクライマックスフェイズ開始前に行うこと。

村の人々にはもう1つ秘密がある。

GM

以上です。

鬼越仁一郎

その情報を受け、頷く。

鬼越仁一郎

鬼越仁一郎は斜歯忍軍でも、御釘衆だ。

鬼越仁一郎

仕手は本来の仕事ではなく、指矩班が担当とするもの。

鬼越仁一郎

物事には、それ相応の理由がある。

鬼越仁一郎

歴史の流れを妨げるものは、絶たねばならない。

鬼越仁一郎

村の人々の秘密を調べます。

GM

追加の秘密ですね。判定をどうぞ。

鬼越仁一郎

千里眼の術で判定。

鬼越仁一郎

2D6>=5 (判定:千里眼の術) (2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功

GM

成功ですね。
ディスコードにてお送りしましょう。

GM

お送りしました。

鬼越仁一郎

受け取りました。

鬼越仁一郎

時に、個人の利益と、大衆の利益が食い違うことがある。

鬼越仁一郎

人の営み、歴史とは、それが常と言ってもいいだろう。

鬼越仁一郎

たとえば都市に至る幹線道路を敷設するためには、住民に立ち退きを求めることになる。

鬼越仁一郎

一人の住人がそれに応じないことで、動脈硬化とも言える渋滞が起き、大勢が不便を被ることもある。

鬼越仁一郎

それによる経済損失もまた。

鬼越仁一郎

意志があり、思いがあるのを理解する。

鬼越仁一郎

その上で、すべてを奈落へ埋めるのが、俺の仕事だ。

GM

GM

◆マスターシーン

GM

AKST 秋空に雪舞えばシーン表(10) > ひと雨きそうな午後。重たい空気にキンモクセイがつと香る。

GM

では……

GM

金木犀の甘い香りが妙に重ったるく。

GM

湿気を孕んだ風のゆるやかに吹く中に、

GM

「おや」

GM

「薊さん、おかえりなさい」

GM

山岡夫妻が薊を出迎えます。

GM

ご登場お願いします。

芥切薊

はい。

芥切薊

「……戻りました」

GM

「だいぶ動けるようになったわねえ」静さんはにこにこと笑って。

GM

「血まみれんなってるのを三登河先生と見つけたときはどうしたものかと……」正一さんが腕を組む。

芥切薊

「……おかげさまで。ありがとうございます」

芥切薊

「長居して申し訳ないとも思っていますが……」

GM

「そんな無責任なことは言わねえさ」

GM

「むしろ、怪我されたまま出ていかれる方が寝覚めも悪いっつうか……」

芥切薊

「……もうだいぶ。……ご厚意のおかげです」

GM

「そうかい。……良かったよ」

GM

薊を縁側に座らせ。

GM

静さんがお茶を持ってくる。

GM

湯呑を置きつつ、静さんは、

GM

「……ねえ」

GM

「薊さん」

芥切薊

「はい」

GM

「…………」

GM

「秋葉ちゃんのことは、どう思ってる?」

芥切薊

「どう……、そうですね」

GM

山岡夫婦はあなたをじっと見つめています。

芥切薊

「良くも悪くも裏表のないところが、」

芥切薊

「……まあ、最終的にはいいほうなんじゃないですか」

GM

「ふふふ」静さんが口に手を当てて笑います。
正一さんもやや苦笑い。

GM

「手、焼かせてるか」

芥切薊

「説教くさいやつだと思われていますよ」

GM

笑っています。

GM

「……ごめんなさいねえ」

GM

「うん」

GM

「……ごめんなさい」

芥切薊

「……いえ」

芥切薊

「大丈夫です」 何が、とは言わない。

GM

「ううん」静さんが首を振り。

GM

「違うのよ」

GM

「……ちょっと、来てくれるか」

GM

正一さんが膝を上げます。

芥切薊

頷いて、薊も立ち上がる。

GM

静さんに見送られ、二人、家を出ます。
行き先は告げられないまま。

GM

とはいえそう長くはなく、
行き着く先は、例の神社。

GM

祭りの準備が整いつつあるその境内へと上がり、

GM

奥の奥へと行き着けば、

GM

そこに奉られた、血のように赤い石を示す。

GM

「これが」

GM

「黄泉路血石だ」

芥切薊

「…………」 

芥切薊

その赤を見る。静かに。

GM

「……お前に託す」

GM

「この石と――」

GM

「…………秋葉を」

GM

村人はプライズ『黄泉路血石』を薊に渡します。

GM

秘密をお送りしますね。

芥切薊

受け取りました。

芥切薊

視線を正一に移す。

GM

「…………」

GM

「すまないな」

芥切薊

「……いや」

芥切薊

「できるだけやってみよう」

芥切薊

「できるだけだが」

芥切薊

「重みはわかっているつもりだ」

GM

「……ああ」

GM

頭を垂れる。薊へと。

GM

「……俺たちにも」

GM

「できることは、この程度なんだ」

GM

「……すまない」

GM

「ありがとう……」

芥切薊

「…………」 頷く。

芥切薊

手のひらの中の重みは、その石の質量以上に。

芥切薊

重く受け止められている。

GM

GM

◆メインフェイズ第三サイクル:鬼越仁一郎

鬼越仁一郎

黄泉地血石の居所を辿り、戦闘を仕掛ける。

GM

では、黄泉路血石の所持者である芥切薊との戦闘になります。

GM

これに関し、
芥切薊及び鬼越仁一郎の居所の所持者、
あるいは黄泉時血石の居所の所持者は
居所による特殊乱入を試みることができます。

鬼越仁一郎

三登河さんだけかな。

GM

そうですね。三登河さんが該当します。

三登河六衛門

では、居所乱入を試みます。

GM

では特技を決定しますね。

GM

AST

三登河六衛門

AST

三登河六衛門

ありゃ

GM

RTT ランダム指定特技表(6,9) > 『妖術』瞳術

GM

これだ。

GM

GMが決めるので、

GM

瞳術での判定をお願いします。

三登河六衛門

あっ失礼しました では 振ります

三登河六衛門

2D6>=7 (判定:言霊術) (2D6>=7) > 5[2,3] > 5 > 失敗

三登河六衛門

ああ〜〜〜〜〜〜

三登河六衛門

気配を感じて向かおうとしましたが、失敗しました

GM

その因縁には届かず。

GM

ロケーションはどんな感じにしましょうか。

鬼越仁一郎

そうですね。石を受け取った直後、神社から出てきたところ、村人もまだいる中にやってきます。

鬼越仁一郎

神社の境内で待っている。

GM

「あんたは……」正一さんが驚きに目を瞠ります。

鬼越仁一郎

「俺は鬼越仁一郎。その男に用がある」

芥切薊

正一の前に出る。

GM

「…………」驚きに言葉を失ったまま、薊の背を見ます。

芥切薊

「わざわざ巻きこみゃしないだろう」

鬼越仁一郎

「ああ」

GM

「薊さん……」

鬼越仁一郎

「そうだな……。裏の森がいいか」

GM

正一は思わしげに口を開きかけるが、自分の立ち入れぬ領域であることは理解したようだった。

芥切薊

鬼越の言葉に、無言で応じる。

鬼越仁一郎

「……ゆきずりにしては、あの娘に入れ込むな」

鬼越仁一郎

歩きながら問う。

芥切薊

「そうだな……」

鬼越仁一郎

「ずいぶんな迫られ方をしていたが」

鬼越仁一郎

「あの頃にはもう腹を決めていたか」

鬼越仁一郎

笑う。

芥切薊

「昔、姉貴があのくらいの年だった。別に似てはいないが」

芥切薊

「あれがどういう心持ちかは、少しわかる」

鬼越仁一郎

「そうか」

芥切薊

「まあ、幾重にも感傷的な理由だな」

鬼越仁一郎

「そうか」

鬼越仁一郎

「……俺がお前を斬り伏せた、あれは宿命だった。紛れもなく」

鬼越仁一郎

「あの瞬間までは、決して曲げることのできない定め」

鬼越仁一郎

「しかし、今はまだ、どこに至るかは霧の中だ」

鬼越仁一郎

「改めて、手合わせ願おうか」

芥切薊

ざり、と足を止める。

芥切薊

対峙する。

GM

◆戦闘開始

GM

*メインフェイズにて発生した戦闘シーンですので、
 生命力が1でも失われたPCはその場で脱落となります。

GM

*戦闘参加人数につき、リミットは2。
 2ラウンド目までに勝者が決まらなければ引き分けです。

GM

◆ラウンド1

GM

*プロットをよろしくお願いします。
 キャラクターコマの右側にダイスシンボルを隠し、
 プロットが決定したらディスコードにて数字の申告と、こちらでも宣言を。
 全員で揃いましたらGMのコールに合わせて開示をお願いします。

鬼越仁一郎

奈落を使用。

GM

了解です。判定をどうぞ。

鬼越仁一郎

2D6>=5 (判定:掘削術) (2D6>=5) > 6[1,5] > 6 > 成功

GM

成功ですね。
奈落のプロットもお願いします。

GM

こちらもダイスシンボルを隠して設置し、
ディスコード秘話での申告をしていただけますと!

鬼越仁一郎

了解しました。

芥切薊

プロットOK。

鬼越仁一郎

プロットOK。

GM

では、プロットの公開をお願いします!

[ 芥切薊 ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。
[ 鬼越仁一郎 ] がダイスシンボルを公開。出目は 5 です。
[ 鬼越仁一郎 ] がダイスシンボルを公開。出目は 6 です。
鬼越仁一郎

奈落が6。鬼越が5です。

GM

では、薊は掘削術での判定をお願いします!

芥切薊

SG>=6 (判定:壊器術) (SG@12#2>=6) > 3[1,2] > 3 > 失敗

GM

判定に失敗。
薊は逆凪を受け、ファンブルエリアに送られます。

GM

◆ラウンド1
 プロット6:芥切薊 5:鬼越仁一郎

GM

◆プロット6
 行動:芥切薊

芥切薊

まあファンブルです。

GM

パスということでよろしいですか?

芥切薊

はい

GM

畏まりました。

GM

◆プロット5
 行動:鬼越仁一郎

鬼越仁一郎

接近戦攻撃。

GM

薊にですね。命中判定をどうぞ!

鬼越仁一郎

2D6>=5 (判定:千里眼の術) (2D6>=5) > 8[4,4] > 8 > 成功

GM

高い! 命中ですね。

GM

接近戦ダメージが1点。

GM

鬼越さんはRCTをお願いします。

鬼越仁一郎

rct ランダム分野表(1) > 器術

GM

では、薊は器術分野に1点を受け、脱落です。

[ 芥切薊 ] 器術 : 1 → 0
GM

勝者は鬼越仁一郎。
RPをしていただきつつ、戦果の宣言を頂きましょうか。

鬼越仁一郎

入念に。

鬼越仁一郎

入念に準備をしてきた。

鬼越仁一郎

鬼越の提案した場所、でなくても変わらない。

鬼越仁一郎

計算と千里眼のもとに配置された石礫、月の落とす影、風。

鬼越仁一郎

通常ならば、芥切薊が見落とすはずのない、ささいな躓き。

鬼越仁一郎

その刹那を”獲った”。

鬼越仁一郎

刃が再び、芥切薊の腹を裂く。

芥切薊

「……ッ、!」

芥切薊

星のひと瞬きほどの間を。

芥切薊

その間を通す、その技量。

芥切薊

その力、その研鑽。

鬼越仁一郎

何よりも、この先読みに肝要なのは。

鬼越仁一郎

芥切薊の胆力。

鬼越仁一郎

光の速さに挑む覚悟が、この男にはある。

鬼越仁一郎

だからこそ、この手が通った。

芥切薊

呻きも上げず、しかし喉が、小さく不随意に鳴る。

鬼越仁一郎

「頂いたぞ、芥切薊」

鬼越仁一郎

『黄泉路血石』を頂戴する。

GM

畏まりました。
鬼越仁一郎はプライズ『黄泉路血石』を獲得。
これに伴い、秘密をお渡しします。

GM

ディスコードにて少々お待ち下さいませ!

GM

お送りしました。

鬼越仁一郎

受け取りました。

GM

禍々しい赤さを秘めた石が、あなたの手に収まる。

鬼越仁一郎

石の赤に、芥切薊の鮮血が混じり、月の下で濡れている。

鬼越仁一郎

「この程度では折れるまい。ハグレの者よ」

芥切薊

「……ああ、」

芥切薊

「ここで折れる程度なら、とっくにお前の仕事は終わっている」

鬼越仁一郎

「何度でも、お前の行く手で待ち受ける」

芥切薊

「何度でも」

芥切薊

「向かおう、お前に」

鬼越仁一郎

頷き、去る。

芥切薊

それを見送り、

芥切薊

血の道を引きながらこちらも去る。

GM

安穏の地が手放した石の、

GM

その代わりのような赤が、今は色濃く刻まれている。

GM

GM

◆マスターシーン

GM

akst 秋空に雪舞えばシーン表(6) > 6:山中に続く林道。勾配の厳しい道から、紅葉が浮かび流れる穏やかな川が見下ろせる。

GM

*先に宣言しますが、データ的行動は一切ありません。

GM

さやさやとせせらぎに紅葉が流るる。

GM

村から失われたもののあることなど、まだこの山は知らず。

GM

村人は今日も変わらぬ日々を過ごす。
近づきつつある冬を知りながら。

GM

秋葉さん、お話しましょうか。

辻秋葉

ん。

GM

正一さんと頑固者の須藤さんが二人で川釣りでもしてるか。

GM

熊が出てないか探してた帰り道とかどうですか。

辻秋葉

じゃあこっちだな。

GM

かわいいね。

GM

じゃあそうですね。

GM

熊を探して山を徘徊していると、渓流の川で釣りをしているじいさんがたの姿を見つけます。

GM

「……あの余所者になあ……」とかって、須藤さんが顎を擦っている。

GM

「余所者ったって、余所者じゃあないんだから」と、山岡さん。

GM

「……それに、信ずるに足る若者であると思うよ」

GM

「まったく……詰る言葉さえ出てこないんだから」と、山岡さんは息をついています。

辻秋葉

「……」

辻秋葉

がさがさと、落ち葉を踏み鳴らしながら近づく。

GM

「だからって……」と、言い募りかけたところを、

GM

聞きつけて二人振り返り。

辻秋葉

「じいさんら」

GM

「おおっと」

GM

「秋葉……」

辻秋葉

「危ないぜ、こんな所で遊んでたら」

GM

二人ちょいと狼狽えますが。

GM

「はっはっは」と、山岡さんが笑います。

GM

「じいさんがたを舐めなさんな」

GM

「そうだぞ、秋葉。こんな川で溺れるほど儂らはやわじゃない」

辻秋葉

「あっそう……」

GM

須藤さんが顰め面で腕を組んでいます。

GM

「秋葉。そもそもだな」

GM

「お前は儂らを心配しすぎなんだ」

GM

「お前なんぞおらんくとも、この村はこの村で、存外やっていける」

GM

むすーっとしています。頑固者です。

辻秋葉

「よく言うぜ……」

GM

「なんだと!」

辻秋葉

「この間だって俺が屋根直してやっただろ」

GM

「むう」

GM

「それは……」と言い澱む須藤さんに、

GM

「一本取られたなあ」と、山岡さんが笑っています。

辻秋葉

「家のことも、畑仕事も、猟も、なんだって俺がやってきたのに……」

GM

「そうだなあ」

GM

「なんだってやってきてもらった」

GM

「本当に助かってきたよ」

辻秋葉

「困るだろ、俺がいないと……」

GM

山岡さんは笑っている。

GM

須藤さんはいかめつらしい顔をしている。

GM

「秋葉」山岡さんがあなたを呼ぶ。

GM

「けれど」

GM

「村の皆は、お前が、いっとう大事だよ」

辻秋葉

「……」

辻秋葉

「……村に」

辻秋葉

「いろって言え……」

GM

山岡さんは笑っている。
須藤さんはいかめつらしい顔をしている。

GM

「お前は、村の宝だよ」

辻秋葉

「知ってる」

GM

「ああ」

GM

「そう、胸を張ってくれていることが」

GM

「何よりも嬉しいのさ」

GM

山岡さんの隣で須藤さんが腕を組み直します。

GM

「まったく」

GM

「女のくせに、我が強いったらありゃあしない」

辻秋葉

「俺が村にいないと困るって言えよ」

辻秋葉

「言え……」

GM

「ハルといい秋葉といい」

辻秋葉

「それでいいのに、俺は……」

GM

須藤さんの眉間には深いしわが刻まれています。

GM

「…………」

GM

そっぽを向く。山岡さんの微笑みをよそに。

GM

「……ふん」

GM

「…………せいせい、するに」

GM

「決まっとるわい」

辻秋葉

「うそつくな……」

GM

「嘘じゃあない!」

GM

須藤はむっとあなたを振り向き、

GM

「お前のふくれっ面などなあ……」

GM

見飽きたわい、と。

GM

声が。

GM

少しずつ、しぼんでいって。

辻秋葉

「……うそだ、全部……」

GM

須藤さんはまたぷいっと顔を背けてしまう。

GM

「……秋葉」山岡さんがあとを引き継いで。

GM

「薊さんは、立派な青年だ」

GM

「分かっているだろう? 芯の通った、見どころある男だよ」

辻秋葉

「ふん……」

辻秋葉

「うるさいだけだ、あんなやつ……」

GM

「うるさくされたのか? あいつに」
「まあまあ」

GM

須藤さんを山岡さんが窘めています。

GM

「……でも、わかっているだろう」

GM

「秋葉」

辻秋葉

「すごくうるさい。お説教してくる」

辻秋葉

「……」

GM

「……我々は、みな」

GM

「お前のことが大事なんだ」

GM

「お前が、そうやって、村の宝でいてくれる」

辻秋葉

「……」

GM

「その事実が、何よりも嬉しいんだよ」

GM

山岡さんが語る一方で、須藤さんが釣りの片付けを始めています。

GM

「もうええわい」

GM

「こんなへちゃむくれの頑固者に、何を語ったって聞きゃあせん!」

GM

「行くぞ、正一!」

辻秋葉

「……俺は」

辻秋葉

「みんなにいなくなってほしくないよ……」

GM

須藤さんは釣具をまとめて、秋葉に背を向けています。

GM

背を向けてしまったから、その顔は見られない。

GM

代わりに山岡さんが頷きました。

辻秋葉

「ずっと一緒にいたじゃないか……」

GM

秋葉にとも、須藤さんにとも言えない頷き方で。

GM

「……ずっとそうだったことが」

GM

「これからも続くとは限らない」

GM

「……いいや」

GM

「続いたら、いけなかったのかもしれないな」

GM

言い残して、山岡さんは須藤さんを追っていきました。

辻秋葉

「…………」

辻秋葉

「じゃあ……」

辻秋葉

「はじめから、俺をこんなふうに育てなきゃよかったのに……」

GM

返事はない。

GM

それでも降り注がれた言葉は、

GM

積み重ねた月日は、あなたの心に残っている。

GM

……冬が近づきつつある。

GM